文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は企業理念として、基本理念「利は人の喜びの陰にあり」、経営精神「当社にかかわるすべての人々を大切にし、そしてそのすべての人々により大切にされる企業でありたい」、店舗理念「100年続く店づくり」を掲げております。ステークホルダーの皆様を大切にし、そして大切にされる企業になることこそ100年続く企業への道筋であると考え、全従業員がこの理念を共通の指針として行動し、当社の事業活動を通して多くの方に喜び、感動、豊かさ、絆、和みなどをご提供して社会に貢献できることを第一義に、魅力ある企業をつくりあげてまいります。
2020年以来、わが国の経済は新型コロナウイルス感染症の影響で厳しい経営環境が続いたものの、当事業年度に入り、同感染症への行動制限の緩和が進み、経済活動は正常化に向けた動きがみられました。当社が属する外食産業においても、行動制限の緩和や2022年10月からの全国旅行支援の再開、海外からの入国制限の緩和を後押しにより回復基調に転じ、当社も当事業年度は前年比で増収増益となり、黒字化いたしました。
今後については、2023年5月の新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけの変更に伴い、感染動向による行動規制がなくなることで正常化に向けた動きは加速すると思われます。また、国際的な人の往来についても、水際措置の終了により回復が見込まれ、インバウンド消費を含む国内消費の活性化が期待されます。
一方で、ウィズコロナ社会は我々の生活に大きな変化をもたらしており、食に対する人々のニーズの多様化も進行しております。今後、この変化が常態化していくことが想定され、当社もお客様や社会ニーズの変化への柔軟な対応が求められて行くと思われます。さらには、地政学リスクに端を発した原油・原材料価格の高騰や業界全体の慢性的な人材不足、消費者の安全・安心への関心の高まり等、企業経営に大きな影響を与えかねない課題も山積しており、経営環境は厳しい状況が続くものと思われます。
当社は、既存事業の安定した収益基盤のもとで新規事業を創出、発展させていくという方針を掲げており、「食」に関わる企業として日本の食文化の発展に貢献できる、収益性と成長性を兼ね備えた企業を目指しております。その実現のためにも、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた当社事業を回復軌道に戻し、その後の成長戦略に繋げていくための取り組みを推し進めることは喫緊の課題であります。
また、人材の確保・育成も重要課題となっております。当社は、コロナ前まで「商圏1万キロ」をスローガンに掲げて事業の成長促進を図っており、この10年でレストランを国内に4店舗、海外に2店舗、洋菓子店を6店舗(*1)出店しております。この結果、当社ブランドの認知度は格段に広がり、収益力も向上しました。一方で、人材育成のスピードと成長スピードのバランスにずれがみられるようになっており、この状況が続くと1店舗あたりの人員数の減少と中核人材の希薄化が当社の成長の妨げとなる可能性があります。当社店舗のブランドの支柱は、人の温もりが感じられる「おもてなし」にあり、同業他社と比較しても人が担う割合は大きく、アフターコロナ後の成長戦略を見据えた時には、企業風土にあった人材を確保し、そしてその人材の定着と能力の底上げを行うことも重要な課題であると考えます。
そこで、当社は2023年3月期からの3年間を「収益力、成長力向上に向けた事業基盤の構築期」と定め、「人材力の強化」「収益基盤の強化」「財務基盤の強化」の3つの重点課題に取り組んでおります。
(*1) 洋菓子店6店舗のうち『アトリエうかい 阪急うめだ本店』は、2022年3月31日をもって契約満了により閉店いたしました。
<具体的な取り組み>
(人材力の強化)
・ 定期採用と中途採用を組み合わせた積極的な人材の確保
・ 個々のレベルに合わせた教育・研修の実施と現場のOJTによる機動的且つ柔軟な発想力を兼ね備えた人材の育成
・ 海外派遣やイベント・企画への積極的登用等、学びの機会創出による能力の底上げ
・ 従業員一人ひとりが未来のビジョンを描ける評価制度の再構築
・ 働きやすい職場環境の維持改善
(収益基盤の強化)
・ QSCH(クオリティ・サービス・清潔さ・ホスピタリティ)の研鑽による高付加価値化の実現と適正価格の見直し
・ 快適な空間提供のための既存設備の更新
・ 経費のスリム化
・ ブランドポートフォリオの再構築
・ 収益貢献の高い新たな事業の創出
(財務基盤の強化)
・ 収益基盤の強化による安定した利益の確保
・ 急激な資金需要や不測の事態に備えた手元流動性の確保策の立案・実行
・ 財務基盤強化に資する資金調達手段の検討
当社は、目標とする経営指標に自己資本利益率(ROE)、売上高営業利益率、売上高成長率を設定し、効率的な経営に努めてまいります。今後も国内外食業界の動向を勘案し、業界平均を上回る成長及び収益性の実現とその改善に向けた成長性・収益性の強化、資産の効率的活用に努めてまいります。
当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出時点において当社が判断したものであります。
当社は企業理念として、基本理念「利は人の喜びの陰にあり」、経営精神「当社にかかわるすべての人々を大切にし、そしてそのすべての人々により大切にされる企業でありたい」、店舗理念「100年続く店づくり」を掲げております。ステークホルダーの皆様を大切にし、そして大切にされる企業になることこそ100年続く企業への道筋であると考え、全従業員がこの理念を共通の指針として行動し、当社の事業活動を通して多くの方に喜び、感動、豊かさ、絆、和みなどをご提供して社会に貢献できることを第一義に、魅力ある企業をつくりあげることを経営方針として掲げております。
この経営方針を実行し、持続的な企業価値の向上を果たすためには、当社の事業・ビジネスモデルを持続可能とすること、また同時にその基盤となる社会・環境・経済が持続可能であることが前提になると考えております。また当社が標榜する100年続く企業は、サステナビリティに関する考え方と親和性があることからも、今後、更なるサステナビリティに対する取組が必要になると認識しております。
そのため、当社では、持続可能性の観点からサステナビリティ推進体制を強化しており、代表取締役社長 紺野 俊也がサステナビリティ課題に関する経営判断の最終責任を有しております。
2023年6月23日付で、取締役会の諮問機関として代表取締役社長 紺野 俊也が委員長となり、経営会議メンバー及び委員長により指名された者を常任委員、社外役員及び外部有識者をオブザーバー、事務局長を経営企画室長で構成されるサステナビリティ委員会を設置いたしました。持続的な企業価値の向上を果たすため、サステナビリティに係る当社の在り方を提言することを目的として、以下の内容の協議等を行い、取締役会へ報告します。サステナビリティ委員会は原則として、年2回開催し、必要に応じて臨時に開催する場合があります。
①サステナビリティに関する重要課題のリスク及び機会への対応の基本方針の策定
②サステナビリティに関する重要課題のリスク及び機会の把握・整理
③取り組むべきサステナビリティに関する重要課題の優先順位付けと戦略への落とし込み
④サステナビリティに関する重要課題の定期的なレビューとアップデート
取締役会はサステナビリティ全般に関するリスク及び機会の監督に対する責任と権限を有しており、サステナビリティ委員会で協議・決議された内容の報告を受け、当社のサステナビリティのリスク及び機会への対応方針及び実行計画等についての審議・監督を行います。

当社における、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおりであります。
人材育成方針
当社は、2022年4月からの3ヶ年を新たなステージに向けた足場固めと位置づけ、当社が直面している課題解決に向けて、「人材力の強化」に取り組んでおります。
具体的な、人材力の強化に向けた取組は、以下のとおりとなります。
① 定期採用と中途採用を組み合わせた積極的な人材確保。
② 個々のレベルに合わせた教育・研修の実施と現場のOJTによる機動的且つ柔軟な発想力を兼ね備えた人材の
育成。
③ 一人ひとりが未来のビジョンを描ける評価制度の再構築。
④ 働きやすい職場環境の維持改善。
残りの2年間、成長戦略を支えるしっかりとした事業基盤を構築してまいります。
社内環境整備方針
当社は、「人材力の強化」の方針のもと、人材育成を行っております。そのなかで、当社が最も注力していることは、「全社で社員を育成し、成長してもらう」ことになります。
これまで当社では、各店舗の独自性に合わせ、それぞれの店舗で人材育成を行っておりましたが、従来の人材育成では得ることができない学び、気づき、経験の創出や魅力ある職場づくりによって、社員自身が成長を更に実感してもらうため、全社一丸となって社員の成長を促す体制を構築することが最善という結論に至りました。
ゴールは飲食業界で働きやすく、働き続けたい企業No.1になることであり、具体的には、以下の環境を整備しております。
2021年より多くの店舗で研修し、成長して欲しいと考え、レストラン事業部において、他店舗研修制度を開始いたしました。2年間で約100名が参加しております。
本研修は、和食店から洋食店へ、また洋食店から和食店へ研修に参加することも可能な制度となっており、このことで参加者の調理技術やサービスレベルが向上しております。また本人の希望で和食店から洋食店、洋食店から和食店へ異動した参加者もおります。今後は、レストラン事業部以外の事業部でも同様の研修を導入し、従業員が楽しみながら、成長できる企業を目指してまいります。
サービスマンから調理人、パティシエからサービスマン、調理人からパティシエ、サービスマンから本社スタッフ等の職種変更を可能とし、従業員の要望に応えて、新たな活躍のフィールドを広げる取り組みを行っております。
2021年より一年に1回、全社員が自己申告書を提出しております。上長からのフィードバック面談の実施や職場環境の改善に繋げております。
2022年よりイノベーションミーティングを開催しております。イノベーションミーティングは、現場の声を課題改善に反映させることを目的としたミーティングで人事制度、育成・環境、女性活躍の3つをテーマとしております。テーマごとにメンバーを選出し、課題の抽出とその改善について、ミーティングを実施しており、課題の改善策を順次、開始してまいります。引き続き、テーマごとに課題の抽出とその改善に取り組んでまいります。
中途採用強化のため、2021年にジョブリターン採用、2022年にリファラル採用を開始いたしました。リファラル採用は、社内の認知度が上がり、採用数が増加しています。引き続き、中途採用の強化に取り組んでまいります。
2022年策定の女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画に「2025年9月までに女性管理職比率を20%以上にする」という目標を掲げており、女性リーダーの輩出と定着を推進しております。
2022年4月より対象者に対する制度の個別周知、取得意向の確認を開始いたしました。合わせて「産休・育休制度マニュアル」を整備し、取得することへの不安を解消しております。
農林水産省の「日本の食文化海外普及人材育成事業」を通じて、調理人の採用を行っております。
当社において、全社的なリスク管理は、リスク管理委員会で行っておりますが、サステナビリティに係る重要課題のリスク及び機会の把握・整理、優先順位付けと戦略への落とし込み、定期的なレビューとアップデートは、サステナビリティ委員会のなかでより詳細な検討を行い、共有いたします。優先的に対応すべきリスクの絞り込みは、当社に与える財務的影響、当社の事業活動が環境・社会に与える影響、リスクの発生可能性を踏まえて行います。
抽出されたリスクは、それぞれリスクに対応する分科会を組成し、対応にあたります。また経営会議での協議を経て戦略、事業計画に反映され、取締役会で決議されます。分科会によるサステナビリティに関するリスクへの対応状況は、サステナビリティ委員会において、モニタリング・指示を行い、その内容は、取締役会へ報告し、監督が行われます。
当社では、上記「(2) 戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。
当社は、事業活動に関わるあらゆるリスクを的確に把握し、リスクの発生頻度や経営への影響を低減し、事業の継続、安定的発展を確保していくため、2016年12月に全社的なリスクマネジメント推進に関わる課題・対応策を協議・承認する組織として、取締役会の下にリスク管理委員会を設置しております。
リスク低減に関する協議・承認を行うため、リスク管理委員会を毎年、年4回定時開催し、新たなリスクの候補の検討、また特定したリスクについて、固有リスクの評価、統制活動の決定、統制活動の有効性の評価、残余リスクの評価、リスク対策の優先度を協議・承認を行い、その結果を取締役会に適宜、報告しております。

委員長を社長とし、常任委員に経営会議メンバー、非常任委員に経営企画室、管理部メンバーという構成メンバーで組織し、事務局長を経営企画室長としております。またテーマに応じて非常任委員その他の従業員を随時柔軟に招集して開催しております。
・リスクマネジメント取組全体の方針・方向性の検討、協議・承認
・各リスクテーマ共通の仕組みの検討、協議・承認
・リスクマネジメントに関する年次計画、予算措置、是正措置の検討、協議・承認
・必要に応じ社内外から必要なノウハウや協力の取付検討、協議・承認
・分科会の組成指示、リスクマネジメント推進の進捗管理
・各現場でのリスクマネジメント推進の指示、進捗管理
・情報の収集と社内外開示の実施策検討、協議・承認
・上記に関する取締役会への定期的な報告
個別リスクの検討課題ごとに具体策を検討・実行するための分科会を実務担当者から選出、編成しております。
各分科会の主な役割と権限、内容は以下のとおりです。
・主な役割と権限
リスク管理委員会からの指示に基づく所管テーマの具体的対策検討、マニュアル化
所管テーマの対応策に関する各職場への周知徹底策検討、実行
・各分科会の内容
経営リスク分科会(契約、与信、資金繰り、減損、債務超過、社内事務)
労務・安全衛生分科会(負傷、疾病、労務、安全衛生)
コンプライアンス分科会(法令違反、外部犯罪、社内不正、知的財産)
防災リスク分科会(防災訓練、安否確認)
環境リスク分科会(環境リスク)
品質管理分科会(食品衛生管理、品質管理)
情報システム分科会(ネットワーク障害、顧客情報・個人情報漏洩)
雇用・人事リスク分科会(人材流出、海外派遣社員)
(リスクの設定イメージ)

リスク管理委員会、及び各分科会により新たなリスクの候補の洗い出し、及びリスクの特定を行います。特定したリスクについて、固有リスクの評価、統制活動の決定、統制活動の有効性の評価、残余リスクの評価、リスク対策の優先度を分析し、対策を策定、実施いたします。また同時に特定したリスクに実施した対策をモニタリング、及び評価を行い、改善するサイクルを回しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
①特に重要なリスク
②重要なリスク
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、2023年3月31日現在において判断したものであります。
当事業年度(2022年4月1日~2023年3月31日)におけるわが国の経済は、2022年3月の新型コロナウイルス感染症に係るまん延防止等重点措置の全面解除以降、感染症対策の規制類が順次緩和されたことで経済活動の正常化が進み、緩やかながら持ち直しの動きがみられるようになりました。一方で、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や急激な為替の変動等の影響により、エネルギー・原材料価格をはじめ様々な物価上昇に見舞われ、景気の先行きは依然として不透明な状態で推移いたしました。
当社が属する外食産業におきましては、感染症対策の規制類が順次緩和されたことにより人流が戻りつつあるなかで、景況感に回復の兆しがみられたものの、断続的に起こる感染拡大の波が客足に影響を及ぼし、回復テンポは鈍化いたしました 。さらには、消費者のライフスタイルの変化に合わせた柔軟な対応のほか、食材費、光熱費の高騰や人件費の上昇等の懸念事項も生じており、事業を取り巻く環境は厳しい状況が続いております。
このような不安定な事業環境のなか、当社は中期経営方針に掲げる「食」に関わる企業として日本の食文化の発展に貢献できる企業を目指し、足元の業績回復を着実に進めるとともに、2023年3月期からの3年間を成長力向上に向けた事業基盤の構築期と定め、「人材力の強化」「収益基盤の強化」「財務基盤の強化」の3つの重点経営課題に取り組んでおります。
具体的には、2022年6月に業務執行体制の一層の強化を図ることを目的に組織体制の大幅な見直しを行い、万全な会社運営の体制を整えました。一方で、同年4月には財務基盤の強化の一環として、新型コロナウイルス感染症の事業への影響懸念から安定した資金調達を確保することを目的にコミットメントライン契約の締結及び更新を行いました。また収益基盤の強化では、レストラン事業部において、お客様の来店価値向上を図ることを目的に期初より店舗の特性やメニュー構成に合わせた段階的な価格の見直しを行ったほか、物販事業部でも昨今の原材料等の高騰を受け、品質・サービスの維持を目的に同年9月に価格改定及び紙袋一部有料化を実行いたしました。さらには、一昨年より取り組んでいる経費構造の見直しによるコスト抑制策を継続実施し、収益の確保を図りました。
このような活動の結果、当事業年度の売上高は、前事業年度の大半でまん延防止等重点措置や緊急事態宣言が発出されていた影響の反動増もあって12,652百万円(前事業年度比28.9%増)と大幅増収となりました。営業損益は、増収の寄与に加え経費抑制効果により763百万円の営業利益(前事業年度は1,083百万円の営業損失)、経常損益は、営業時間短縮に係る感染拡大防止協力金106百万円を「助成金収入」として営業外収益に計上したことで852百万円の経常利益(前事業年度は477百万円の経常損失)、当期純損益は、918百万円の当期純利益(前事業年度は869百万円の当期純損失)と増益での着地となりました。
当事業年度の業績は、以下のとおりです。
事業の種類別セグメントの状況は、次のとおりであります。
当事業年度より、従来の報告セグメントである「事業本部」「文化事業」から「レストラン事業部」「物販事業部」「文化事業部」に変更しております。このため、前事業年度との比較については、セグメント変更後の数値に組み替えて比較を行っております。詳細は、「第5 経理の状況 2 財務諸表〔注記事項〕(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
レストラン事業部では、新型コロナウイルス感染症対策の規制類が順次緩和されたことにより人流が戻りつつあるなか、お客様に当社各店舗を安心してご利用いただけるように感染症拡大防止策を講じたうえで、それぞれのブランド・店舗の特色を活かした販促活動を実施し、集客に努めてまいりました。また、アフターコロナを見据え、接客等のサービスの充実や店舗内環境の向上を図り、お客様の来店価値を高めていくことを目的に、2022年4月より店舗の特性やメニュー構成に合わせた段階的なコース価格の見直しを実施いたしました。
これらの営業活動により、まん延防止等重点措置並びに緊急事態宣言の発出により事業活動に制約を受けていた前事業年度に対して来客数は大幅に伸長し、また価格改定効果により客単価も上昇いたしました。
以上の結果、レストラン事業部の売上高は、コロナ前の水準には至らなかったものの9,907百万円(前事業年度比33.8%増)と大幅増収となりました。
物販事業部では、2022年5月に製菓商品の製造・販売を行っている「アトリエうかい」の新店舗『アトリエうかい 髙島屋大阪店』を大阪難波に出店いたしました。こちらは、同年3月末をもって契約満了により閉店した『アトリエうかい 阪急うめだ本店』に替わり大阪の地から当社ブランドを発信する新たな拠点となっており、連日、非常に多くのお客様に足をお運びいただいております。その結果、2021年11月にオープンした『アトリエうかい 髙島屋京都店』とともに売上高の伸長に大きく貢献いたしました。
一方、既存店の売上については、行動制限等の緩和により人流が戻ってきた影響で、通勤や出張、帰省、観光とターミナル駅としても便利な品川駅構内にある『アトリエうかい エキュート品川』で前年同期に対し売上高を大きく伸ばしました。また、コロナ禍で需要を伸ばしたEC販売並びに外部販売も前年同様の水準で好調を維持しております。
なお、同年9月には昨今の原材料等の高騰を受け、品質・サービスを維持することを目的に価格改定を実施いたしました。
以上の結果、物販事業部の売上高は、1,777百万円(前事業年度比6.8%増)と増収になりました。
文化事業部では、『箱根ガラスの森』において、2022年4月から2023年4月まで、特別企画展「~響き合う東西の美~ ガラス・アートの世界」を開催いたしました。当該企画展は、前期・後期で展示作品を入れ替え、当館所蔵作品とともに日本国内の現代ガラス作家たちの作品を幅広く紹介する、新たな形の企画展となっております。また、当館の四季折々の庭園や季節のガラスのオブジェとともにお楽しみいただけるよう、春夏秋冬をテーマに15~20世紀の作品を紹介する「ヴェネチアン・グラスの四季」展も同時開催しており、これらの企画展を柱に様々な企画やイベントを立案・実行し、集客に努めました。
また、2022年10月には同施設に併設しているカフェレストラン『カフェテラッツァうかい』のメニューリニューアルを実施いたしました。新たなメニューは、「箱根でうかいを食す」をテーマに当社のブラッスリーグループ総料理長がメニューを監修し、レストラン事業部と文化事業部が一つとなって作り上げており、箱根ガラスの森でも「うかいの味」をお楽しみいただけるようになったことで美術館の価値向上を図り、お客様の来館を促進いたしました。
これらの営業施策に加え、2022年3月のまん延防止等重点措置の全面解除以降は、新型コロナウイルス感染症対策の規制類が順次緩和されたことにより人流の回復がみられ、また3年ぶりとなる自粛要請のないなかで「県民割」等の観光支援策の後押しもあり、個人客・団体客ともに回復傾向が強まり来館者数は伸長いたしました。
以上の結果、文化事業部の売上高は、コロナ前の水準には至らなかったものの967百万円(前事業年度比30.0%増)と大幅増収となりました。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
c.文化事業部収入実績
当事業年度末における資産、負債及び純資産の状態は以下のとおりであります。
当事業年度末における総資産は、前事業年度末に比べ275百万円増加し、11,256百万円(前事業年度比2.5%増)となりました。主な要因は、現金及び預金が422百万円、売掛金が113百万円増加したのに対し、有形固定資産が265百万円減少したこと等によるものであります。
(2) 負債の部
当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べ640百万円減少し、7,356百万円(前事業年度比8.0%減)となりました。主な要因は、未払消費税等が125百万円増加したのに対し、取引金融機関からの借入金の総額が870百万円減少したこと等によるものであります。
(3) 純資産の部
当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ915百万円増加し、3,900百万円(前事業年度比30.7%増)となりました。主な要因は、当期純利益918百万円を計上したこと等によるものであります。
なお、2022年6月24日開催の第40回定時株主総会の決議に基づき、同年7月29日を効力発生日として、資本金1,707百万円を減少し、減少した額の全額をその他資本剰余金に振り替えるとともに、その他資本剰余金1,482百万円、利益準備金64百万円、別途積立金900百万円をそれぞれ減少し、繰越利益剰余金に振り替え、欠損補填に充当しております。
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ422百万円増加し、2,289百万円(前事業年度は1,866百万円)となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動により獲得した資金は、1,472百万円(前事業年度は159百万円の収入)となりました。主な要因は、税引前当期純利益830百万円、減価償却費422百万円、未払消費税等の増加額125百万円等による資金増加があったこと等によるものであります。
投資活動により使用した資金は、127百万円(前事業年度は109百万円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得により130百万円の支出があったこと等によるものであります。
財務活動により使用した資金は、921百万円(前事業年度は1,402百万円の収入)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出315百万円、短期借入金の純減少額555百万円があったこと等によるものであります。
(参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
(注2)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。
(注3)有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。
(注4)2021年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオについては、営業キャッシュ・フローがマイナスのため表示しておりません。
当社の資本の財源及び資金の流動性については、事業に必要な資金を安定的に維持確保することを基本方針としております。
当社の資金需要は、運転資金及び設備投資資金であります。運転資金は、主に原材料費や人件費、店舗賃借料及び店舗運営に関わる費用であり、設備投資資金は、既存設備の改修や情報システム関連の投資、新規出店によるものであります。これらの資金需要につきましては、営業キャッシュ・フローで充当し、必要に応じて短期借入金及び長期借入金等による資金調達にて対応しております。なお、当社は安定的かつ効率的な資金調達を行うため、取引金融機関と当座貸越契約を締結しております。
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するにあたっては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定は実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものは固定資産の減損及び繰延税金資産の回収可能性であり、「第5 経理の状況 2 財務諸表等〔注記事項〕(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。