当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢に改善が見られるなど、緩やかな回復基調が続きました。一方、中国や新興国経済の景気減速懸念に加え、年明けから円高・株安が進むなど、先行きは不透明な状況にあります。また、呉服業界におきましては、環境は引き続き厳しい状況にあるものと考えられます。
このような環境の中、当社グループでは商品構成や販促施策の改善を図るとともに、全社的なコスト削減に向けた取り組みを強化してまいりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
〔和装関連事業〕
「振袖」販売については、来店者数の減少を主要因として、受注高は前年同期比16.4%減となりました。また、既存顧客を対象とした「一般呉服等」の受注高については堅調に推移し、前年同期比1.0%増となりました。
以上により、和装関連事業の受注高は12,103百万円(前年同期比6.8%減)となりました。また売上高においては、11,823百万円(前年同期比10.0%減)となりました。利益面においては、粗利益率は前年同期と比べ0.8ポイント改善し63.5%となりました。また、販売費及び一般管理費については、費用対効果を意識した上で経費の削減に努めてきたものの、対売上高比では前年同期に比べ3.5ポイント上回る比率となりました。この結果、和装関連事業の営業損失は184百万円となりました。
〔金融サービス事業〕
金融サービス事業については、売上高は前年同期比10.2%減の589百万円、営業利益は前年同期比11.6%減の424百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度の業績は、売上高においては前年同期比10.0%減の12,413百万円、営業利益は62.3%減の240百万円、経常利益は50.0%減の359百万円となりました。また、特別損失として店舗の減損損失を1,043百万円計上しており、親会社株主に帰属する当期純損失は783百万円となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ84百万円増加し、3,916百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、1,186百万円の収入(前年同期比821百万円増)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失が601百万円(前年同期は純利益649百万円)となったこと、減損損失の計上1,043百万円、法人税等の還付金108百万円、売上債権の減少850百万円及び割賦未実現利益の減少109百万円によるものであります。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、300百万円の支出(前年同期は194百万円の支出)となりました。これは主に有価証券の償還による収入1,550百万円、投資有価証券の売却による収入186百万円及び投資有価証券の取得による支出1,402百万円によるものであります。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、1,402百万円の支出(前年同期は1,817百万円の支出)となりました。これは主に短期借入金の減少額900百万円及び配当金の支払502百万円によるものであります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | |||
受注高(千円) | 前年対比(%) | 受注残高(千円) | 前年対比(%) | |
和装関連事業 | 12,103,444 | 93.2 | 1,502,025 | 122.9 |
金融サービス事業 | 479,642 | 86.2 | 816,769 | 88.1 |
合計 | 12,583,086 | 92.9 | 2,318,794 | 107.9 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 金融サービス事業の受注高は、割賦販売斡旋契約に係る会員手数料であります。
3 和装関連事業における受注状況は次のとおりであります。
品目別 | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | |||
受注高(千円) | 前年対比(%) | 受注残高(千円) | 前年対比(%) | |
着物・裏地等 | 5,042,910 | 93.7 | 643,903 | 130.1 |
帯 | 2,226,117 | 92.5 | 238,577 | 131.5 |
仕立加工 | 1,240,724 | 89.9 | 175,683 | 128.6 |
和装小物 | 1,074,379 | 87.6 | 71,139 | 129.0 |
宝石 | 1,565,283 | 102.3 | 91,801 | 167.0 |
その他 | 1,023,409 | 91.2 | 280,918 | 93.8 |
小計 | 12,172,825 | 93.3 | 1,502,025 | 122.9 |
友の会会員値引き | △69,381 | 115.1 | ― | ― |
合計 | 12,103,444 | 93.2 | 1,502,025 | 122.9 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 友の会会員値引きは、連結子会社である㈱京都きもの友禅友の会の売上原価であり、会員積立金(お買物カード)の満期使用時におけるボーナス相当分であります。
3 受注高には仕立加工等を要しない現金売上高を含んでおります。
セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | |
売上高(千円) | 前年対比(%) | |
和装関連事業 | 11,823,856 | 90.0 |
金融サービス事業 | 589,478 | 89.8 |
合計 | 12,413,335 | 90.0 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 和装関連事業における販売実績は次のとおりであります。
イ 販売形態別販売実績
販売形態別 | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | |
売上高(千円) | 前年対比(%) | |
店舗 | 8,073,524 | 89.7 |
店舗外催事 | 3,361,532 | 95.2 |
既存客外訪販売 | 458,181 | 68.5 |
小計 | 11,893,238 | 90.1 |
友の会会員値引き | △69,381 | 115.1 |
合計 | 11,823,856 | 90.0 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 友の会会員値引きは、連結子会社である㈱京都きもの友禅友の会の売上原価であり、会員積立金(お買物カード)の満期使用時におけるボーナス相当分であります。
ロ 品目別販売実績
品目別 | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | |
売上高(千円) | 前年同期比(%) | |
着物・裏地等 | 4,893,992 | 90.5 |
帯 | 2,168,925 | 89.4 |
仕立加工 | 1,201,662 | 84.8 |
和装小物 | 1,058,376 | 85.4 |
宝石 | 1,528,437 | 100.7 |
その他 | 1,041,843 | 87.6 |
小計 | 11,893,238 | 90.1 |
友の会会員値引き | △69,381 | 115.1 |
合計 | 11,823,856 | 90.0 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 友の会会員値引きは、連結子会社である㈱京都きもの友禅友の会の売上原価であり、会員積立金(お買物カード)の満期使用時におけるボーナス相当分であります。
ハ 地域別販売実績
地域別 | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | 備考 | ||
売上高(千円) | 構成比(%) | 前年対比(%) | ||
北海道 | 289,882 | 2.4 | 99.3 |
|
東北 | 600,823 | 5.1 | 87.2 |
|
関東 | 5,595,711 | 47.1 | 92.4 |
|
中部 | 1,809,446 | 15.2 | 87.6 |
|
近畿 | 1,634,704 | 13.7 | 93.5 |
|
中国 | 395,918 | 3.3 | 104.8 |
|
四国 | 165,608 | 1.4 | 88.0 |
|
九州 | 795,124 | 6.7 | 83.7 |
|
その他(レンタル) | 606,020 | 5.1 | 73.3 |
|
小計 | 11,893,238 | 100.0 | 90.1 |
|
友の会会員値引き | △69,381 | ― | 115.1 |
|
合計 | 11,823,856 | ― | 90.0 |
|
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 地域区分は、販売店舗の所在地によって分類しております。
3 その他は、商品レンタル等であり地域別には分類しておりません。
4 友の会会員値引きは、連結子会社である㈱京都きもの友禅友の会の売上原価であり、会員積立金(お買物カード)の満期使用時におけるボーナス相当分であります。
5 売上高構成比は、友の会会員値引き前の金額をもとに算出しております。
和装関連事業における商品仕入実績は次のとおりであります。
品目別 | 当連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | ||
仕入高(千円) | 比率(%) | 前年対比(%) | |
着物・裏地等 | 1,489,595 | 43.3 | 86.8 |
帯 | 552,842 | 16.1 | 92.3 |
和装小物 | 403,405 | 11.7 | 76.8 |
宝石 | 724,351 | 21.1 | 99.6 |
その他 | 266,240 | 7.8 | 98.7 |
合計 | 3,436,435 | 100.0 | 89.5 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 上記反物等にかかる仕立加工は全て外注をしており、その金額は当連結会計年度809,762千円であります。
(振袖販売について)
当社グループは、呉服販売の中でも特に「振袖」販売及びレンタルに特化しております。今後は振袖販売における集客数の回復および利益率の改善のため、各エリアの集客状況を詳細に分析し、各店舗に適したDMの発送回数、発送時期を再検討し、広告宣伝費の費用対効果を高めてまいります。また、DMの効率化を通じて削減した経費を、他の広告媒体に置き換えることで、より効果的なメディアミックスの確立を図り、当社の認知度および企業イメージの向上に繋げることで、集客数の回復を目指してまいります。
既存顧客および取引美容室・写真館等からのご紹介による受注についても促進し、受注高の増加を図ってまいります。
また、商品ラインアップ、サービス特典のあり方についても更なる改善を図り、成約率や平均単価の向上にも努めてまいります。
(一般呉服販売について)
当社グループは、「振袖」販売から繋がった既存顧客に対して、「一般呉服」販売を行っておりますが、魅力ある商品・催事の拡充を継続的に行い、既存顧客全体の更なる活性化を図ってまいります。各催事の費用対効果を細かく検証し、経費の見直し・削減を通じた収益性の向上にも努めてまいります。
また、友の会への入会率向上にも取り組み、一般呉服の受注増加へ繋げてまいります。
(人材の確保・育成について)
振袖・一般呉服販売ともに、高度な販売ノウハウ・接客技術・商品知識が必要となりますので、営業部門の組織を見直し、販売体制の強化を図ってまいります。また、社員の教育および研修の内容を充実化し、成約率・平均単価等の改善に努めてまいります。
当社の業績は、今後起こりうる様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。以下において、当社の事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
当社はこれらリスク発生の可能性を認識した上で、発生の予防及び発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、当該リスク情報につきましては、当連結会計年度末現在の判断によるものであり、また、当社グループの事業上のリスクの全てを網羅するものではありません。
(1) 少子化について
当社においては、購入目的が明確な成人式対象者に対する営業展開に注力し、売上全体に占める「振袖」の割合が約半数を占めております。「振袖」の販売におきましては、少子化の進行に伴って成人対象人口が減少しており、今後の絶対的な数量増加が期待できない中、当社の業績がその影響を受ける可能性があります。
(2) 人材の確保及び育成について
当社は、事業の拡大に応じて優秀な人材を適時に確保し、育成してゆくことが重要であると考えておりますが、今後、必要な人員拡充が計画通り進まないなどの状況が生じた場合においては、当社の事業展開及び業績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3) 減損損失について
当社グループが保有する固定資産を使用している店舗の営業損益に悪化が見られ、短期的にその状況の回復が見込まれない場合、もしくは土地等の時価の下落や将来キャッシュ・フローの状況によっては、減損会計の適用により、固定資産について減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(4) 個人情報保護基本法について
個人情報保護基本法の施行により、これまでの入手方法によるダイレクトメール発送のための個人情報(住所、氏名等)の入手可能件数は、年々減少すると予測されるとともに、個人情報の入手コスト自体は増加すると予測されます。このため当社においても、広告宣伝費の増加により当社の業績に影響を与える可能性があります。
また、今後、個人情報保護法の規制が更に強化された場合、当社のダイレクトメールを利用しての営業戦略に影響が出る可能性があります。
(5) 個人情報の管理について
顧客データベースへのアクセス環境、セキュリティシステムの改善を常に図り、個人情報保護に万全を期すとともに、情報の取り扱いに対する意識の向上を目的とした社員教育の徹底や、情報アクセス者の限定、牽制システムの構築など、内部の管理体制についても強化していく方針であります。
現在までのところ情報の流出は発生しておらず、今後も個人情報の管理は徹底してまいりますが、個人情報が流失した場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。
特に記載すべき事項はありません。
特に記載すべき事項はありません。
(1) 財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は12,116百万円で、前連結会計年度末に比べ1,627百万円減少しております。これは割賦売掛金の減少580百万及び㈱京都きもの友禅友の会における供託のための1年内償還国債の減少849百万円を含む有価証券の減少848百万円が主な要因であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は3,422百万円で、前連結会計年度末に比べ565百万円減少しております。これは㈱京都きもの友禅友の会における供託のための1年超償還国債の増加704百万円を含む投資有価証券の増加523百万円及び有形固定資産の減少1,074百万円が主な要因であります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は7,863百万円で、前連結会計年度末に比べ834百万円減少しております。これは短期借入金の減少900百万円、割賦未実現利益の減少109百万円及び前受金の増加271百万円が主な要因であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は142百万円で、前連結会計年度末に比べ21百万円減少しております。これは資産除去債務の減少22百万円が主な要因であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は7,532百万円で、前連結会計年度末に比べ1,336百万円減少しております。これは親会社株主に帰属する当期純損失783百万円及び剰余金の配当501百万円が主な要因であります。
(2) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は84百万円増加し、3,916百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度より821百万円増加し1,186百万円の収入となりました。これは主に税金等調整前当期純損失601百万円、減損損失の計上1,043百万円、法人税等の還付金108百万円、売上債権の減少850百万円及び割賦未実現利益の減少109百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、300百万円の収入(前連結会計年度は194百万円の支出)となりました。これは主に有価証券の償還による収入1,550百万円、投資有価証券の売却による収入186百万円及び投資有価証券の取得による支出1,402百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、1,402百万円の支出(前連結会計年度は1,817百万円の支出)となりました。これは主に短期借入金の減少額900百万円及び配当金の支払502百万円によるものであります。
(3) 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度より和装関連事業が1,312百万円減少、金融サービス事業が66百万円減少した結果、12,413百万円(前年同期比10.0%減)となりました。「一般呉服等」の販売については比較的堅調に推移したものの、主力の「振袖」販売については来店者数が減少したことが主な要因であります。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、7,918百万円と前連結会計年度に比べ786百万円減少(9.0%減)しております。これは主として、売上高の減少によるものであります。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、7,677百万円と前連結会計年度に比べ389百万円減少(4.8%減)しております。これは主として、広告宣伝費が111百万円、販売促進費が78百万円、給与手当が70百万円それぞれ減少したことによるものであります。
(営業利益)
上記の結果、当連結会計年度における営業利益は、240百万円と前連結会計年度に比べ396百万円減少(62.3%減)となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度における営業外損益は、119百万円の利益(前年同期は82百万円の利益)となりました。これは主として当連結会計年度において信販取次手数料96百万円(46.1%増)を計上したことによるものであります。
(経常利益)
上記の結果、当連結会計年度における経常利益は、359百万円と前連結会計年度に比べ359百万円減少(50.0%減)となりました。
(特別損益)
当連結会計年度において特別損益は、960百万円の損失(前年同期は69百万円の損失)となりました。これは主として当連結会計年度において、有形固定資産の減損損失1,043百万円を計上したことによるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
税金等調整前当期純損失は、601百万円と前連結会計年度に比べ1,251百万円減少(前年同期は649百万円の利益)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は、181百万円と前連結会計年度に比べ53百万円減少(22.8%減)となりました。その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は、783百万円(前年同期は414百万円の利益)となりました。