当社グループの消費税等に係る会計処理は、税抜方式によっているため、この項に記載の売上高、販売実績、仕入実績等の金額には消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済対策や金融政策によって企業収益と雇用環境に改善が見られ、景気は緩やかな回復基調となったものの、海外経済の下振れリスクは残っており、不安定な状況が継続しております。個人消費も徐々に上向く兆しが見られますが、円安などによる物価上昇を背景に、消費マインドの持ち直しは足踏み状態となりました。
衣料品小売業界においては、夏から秋にかけて天候条件に恵まれ秋物商品の動きが活発化したことに加え、都市部を中心にした訪日外国人客の増加が百貨店や専門店等の売上の後押しとなりました。しかしながら、暖冬の影響による冬物衣料の停滞、春先の低気温による春物商戦の遅れが見られた他、消費者物価の上昇や景況感への不安を背景にお客様の節約志向や慎重な購買行動は続いており、衣料品の販売環境は厳しい状況にあります。
このような状況の下、当社は平成28年3月期の単年度経営スローガンとして「目の前のお客様大満足」を掲げました。社是の「店はお客様のためにある」に立ち返り、「目の前のお客様大満足」を全ての判断軸として社員全員が自分にできるお客様大満足を考え、行動することを目指しました。このスローガンの達成に向けて「商品・販売・宣伝部門連携サイクルの徹底強化」と「在庫増加の抑制」を重点取組課題に定め、さまざまな施策に取り組みました。
「商品・販売・宣伝部門連携サイクルの徹底強化」については、夏のセール商品の在庫投入を抑制して晩夏商品や初秋物商品の販売を早め、ビッグシルエットのカット、ガウチョパンツ、ロング丈のカーディガンをはじめとするトレンド商品のヒットにつなげました。ネット通販においては、在庫投入の強化や先行受注会の取り組み拡大によって、堅調な売上推移となりました。ユナイテッドアローズ事業やクロムハーツ事業を中心に訪日外国人による売上も拡大しており、免税対応店舗数の拡大や販売員の語学研修等により、対応力を強化いたしました。
「在庫増加の抑制」については、平成28年3月期末在庫の伸長率を売上高伸長率以下に抑えることを目標に掲げました。当連結会計年度については、必要な在庫量を慎重に見極めた適切な調達計画の策定と実施により効率的な運営を目指しました。過去在庫については、アウトレット店舗の新規出店やネット通販アウトレットモールへの期間限定出店、催事イベントの開催を通じて販売を進めました。当連結会計年度末のたな卸資産(商品+貯蔵品)の前期比は連結2.1%増、単体1.6%増となり、同期間の売上高伸長率(連結7.5%増、単体7.8%増)以下となりました。
出退店では、ユナイテッドアローズ事業:13店舗の出店、3店舗の退店、グリーンレーベルリラクシング事業:9店舗の出店、2店舗の退店、スモールビジネスユニット:2店舗の出店、6店舗の退店、アウトレット:2店舗の出店を実施し、当連結会計年度末の小売店舗数は234店舗、アウトレットを含む総店舗数は257店舗となりました(期末店舗数にはユナイテッドアローズ事業において年度末日に退店した2店舗およびスモールビジネスユニットにおいて年度末日に退店した1店舗の計3店舗が含まれております)。
連結子会社の株式会社フィーゴは、主として取り扱うイタリア製革小物ブランドであるフェリージにおいて、ビジネス・カジュアル兼用のバッグが好調に推移したものの、ビジネスバッグなどが前年を下回る売上となった結果、減収減益となりました。出退店では2店舗の出店、1店舗の退店を実施し、当連結会計年度末の直営店舗数は18店舗となりました。
連結子会社の株式会社コーエン(決算月:1月)は、暖冬による冬物の苦戦やトレンドアイテムのシルエット・色などへの対応に遅れが生じ、値引き販売が増加した結果、増収減益となりました。出退店では6店舗の出店を実施し、当連結会計年度末の店舗数は79店舗となりました。
連結子会社の台湾聯合艾諾股份有限公司(決算月:1月)は、引き続き、SNSの活用による販売促進や台湾のお客様の嗜好に合わせた商材の展開等により、概ね計画に沿った業績進捗となりました。出退店ではアウトレット店舗を台湾新北市林口区に出店し、当連結会計年度末の店舗数は3店舗となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高については、新店出店に伴う増収、既存店の増収、ネット通販の伸長等により、前期比7.5%増の140,919百万円となりました。なお、株式会社ユナイテッドアローズにおける小売+通販既存店売上高前期比は103.8%となりました。売上総利益率は円安の影響やアウトレット店舗等を活用した過年度商品の値引き販売等に伴い、前期から1.1ポイント減の50.8%となりましたが、増収に伴い売上総利益額は前期比5.2%増の71,573百万円となりました。販売費及び一般管理費率は、固定費の抑制等に伴い、前期から0.3ポイント低減の42.9%となりました。
以上により、当連結会計年度の営業利益は11,071百万円(前期比2.5%減)、経常利益は11,175百万円(前期比3.2%減)となりました。また、法人税率の低減、減損損失の減等により、親会社株主に帰属する当期純利益
は前期比2.6%増の6,494百万円となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ214百万円増加し、当連結会計年度末には、5,799 百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は11,689百万円(前連結会計年度比147.1%増)となりました。
収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益10,450百万円、減価償却費1,794百万円および仕入債務の増加額1,728百万円であり、支出の主な内訳は、たな卸資産の増加額491百万円および法人税等の支払額2,947百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は3,351百万円(前連結会計年度比3.2%増)となりました。
これは、主に新規出店および改装等に伴う有形固定資産の取得2,090百万円および差入保証金の差入による支出753百万円等があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は8,139百万円(前連結会計年度比512.5%増)となりました。
これは、短期借入金の純減少額が2,350百万円、長期借入金の返済による支出が2,004百万円、自己株式の取得による支出1,418百万円、配当金の支払額2,376百万円等があったこと等によるものであります。
当社グループは、一般消費者を対象とした、店頭での紳士服・婦人服等の衣料品ならびに関連商品の販売を主たる業務としております。取扱商品は多岐にわたっておりますが、トレンドを見極めた上で国内外からセレクトして仕入れる調達商品と、市場の動向をタイムリーに反映できる自主企画商品とを組み合わせることにより、幅広いアイテムを多様なテイストで提案しております。
当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。
商品別販売実績
商品別 | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | 前年同期比(%) |
メンズ(百万円) | 38,195 | 105.0 |
ウイメンズ(百万円) | 55,942 | 107.1 |
シルバー&レザー(百万円) | 13,727 | 113.3 |
雑貨等(百万円) | 3,285 | 103.3 |
その他(百万円) | 29,766 | 109.8 |
合計(百万円) | 140,919 | 107.5 |
(注) 1 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2 シルバー&レザーとは「CHROME HEARTS」ブランドの銀製装飾品および皮革製ウエアであります。
3 数量については、商品内容が多岐にわたり、その表示が困難なため記載を省略しております。
4 「その他」には、アウトレット、催事販売、連結子会社の売上が含まれております。
当連結会計年度の商品仕入実績を商品別に示すと次のとおりであります。
商品別 | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | 前年同期比(%) |
メンズ(百万円) | 23,857 | 107.2 |
ウイメンズ(百万円) | 32,659 | 108.3 |
シルバー&レザー(百万円) | 5,903 | 90.0 |
その他(百万円) | 7,505 | 106.1 |
合計(百万円) | 69,926 | 105.9 |
(注) 1 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2 雑貨等および連結子会社の仕入実績については、金額的重要性が低いため「その他」に含めて表示しております。
当社は平成29年3月期の単年度経営方針として「お客様大満足から大感動へ!」を掲げており、この達成に向け「ココロを動かすモノ作り」、「驚くほど便利で使いやすいEC」、「感動レベルの接客体験」の3つの重点取組
施策を定めました。実店舗とネット通販を自由に使い分け、いつでもどこでも欲しい商品を入手できる現在において、商品を購入すること以上の心に響く感動をお客様に提供いたします。
1.「ココロを動かすモノ作り」
ネットで商品をご覧になった上で実店舗に来店されるお客様が増加する中、その商品に期待以上の価値を感じていただき、販売員の接客やコーディネート提案で商品以上の満足を提供できてこそ、お客様の感動が生まれます。そのために商品企画力を強化して自主企画商品の付加価値を高め、お客様が欲しいときに、欲しいものが、欲しい価格で、欲しい数を、欲しい所でお求めいただけるよう、MD精度を高めてまいります。
2.「驚くほど便利で使いやすいEC」
日進月歩で進化するネット通販の市場環境に対応すべく、ネット通販店舗のサービス向上に取り組みます。当社ハウスカード会員とネット通販会員の統合やスマートフォン用のハウスカードアプリとネット通販アプリの統合をはじめとしたシステム改善による利便性向上に加え、ネット通販店舗への在庫配分を拡大させることで、販売機会ロスを極小化します。実店舗においては、店舗在庫を切らした際にお客様へネット通販のご案内が積極的に行えるよう、オムニチャネル時代に適合した販売員評価制度の構築準備を進めてまいります。
3.「感動レベルの接客体験」
お客様のご要望に気付き、実行することがお客様の感動につながります。その気付きと実行が社の習慣や風土となるよう、先輩社員が新入社員に教育を行うエデュケータースチューデント制度の再構築、マネジメント層への教育強化、新入社員や中途入社社員に向けた初期教育の充実など、各種教育システムを拡充いたします。
(会社の支配に関する基本方針)
1.基本方針の内容
当社は株式の大量の買付であっても、当社の企業価値および株主の皆様の共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。また、会社の支配権の移転を伴うような大量の株式の買付提案に応じるか否かの判断は最終的には株主の皆様の総意に基づき行われるべきものと考えております。
しかし、株式の大量の買付行為の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主の皆様に株式の売却を事実上強要するおそれのあるもの、対象会社の取締役会や株主の皆様が株式の大量買付について検討し、あるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないものなど、対象会社の企業価値および株主の皆様の共同の利益に資さないものも少なくありません。
特に当社にとっては、高いストアロイヤルティの維持が経営上極めて重要であり、当社の中期的な企業価値の向上とともに、株主の皆様の利益に繋がるものであると確信しております。これらが当社の株式の買付を行う者により中長期的に確保され、向上させられるものでなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
当社としては、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては必要かつ相当な対抗をすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
2.基本方針の実現に資する特別な取組み
当社では長期的な目標として平成25年5月に新たに平成34年3月期(2022年3月期)を最終年度とする長期ビジョン「UA VISION2022」を策定いたしました。
当社が今後も安定的に成長拡大していくためには、移り変わる外部環境・消費マインドに柔軟に対応できる「変化への対応力」の強化、迫り来るボーダーレス時代に向けた「国際対応力」の醸成、そして徹底的なお客様満足追求に向けた「時代対応による進化」をし続けることが必要不可欠であります。これらを踏まえ、「UA VISION2022」のスローガンとして以下を掲げます。
「ニッポンにユナイテッドアローズあり。私たちは世界中のお客様からも注目され、愛される、お客様満足日本一のファッション小売企業を目指します」
このスローガンの実現を目指すことより、当社グループが100年以上存続し、世界に通用する企業ブランドとなるための基盤を築いてまいります。
・「UA VISION2022」達成に向けた経営戦略
「UA VISION2022」達成に向けた経営戦略として、以下の3つを掲げます。
① 時代対応と自己改革による既存事業の成長拡大
全ての既存事業について、たゆまぬ時代対応の積み重ねと自己改革により強みであるヒト(接客サービス)、モノ(商品)、ウツワ(店舗環境)を常に進化させることで、世界から注目される存在になることを目指します。同時に事業特性に応じた個別ミッションを設定することで、全事業が高い成長性と収益性を目指し、以下に掲げる新規事業開発および海外進出を収益面から支えます。
② 次代の成長を担う新規事業の開発・育成による新たな価値提案
外部環境や消費マインドの変化により、今後もお客様のご要望がさらに多様化していくことは必至です。そのご要望にお応えし続けるため、次代の成長を担う新規事業の開発・育成を行うことで、新たな価値提案を行ってまいります。
なお、前回の中期経営計画策定以降、衣料品および身の回り品をメインとした国内既存ドメイン内での成長拡大に加え、新規チャネル・新規ドメインへの進出を検討・実施してまいりました。その結果、収益性、成長性、マーケット規模・シェア等の観点から、新規チャネル・新規ドメインへのチャレンジは継続しつつも、当社が蓄積してきた強みを今後も最大限に進化・発展させることにより国内既存ドメイン内にさらなる成長余地があると捉え、同ドメイン内での新規事業開発・育成を優先させてまいります。
③ 将来的な国際対応力の強化に向けた海外進出の開始
将来的な国際対応力の強化、世界市場における競争力の獲得に向け、海外への進出を果たしてまいります。長期ビジョン期間中における海外進出の最優先課題は、収益化を前提としつつ、出店および運営によるノウハウの蓄積および世界各国で展開を可能とするビジネスモデルの構築にあり、グローバルな規模の追求は次の長期ビジョン期間における課題と捉えております。なお、海外進出の際には、綿密な収益性の試算と厳格な撤退基準を設けることで、早期の収益化と万が一の場合の撤退意思決定の迅速化を図ります。
・「UA VISION2022」達成に向けた営業施策
「UA VISION2022」達成に向けた営業施策として、以下の3つを掲げます。
① 商品、販売、宣伝部門の連携強化
当社の近年の業績回復における主要因の1つである商品、販売、宣伝部門の連携について、さらなる強化を図ってまいります。連携の基本的なサイクルは、販売部門がお客様から得た情報を商品部門にフィードバックしお客様のニーズに合った商品を提供するとともに、事業特性や時代性を捉えた宣伝活動によりお客様のご来店やファン化を促進し、商品・販売部門の活動を後押しするというものです。今後は特に販売部門において「接客サービス力」「ショップメイク力」を、商品部門において「オリジナル商品開発力」を強化し、さらに両部門において「MD検証力」の精度を向上させることを目指します。また宣伝部門において「既存顧客のファン化」「新規顧客の獲得」につながる宣伝販促を目指すことにより、連携のさらなる強化を図ってまいります。
この連携強化により、既存事業はもとより、新規事業および将来的な海外事業の売上および収益性の向上を図ってまいります。
② 業務の技術体系化
上記①で掲げた連携強化をさらに強固なものにするため、各業務体系およびその関連状況を週次、月次、シーズン単位で戦略マップ化し進捗管理を行うとともに、バリューチェーンの全体像を可視化することにより、個人の感性・技量に頼りがちな業務を標準化し、誰でも確実かつ迅速に業務を遂行できるような仕組みを確立してまいります。これにより、短期的には外部環境や消費マインドの変化に柔軟に対応し、万が一問題が発生しても迅速にリカバリーできる体制を整えるとともに、当社の強み・勝ちパターンを体系化することで、100年以上存続する企業となるための基盤を固めてまいります。
③ クリエイティビティの強化
上記①および②により組織運営力の強化および主要業務の標準化・可視化といったハード面の強化を推進する一方で、ファッションを通じてお客様へ高い価値およびご満足を提供し続けていくため、さらなるクリエイティビティの強化を推進いたします。
当社では社会潮流を背景とした全社ディレクションをシーズンが始まる約1年前に全事業に向けて発信し、各事業ではこれを受け、ヒト・モノ・ウツワ・販促にかかるトータルなクリエイティブのテーマを事業特性に応じて設定しております。同時に店頭で得たお客様の声を取り入れることで、常にお客様のご要望の半歩先を行くご提案を行うことを目指しております。また、当社ではオリジナル商品の企画力・商品力向上を目指し、平成24年より社内にて「アトリエ」および「企画資料室」を設置し、オリジナル商品のサンプル企画精度の向上およびオリジナリティの高い素材の企画・調達を目指しております。これらの運営のさらなる精度向上、およびクリエイティブ人材の育成および継承を推進することでクリエイティビティを強化し、さらなるお客様満足を目指します。
3.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み
当社は、平成23年5月11日の当社取締役会および平成23年6月23日開催の当社第22回定時株主総会の決議に基づき、当社株式の大量取得行為に関する対応策(「旧プラン」といいます。)を導入しました。なお、旧プランの有効期間は平成26年6月24日開催の第25回定時株主総会終結の時までとされておりますことから、当社は、旧プラン導入後の買収防衛策に関する議論の動向等を踏まえ、継続の是非を含めその在り方について検討してまいりました。その結果、平成26年5月8日開催の取締役会において、会社の支配に関する基本方針を維持することを確認した上で、旧プランを一部改訂し、当社株式の大量取得行為に関する対応策を継続することを決議し、平成26年6月24日開催の第25回定時株主総会において、株主の皆様のご承認をいただき、これを更新しております(以下、更新された買収防衛策を「本プラン」といいます)。本プランの有効期間は、平成29年6月開催予定の定時株主総会終結の時までの3年間となっております。
本プランは、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する大量買付を抑止するとともに、当社株券等に対する大量買付が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案したり、あるいは株主の皆様がかかる大量買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることを目的とするものです。
本プランは、当社株券等の20%以上を買収しようとする者が現れた際に、買収者に事前の情報提供を求める等、上記の目的を実現するために必要な手続を定めています。買収者は、本プランに係る手続に従い、当社取締役会において本プランを発動しない旨が決定された場合に、当該決定時以降に限り当社株券等の大量買付を行うことができるものとされています。
買収者は、買付等に先立ち、買付等の内容の検討に必要な所定の情報を提供することが求められます。また、当社経営陣から独立した当社社外監査等委員等のみから構成される独立委員会は、当社取締役会に対しても、買収者の買付等の内容に対する意見や根拠資料、代替案等の情報を提供するよう要求することができ、買付等の内容や当社取締役会の代替案等の検討、買収者との協議・交渉等を行います。
買収者が本プランにおいて定められた手続に従わない場合や、当社株券等の大量買付が当社の企業価値・株主共同の利益を毀損するおそれがある場合等で、本プラン所定の発動要件を満たす場合には、当社は、買収者等による権利行使は原則として認められないとの行使条件および当社が原則として買収者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権を、その時点の当社を除く全ての株主の皆様に対して新株予約権無償割当ての方法により割り当てます。
本プランに従って新株予約権無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買収者等以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、買収者等の有する当社の議決権割合は、最大50%まで希釈化される可能性があります。
当社は、本プランに従った新株予約権の無償割当ての実施、不実施又は取得等の判断については、取締役会の恣意的判断を排するため、当社経営陣から独立した当社社外監査等委員等のみから構成される独立委員会の客観的な判断を経ることとしています。また、当社取締役会は、これに加えて、本プラン所定の場合には、株主総会を招集し、株主の皆様の意思を確認することがあります。
こうした手続の過程については、適宜株主の皆様に対して情報開示を行い、その透明性を確保することとしています。
4.具体的取組みについての当社取締役会の判断およびその理由
当社の中長期的な会社の経営戦略の実行は、当社の長期的な企業価値ひいては株主共同の利益を確保、向上のための具体的方策であり、当社の基本方針に沿うものです。
また、本プランは、当社の企業価値・株主共同の利益を確保することを目的とするものであり、当社の基本方針に沿うものです。特に、本プランは、経済産業省および法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則を充足していること、平成23年6月23日開催の当社第22回定時株主総会および平成26年6月24日開催の当社第25回定時株主総会において株主の皆様の承認を得ていること、一定の場合に株主総会を招集し本プランの発動の是非について株主の皆様の意思を確認できることとしていること、その有効期間を約3年間とするいわゆるサンセット条項が付されていること等株主意思を重視するものであること、本プランの発動に際しての実質的な判断は、独立性を有する社外監査等委員等のみから構成される独立委員会により行われること、独立委員会は当社の費用で独立した第三者専門家等の助言を受けることができるものとされていることなど、その判断の公正さ・客観性がより強く担保される仕組となっていること等により、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、株主の共同の利益を損なうものでないとともに、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める所存です。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在における当社グループの判断または仮定に基づく予測等であり、実際の結果と異なる可能性があります。また、以下に記載する事項は、当社グループの事業に関する全てのリスクを網羅的に記述するものではございませんのでご留意下さい。
当社グループはお客様の嗜好(ニーズ)や時代変化に対応すべく国内外のマーケットより情報収集に努め、商品調達、商品企画ならびに商品開発に注力しております。しかしながら、お客様の嗜好(ニーズ)やファッション・マーケットトレンドが短期的かつ急激に変化する傾向にもあるため、当社グループがそれらの趣向や時代対応に遅延または対応できなかった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループでは、多数の知的財産権を保有しており権利の保全に努めておりますが、第三者による当社グループに関係する権利に対する違法な侵害等によって当社グループの事業活動を阻害し、かつ、ブランドイメージの低下に繋がる可能性があります。
検品の不備により、商品に針等危険物が混入しお客様に被害が生じた場合、当社グループへの信頼感が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、不適切な表示により関係諸法令に抵触した場合、ブランドイメージの低下に繋がる可能性があります。なお、当社は過去に、公正取引委員会及び消費者庁より景品表示法違反として行政処分を受けており、再度同様の行政処分を受けた場合、社会的信用が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの事業については、今後とも業容拡大に応じて継続した人材の確保と人材の育成が必要と考えております。現時点では、重大な支障はないものの、今後他社との人材獲得競争が激化し、かつ、少子化等により人材の絶対数が急激に減少した場合には、優秀な人材の獲得が困難になり、また、人材が外部に流出する可能性があり、販売力で差別化を図ってきた当社グループの店舗運営ならびに業容の拡大に支障をきたす可能性があります。
当社グループの展開店舗の多くがショッピングセンター等の商業施設の賃借物件のため、店舗賃貸人または商業施設の財政状態等によっては債権の一部および出店に際して差し入れる保証金を回収できない可能性があります。また、不動産価格の上昇に伴う賃借料の高騰により店舗の収益性が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社グループにとって、重要かつ特有な影響を及ぼす仕入先や生産委託先が倒産した場合、商品納入の遅延または不能が発生し、状況によっては業績に影響を及ぼす可能性があります。
さらには、クロムハーツ社製製品の取扱に関して、クロムハーツジャパン有限会社とライセンス契約を締結しております。なお、当該ライセンス契約は平成28年9月末日にその契約期間が満了する予定ですが、かかる期間満了に際して、当社は、クロムハーツブランドへの関与を継続しつつ、かつ、クロムハーツ事業の収益を可及的に維持する方策として、下記5「経営上の重要な契約等」に記載の取引を行う予定です。
当社グループでは多くの個人情報を取扱うため、その取扱には十分に留意しておりますが、万が一、コンピュータウィルスやサイバーテロ、従業員や委託先の管理ミス等の要因により個人情報の漏洩等が起きた場合には、当社グループのブランドイメージの低下や法的な責任の追及によるコストの発生等、業績への影響が発生する可能性があります。
当社グループの店舗は日本国内の大都市に集中して出店しており、商品の物流拠点や本部機能は首都圏に集中しております。これら地域において、大規模災害や事故等が発生した場合には、当社グループの事業運営に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループでは、アジアを中心に広く世界各国で生産された商品を仕入れております。各国の政治情勢や景気変動及び急激な為替レートの変動、戦争やテロ、自然災害等が発生した場合には商品調達に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは主に日本国内で店舗展開を行っているため、消費増税や天候不順等による日本経済の停滞に伴う消費動向の低迷、人口動態等による消費動向の変動、さらには、市場のグローバル化や新規参入の企業による他社との競合の激化等の影響によって、売上状況が左右される可能性があります。
一方、海外事業においては、現地における景気変動、政治的・社会的混乱、法規制等の変更、さらには、自然災害や伝染病等によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、以上のような外部環境の変化により、当社グループの事業戦略が計画通りに進捗できなかった場合、状況によっては減損損失の計上等の会計上への影響も懸念されます。
当社は、平成28年5月27日付で、①平成28年10月1日付で、当社が運営するクロムハーツ事業に関連する権利義務を、簡易吸収分割(以下「本会社分割」といいます。)の方法により、当社が新たに設立する合同会社(以下「CH新会社」といいます。)に対して承継すること、及び、②その後に、CH新会社の持分をクロムハーツブランドの創始者であるリチャードスターク氏及びその親族(以下「CH創業家」といいます。)が管理・運営する会社(以下「CH Holding Company」といいます。)に対して譲渡すること(以下「本件取引」と総称します。)を決議いたしました。
本件取引に関連して、当社は、平成28年5月27日付でCH創業家が支配する会社であるFrankster, Inc.との間で、Purchase and Sale and Unit Holders Agreement(以下「契約①」といいます。)及びRepresentation Agreement Regarding Assigned Assets of United Arrows Ltd.(以下「契約②」といいます。)を締結しました。
契約①においては、①当社が本会社分割によりクロムハーツ事業に関連する権利義務をCH新会社に対して承継すること、②本会社分割後、当社が、CH Holding Companyに対して、CH新会社の持分を平成28年12月から平成36年12月までの間に複数回に分けて譲渡すること、及び、③当社がCH新会社の持分を全て譲渡するまでの間、当社及びCH Holding CompanyがCH新会社を合弁会社として運営するに際してのガバナンス体制及び意思決定方法に関する事項等が規定されています。
また、契約②においては、本会社分割の対象となる承継権利義務に関する当社及びFrankster, Inc.とのリスク分担に関する規定等が規定されています。
特記事項はありません。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて2.2%増加し、42,367百万円となりました。
これは、主として業容拡大に伴い現金及び預金が226百万円、商品が489百万円、未収入金が78百万円、
繰延税金資産が64百万円増加したこと等によるものであります。
固定資産は、前連結会計年度に比べて4.5%増加し、21,510百万円となりました。
これは、主として出店等により有形固定資産が600百万円、ソフトウェア開発等により無形固定資産
が165百万円、また差入保証金の増加等により投資その他の資産が162百万円それぞれ増加したこと等に
よるものであります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて3.0%増加し、63,877百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて3.6%増加し、24,964百万円となりました。
これは、主として短期借入金が2,350百万円減少した一方、支払手形及び買掛金が1,599百万円、未払
法人税等が1,048百万円、賞与引当金が40百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。
固定負債は、前連結会計年度に比べて23.5%減少し、5,152百万円となりました。
これは、主として長期借入金が2,004百万円減少したこと等によるものであります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて2.3%減少し30,117百万円となりました。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて8.3%増加し、33,760百万円となりました。
主な要因は、利益剰余金が配当金の支払により2,378百万円減少した一方、親会社株主に帰属する当
期純利益により6,494百万円増加したこと、及び自己株式が取得により1,385百万円増加したこと等に
よるものであります。
「1 業績等の概要」をご参照ください。