(1)業績
当事業年度におけるわが国経済は、世界的な景気回復が続く中で、企業収益の回復、雇用環境の改善や株価の上昇などに伴い個人消費が緩やかな回復傾向にあります。一方で、国内では小売・サービス業を中心として人手不足が見られる中、米国トランプ政権の政策動向、安定基盤を確立しつつある中国習政権による改革の進展状況、米連銀・欧州連銀の政策動向等による不確実性は高まっており、先行き不透明な状況となっております。
このような経営環境の中で、当社の当事業年度の売上高は、平成29年3月に発売されたニンテンドースイッチを含めたゲームハードを中心に有力タイトルが多くあった新品ゲーム販売が好調に推移したほか、前々期より本格導入を開始した中古ホビーが前期を上回る水準となりましたが、不採算事業であったEC部門から一時撤退したことや古本及びトレーディングカード(以下、「トレカ」という。)において市場環境の変化等による落ち込みが影響し、全体として前期を下回ることとなりました。
営業利益につきましては、売上総利益の減少の影響を受けたものの、当期より取り組みを開始いたしました抜本的な事業構造改革により、販管費の削減を中心としたコスト構造の改善を図った結果、前期より営業損失が減少いたしました。
以上の結果、当事業年度の業績は、売上高281億3千万円(前期比0.7%減)、営業損失1億7千3百万円(前期は営業損失4億3千7百万円)、経常損失1億7千1百万円(前期は経常損失4億3千5百万円)となりました。また、減損損失2億2千8百万円を含む4億4千万円の特別損失を計上したことにより、当事業年度の当期純損失は6億4千4百万円(前期は当期純損失10億9千3百万円)となりました。
(事業の概況)
当社は、主力商材の市場縮小など市場環境の変化に対する内部の対応が不十分であり、直近数年間は最終利益で赤字を計上するなど厳しい経営成績となっていることから、「収益改善」を最優先課題として位置付け、各種施策に取り組んでまいりました。トレカパーク店舗の内、早期の黒字化が難しく戦略的重要性が低い店舗につきましては早期に閉店を行い、経営資源を古本市場店舗に振り向けていく方針で進めてまいりました。また、採算性が悪化しているEC部門の一時撤退を行い、利益改善を達成できる体制構築を図りました。さらに、本部体制を再編し、組織運営の効率化を進めることで、大幅な費用の低減を実現いたしました。加えて、持続的な成長を可能とするため、資本業務提携先である株式会社エーツーの商品情報共有により、中古商材の買取・販売強化を図ってまいりました。以上の施策は、当期のみならず次期以降の収益改善にもつながるものであります。
(当期の実施内容と成果)
当社は当事業年度におきまして、以下のような施策を実施しました。
①構造改革による経費削減
・店舗運営方針の見直しによるコストの適正化
店舗運営においては、事業規模に合わせた商品移動頻度の抑制・物流コストの低減や、販促・告知手法の見直しによる経費削減、それらに伴う店舗業務見直しによる店舗運営の効率化を進めております。
・本部体制の再編による組織運営の効率化
当社は平成29年5月26日付で、新しい経営陣の下、従前の組織を「店舗運営部」「商品部」「管理部」の3部門に再編し、全社への利益貢献の最大化及び組織の集約による組織運営のスリム化を推進いたしました。また、組織変更に合わせて本部機能を移転し、さらなる経費削減に努めてまいりました。
・古本市場オンラインの閉鎖による独自物流機能の廃止
古本市場オンラインの閉鎖による、単独倉庫の廃止等、物流コストの削減を推進いたしました。
②持続的な成長を可能とする収益力の強化
・中古商材の強化
下降トレンドにある商材をカバーするべく、中古商材の買取を質、量ともに拡大し、棚構成の見直し等、在庫回転率の向上を目的に売場管理の徹底を継続的に実施しております。
・経営資源の選択と集中(古本市場店舗の強化)
ホビー商材の買取と販売の強化を中心に、中古商材の買取を強化し、また、在庫回転率を向上することにより店舗収益力の強化を進めております。
・不採算店舗の閉鎖
早期の黒字化が困難であると判断される店舗を閉鎖いたしました。
(2)キャッシュ・フロー
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、13億1千4百万円となりました。
当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの原因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の結果減少した資金は、4億1千万円となりました。
主な要因は、税引前当期純損失6億1百万円、仕入債務の減少2億5千3百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の結果減少した資金は、1億1千3百万円となりました。
主な要因は、有形固定資産取得による支出7千4百万円、無形固定資産の取得による支出6千9百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果増加した資金は、6億2千5百万円となりました。
主な要因は、短期借入金の増加15億1百万円、長期借入による収入5億円、株式発行による収入1億円、長期借入金の返済による支出14億9千1百万円等であります。
(1)販売実績
当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。
|
区分 |
当事業年度 (自 平成29年3月1日 至 平成30年2月28日) |
前年同期比 (%) |
||
|
金額(千円) |
構成比(%) |
|||
|
|
中古品 |
|
|
|
|
|
本 |
3,085,582 |
10.9 |
83.0 |
|
|
ゲーム |
4,970,506 |
17.6 |
91.2 |
|
|
CD |
239,729 |
0.8 |
73.0 |
|
|
DVD |
480,655 |
1.7 |
84.5 |
|
|
トレカ |
1,574,687 |
5.5 |
93.1 |
|
|
ホビー・その他 |
515,965 |
1.8 |
154.4 |
|
|
小計 |
10,867,126 |
38.6 |
89.9 |
|
|
新 品 |
|
|
|
|
|
本 |
549,933 |
1.9 |
89.1 |
|
|
ゲーム |
11,764,697 |
41.8 |
121.1 |
|
|
CD |
223,673 |
0.7 |
68.9 |
|
|
DVD |
388,050 |
1.3 |
90.6 |
|
|
トレカ |
1,977,383 |
7.0 |
73.6 |
|
|
プリペイドカード |
707,001 |
2.5 |
110.9 |
|
|
ホビー・その他 |
479,627 |
1.7 |
80.7 |
|
|
小計 |
16,090,368 |
57.1 |
107.2 |
|
|
レンタル |
577,942 |
2.0 |
89.1 |
|
|
業務提携 |
5,204 |
0.0 |
69.8 |
|
|
その他 |
589,668 |
2.0 |
103.1 |
|
|
合計 |
28,130,309 |
100.0 |
99.3 |
(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。
(2)仕入実績
当事業年度の仕入実績は、次のとおりであります。
|
区分 |
当事業年度 (自 平成29年3月1日 至 平成30年2月28日) |
前年同期比 (%) |
||
|
金額(千円) |
構成比(%) |
|||
|
|
中古品 |
|
|
|
|
|
本 |
1,212,627 |
5.6 |
85.7 |
|
|
ゲーム |
3,405,460 |
15.9 |
94.4 |
|
|
CD |
200,134 |
0.9 |
121.8 |
|
|
DVD |
392,473 |
1.8 |
125.8 |
|
|
トレカ |
1,067,916 |
4.9 |
95.7 |
|
|
ホビー・その他 |
239,915 |
1.1 |
63.8 |
|
|
小計 |
6,518,528 |
30.4 |
93.2 |
|
|
新 品 |
|
|
|
|
|
本 |
354,088 |
1.6 |
75.0 |
|
|
ゲーム |
10,757,990 |
50.3 |
123.4 |
|
|
CD |
117,797 |
0.5 |
43.6 |
|
|
DVD |
305,440 |
1.4 |
79.6 |
|
|
トレカ |
1,680,136 |
7.8 |
76.2 |
|
|
プリペイドカード |
664,819 |
3.1 |
110.3 |
|
|
ホビー・その他 |
334,630 |
1.5 |
78.7 |
|
|
小計 |
14,214,903 |
66.4 |
108.7 |
|
|
レンタル |
249,589 |
1.1 |
88.3 |
|
|
その他 |
402,325 |
1.8 |
96.5 |
|
|
合計 |
21,385,348 |
100.0 |
103.0 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社は、創業以来「満足を創る」という理念を掲げて事業を発展させてまいりました。第一義的には"お客様の"ということでしたが、業容が拡大するとともに、株主の皆様をはじめ"あらゆる関係者の方々の"と考えるようになっております。これからも、この経営理念の下に満足の質を高め、より多くの方々に広げていきたいと考えております。
主力商材の市場縮小など当社を取り巻く外部環境は年々厳しさを増しておりますが、中古商材取扱いの拡大を基盤とする売上高及び利益増加を目標に、以下のことを進めております。
リアル店舗に関しましては、各商材の業界動向やトレンドの変化、お客様のニーズを素早く捉えて店舗運営に反映してまいります。また、人員配置の適正化等、一層のコスト管理を徹底し、中古商材の構成強化等により、店舗収益の構造改革を推進してまいります。出店戦略に関しましては、収益性を最重視する厳選出店を行い、店舗競争力の強化に繋げてまいります。
また、業務提携等により、提携先の強みを活用するなどして、売買チャネルの拡大を図り、売上・利益の増大を目指してまいります。
当社の事業展開及び経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスクについて主な事項を以下に記載しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努めております。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1)事業環境の変化について
当社が展開する「マルチパッケージ販売事業」は、少子高齢化の進展やコンテンツ配信市場の拡大、情報技術及び情報通信インフラの進化等の市場変化において大きな影響を受ける可能性があります。当社では、これらの事業環境変化に対し取扱商材の見直し等の検討を実施しておりますが、今後の事業環境の変化と当社の事業戦略によっては、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。
(2)業績の変動要因
①中古商材の仕入について
当社は、店頭にて一般消費者等より中古商材を仕入(買取)しておりますが、中古商材は新品商材と異なり仕入量の調整が難しいという特性を有しており、仕入量及び品質の両面において安定的な調達ができない場合には、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②新品家庭用ゲームソフト・ハード販売の季節変動について
当社は、中核商材として新品家庭用ゲームソフト・ハードを取扱っておりますが、新品家庭用ゲームソフト・ハードの販売には季節変動があり、年末年始及び春休み・夏休みに売上が集中する傾向があります。また、当該商品は、各商品メーカーの商品開発等の遅延による発売延期等によっても、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③直営店及びFC店の出退店について
当社は、「古本市場」「ブック・スクウェア」「トレカパーク」等の直営店及びFC店による多店舗展開を行っており、計画通りに出店物件を確保できない場合には、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、既存店舗において立地環境や競合環境等の変化によって店舗の採算が悪化した場合には、退店によって経営成績に影響を与える可能性があります。
④基幹系システムについて
当社は、基幹系システムとして「第3次CRM(顧客情報)システム」を使用し商品在庫の個別管理や購買履歴の分析等を行っており、これらのシステムは営業面において大きく貢献しております。当社は、これらのシステムの運用・保守を専門知識のある業者にメンテナンスを委託し、データセンターにシステムを保管したうえで十分な稼動監視を実施しておりますが、大規模な災害や広域的な通信障害が長時間にわたり発生した場合、プログラムに予期せぬ障害が発生した場合は、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤電子商取引による販売について
個人向け電子商取引の市場規模は依然拡大傾向にあり、その普及には大きな期待がもたれております。現在の電子商取引は、パソコンを利用した販売が中心となっておりますが、スマートフォンなどによる取引が拡大しており、電子商取引のプラットフォームは多様化していく傾向にあります。さらに、電子決済・認証等についても様々な仕組みが開発されており、電子商取引にかかるシステム開発コストの増加及び法的規制等により、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。
⑥システムトラブルによるリスクについて
当社の営むインターネット通信販売は、インターネット網を利用した電子商取引を主体としており、取引及び顧客情報の安全性については、十分なシステム管理運営を行っております。しかしながら、災害・事故・悪意のある不正なアクセス(いわゆるハッキング)等により、当該電子商取引システムが障害を受けた場合には、当社内にとどまらず、ネットワークを通じて利用者のコンピュータへ影響が及ぶ懸念があります。これらの事態が生じた場合には、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。
(3)法的規制
①再販価格維持制度について
当社は、中核商品の1つとして中古商材の書籍及びCDを取扱っておりますが、当該商品は新品の段階で「再販価格維持制度」(以下「再販制度」という。)の適用対象となっております。再販制度とは、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律第23条の4に基づき著作物等を発行する事業者が販売の相手方と再販売価格(定価)を決めてこれを維持する契約をしても、同法は適用されないという制度であります。公正取引委員会は、平成13年3月23日に、同制度の廃止を促す意見に対して、国民の知る権利を阻害する可能性があるなど、文化・公共面での影響が生じる恐れがあるとし、国民的合意が形成されていないことから同制度を残置することが適当である旨の発表を行いました。これにより、当社の取扱商材への影響は当面ないものと考えられます。しかしながら、今後において制度の改正又は廃止等が行われた場合、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。
②古物営業法について
当社が行っている中古商材の買取及び販売事業は、「古物営業法」による規制を受けております。監督官庁は営業所が所在する都道府県ごとの都道府県公安委員会であり、同法及び関連諸法令による規制の要旨は次のとおりであります。
a.事業を開始する場合には、営業所が所在する都道府県ごとの都道府県の公安委員会の許可を必要とする(同法3条)
b.買取に際して、相手方の住所、氏名、職業及び年齢が記載された文書の交付を受ける必要がある(同法15条)
c.取引年月日、古物の品目及び数量、古物の特徴、相手方の住所、氏名、職業、年齢等を帳簿等に記録する必要がある(同法16条)
当社は、以下を独自のルールとして、健全な店舗運営を行っておりますが、不測の事態により事業運営に影響を及ぼす可能性があります。
a.すべての買取について本人確認を行う。
b.同一顧客から同一アイテムの買取を2点以上行わない。
c.その他、盗品の疑いがある場合には、買取を行わない。
③大規模小売店舗立地法について
当社の出店政策につきましては、「大規模小売店舗立地法(以下「立地法」という。)」の規制を受ける場合があり、出店計画に影響を与える場合があります。
立地法の概要は、以下のとおりであります。
a.対象となる店舗は1,000㎡超のもの
b.調整対象の事項は、地域社会との調和・地域づくりに関する事項として
・駐車需要の充足その他による周辺の地域の住民の利便及び商業その他の業務の利便のために配慮すべき事項(交通渋滞、駐車、駐輪、交通安全その他)
・騒音の発生その他による周辺の生活環境の悪化の防止のために配慮すべき事項
c.本法の運用主体は、都道府県、政令指定都市とする。同時に市町村の意思の反映を図ることとし、また、広範な住民の意思表明の機会を確保する。
④消防法について
マルチパッケージ販売事業で展開する店舗では、公共の施設として消防法の適用を受けております。店舗には消防法に定める防火管理者を各店舗に設置し、火災防止に努めると同時に、従業員に対しても教育を実施しております。しかしながら今後の法令の改正等があった場合、対応準備コストが必要となり、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。
⑤特定商取引に関する法律について
当社の営むインターネット通信販売は、「特定商取引に関する法律」における通信販売業に該当しております。「特定商取引に関する法律」は、インターネット通信販売において、広告に必要な記載事項及び誇大広告の禁止等を定めており、当社は当該法律を遵守しておりますが、法令の改正等があった場合、対応準備コストが必要となり、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。
(4)人材の確保と育成
当社は積極的な事業展開を図っていくため、必要な人材の確保と早期育成が重要な経営課題と認識しております。能力開発制度の充実や社員の自立的な成長を基本とする人事制度等により早期の人材育成を図っておりますが、事業展開のスピードに見合った人材採用と育成が計画通りに進まない場合には、当社の経営成績に影響を与える可能性があります。
(5)個人情報の保護
「個人情報の保護に関する法律」の施行に伴い、当社は個人情報保護方針・社内規程・マニュアル等を制定し、役職員及び取引先の研修・指導やセキュリティ管理ソフトの導入等によって、個人情報の取扱に関し細心の注意を払うよう留意してまいりました。しかしながら、個人情報の漏洩等の事故が発生した場合には、当該個人からの賠償請求等がなされること及び当社に対する信頼感の低下に伴う売上高減少等により、当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)各都道府県の条例について
当社の事業は、国が定める法律による規制のほかに、各都道府県が定める条例により規制を受ける場合があります。条例は地域の特性等を考慮のうえ定められており、地域環境の変化によって内容の強化等改正がなされる場合も考えられます。当社は定められた条例を遵守し地域の秩序が守られるよう取組んでおります。
(例)「東京都青少年の健全な育成に関する条例」の場合
当社事業に関連する主な条項の概略は次のとおりであります。
(条例の記載内容は一部割愛しております)
・不健全な図書類等の販売の規制
図書類、映画等の内容が、青少年に対し、性的感情を刺激し、犯罪を誘発するような場合は販売・観覧をしないように努めなければならない。
・古物買受けの制限
青少年からの古物を買受けてはならない。青少年が保護者の委託等による場合はその限りでない。
・深夜外出の制限
深夜の時間帯に営業に係る施設内及び敷地内にいる青少年に対し、帰宅を促すよう努めなければならない。
なお、当社は、統一された自主規制を定め、全国に店舗展開を行っております。
(7)差入保証金について
当社の直営店はローコストでスピーディな出店を行うことを目的に、ほぼ全ての店舗において賃貸物件を利用しており、貸主に対して敷金を差入れております。また、地主(貸主)に建物の建築を依頼し賃借を行う場合には、建築費の一部を貸主に対し建設協力金として貸付け、契約期間内に賃料と相殺で当社に返済される契約を締結する場合があります。これらの契約は、貸主の経済的破綻等により敷金又は建設協力金の返還が不能になる場合があります。このような場合は当社に損失が発生する可能性があります。また、借主である当社側の都合による契約の中途解約の場合等、契約内容に従って返還請求権の放棄や違約金の支払いが必要となる場合があります。
(8)店舗の業績推移について
当社は、固定資産及びリース償却資産の購入を含む一定の初期投資を要する店舗を出店し運営しております。各店舗の業績推移如何によっては投資資金回収が困難となり、減損処理又は撤退による特別損失の発生により当社の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)短時間労働者に対する厚生年金適用拡大等について
厚生労働省は、将来にわたる年金財政の安定化等を目的に、短時間労働者(正社員以外の労働者で、一週間の所定労働時間が正社員より短い労働者)に対する厚生年金への加入基準を拡大する改正が行われました。
当社は多くの短時間労働者を雇用しており、今後当該年金制度が変更され、厚生年金適用基準の拡大が実施された場合には、短時間労働者への就労希望者の減少等の発生及び当社が負担する保険料の増加等により、当社の店舗運営や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象又は状況について
当社は、当期純損失におきまして前事業年度まで継続してマイナスを計上しており、当事業年度におきましては営業損失173,017千円、経常損失171,262千円、当期純損失644,728千円及び営業活動によるキャッシュ・フロー△410,407千円を計上するに至っており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。しかしながら当社は、当事業年度末において現金及び預金1,398,252千円を保有し、必要な運転資金を確保していることから、一層のコスト管理の徹底、中古商材の構成強化、他社とのアライアンス等の諸施策を実施することにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、「継続企業の前提に関する事項」へ記載しておりません。事業戦略・収益構造の再構築を図り、早期に業績黒字化を達成し、当該重要事象等が解消されるよう取り組んでまいります。
当社の重要な契約等は以下のとおりであります。
(1)業務提携契約
当社は、業務提携店との間に業務提携基本契約を締結しております。
①契約の名称
業務提携基本契約
②契約の本旨
古本市場事業の営業許諾
③使用を許諾する商標・商号
業務提携店における古本市場事業を行うに際し、「古本市場」等の標章、ロゴマーク、意匠、デザイン、その他営業用シンボル、著作物の使用を許諾する。
④ロイヤルティ
開店支援料 1,000千円
ロイヤルティ 売上高に対し業務提携基本契約において定めた料率
(2)その他の契約
当社は、仕入先との間に下記の契約を締結しております。
|
相手先 |
契約の内容 |
契約年月日及び期間 |
|
㈱ソニー・インタラクティブエンタテインメント |
家庭用ゲーム機器・ソフト等の商品の売買に関する取引基本契約 |
平成11年11月1日 1年毎の自動更新 |
特記すべき事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当社の財務諸表の作成においては、損益又は資産・負債の状況に影響を与える見積り、判断を必要としております。過去の実績やその時点で入手可能な情報を基に、合理的と考えられる様々な要因を考慮した上で、継続的に見積り、判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
①ポイント引当金
将来のポイントサービスの利用による売上値引に備えるため、過去の使用実績に基づき将来使用されると見込まれる金額を計上しております。
②退職給付引当金
退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当事業度末までの期間に帰属させる方法については、給付算定式基準によっております。
数理計算上の差異は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(5年)による定額法により翌事業年度から費用処理しております。また、過去勤務費用については、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(10年)により発生時から費用処理しております。
③減損会計の適用
当社は、独立採算管理が可能である店舗ごとに資産をグループ化しております。
営業損益において減損の兆候がみられた店舗については将来の回収可能性を勘案した上で固定資産の帳簿価額を減額し、当該減少額を減損損失として、特別損失に計上しております。
(2)当事業年度の経営成績の分析
当事業年度における当社の経営成績について、売上高281億3千万円、売上総利益67億4千8百万円、営業損失1億7千3百万円、経常損失1億7千1百万円、当期純損失6億4千4百万円となりました。
①売上高
当事業年度におきましては、平成29年3月に発売されたニンテンドースイッチを含めたゲームハードを中心に有力タイトルが多かった新品ゲーム販売が好調に推移したほか、前々期より本格導入を開始した中古ホビーが前期を上回る水準となりましたが、不採算事業であったEC部門を大幅に縮小したことや古本及びトレーディングカード(以下、「トレカ」という。)において市場環境の変化等による落ち込みが影響し、当事業年度の売上高は281億3千万円(前期比99.3%)となりました。
②営業利益
売上総利益の減少の影響を受けたものの、当期より取り組みを開始いたしました抜本的な事業構造改革により、販管費の削減を中心として利益面で改善を図った結果、当事業年度のは1億7千3百万円の営業損失(前期は4億3千7百万円の営業損失)となり、前期より営業損失が減少いたしました。
③経常利益
当事業年度は1億7千1百万円の経常損失となりました。営業外収益の主なものは、受取賃貸料5千3百万円であり、営業外費用の主なものは、不動産賃貸費用4千4百万円、支払利息3千4百万円であります。
④当期純利益
当事業年度の当期純損失は6億4千4百万円となりました。特別損失の主なものは、店舗等に関する減損損失2億2千8百万円並びにシステム開発中止に伴う損失9千2百万円であります。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2[事業の状況]の4[事業等のリスク]」をご参照ください。
(4)経営戦略の現状と見通し
「第2[事業の状況]の3[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」をご参照ください。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
①貸借対照表
(資産の部)
流動資産は55億2千5百万円、固定資産は20億3百万円となり、当事業年度末の総資産額は75億2千9百万円となりました。
(負債の部)
流動負債は34億2千8百万円、固定負債は21億9千万円となり、当事業年度末の負債総額は56億1千8百万円となりました。
(純資産の部)
純資産は19億1千万円となり、当事業年度末の自己資本比率は25.2%となりました。
②キャッシュ・フロー計算書
「第2[事業の状況]の1[業績等の概要](2) キャッシュ・フロー」をご参照ください。
(6)経営者の問題意識と今後の方針について
「第2[事業の状況]3[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」をご参照ください。
(7)継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象又は状況を解消するための対応策
「第2 事業の状況 4 事業等のリスク (10)継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象又は状況について」に記載のとおり、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況が存在しておりますが、当該状況を解消すべく、利益率の高い中古商材の構成を強化、販売管理費等の経費削減により財務体質の強化、業務提携先の強み活用による販売チャネルの拡大等を通じて、今後の業績向上を目指してまいります。