第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあって、緩やかな回復に向かうことが期待されるものの、海外経済の不確実性の高まりや金融資本市場の変動の影響に対する不安などにより先行き不透明な状態で推移しました。
  外食産業におきましても、消費マインドに持ち直しの動きがみられるものの個人消費は横ばいで推移し依然として不安定な状況が続いております。
  こうした中、当社グループは、持続的な成長基盤を確立するため、第一に人材の発掘と育成に注力し、健康志向・インバウンド層などの多様化するマーケットに適応するメニューの作成やサービスの向上により顧客満足度を高めるための取り組みを実施いたしました。また、5月に新業態「L'IGNIS」を渋谷区恵比寿に新規出店し、ロサンゼルスのサンタモニカに新業態「1212(twelve twelve)」をリニューアルオープンいたしました。その一方で経営資源の効率的運用及び収支改善を図るため、収益改善の見込めない「モンスーンカフェ麻布十番」を12月31日をもって閉店いたしました。その他、前期より引き続き居住性の向上のため既存店の一部改装も行っております。

この結果、当連結会計年度における売上高は、97億55百万円(前年同期比2.3%増)となり、当連結会計年度末の総店舗数は49店舗となりました。

売上高をコンセプト(営業形態)別にみると、「ラ・ボエム」は27億29百万円(前年同期比0.6%増)、「ゼスト」は3億70百万円(同2.8%減)、「モンスーンカフェ」は24億58百万円(同0.0%増)、「権八」は24億67百万円(同2.3%増)、「ディナーレストラン」は8億88百万円(同2.0%減)、「フードコロシアム」は2億35百万円(同3.1%減)、「その他」は6億6百万円(同42.5%増)となりました。なお、前連結会計年度まで「ラ・ボエム」に含めておりました「LB6」及び「LB8」は、「ディナーレストラン」へ変更しております。前年同期比については、変更後のコンセプト(営業形態)に組替えた数値で比較しております。

既存店売上高につきましては、前年同期比0.3%の減収となりました。

また、損益につきましては、営業損失8百万円(前連結会計年度は営業利益1億42百万円)、経常利益9百万円(前連結会計年度は経常利益1億54百万円)となりました。
  親会社株主に帰属する当期純損失は、減損損失32百万円を特別損失として計上したことなどにより、80百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失22百万円)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して1百万円減少し、6億7百万円となりました。
  当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
  税金等調整前当期純損失29百万円、減価償却費2億45百万円、減損損失32百万円などにより、営業活動の結果得られた資金は、2億38百万円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
  有形固定資産の取得による支出4億31百万円などにより、投資活動の結果使用した資金は、4億47百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
  長期借入れによる収入4億2百万円、長期借入金の返済による支出1億90百万円などにより、財務活動の結果得られた資金は、2億8百万円となりました。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績と受注状況

当社グループは、店舗に来店した顧客の注文に基づき飲食物を提供する飲食事業を営んでいるため、生産実績と受注状況は記載しておりません。

 

(2) 販売実績

①  営業形態別販売実績

営業形態

前連結会計年度
(自 平成27年1月1日
  至 平成27年12月31日)

当連結会計年度
(自 平成28年1月1日
  至 平成28年12月31日)

前年同期比
(%)

売上高(千円)
(店舗数)

構成比(%)

売上高(千円)
(店舗数)

構成比(%)

ラ・ボエム
(イタリア料理)

2,713,275
(15)

28.4

2,729,549
(15)

28.0

0.6

ゼスト
(メキシコアメリカ料理)

380,844
(4)

4.0

370,013
(4)

3.8

△2.8

モンスーンカフェ
(アジア料理)

2,458,358
(12)

25.8

2,458,760
(12)

25.2

0.0

権八
(和食)

2,410,523
(6)

25.3

2,467,110
(6)

25.3

2.3

ディナーレストラン
(国際折衷料理)

906,336
(7)

9.5

888,235
(8)

9.1

△2.0

フードコロシアム
(フードコート)

243,196
(1)

2.5

235,652
(1)

2.4

△3.1

その他

425,200
(2)

4.5

606,039
(3)

6.2

42.5

合計

9,537,736
(47)

100.0

9,755,362
(49)

100.0

2.3

 

(注) 1. 上記金額に消費税等は含まれておりません。

2. その他に含まれるバンケット部門、デザート製造部門及びフランチャイズ部門は店舗数に数えておりません。

3. 上記店舗数は、連結会計年度末現在の店舗数であります。

 

②  所在地別販売実績

所在地

前連結会計年度
(自 平成27年1月1日
  至 平成27年12月31日)

当連結会計年度
(自 平成28年1月1日
  至 平成28年12月31日)

前年同期比
(%)

売上高(千円)
(店舗数)

構成比(%)

売上高(千円)
(店舗数)

構成比(%)

日本

 

 

 

 

 

 東京都

7,258,307
(38)

76.1

7,347,857
(39)

75.3

1.2

 千葉県

829,955
(2)

8.7

861,345
(2)

8.8

3.8

 神奈川県

716,552
(3)

7.5

709,744
(3)

7.3

△1.0

 大阪府

327,013
(2)

3.4

291,270
(2)

3.0

△10.9

 福岡県

35,839
(0)

0.4


(0)

 栃木県

243,196
(1)

2.6

235,652
(1)

2.4

△3.1

小計

9,410,865
(46)

98.7

9,445,869
(47)

96.8

0.4

 米国

126,870
(1)

1.3

309,493
(2)

3.2

143.9

合計

9,537,736
(47)

100.0

9,755,362
(49)

100.0

2.3

 

 

(注) 1. 上記金額に消費税等は含まれておりません。

2. 東京都に含まれるバンケット部門、デザート製造部門及びフランチャイズ部門は店舗数に数えておりません。

3. 上記店舗数は、連結会計年度末現在の店舗数であります。

 

3 【対処すべき課題】

外食産業においては、市場規模の縮小や中食の台頭に加えて慢性的な人手不足、人件費高騰への対応といった問題を抱えております。このような状況の中、当社グループといたしましては、優秀な人材の採用・発掘と次世代経営幹部の育成を最重要課題として位置付け、健全な競争環境の整備を通じて秀でた能力のある人材を発掘・育成すること、並びに、マネジメントや商品知識を学ぶ集合研修・勉強会、各種認定試験、料理・サービスコンテストの開催といった各種社員教育プログラムの拡充による従業員の意識・能力向上に努めております。
  さらには、インバウンド層への対応を含めたグローバル人材や、女性の短時間勤務ニーズを捉えた採用・制度の充実にも取り組んでまいります。
 また、これまでフルサービスを提供するレストランを主体として展開してまいりましたが、将来の人口減少や高齢化、未婚率や夫婦共働き世帯の増加を考えますと、顧客の利便性を考えたサービスの展開が必要であると認識しております。「デリバリー」「テイクアウト」「ファスト・ファインカジュアル」など、既存業態を活かした事業展開や新業態開発にも積極的に取り組んでまいります。
 安心安全な食材の調達と顧客ニーズに合ったメニュー開発による商品力強化、そして店舗の改装や新規出店などの設備投資は今後も継続し、より高いレベルの料理・サービス・空間の提供にこだわり続け、環境の変化や競争の激化に対応できる強固な経営体制の構築を目指してまいります。
 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況などに関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

1. 食材の調達について

BSE(牛海綿状脳症)や鳥インフルエンザなどの伝染病の蔓延、台風や異常気象などの天候不順の影響により、食材価格の高騰や食材調達に支障をきたす場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

2. 出店政策による影響について

新規出店に際しては、その立地の諸条件・集客性・コストなどを検討のうえ、厳しく選定しておりますが、出店計画の変更や延期あるいは中止を余儀なくされることもあります。また、必ずしも集客が見込みどおりにならない場合及び当社の経営判断により業績不振店舗等の業態変更、退店を実施することがあります。業態変更、退店にともなう固定資産の除却損、各種契約の解除による違約金、退店時の原状回復費用等が想定以上に発生する可能性があります。これらが生じた場合には、当社グループの経営成績、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3. 賃貸借契約について

当社グループは、直営にて店舗の物件を賃借しております。賃貸借期間は賃貸人との合意により更新可能ですが、賃貸人側の事情により賃貸借期間を更新できない可能性があります。また、賃貸人側の事情による賃貸借期間の期間前解約により、業績が順調な店舗であっても計画外の退店を行わざるを得ない可能性があります。これらが生じた場合には、当社グループの経営成績、財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4. 減損損失について

当社グループは、各店舗を独立したキャッシュ・フローを生み出す最小単位と捉え、店舗ごとに減損会計を適用し、定期的に減損兆候の判定を行うことで、業態変更や退店の判断を健全に行い、経営効率の向上を目指しておりますが、外部環境の急激な変化等により著しく収益性が低下した場合や退店の意思決定をした場合、減損損失を計上する可能性があります。

 

5. 新業態の開発による影響について

収益基盤の拡大に向けて、将来の事業の柱となる新業態の開発を行うとともに、既存業態のブラッシュアップや店舗運営のノウハウの蓄積に努めております。しかしながら、経済環境や市場の変化を充分に予測できず、顧客のニーズにあった商品やサービスなどをタイムリーに提供できない場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

6. 代表取締役への依存について

当社グループの新業態開発や店舗開発、子会社の経営指導など経営全般にわたり、創業者であり代表取締役社長である長谷川耕造への依存度が高くなっております。このため、長谷川耕造が経営から退く事態が生じた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

7. 法的規制について

当社グループの事業活動においては、食品衛生法、食品安全基本法、健康増進法、個人情報保護法などの規制の適用を受けております。このため、第三者の衛生検査機関による細菌検査を定期的に実施するなど衛生面に万全を期すとともに、店舗内の禁煙やプライバシーポリシーを掲げ顧客情報を適切に取扱うなど規制を遵守しております。しかしながら、これらの規制を遵守できない場合や、万が一にも食中毒事故や重大な衛生問題が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

8. 大規模災害による影響について

当社グループの店舗の多くは、東京都内に集中しております。したがって、この地区において大規模災害が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。

詳細につきましては、「第5  〔経理の状況〕  1〔連結財務諸表等〕  (1)連結財務諸表  〔注記事項〕  連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。

 

(2)財政状態の分析

資産の部

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて2億34百万円増加して、76億8百万円となりました。
  流動資産は、前連結会計年度末と比較して40百万円増加し、13億61百万円となりました。主な変動要因は、受取手形及び売掛金が26百万円増加したことによるものであります。
  固定資産は、前連結会計年度末と比較して1億94百万円増加し、62億46百万円となりました。主な変動要因は、有形固定資産が1億82百万円増加したことによるものであります。

負債の部

当連結会計年度末の負債合計額は、前連結会計年度末に比べて3億41百万円増加して、34億89百万円となりました。
  流動負債は、前連結会計年度末と比較して2億12百万円増加し、14億68百万円となりました。主な変動要因は、1年以内返済予定の長期借入金が93百万円、未払金が69百万円それぞれ増加したことによるものであります。
  固定負債は、前連結会計年度末と比較して1億29百万円増加し、20億20百万円となりました。主な変動要因は、長期借入金が1億18百万円増加したことによるものであります。

純資産の部

純資産は、前連結会計年度末と比較して1億7百万円減少し、41億18百万円となりました。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末と比較して3.3ポイント下落して53.9%となりました。

 

(3)経営成績の分析

売上高

当連結会計年度における売上高は、97億55百万円(前年同期比2.3%増)となりました。
売上高をコンセプト(営業形態)別にみると、「ラ・ボエム」は27億29百万円(前年同期比0.6%増)、「ゼスト」は3億70百万円(同2.8%減)、「モンスーンカフェ」は24億58百万円(同0.0%増)、「権八」は24億67百万円(同2.3%増)、「ディナーレストラン」は8億88百万円(同2.0%減)、「フードコロシアム」は2億35百万円(同3.1%減)、「その他」は6億6百万円(同42.5%増)となりました。なお、前年まで「ラ・ボエム」に含めておりました「LB6」及び「LB8」は、「ディナーレストラン」へ変更しております。前年同期比については、変更後のコンセプト(営業形態)に組替えた数値で比較しております。

売上原価、販売費及び一般管理費

当連結会計年度の売上原価は売上高の増加及び売上原価率の悪化に伴い、前連結会計年度から2億96百万円増加(前年同期比3.5%増加)して88億60百万円となりました。売上原価率は前連結会計年度と比べ1.0ポイント増加して90.8%となりました。
  当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度から71百万円増加(同8.6%増加)して9億3百万円となりました。主な要因としては、本部管理部門人員増加により給与手当が昨年より41百万円増加、外形標準課税負担増により16百万円増加によるものであります。

 

営業損益

当連結会計年度は営業損失8百万円(前連結会計年度は営業利益1億42百万円)となりました。営業損益をコンセプト(営業形態)別にみると「ラ・ボエム」は営業利益2億73百万円(前連結会計年度は営業利益2億49百万円)、「ゼスト」は営業損失42百万円(前連結会計年度は営業損失35百万円)、「モンスーンカフェ」は営業利益2億38百万円(前連結会計年度は営業利益2億30百万円)、「権八」は営業利益3億89百万円(前連結会計年度は営業利益3億79百万円)、「ディナーレストラン」は営業損失40百万円(前連結会計年度は営業利益17百万円)、「フードコロシアム」は営業利益47百万円(前連結会計年度は営業利益49百万円)、「その他」は営業損失1億20百万円(前連結会計年度は営業損失43百万円)となりました。

経常損益

当連結会計年度は設備賃貸料9百万円、協賛金収入8百万円を計上したことなどにより、経常利益9百万円(前連結会計年度は経常利益1億54百万円)となりました。

親会社株主に帰属する当期純損益

当連結会計年度は減損損失32百万円、店舗閉鎖損失6百万円を特別損失として計上したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純損失80百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失22百万円)となりました。

 

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2  〔事業の状況〕  4〔事業等のリスク〕」に記載のとおりであります。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性の分析

キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2  〔事業の状況〕  1〔業績等の概要〕  (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。また、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、下記のとおりであります。

 

平成24年12月期

平成25年12月期

平成26年12月期

平成27年12月期

平成28年12月期

自己資本比率

45.5%

53.6%

54.8%

57.2%

53.9%

時価ベースの自己資本比率

15.7%

26.0%

23.4%

41.0%

41.9%

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

10.4倍

6.1倍

10.0倍

4.7倍

6.8倍

インタレスト・カバレッジ・レシオ

5.4倍

10.0倍

5.2倍

11.9倍

10.0倍

 

(注)  自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュフロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数により算出しております。

3.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いにつきましては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

(6)経営者の問題認識と今後の方針について

今後の成長に向けた課題は、「第2  〔事業の状況〕  3〔対処すべき課題〕」に記載のとおりであります。