当第3四半期累計期間におけるわが国の経済は、一部に弱さがみられるものの、政府の経済政策や日銀の金融緩和策などを背景に企業収益や雇用・所得環境に改善がみられ、景気は緩やかな回復基調で推移しております。一方で原油価格の下落進行により世界経済に与える影響への不安感や中国経済をはじめとするアジア新興国の景気減速懸念など、我が国の景気を下押しするリスクも存在しており、先行きは不透明な状況となっております。
当社が属する外食産業においても、個人消費は物価上昇率の低下に伴う実質所得の下げ止まりや株高・原油安による消費マインドの改善を背景に持ち直しがみられるものの、総じて見れば足取りは鈍くなっており、当社を取り巻く環境もまた不透明な状況で推移いたしました。
このような状況のなか、当社は中長期的な経営戦略として既存事業の安定した収益基盤の下で新規事業を創出、発展させていくという方針を掲げており、成長性と収益性を兼ね備えた企業を目指し、「①既存店の研鑽~何度でも足を運んでいただける店づくり~」「②新たな魅力の創造~様々なシーンでご利用いただくために~」「③商圏の拡大~新しいフィールドへの展開~」の3つの課題に取り組み、営業活動を進めております。
なかでも当社の新たな魅力として注力している製菓販売では、平成27年4月、東京都八王子市に焼菓子の製造に特化した製菓工房「アトリエうかい八王子工房」を新設し、品質向上・量産可能な体制を整えました。9月には、JR東日本品川駅構内の商業施設「エキュート品川」(東京都港区)に9月24日~12月25日の期間限定で「アトリエうかい エキュート品川 期間限定ショップ」を出店いたしました。この出店は「アトリエうかい」において、神奈川県横浜市にある直営店以外で、また商業施設での初めてとなる出店であり、このような新たな販路拡大も視野に更なる成長に努めております。また、お客様からのご要望が多かった新商品の展開については、4月に焼菓子「フールセック・サレ缶」を洋食店舗にて、また和のブランドとして「菓子よろし」を立ち上げ、「菓子よろし紋様缶」「菓子よろしふきよせ」を和食店舗にて発売し、ご好評をいただいております。
経営体制におきましては、コーポレート・ガバナンス体制強化への社会的要求が高まるなか、当社の業務執行に対する監督機能の充実のため、6月23日開催の定時株主総会において社外取締役を選任し、強化を図りました。
当第3四半期累計期間の業績面につきましては、後述のセグメントごとの業績の記載にある文化事業の減収を主因に、売上高9,347百万円(前年同四半期比1.6%減)、営業利益285百万円(前年同四半期比16.3%減)、経常利益244百万円(前年同四半期比11.3%減)、四半期純利益133百万円(前年同四半期比6.5%減)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
〔飲食事業〕
飲食事業では、それぞれの店舗がもつ独自の魅力を最大限に活かし、継続的な来店機会の創出と新規顧客の獲得のため、新しいメニューのご提案や企画・イベントを行うなどの販売促進活動に努めてまいりました。併せて店舗の世界観を更に広げる施設の改修等も積極的に行い、お客様に店舗でのひとときを喜んでいただけるような取り組みを継続して進めております。
また、平成27年度の訪日外客数の推移が前年を上回る勢いで増加をしている状況を背景に、当社店舗のインバウンド需要の増加や、平成26年4月に開業した「銀座kappou ukai」のブランド認知の向上効果、製菓事業における新商品の展開や期間限定ショップ販売の寄与等もあり、売上高は8,616百万円(前年同四半期比0.9%増)となりました。
〔文化事業〕
文化事業では、箱根ガラスの森美術館特別企画展「魅惑の香水瓶─貴族が愛した香りの芸術─」を平成27年4月より開催し、多くのお客様にご来館いただけるようプロモーションと販促の徹底を図ってまいりました。その効果に加えて天候にも恵まれ、4月は来館者数・客単価ともに前年を上回り順調に推移しておりました。しかしながら5月以降、箱根大涌谷周辺の火山活動の活発化により5月に噴火警戒レベル2(火口周辺規制)へ、6月にはレベル3(入山規制)へ引き上げられ、箱根に訪れる観光客数が減少し、当館においてもその影響を受けて、4月から9月の上半期は来館者数が前年同四半期に比べ大幅に減少いたしました。その後火山活動は徐々に鎮静化し、噴火警戒レベルは9月にレベル2へ、11月にはレベル1へと引き下げられたことに伴い、当館における来館者数は前年並みには戻りつつあるものの、上期の減少を補うには至らず、売上高は730百万円(前年同四半期比23.6%減)となりました。
当第3四半期累計期間において、当社が対処すべき課題について重要な変更はありません。
該当事項はありません。