当社グループは、「日本の女性の美と夢と心のやすらぎを創造することを永遠のテーマとする」、「それを実現するために互いに協調し、自己の向上をはかることを最大の喜びとする」を基本理念としております。
日本古来の伝統文化である「きもの」の普及に貢献し、「きもの」という商品の販売を通じて、お客様の喜びと社員の幸せを一体として実現させることに当社の存在意義があると考えております。
この理念を受けて、当社企業グループにおいては、安定的な成長をいかに続けることができるかを目標に、「お客様の喜び・満足」、「当社の利益の確保」、「株主への還元」の3つを同時充足させることが必要と考えております。
当社グループでは、「振袖」販売から繋がった既存顧客に対して、「一般呉服」を販売するというビジネスモデルを基軸として営業活動を行っておりますが、近年、「振袖」の来店客数および受注高の減少が業績低下の大きな要因となっております。今後は「振袖」の売上回復を優先課題と考え、以下の事項について取り組んでまいります。
① 適切な広告プロモーション活動による認知度及び企業イメージ向上
現状、当社認知度の低下により振袖販売における来店客数が減少しているため、DM、CM、WEB等の多様な媒体において広告増強を図り、より効果的なメディアミックスの確立による広告効果の向上を目指すことにより、当社認知度及び企業イメージの向上に繋げ、来店客数の回復を図ってまいります。
② 商品構成、サービス特典の改善
振袖・一般呉服販売ともに、お客様のニーズや期待を上回るご提案ができるよう、商品構成、催事企画、サービス特典等のあり方について継続的な改善に努めてまいります。
また、各販売チャネルにおける費用対効果についても細かく検証し、経費の見直し・削減を通じた収益性の向上に努めてまいります。
③ 人材の確保、育成
振袖・一般呉服販売ともに、高度な販売ノウハウ・接客技術・商品知識が必要となります。社員の教育及び研修の充実化を図り、成約率や平均単価の改善に努めてまいります。また、社員の定着率向上が販売力全体のレベルアップにも繋がるものと考え、採用時のミスマッチ低減や、採用後の教育・サポート体制についても改善を図り、定着率向上を図ってまいります。
当社の業績は、今後起こりうる様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。以下において、当社の事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
当社はこれらリスク発生の可能性を認識した上で、発生の予防及び発生した場合の対応に努める方針であります。
なお、当該リスク情報につきましては、当連結会計年度末現在の判断によるものであり、また、当社グループの事業上のリスクの全てを網羅するものではありません。
(1) 少子化について
当社においては、購入目的が明確な成人式対象者に対する営業展開に注力し、売上全体に占める「振袖」の割合が約半数近くを占めております。「振袖」の販売におきましては、少子化の進行に伴って成人対象人口が減少しており、今後の絶対的な数量増加が期待できない中、当社の業績がその影響を受ける可能性があります。
(2) 人材の確保及び育成について
当社は、事業の拡大に応じて優秀な人材を適時に確保し、育成してゆくことが重要であると考えておりますが、今後、必要な人員拡充が計画通り進まないなどの状況が生じた場合においては、当社の事業展開及び業績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
(3) 減損損失について
当社グループが保有する固定資産を使用している店舗の営業損益に悪化が見られ、短期的にその状況の回復が見込まれない場合、もしくは土地等の時価の下落や将来キャッシュ・フローの状況によっては、減損会計の適用により、固定資産について減損損失が発生し、当社グループの業績及び財政状況に影響を与える可能性があります。
(4) 個人情報保護基本法について
個人情報保護基本法の施行により、これまでの入手方法によるダイレクトメール発送のための個人情報(住所、氏名等)の入手可能件数は、年々減少すると予測されるとともに、個人情報の入手コスト自体は増加すると予測されます。このため当社においても、広告宣伝費の増加により当社の業績に影響を与える可能性があります。
また、今後、個人情報保護法の規制が更に強化された場合、当社のダイレクトメールを利用しての営業戦略に影響が出る可能性があります。
(5) 個人情報の管理について
顧客データベースへのアクセス環境、セキュリティシステムの改善を常に図り、個人情報保護に万全を期すとともに、情報の取り扱いに対する意識の向上を目的とした社員教育の徹底や、情報アクセス者の限定、牽制システムの構築など、内部の管理体制についても強化していく方針であります。
現在までのところ情報の流出は発生しておらず、今後も個人情報の管理は徹底してまいりますが、個人情報が流失した場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。
(6) 成人年齢の引き下げについて
成人年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法などが2018年6月13日、参議院本会議で可決、成立し、2022年4月1日に施行されます。本法律の施行により成人式のあり方に何らかの大きな変化(地方自治体等が主催する成人式における成人年齢の定義、成人式開催時期の変更等)があった場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢の改善等、緩やかな回復基調で推移いたしましたが、消費者の節約志向は根強く、先行き不透明な状況が続いております。
また、呉服業界におきましても、環境は引き続き厳しい状況にあるものと考えられます。
このような環境の中、当社グループでは商品政策や広告施策を見直すとともに、新形態の催事を実施するなど、積極的な営業活動を実施してまいりました。当社グループにおける各事業部門別の状況は次のとおりであります。
〔和装関連事業〕
「振袖」販売およびレンタルについては、来店者数の回復に向けて広告プロモーションの強化を図ったものの、単年度においては想定どおりの効果が得られず、結果として来店者数が減少したため、受注高は前年同期比10.8%減となりました。また、既存顧客を対象とした「一般呉服」等の受注高についても、受注高は前年同期比8.1%減となりました。
以上により、和装関連事業の受注高は、前年同期比9.4%減の8,858百万円となりました。また売上高(出荷高)については、12.2%減の8,856百万円となりました。
利益面においては、粗利益率は前年同期と比べ0.7ポイント低下し62.5%となりました。また、販売費及び一般管理費については、広告プロモーションの強化に伴い広告費が増加したことと、前述のとおり売上高が減少したことにより、対売上高比では前年同期に比べ、10.1ポイント上昇いたしました。この結果、和装関連事業の営業損失は1,199百万円(前年同期は営業損失281百万円)となりました。
〔金融サービス事業〕
金融サービス事業については、売上高は前年同期比16.1%減の383百万円、営業利益は16.2%減の277百万円となりました。
これらの結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高においては前年同期比12.4%減の9,240百万円、営業損失は923百万円(前年同期は営業利益48百万円)、経常損失は812百万円(同 経常利益151百万円)となりました。また、特別利益として当社店舗「東京本館」の土地・建物売却に伴う固定資産売却益を377百万円、特別損失として店舗の減損損失を107百万円計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は818百万円(同 親会社株主に帰属する当期純利益37百万円)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ126百万円増加し、3,674百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は以下のとおりであります。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、427百万円の支出(前年同期は14百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純損失が541百万円(前年同期は税金等調整前当期純利益118百万円)となったこと、売上債権の減少807百万円、有形固定資産売却益377百万円、割賦未実現利益の減少121百万円等によるものであります。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、840百万円の収入(前年同期は59百万円の支出)となりました。これは主に有形固定資産の売却による収入988百万円、有形固定資産の取得による支出89百万円等によるものであります。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、287百万円の支出(前年同期は501百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払287百万円によるものであります。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 金融サービス事業の受注高は、割賦販売斡旋契約に係る会員手数料であります。
3 和装関連事業における受注状況は次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 友の会会員値引きは、連結子会社である㈱京都きもの友禅友の会の売上原価であり、会員積立金(お買物カード)の満期使用時におけるボーナス相当分であります。
3 受注高には仕立加工等を要しない現金売上高を含んでおります。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 和装関連事業における販売実績は次のとおりであります。
イ 販売形態別販売実績
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 友の会会員値引きは、連結子会社である㈱京都きもの友禅友の会の売上原価であり、会員積立金(お買物カード)の満期使用時におけるボーナス相当分であります。
ロ 品目別販売実績
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 友の会会員値引きは、連結子会社である㈱京都きもの友禅友の会の売上原価であり、会員積立金(お買物カード)の満期使用時におけるボーナス相当分であります。
ハ 地域別販売実績
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 地域区分は、販売店舗の所在地によって分類しております。
3 その他は、商品レンタル等であり地域別には分類しておりません。
4 友の会会員値引きは、連結子会社である㈱京都きもの友禅友の会の売上原価であり、会員積立金(お買物カード)の満期使用時におけるボーナス相当分であります。
5 売上高構成比は、友の会会員値引き前の金額をもとに算出しております。
和装関連事業における商品仕入実績は次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 上記反物等にかかる仕立加工は全て外注をしており、その金額は当連結会計年度662,530千円であります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。会計上の見積りと開示に関連して使用した仮定は、現時点における状況を適切に反映させていると判断しております。
(2)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
①経営成績
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度より和装関連事業が1,231百万円減少、金融サービス事業が73百万円減少した結果、9,240百万円(前年同期比12.4%減)となりました。これは、「振袖」販売及びレンタルについては、来店者数が減少したため、また、「一般呉服」等の販売については、店外催事を中心に集客数の減少により受注高が減少したことが主な要因であります。
(売上総利益)
当連結会計年度の売上総利益は、5,808百万円と前連結会計年度に比べ891百万円減少(13.3%減)しております。これは主として、売上高の減少によるものであります。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、6,732百万円と前連結会計年度に比べ80百万円増加(1.2%増)しております。これは主として、広告宣伝費が402百万円増加、給与手当が188百万円減少したことによるものであります。
(営業損失)
上記の結果、当連結会計年度における営業損失は、923百万円(前年同期は48百万円の利益)となりました。
(営業外損益)
当連結会計年度における営業外損益は、111百万円の利益(前年同期は102百万円の利益)となりました。これは主として当連結会計年度において信販取次手数料77百万円(0.4%増)を計上したことによるものであります。
(経常損失)
上記の結果、当連結会計年度における経常損失は、812百万円(前年同期は151百万円の利益)となりました。
(特別損益)
当連結会計年度において特別損益は、270百万円の利益(前年同期は32百万円の損失)となりました。これは主として当連結会計年度において、有形固定資産の売却益377百万円、有形固定資産の減損損失107百万円をそれぞれ計上したことによるものであります。
(親会社株主に帰属する当期純損失)
税金等調整前当期純損失は、541百万円(前年同期は118百万円の利益)となり、税効果会計適用後の法人税等負担額は、277百万円と前連結会計年度に比べ196百万円増加(243.1%増)となりました。その結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は、818百万円(前年同期は37百万円の利益)となりました。
②財政状態
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べて5.8%減少し、9,445百万円となりました。これは、現金及び預金が126百万円増加、割賦売掛金が806百万円減少したことなどによります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、前連結会計年度末に比べて20.2%減少し、3,395百万円となりました。これは、有形固定資産の売却に伴い、土地が492百万円、建物が156百万円減少したこと、及び繰延税金資産が210百万円減少したことなどによります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べて4.9%減少し、6,671百万円となりました。これは、割賦未実現利益が121百万円、預り金が105百万円それぞれ減少したことなどによります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、前連結会計年度末に比べて9.4%増加し、260百万円となりました。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて15.9%減少し、5,908百万円となりました。これは、利益剰余金が1,105百万円減少したことなどによります。
③キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(業績等の概要)(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
④経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
今後の経済環境につきましては、景気の緩やかな回復が見込まれるものの、個人消費については引き続き不透明な状況で推移するものと思われます。また、呉服業界をとりまく環境についても、引き続き厳しい局面が続くことが予想されます。このような環境の中、当社グループとしては、「振袖」販売においては、来店者数の減少傾向に歯止めをかけるべく、継続的に広告プロモーションおよび販促施策の増強・改善に注力していくことで、受注高の回復を図ってまいります。
また、「一般呉服」等の販売についても、魅力ある商品、催事機会の拡充を積極的に行い、既存顧客全体の更なる活性化および受注総額の増加を図ってまいります。
⑤資本の財源及び流動性
運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入れ・仕立て等の外注加工費・販売費及び一般管理費等の営業費用
であります。また投資を目的とした資金需要は、店舗の出店・改装に係る投資等であります。これらの資金需要については、自己資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては銀行から期限が一年以内の短期借入金で調達しております。
特に記載すべき事項はありません。
特に記載すべき事項はありません。