第2 【事業の状況】

 

当社グループの消費税等に係る会計処理は、税抜方式によっているため、この項に記載の売上高、販売実績、仕入実績等の金額には消費税等は含まれておりません。

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済対策や金融政策によって企業収益と雇用環境に穏やかな改善が見られました。しかしながら金融資本市場の変動や不安定な為替動向による企業業績への影響懸念、英国の欧州連合(EU)離脱問題や中国をはじめとするアジア新興国の景気下ぶれリスクなど、先行き不透明な状況が継続しています。家計消費支出も弱含みが続き、消費マインドも軟調な推移となりました。

 

衣料品小売業界においても、消費者物価の上昇や景況感への不安を背景にお客様の節約志向や慎重な購買行動が継続しています。訪日外国人による免税需要に回復傾向は見られるものの、長引く残暑や春先の気温低下をはじめとする不安定な気象動向が衣料消費に響き、非常に厳しい状況となりました。

 

このような状況の下、当社は平成29年3月期の単年度経営方針として「お客様大満足から大感動へ!」を掲げ、この達成に向け「ココロを動かすモノ作り:基本商品政策の励行による企画MD力向上」、「驚くほど便利で使いやすいEC:UAにしか出来ないECサービスのご提供」、「感動レベルの接客体験:創造的商人を輩出する風土づくり」の3つの重点取組施策を定めました。これらの施策の推進により、実店舗とネット通販を自由に使い分け、いつでもどこでも欲しい商品を入手できる現在において、商品を購入すること以上の心に響く感動をお客様に提供することを目指しました。

 

「ココロを動かすモノ作り:基本商品政策の励行による企画MD力向上」では、基本商品政策の見直しによる商品力強化に加え、当社グループのブランドポートフォリオ再整備によるMDの最適化に向けた取り組みに着手しました。気候の変動に応じて柔軟なMD進行をとったことで、既存店売上高は下半期から改善傾向となりました。

 

「驚くほど便利で使いやすいEC:UAにしか出来ないECサービスのご提供」では、売れ筋商品を中心にネット通販店舗への在庫供給を増やして販売機会ロスを軽減させた結果、当連結会計年度の単体ネット通販売上高前期比は24.2%増となりました。平成28年8月には自社ハウスカード会員とオンラインストア会員の統合とポイントサービスの一元化を行い、会員数の増加と売上の向上につなげたほか、平成29年4月に実施いたしましたブランドサイトと自社オンラインストアの統合リニューアルに向けた準備を進めました。

 

「感動レベルの接客体験:創造的商人を輩出する風土づくり」については、先輩社員が新入社員に教育を行うエデュケーター・スチューデント制度の再構築を行いました。各事業においても店長研修などの教育を行い、接客力向上に向けた取り組みを進めています。

 

出退店では、ユナイテッドアローズ事業:5店舗の出店、3店舗の退店、グリーンレーベルリラクシング事業:1店舗の出店、1店舗の退店、スモールビジネスユニット:4店舗の出店、9店舗の退店、アウトレット:2店舗の出店、1店舗の退店を実施しました。なお、10月1日付けの会社分割による当社連結子会社のCHROME HEARTS JP 合同会社へのクロムハーツ事業の承継に伴い、同事業の10店舗については、同子会社の運営に移りました。以上の結果、当連結会計年度末の小売店舗数は218店舗、アウトレットを含む総店舗数は242店舗となりました。

 

連結子会社の株式会社フィーゴは、売上高が若干前期を下回ったものの、為替の影響等により売上総利益率が改善した結果、増益となりました。なお1店舗の出店、2店舗の退店により当連結会計年度末の直営店舗数は17店舗となりました。

 

連結子会社の株式会社コーエン(決算月:1月)は、ネット通販が好調に推移したものの、実店舗の販売が苦戦し、値引き販売が増加した結果、増収減益となりました。なお出退店では8店舗の出店を実施し、当連結会計年度末の店舗数は87店舗となりました。

 

連結子会社の台湾聯合艾諾股份有限公司(決算月:1月)は、SNSの活用による販売促進や台湾のお客様の嗜好に合わせた商材の展開等により、概ね計画に沿った業績進捗となりました。また、第2四半期より台湾において自社ECサイトをオープンいたしました。なお、当連結会計年度末の店舗数は3店舗です。

 

連結子会社の株式会社Designs(決算月:1月)は、平成28年10月に高感度ウィメンズブランド「ブラミンク」の第1号店をオープンし、当連結会計年度末の店舗数は1店舗となりました。

 

平成28年7月1日に設立した連結子会社のCHROME HEARTS JP 合同会社(決算月:12月)については、前述のとおり株式会社ユナイテッドアローズからのクロムハーツ事業の承継に伴い、同事業の10店舗について10月1日付けで当連結子会社の運営に移っております。

 

以上の結果、当連結会計年度の売上高については、新店出店に伴う増収、ネット通販の伸長等により、前期比3.3%増の145,535百万円となりました。なお、株式会社ユナイテッドアローズにおける小売+ネット通販既存店売上高前期比は102.0%となりました。売上総利益率は為替の影響等により、前期から0.2ポイント改善し51.0%となり、売上総利益額は前期比3.6%増の74,155百万円となりました。販売費及び一般管理費は、グループ各社の欠員補充等に伴う人件費の増、㈱ユナイテッドアローズの大型出店等に伴う宣伝販促費の増等により前期比7.4%増の64,990百万円となりました。

 

以上により、当連結会計年度の営業利益は9,165百万円(前期比17.2%減)、経常利益は9,420百万円(前期比15.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は5,191百万円(前期比20.1%減)となりました。

 

 

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ168百万円減少し、当連結会計年度末には、5,630百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は4,868百万円(前連結会計年度比58.3%減)となりました。

収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益8,054百万円、減価償却費1,865百万円であり、支出の主な内訳は、たな卸資産の増加額2,244百万円および法人税等の支払額4,520百万円であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は4,511百万円(前連結会計年度比34.6%増)となりました。

これは、主に新規出店および改装等に伴う有形固定資産の取得3,090百万円および差入保証金の差入による支出732百万円等があったこと等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は508百万円(前連結会計年度比93.8%減)となりました。

これは、短期借入金の純増加額が4,150百万円、長期借入れによる収入が6,000百万円等があった一方、長期借入金の返済による支出が2,504百万円、自己株式の取得による支出6,017百万円、配当金の支払額2,356百万円等があったこと等によるものであります。

 

 

2 【販売及び仕入の状況】

(1) 販売実績

当社グループは、一般消費者を対象とした、店頭での紳士服・婦人服等の衣料品ならびに関連商品の販売を主たる業務としております。取扱商品は多岐にわたっておりますが、トレンドを見極めた上で国内外からセレクトして仕入れる調達商品と、市場の動向をタイムリーに反映できる自主企画商品とを組み合わせることにより、幅広いアイテムを多様なテイストで提案しております。

当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。

商品別販売実績

 

商品別

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

メンズ(百万円)

39,503

103.4

ウイメンズ(百万円)

58,654

104.8

シルバー&レザー(百万円)

12,604

91.8

雑貨等(百万円)

3,493

106.3

その他(百万円)

31,279

105.1

合計(百万円)

145,535

103.3

 

(注) 1  上記の金額には消費税等は含まれておりません。

2  シルバー&レザーとは「CHROME HEARTS」ブランドの銀製装飾品および皮革製ウエアであります。なお、当連結会計年度につきましては、平成28年10月に分社化いたしましたCHROME HEARTS JP合同会社の売上高も含め表記しております。

3  数量については、商品内容が多岐にわたり、その表示が困難なため記載を省略しております。

4  「その他」には、アウトレット、催事販売、連結子会社である株式会社フィーゴ、株式会社コーエン、台湾聯合艾諾股份有限公司、株式会社Designs等の売上が含まれております。

 

(2) 商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績を商品別に示すと次のとおりであります。

 

商品別

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

メンズ(百万円)

25,282

106.0

ウイメンズ(百万円)

33,847

103.6

シルバー&レザー(百万円)

4,889

82.8

その他(百万円)

9,662

128.7

合計(百万円)

73,681

105.4

 

(注) 1  上記の金額には消費税等は含まれておりません。

2  シルバー&レザーとは「CHROME HEARTS」ブランドの銀製装飾品および皮革製ウエアであります。なお、平成28年10月に分社化いたしましたCHROME HEARTS JP合同会社の仕入高は含んでおりません。

3  「その他」には、アウトレット、催事販売、連結子会社である株式会社フィーゴ、株式会社コーエン、台湾聯合艾諾股份有限公司、株式会社Designs、CHROME HEARTS JP合同会社等の仕入高が含まれております。

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 (1) 会社の経営の基本方針

当社は平成元年10月の創業時に下記の「設立の志」を掲げました。

「私たちは、商品開発および環境開発を通じ、生活・文化・社会を高度化することで、社会に貢献することを目的とする」。これは単にビジネスとしてだけではなく、事業を通して、日本の生活文化における規範となる正しい価値観を確立・訴求し続けるという強い意思を表すものであります。

この創業当初からの志である「日本の生活文化の規範となる価値観の創造」に加え、当社グループが「世界に通用する企業ブランド」となることを目指し、平成24年10月に新たな経営理念として「私たちは、世界に通用する新しい日本の生活文化の規範となる価値観を創造し続けます」を掲げました。

同時に、当社の根幹を成す考え方である「店はお客様のためにある」について、現場から経営まであらゆる企業活動における判断の拠り所として今まで以上に徹底すべく、遵守すべき「ルール」から「社是」へ位置づけを改めました。

これらの経営理念および社是の下、当社では社会との約束として5つの価値創造を掲げております。5つの価値とは「お客様価値」「従業員価値」「取引先様価値」「社会価値」「株主様価値」であります。当社ではこれらのうち、お客様価値の創造を最も重視し、他の4つの価値を等しく高めることがお客様価値の向上につながり、お客様価値の創造が達成されて初めて、他の4つの価値が意味を成す、と考えております。

当社ではこれら5つの価値の創造に全力を尽くすと同時に、社会の公器として日本の生活文化の向上に貢献していくことにより、企業価値を向上させていくことを経営の基本方針としております。

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略と目標とする経営指標

当社では上記の経営理念および5つの価値創造の実現に向け、平成29年5月に平成32年3月期(2020年3月期)を最終年度とする中期ビジョン「UAグループ中期VISION」を公表いたしました。

「UAグループ中期VISION」では、永年培ってきた当社の強みである「お客様との信頼関係」を活かし、「強い経営基盤の確立」、「実店舗の強みを活かしたEC拡大」、「マーケット変化への対応」、「お客様との接点の拡大」の4つの戦略課題を推進いたします。

 

「強い経営基盤の確立」については、①組織風土・人事改革、②不採算事業・店舗・取組の精査・見極めと実行、③あるべきコスト構造の再定義とその実現、を推進することで、中期VISION期間内にて強い経営基盤を確立することを目指します。

組織風土・人事改革:組織風土改革として経営理念の再浸透を目指します。平成13年に初めて策定し、現在までにその時々の経営環境や課題に応じて3回の改定を行ってまいりました理念ブックについて、当中期期間中に新たな改定を実施することで、経営理念の再浸透に努めます。人事改革については、ES(エデュケーター・スチューデント)制度の再徹底を行うことで、お客様との信頼関係をより高め、結果として生産性の向上を図ります。

不採算事業・店舗・取組の精査・見極めと実行:不採算店舗の見極めおよび必要に応じた退店については、前期より実施しております。加えて、不採算事業の見極めについても、中期の初年度(平成30年3月期中)に目処をつけてまいります。

あるべきコスト構造の再定義とその実現:プロジェクトチームを結成し、社内業務をたな卸しすることで、効率の低い業務や不要なコストを抜本的に見直し、販管費率改善に繋げてまいります。

 

「実店舗の強みを活かしたEC(ネット通販)拡大」については、実店舗にて築き上げてきた安心・信頼を背景とした現時点までのECの成長拡大に加え、各種施策を推進することで、さらなるECの成長を目指します。直近では、平成28年8月に実施した新ハウスカードプログラムへの改定により、お客様の利便性を高め、平成29年4月には、ECサイトとブランドサイトの統合リニューアルを行うことで、サービスの向上を図りました。中期期間はこれらの効果による売上の底上げが期待できるほか、今後については、①商品計画精度向上を図りつつECへの在庫の積み増しを行うことによる販売機会ロスの低減、②SNSを中心とした潜在顧客に広くアプローチする宣伝販促の実施による新規顧客の獲得、③ECも踏まえた販売員の評価制度の見直し、④EC専用商材の拡充、等を実施することで、ECにおける売上の拡大を目指します。また、長期的にはECにおける実店舗と遜色のない接客販売手法の確立や、フィッティングルーム店舗の検討を行う等、新たな顧客体験の創出に向けた取り組みに着手してまいります。

 

「マーケット変化への対応」については、当社の属する衣料品マーケットの今後の環境変化に柔軟に対応しつつ、当社の優位性の高いカテゴリーを拡充することで、成長拡大を目指します。

当社のメインマーケットであるトレンドマーケットについては、お客様の意識や環境の変化から、今後徐々に縮小していくことが見込まれております。このマーケットに属するユナイテッドアローズ事業については、量より質を追求することで、ロイヤルティの向上を図るとともに、事業内における採算性の低い取り組みを精査することで、収益性の向上を目指します。

トレンドマーケットより一段リーズナブルなミッドトレンドマーケットについては、逆にお客様のニーズが拡大していくことが見込まれております。このマーケットに属するグリーンレーベル リラクシング事業については新規出店の継続、ECの拡大に加え、優位性の高いビジネスウエア、ウイメンズカテゴリーでの単独出店と拡大を目指してまいります。

そして、ミッドトレンドマーケットよりさらにリーズナブルなニュートレンドマーケットについても、ミッドトレンドマーケット同様、今後お客様のニーズが拡大していくことが見込まれております。このマーケットに属する連結子会社コーエンの運営するコーエン事業については、収益構造改革を推進することで早期の収益性向上を図るとともに、当社グループの優位性の高いカテゴリーでの新規事業の創出を検討してまいります。

 

「お客様との接点の拡大」については、ドメインの拡大、顧客と関わる時間の拡大、海外展開の拡張、の3つを推進いたします。

ドメインの拡大:今まで洋服に使われていたお客様のお金は近年、より分散し、様々なモノ・コトに使われています。築き上げてきた「お客様との信頼関係」をベースに、衣料品以外のお客様の生活に関わる幅広い領域において商品開発を進めます。

顧客と関わる時間の拡大:商品を販売した後も、その商品を通じてお客様と関わる時間を拡大していくことで、お客様価値の継続的な向上を目指します。この実現に向け、リペア、リユース事業の検討を行ってまいります。

海外展開の拡張:現在進めている台湾事業については、実店舗・EC双方の推進によるノウハウの蓄積を継続いたします。併せて、越境ECによる海外展開の可能性を検証し、これらに伴う次代のグローバル戦略の検討を進めてまいります。

 

また、これら4つの戦略は以下のスケジュールで取り組んでまいります。まず中期期間の3年間で、「強い経営基盤の確立」を目指します。「実店舗の強みを活かしたEC拡大」および「マーケット変化への対応」については、中長期に亘り、継続して取り組んでまいります。これらの施策を進めながら、長期的・持続的な成長拡大に向け、「お客様との接点の拡大」に着手いたします。

 

以上の推進により、中期期間(平成30年3月期~平成32年3月期)中の連結経常利益平均成長率8%を目指すとともに、ROE16%以上、配当性向35%以上、DOE5.5%以上の維持を目指すことで、成長と還元の両立を図ってまいります。

また、長期的なKPIとしては、以下を目指します。連結EC売上構成比: 25~30%(現在約16%)、在庫回転:長期的に過去最高水準を目指す(連結における過去最高値:年間6.9回転/平成25年3月期 )、定価販売比率:長期的に5%ポイント以上の向上を目指してまいります。

 

(3) 会社の対処すべき課題および次期の見通し

当社は平成30年3月期の単年度経営方針として「収益性の早期改善」を掲げており、この達成に向け「売上総利益率の改善」、「在庫効率の改善」、「販管費率の改善」、「ネット通販売上の拡大による収益性の改善」の4つの重点取組課題を定めました。

■29期経営方針「4つの重点取組課題」

1.売上総利益率の改善

当社の商品戦略の柱である基本商品政策の社内浸透を進め、価格と価値のバランスを十分に見極めた価格設定を行なうことで、定価販売比率を高めます。加えて気温変動の影響を受けづらいビジネス需要や式典需要などへの対応を強化して売上の安定化を図り、売上総利益率の改善につなげます。

2.在庫効率の改善

商品の品番数を削減することで、商品一点一点の完成度を高めます。併せてシーズン当初の在庫投入量を抑制しつつ、売上動向を見ながらシーズン途中での売れ筋商品の追加生産を実施することで、在庫効率の改善につなげます。

3.販管費率の改善

プロジェクトチームを結成して社内業務のたな卸しを実施します。効率の悪い業務や不要なコストを抜本的に見直し、販管費率の改善につなげます。

4.ネット通販売上の拡大による収益性の改善

前期に実施したハウスカード サービスの改定に続き、今年4月には各ブランドサイトとユナイテッドアローズ オンラインストアの統合リニューアルを実施しました。オンライン裾上げサービスなど各種サービスの拡充に着手しており、実店舗とオンラインストアのどちらでも安心してお買い求めいただける環境を整えます。同時にネット通販店舗への在庫供給を増やして販売機会ロスを極小化し、実店舗とオンラインストアの双方の売上につながる販促活動を行います。実店舗よりも利益率の高いネット通販売上を拡大することで、収益性の改善につなげます。

 

 

 

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める所存です。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在における当社グループの判断または仮定に基づく予測等であり、実際の結果と異なる可能性があります。 また、以下に記載する事項は、当社グループの事業に関する全てのリスクを網羅的に記述するものではございませんのでご留意下さい。

①商品企画・商品開発に関するリスク

当社グループはお客様の嗜好(ニーズ)や時代変化に対応すべく国内外のマーケットより情報収集に努め、商品調達、商品企画ならびに商品開発に注力しております。しかしながら、お客様の嗜好(ニーズ)やファッション・マーケットトレンドが短期的かつ急激に変化する傾向にもあるため、当社グループがそれらの趣向や時代対応に遅延または対応できなかった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループでは、多数の知的財産権を保有しており権利の保全に努めておりますが、第三者による当社グループに関係する権利に対する違法な侵害等によって当社グループの事業活動を阻害し、かつ、ブランドイメージの低下に繋がる可能性があります。

②品質に関わるリスク

検品の不備により、商品に針等危険物が混入しお客様に被害が生じた場合、当社グループへの信頼感が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、不適切な表示により関係諸法令に抵触した場合、ブランドイメージの低下に繋がる可能性があります。なお、当社は過去に、公正取引委員会及び消費者庁より景品表示法違反として行政処分を受けており、再度同様の行政処分を受けた場合、社会的信用が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

③人材に関するリスク

当社グループの事業については、今後とも業容拡大に応じて継続した人材の確保と人材の育成が必要と考えております。現時点では、重大な支障はないものの、今後他社との人材獲得競争が激化し、かつ、少子化等により人材の絶対数が急激に減少した場合には、優秀な人材の獲得が困難になり、また、人材が外部に流出する可能性があり、販売力で差別化を図ってきた当社グループの店舗運営ならびに業容の拡大に支障をきたす可能性があります。

④取引先等に関するリスク

当社グループの展開店舗の多くがショッピングセンター等の商業施設の賃借物件のため、店舗賃貸人または商業施設の財政状態等によっては債権の一部および出店に際して差し入れる保証金の回収不能、不動産価格の上昇に伴う賃借料の高騰、あるいは店舗の営業継続が困難となる不測の事態の発生などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。加えて、当社グループにとって、重要かつ特有な影響を及ぼす仕入先や生産委託先が倒産するなどの問題が発生した場合には、商品納入の遅延または不能が発生し、状況によっては業績に影響を及ぼす可能性があります。

さらには、当社グループの事業活動を支える物流ネットワークや情報システムの委託先、またはECサイト運営の委託先等において、取引の継続が困難となる事情が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

なお、クロムハーツ社製製品の取扱に関しては、当社は、当社が運営する店舗のほか、「CHROME HEARTS」ブランドを運営・管理する会社が支配するFrankster JP合同会社との間の合弁会社であるCHROME HEARTS JP合同会社(以下「CH合同会社」といいます。)が運営する店舗にて販売を行っております。CH合同会社及び当社は、それぞれクロムハーツジャパン有限会社とライセンス契約を締結し、当該ライセンス契約に基づきクロムハーツ社製製品の販売権を有しております。当社は、クロムハーツジャパン有限会社とのライセンス契約は継続するものと認識しておりますが、CH合同会社又は当社の重大な契約違反その他の例外的な事由が生じた場合には、ライセンス契約が解約等される可能性があります。また、当社は、Frankster JP合同会社との間でCH合同会社の持分を段階的に譲渡することを合意しており、かかる譲渡の結果、平成33年1月以降はCH合同会社は当社の連結子会社ではなくなり、また、平成37年1月以降は当社はCH合同会社の持分を保有しなくなる予定です。

⑤情報管理に関するリスク

当社グループでは多くの個人情報を取扱うため、その取扱には十分に留意しておりますが、万が一、コンピュータウィルスやサイバーテロ、従業員や委託先の管理ミス等の要因により個人情報の漏洩等が起きた場合には、当社グループのブランドイメージの低下や法的な責任の追及によるコストの発生等、業績への影響が発生する可能性があります。

⑥自然災害・大規模事故等に関するリスク

当社グループの店舗は日本国内の大都市に集中して出店しており、商品の物流拠点や本部機能は首都圏に集中しております。これら地域において、大規模災害や事故等が発生した場合には、当社グループの事業運営に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループでは、アジアを中心に広く世界各国で生産された商品を仕入れております。各国の政治情勢や景気変動及び急激な為替レートの変動、戦争やテロ、自然災害等が発生した場合には商品調達に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑦その他一般的な事業リスク

当社グループは日本国内の事業において、消費増税や天候不順等による経済の停滞に伴う消費動向の低迷、人口動態等による消費動向の変動によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

一方、海外事業においては、現地における景気変動、政治的・社会的混乱、法規制等の変更、または自然災害や伝染病等によって、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 

また、当社グループを取り巻く事業環境は市場のグローバル化や新規参入の企業により他社との競合が激化しており、お客様の価値観の変化に対応するための施策の推進および技術革新の効果的な活用の遅れ等により事業競争力が低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

以上のような外部環境の変化や競合激化により、当社グループの事業戦略が計画通りに進捗できなかった場合、状況によっては減損損失の計上等の会計上への影響も懸念されます。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

 

 当社グループにおけるクロムハーツ社製製品の取扱に関しては、当社が運営する店舗のほか、「CHROME HEARTS」ブランドの創業者が支配するFrankster JP合同会社との間の合弁会社であるCH合同会社が運営する店舗にて販売を行っております。CH合同会社及び当社は、それぞれ、日本国内において「CHROME HEARTS」ブランドに関連する商標権等を保有するクロムハーツジャパン有限会社とライセンス契約を締結し、当該ライセンス契約に基づきクロムハーツ社製製品の販売権を有しております。
 CH合同会社の組成に関連して、当社は、平成28年5月27日付で「CHROME HEARTS」ブランドの創業者が支配する会社であるFrankster, Inc.との間で、Purchase and Sale and Unit Holders Agreement(以下「契約①」といいます。)及びRepresentation Agreement Regarding Assigned Assets of United Arrows Ltd.(以下「契約②」といいます。)を締結しました。なお、かかる契約①におけるFrankster Inc.の契約上の地位は、その後Chrome Hearts Holdings LLCに承継されております。
 契約①においては、①当社が会社分割の方法によりクロムハーツ事業に関連する権利義務をCH合同会社に対して承継すること(当該会社分割は平成28年10月1日に既に効力が生じております。以下「本会社分割」といいます。)、②本会社分割後、当社が、Frankster JP合同会社に対して、CH合同会社の持分を平成28年12月から平成36年12月までの間に複数回に分けて譲渡すること、及び、③当社がCH合同会社の持分を全て譲渡するまでの間、当社及びFrankster JP合同会社がCH合同会社を合弁会社として運営するに際してのガバナンス体制及び意思決定方法に関する事項等が規定されています。
 契約②においては、本会社分割の対象となる承継権利義務に関する当社及びFrankster, Inc.とのリスク分担に関する規定等が規定されています。
 

6 【研究開発活動】

特記事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態

(イ) 資産

流動資産は、前連結会計年度末に比べて6.6%増加し、45,152百万円となりました。

これは、主として業容拡大に伴い、商品が2,180百万円、未収入金が358百万円、繰延税金資産が275百万円増加したこと等によるものであります。

固定資産は、前連結会計年度に比べて5.3%増加し、22,646百万円となりました。

これは、主として出店等により有形固定資産が551百万円、ソフトウェア開発等により無形固定資産が115百万円、また差入保証金の増加等により投資その他の資産が469百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。

この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて6.1%増加し、67,799百万円となりました。

(ロ) 負債

流動負債は、前連結会計年度末に比べて19.4%増加し、29,805百万円となりました。

これは、主として未払法人税等が965百万円減少した一方、短期借入金が4,150百万円、一年内返済予定の長期借入金が1,988百万円、賞与引当金が151百万円それぞれ増加したこと等によるものであります。

固定負債は、前連結会計年度に比べて36.1%増加し、7,012百万円となりました。

これは、主として長期借入金が1,508百万円増加したこと等によるものであります。

この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて22.2%増加し36,818百万円となりました。

(ハ) 純資産

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて8.2%減少し、30,980百万円となりました。

主な要因は、利益剰余金が配当金の支払により2,356百万円減少した一方、親会社株主に帰属する当期純利益により5,191百万円増加したこと、および自己株式が取得により6,000百万円増加したこと等によるものであります。

 

(2) 経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

「1 業績等の概要」をご参照ください。