第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、各種政策の効果や雇用・所得環境の改善傾向が続く中で、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、米国の金融政策の正常化が進む中、中国を始めとするアジア新興国等の海外景気の不安などにより先行き不透明な状態で推移しました。
  外食産業におきましても、個人消費に持ち直しの動きがみられ、徐々に改善傾向にあるものの不安定な状況が続いております。
  こうした中、当社グループは厳しい経営環境下においても持続的な収益成長を可能とする事業基盤の確立を目指し、顧客ニーズに対応したメニューの作成、人材の発掘と教育に力を入れ既存店の業績向上に取り組んでまいりました。また、新規設備投資として店舗の一部改装を行うことで新たな居住空間を提供し、高い付加価値を生み出す取り組みを進めております。
  さらに経営資源の効率的運用及び収支改善を図るため、収益改善の見込めない「ラ・ボエム クアリタ天神」及び「権八天神」を閉店いたしました。その他、ロスアンジェルスの「モンスーンカフェ サンタモニカ」の全面改装を進めております。
  この結果、当連結会計年度における売上高は、95億37百万円(前年同期比6.5%減)となり、当連結会計年度末の総店舗数は47店舗となりました。
  売上高をコンセプト(営業形態)別にみると、「ラ・ボエム」は28億91百万円(前年同期比1.5%減)、「ゼスト」は3億80百万円(同2.0%増)、「モンスーンカフェ」は24億58百万円(同7.7%減)、「権八」は24億10百万円(同11.7%減)、「ディナーレストラン」は7億28百万円(同6.7%減)、「フードコロシアム」は2億43百万円(同2.8%減)、「その他」は4億25百万円(同8.9%減)となりました。既存店売上高につきましては、前年同期比0.6%の増収となりました。 
  また、損益につきましては、営業利益1億42百万円(前連結会計年度は営業損失1億51百万円)、経常利益1億54百万円(前連結会計年度は経常損失74百万円)となりました。
  当期純損失は、減損損失1億78百万円を特別損失として計上したことなどにより、22百万円(前連結会計年度は当期純損失3億38百万円)となりました。
  当社グループにおきましては、当連結会計年度に増してコストの削減を図るべく、原材料、人件費、諸経費等の見直しを抜本的におこない、利益の確保をおこなってまいります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して3億61百万円減少し、6億8百万円となりました。
  当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
  税金等調整前当期純損失35百万円、減価償却費2億27百万円、減損損失1億78百万円などにより、営業活動の結果得られた資金は、3億円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
  有形固定資産の取得による支出3億43百万円、差入保証金の回収による収入49百万円、資産除去債務の履行による支出93百万円などにより、投資活動の結果使用した資金は、4億11百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
  長期借入金の返済による支出2億51百万円などにより、財務活動の結果使用した資金は、2億53百万円となりました。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績と受注状況

当社グループは、店舗に来店した顧客の注文に基づき飲食物を提供する飲食事業を営んでいるため、生産実績と受注状況は記載しておりません。

 

(2) 販売実績

①  営業形態別販売実績

営業形態

前連結会計年度
(自 平成26年1月1日
  至 平成26年12月31日)

当連結会計年度
(自 平成27年1月1日
  至 平成27年12月31日)

前年同期比
(%)

売上高(千円)
(店舗数)

構成比(%)

売上高(千円)
(店舗数)

構成比(%)

ラ・ボエム
(イタリア料理)

2,934,182
(19)

28.8

2,891,361
(17)

30.3

△1.5

ゼスト
(メキシコアメリカ料理)

373,554
(4)

3.7

380,844
(4)

4.0

2.0

モンスーンカフェ
(アジア料理)

2,664,423
(13)

26.1

2,458,358
(12)

25.8

△7.7

権八
(和食)

2,728,987
(7)

26.8

2,410,523
(6)

25.3

△11.7

ディナーレストラン
(国際折衷料理)

780,404
(5)

7.7

728,250
(5)

7.6

△6.7

フードコロシアム
(フードコート)

250,309
(1)

2.5

243,196
(1)

2.5

△2.8

その他

466,916
(2)

4.4

425,200
(2)

4.5

△8.9

合計

10,198,779
(51)

100.0

9,537,736
(47)

100.0

△6.5

 

(注) 1. 上記金額に消費税等は含まれておりません。

2. その他に含まれるバンケット部門、デザート製造部門及びフランチャイズ部門は店舗数に数えておりません。

3. 上記店舗数は、連結会計年度末現在の店舗数であります。
なお、上記当連結会計年度店舗数には、米国カリフォルニア州で改装工事中の1店舗は含まれておりません。

 

②  所在地別販売実績

所在地

前連結会計年度
(自 平成26年1月1日
  至 平成26年12月31日)

当連結会計年度
(自 平成27年1月1日
  至 平成27年12月31日)

前年同期比
(%)

売上高(千円)
(店舗数)

構成比(%)

売上高(千円)
(店舗数)

構成比(%)

日本

 

 

 

 

 

 東京都

7,197,256
(39)

70.6

7,258,307
(38)

76.1

0.8

 千葉県

826,739
(2)

8.1

829,955
(2)

8.7

0.4

 神奈川県

709,434
(3)

7.0

716,552
(3)

7.5

1.0

 大阪府

320,693
(2)

3.1

327,013
(2)

3.4

2.0

 福岡県

208,889
(2)

2.0

35,839
(0)

0.4

△82.8

 栃木県

250,309
(1)

2.5

243,196
(1)

2.6

△2.8

小計

9,513,324
(49)

93.3

9,410,865
(46)

98.7

△1.1

 米国

685,455
(2)

6.7

126,870
(1)

1.3

△81.5

合計

10,198,779
(51)

100.0

9,537,736
(47)

100.0

△6.5

 

 

(注) 1. 上記金額に消費税等は含まれておりません。

2. 東京都に含まれるバンケット部門、デザート製造部門及びフランチャイズ部門は店舗数に数えておりません。

3. 上記店舗数は、連結会計年度末現在の店舗数であります。
なお、上記当連結会計年度店舗数には、米国カリフォルニア州で改装工事中の1店舗は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

米国での利上げ局面入りや、中国をはじめとした新興国経済の減速懸念などによる外需環境の影響を受け、国内の景況感は先行き不透明な様相となっております。また、平成29年4月に予定されている消費税率の引き上げによる外食業界の需要の落ち込みも懸念されるなど、当社グループを取り巻く事業環境は引き続き厳しい状況が予想されます。
  こうした中、当社グループといたしましては、優秀な人材の発掘と次世代経営幹部の育成を最重要課題として位置付け、マネジメントや商品知識を学ぶ集合研修・勉強会、各種認定試験、料理・サービスコンテストなどの社員教育プログラムの拡充に加えて、経営者自らが企業理念や経営方針のみならず、店舗経営に必要なリーダーとしての心構えや役割、具体的な店舗オペレーションを若手社員に直接指導する機会を持ち、従業員の意識・能力向上に努めております。さらには、人事委員会を設置し、人材発掘能力と人材育成能力それぞれの能力に長けたリーダーの経営参画の推進を通じて、効果的な組織運営にも努めております。
 また、コストの最適化も継続しつつ、安心安全な食材の調達及び顧客ニーズに合ったメニュー開発による商品力強化と、継続的な設備投資(店舗の改装や新規出店)を行い、顧客満足度の向上に努めてまいります。
 これらの活動によって、今後もより高いレベルの料理・サーヴィス・空間の提供にこだわり続け、環境の変化や競争の激化に対応できる強固な経営体制の構築を目指してまいります。
 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況などに関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

1. 食材の調達について

BSE(牛海綿状脳症)や鳥インフルエンザなどの伝染病の蔓延、台風や異常気象などの天候不順の影響により、食材価格の高騰や食材調達に支障をきたす場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

2. 出店政策による影響について

新規出店に際しては、その立地の諸条件・集客性・コストなどを検討のうえ、厳しく選定しておりますが、出店計画の変更や延期あるいは中止を余儀なくされることもあります。また、必ずしも集客が見込みどおりにならない場合及び当社の経営判断により業績不振店舗等の業態変更、退店を実施することがあります。業態変更、退店にともなう固定資産の除却損、各種契約の解除による違約金、退店時の原状回復費用等が想定以上に発生する可能性があります。これらが生じた場合には、当社グループの経営成績、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3. 賃貸借契約について

当社グループは、直営にて店舗の物件を賃借しております。賃貸借期間は賃貸人との合意により更新可能ですが、賃貸人側の事情により賃貸借期間を更新できない可能性があります。また、賃貸人側の事情による賃貸借期間の期間前解約により、業績が順調な店舗であっても計画外の退店を行わざるを得ない可能性があります。これらが生じた場合には、当社グループの経営成績、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4. 減損損失について

当社グループは、各店舗を独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位と捉え、店舗ごとに減損会計を適用し、定期的に減損兆候の判定を行うことで、業態変更や退店の判断を健全に行い、経営効率の向上を目指しておりますが、外部環境の急激な変化等により著しく収益性が低下した場合や退店の意思決定をした場合、減損損失を計上する可能性があります。

 

5. 新業態の開発による影響について

収益基盤の拡大に向けて、将来の事業の柱となる新業態の開発を行うとともに、既存業態のブラッシュアップや店舗運営のノウハウの蓄積に努めております。しかしながら、経済環境や市場の変化を充分に予測できず、顧客のニーズにあった商品やサーヴィスなどをタイムリーに提供できない場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

6. 代表取締役への依存について

当社グループの新業態開発や店舗開発、子会社の経営指導など経営全般にわたり、創業者であり代表取締役社長である長谷川耕造への依存度が高くなっております。このため、長谷川耕造が経営から退く事態が生じた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

7. 法的規制について

当社グループの事業活動においては、食品衛生法、食品安全基本法、健康増進法、個人情報保護法などの規制の適用を受けております。このため、第三者の衛生検査機関による細菌検査を定期的に実施するなど衛生面に万全を期すとともに、店舗内の禁煙やプライバシーポリシーを掲げ顧客情報を適切に取扱うなど規制を遵守しております。しかしながら、これらの規制を遵守できない場合や、万が一にも食中毒事故や重大な衛生問題が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

8. 大規模災害による影響について

当社グループの店舗の多くは、東京都内に集中しております。したがって、この地区において大規模災害が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。

詳細につきましては、「第5  〔経理の状況〕  1〔連結財務諸表等〕  (1)連結財務諸表  〔注記事項〕  連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。

 

(2)財政状態の分析

資産の部

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて3億47百万円減少して、73億73百万円となりました。
  流動資産は、前連結会計年度末と比較して3億26百万円減少し、13億21百万円となりました。主な変動要因は、現金及び預金が3億61百万円減少したことによるものであります。
  固定資産は、前連結会計年度末と比較して21百万円減少し、60億51百万円となりました。

負債の部

当連結会計年度末の負債合計額は、前連結会計年度末に比べて3億30百万円減少して、31億47百万円となりました。
  流動負債は、前連結会計年度末と比較して1億64百万円減少し、12億56百万円となりました。主な変動要因は、1年以内返済予定の長期借入金が98百万円減少したことによるものであります。
  固定負債は、前連結会計年度末と比較して1億66百万円減少し、18億90百万円となりました。主な変動要因は、長期借入金が1億52百万円減少したことによるものであります。

純資産の部

純資産は、前連結会計年度末と比較して16百万円減少し、42億25百万円となりました。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末と比較して2.3ポイント上昇して57.2%となりました。

 

(3)経営成績の分析

売上高

当連結会計年度における売上高は、95億37百万円(前年同期比6.5%減)となりました。
売上高をコンセプト(営業形態)別にみると、「ラ・ボエム」は28億91百万円(前年同期比1.5%減)、「ゼスト」は3億80百万円(同2.0%増)、「モンスーンカフェ」は24億58百万円(同7.7%減)、「権八」は24億10百万円(同11.7%減)、「ディナーレストラン」は7億28百万円(同6.7%減)、「フードコロシアム」は2億43百万円(同2.8%減)、「その他」は4億25百万円(同8.9%減)となりました。

売上原価、販売費及び一般管理費

当連結会計年度の売上原価は売上高の減少及び売上原価率の改善に伴い、前連結会計年度から9億4百万円減少(前年同期比9.6%減)して85億63百万円となりました。売上原価率は前連結会計年度と比べ3.1ポイント減少して89.8%となりました。
  当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度から50百万円減少(同5.7%減)して8億32百万円となりました。主な要因としては、組織構成の見直しを行い給与手当が昨年より22百万円減少したためであります。

 

営業損益

当連結会計年度は営業利益1億42百万円(前連結会計年度は営業損失1億51百万円)となりました。営業損益をコンセプト(営業形態)別にみると「ラ・ボエム」は営業利益2億68百万円(前連結会計年度は営業利益1億64百万円)、「ゼスト」は営業損失35百万円(前連結会計年度は営業損失69百万円)、「モンスーンカフェ」は営業利益2億30百万円(前連結会計年度は営業利益1億21百万円)、「権八」は営業利益3億79百万円(前連結会計年度は営業利益3億30百万円)、「ディナーレストラン」は営業損失1百万円(前連結会計年度は営業損失38百万円)、「フードコロシアム」は営業利益49百万円(前連結会計年度は営業利益48百万円)、「その他」は営業損失43百万円(前連結会計年度は営業利益12百万円)となりました。

経常損益

当連結会計年度は経常利益1億54百万円(前連結会計年度は経常損失74百万円)となりました。

当期純損益

当連結会計年度は減損損失1億78百万円を特別損失として計上したことなどにより、当期純損失22百万円(前連結会計年度は当期純損失3億38百万円)となりました。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2  〔事業の状況〕  4〔事業等のリスク〕」に記載のとおりであります。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性の分析

キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2  〔事業の状況〕  1〔業績等の概要〕  (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。また、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、下記のとおりであります。

 

平成23年12月期

平成24年12月期

平成25年12月期

平成26年12月期

平成27年12月期

自己資本比率

47.9%

45.5%

53.6%

54.8%

57.2%

時価ベースの自己資本比率

13.4%

15.7%

26.0%

23.4%

41.0%

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

14.0倍

10.4倍

6.1倍

10.0倍

4.7倍

インタレスト・カバレッジ・レシオ

3.9倍

5.4倍

10.0倍

5.2倍

11.9倍

 

(注)  自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュフロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数により算出しております。

3.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

(6)経営者の問題認識と今後の方針について

今後の成長に向けた課題は、「第2  〔事業の状況〕  3〔対処すべき課題〕」に記載のとおりであります。