文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、経営理念として『私たちは、関係する全ての人に信頼されるとともに、モノづくりに関わる人々へ商品・便利・安心の提供を通じて、社会に貢献します』を掲げております。その実現のために、あらゆるステークホルダーとの信頼関係を築き、従業員一人一人のチャレンジ精神を原動力として、持続可能な社会の発展に今後も貢献し続けてまいります。
また、ブランドスローガンとして「あたらしい、を、素材から。」を定めております。あたらしいテクノロジーも、高いクオリティの「素材」があってこそ、と認識しております。優れた生産材が世界に今までになかった発想やイノベーションを生むと考え、産業の持続的発展に貢献してまいります。
(2)経営戦略等
当社グループは、以下の「(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載の経営課題に取り込むことにより、売上高および経常利益の中長期的な成長を目指してまいります。
(3)経営環境
原材料市況は、電気銅建値がトン当たり2021年3月末の103万円から2022年3月末には133万円に、アルミニウム地金(日本経済新聞月別平均値)はトン当たり2021年3月末の29万4千円から2022年3月末には48万8千円に、ステンレス鋼板(鉄鋼新聞月別中心値)はトン当たり2021年3月末の38万円から2022年3月末には50万円に、いずれも上昇しました。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社は、次に掲げる事項を経営課題と認識し、2022年5月に公表した2022年度を初年度とする中期経営計画(前進「期待を上回る」)においても、その解決に取り組むこととしております。
◆ ビジネスの進化による事業成長
◆ 経営基盤の強化
① 重点戦略方針
「ダントツ」の価値提供を実現することで、顧客満足度の向上と、コア事業の深化・事業領域の拡大を目指してまいります。
ダントツ戦略をベースに、2024年度までにビジネス進化と経営基盤の強化を図ってまいります。
② 事業戦略施策・基盤構築施策 : コア事業の深化
コア事業の深化のため、白銅ネットサービスの強化と供給能力の強化に取り組んでまいります。
③ 事業戦略施策・基盤構築施策 : 事業領域の拡大①
半導体や航空・自動車領域といった成長領域への拡大・参入を推進してまいります。
④ 事業戦略施策・基盤構築施策 : 事業領域の拡大②
海外事業については、以下の戦略で事業拡大・新規市場参入を推進してまいります。
⑤ 事業戦略施策・基盤構築施策 : 経営基盤の強化
ビジネスの進化を支える経営基盤として、以下の項目を強化してまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標などがある場合
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高および経常利益であります。
中期経営計画(2022年4月~2025年3月)の初年度である2022年度の目標値は、売上高62,100百万円、経常利益4,080百万円であります。
(1)当社のリスクマネジメント体制
当社は、当社グループの事業活動に関する諸種のリスク管理を所管するリスク管理委員会を設置しています。リスク管理委員会の構成は、管理本部長を委員長とし、各部門を代表する管理者が委員を務めております。
リスク管理委員会は「リスク管理規程」に基づき、リスク管理体制の構築と運用にあたっており、より具体的には次のサイクルを廻すことで、リスク管理体制の運用を行っております。
① リスクカタログの作成
リスクの把握と対応の優先順位の決定
リスク評価判定基準に基づくリスク値の算出
② リスクカタログの見直し
定期見直し:毎年5月に定期的な見直しの実施
随時見直し:内外の環境が大きく変化した場合の適宜見直し
見直し方法:内外の環境を鑑みリスク評価判定基準に基づくリスク値の見直しおよび新たなリスクの認識
③ リスクカタログの運用
作成時または見直し時にリスク値が一定の値を超えたリスクについては、リスク管理委員会で討議し対策を実行する。
なお、当社は、リスクを「組織に物理的、経済的もしくは信用上の損失又または不利益を生じさせる全ての可能性」と捉えたうえで、リスクマネジメントを「リスクの影響を抑えつつ、リターンの最大化を追求する活動」と位置付けております。
また、取締役および従業員は、当社グループの存続を危うくする重大な危機発生の可能性を常に意識し、危機の回避、軽減および予防策、その他必要な措置を事前に構ずることとしております。
(2)事業等のリスク
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に重要な影響を与える可能性があるリスクについて以下に記載しておりますが、これらのリスクは必ずしも全てのリスクを網羅したものではなく、想定していないリスクや重要度が低いと考えられるリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。
なお、記載事項のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報等に基づいて、当社グループが判断したものであります。
ア.重要なリスクおよびその発生可能性・影響度の評価
当社グループは、「経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があるリスク」を「重要なリスク」と定義しております。重要なリスクおよびその発生可能性・影響度の評価は、以下のとおりです。
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区分 |
重要なリスク |
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事業横断的な |
① |
非鉄金属市況による影響 |
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② |
特定業界への売上高依存 |
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③ |
販売方法別による影響 |
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④ |
原材料の供給に関する影響 |
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⑤ |
人材の確保及び育成 |
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⑥ |
固定資産の減損の影響 |
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⑦ |
設備の老朽化・劣化等による影響 |
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⑧ |
事業再編・事業撤退等に伴う影響 |
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⑨ |
企業買収・合併等に伴い発生する影響 |
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⑩ |
海外事業活動 |
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オペレーショナル |
⑪ |
災害・事故・感染症等に関する影響 |
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⑫ |
情報セキュリティに関する影響 |
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⑬ |
訴訟その他法的手続きに関する影響 |
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⑭ |
繰延税金資産の回収可能性 |
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⑮ |
新型コロナウィルス感染症 |
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⑯ |
気候関連リスク |
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(リスクマップ)
イ.主要なリスク
重要なリスクのうち、特に主要なリスクは以下のとおりです。なお、⑯気候関連リスクについては、(3)気候変動への対応(TCFD提言にもとづく情報開示)をご参照ください。
① 非鉄金属市況による影響
当社グループの主要販売品目であるアルミニウム、伸銅等の非鉄金属の価格は、原材料市況によって変動しております。このため原材料市況が大きく変動した場合には、当社グループの業績に重要なプラスまたはマイナスの影響を及ぼす可能性があります。連結営業利益に与えた原材料市況の変動による棚卸資産影響額は、前連結会計年度には差益4千3百万円でしたが、当連結会計年度には差益6億1千万円へ大幅に増加しました。
また、当社グループの商品及び製品は、期末評価において期末付近の仕入実績に基づく品目別の再調達原価を使用して評価を行っております。このため原材料市況が大きく変動した場合には、会計上の見積りにおける期末評価差額または将来における実際の販売価格と会計上の見積りとの乖離により、業績に重要な影響を与える可能性があります。
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影響度 |
大 |
発生可能性 |
中 |
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対応策 |
a.非鉄金属市況の変動に伴う取扱い品目の価格変動は、品種品目により四半期毎または都度、販売価格へ転嫁させております。 b.当社在庫商品は、品目アイテム単位で過去の販売実績及び販売予測を勘案して発注量を調整することで、在庫量の最適化を図っております。 c.期末の再調達原価に基づく評価以外に、在庫販売回転月数に応じ、長期滞留評価を行うことで業績に与える影響を低減しております。 |
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② 特定業界への売上高依存
当社グループは、アルミニウムやステンレスの厚板を多方面の業界に販売しております。なかでも半導体製造装置業界およびFPD製造装置業界向けの売上高比率が高く、同業界は、いわゆる「シリコンサイクル」や「クリスタルサイクル」に大きく影響されるため、その周期によって当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度末時点では、AI、IoT及び5Gの拡大等、半導体需要が加速する傾向が見られます。一方、供給面では経済摩擦や受託製造工場の高稼働率等があることから、上昇局面ではあるものの不安定な状況にあります。
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影響度 |
大 |
発生可能性 |
中 |
|
|
対応策 |
当社グループでは、次の事業展開により特定業界への売上高依存の回避を図っております。 a.標準在庫品に三菱ケミカル社から事業譲受した切削加工用アルミ合金KNシリーズを追加し、販売を開始したことにより、新たな販売先の開拓をしております。 b.環境汚染規制対応商品群であるECOシリーズの品揃えを拡充します。環境に配慮したアイテム数の拡大、カドミレス・鉛レス真中等の需要に対応します。 c.航空宇宙規格材料の品揃えを拡充します。長期的な需要拡大が期待される産業であり、当社の特徴を活かして、伸長させる分野であると捉えております。 d.技術革新と成長の期待がある自動車領域に対して、組織を整え、必要な設備投資を行い、加工技術を習得したうえで、伸長させる分野であると捉えております。 e.お取寄せ品の品揃えを拡充します。従来取り扱いの少なかった金属材料以外の副資材等についてもメーカーや同業他社の扱い商品を白銅ネットサービスからお取り寄せできるようにすることで、これら資材等の需要に対応します。 f.加工方法の多様化を進めます。自動化設備の導入・拡大により需要増加に対応します。また、新設したウェータージェット切断機により難削の需要に対応します。 |
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⑤ 人材の確保及び育成
当社グループの事業活動は、経営陣、部門責任者および構成員等に依存しております。優秀な人材の確保と育成に努めておりますが、人材の確保・定着・育成が計画どおりに行えない場合、当社グループの事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
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影響度 |
中 |
発生可能性 |
中 |
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対応策 |
a.国内において、新卒採用や経験者の通年採用を積極的に実施するとともに、「教育・育成方針」にもとづき、自社のビジョン・ミッションの浸透、スキルマップ管理による必要なスキルや知識習得の機会を提供しております。 b.多様な人材を登用・活用することで組織の生産性や競争力を高め、また互いの考え方の違いや個性を受け入れ、共に成長することで、多様な人材が創造性を発揮できる組織を作り上げるための活動を行っております。 c.従業員が心身ともに健康でいられる労働環境の整備、福利厚生の拡充による従業員満足度の向上へ向けた取組みにより、企業活動の安定化を図るとともに、従業員及びその家族の社会生活における充実度を高める施策を打ち出しております。 |
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⑧ 事業再編・事業撤退等に伴う影響
当社グループは、事業再編の実施側または被実施側として事業の整理や資源の集中を行うことがありますが、人事制度の統合に伴う労働条件の変更による従業員のモチベーションの低下、不利益変更による訴訟、人件費の増大や、人事評価や労務管理の習慣等が異なることにより、制度運用の失敗等により従業員の不安を招く可能性があります。または、事業再編が当初期待した効果や収益を上げることができず事業撤退等が発生した結果、当社グループの事業ならびに業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります
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影響度 |
大 |
発生可能性 |
低 |
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対応策 |
a.事業再編を通して重複機能を削減し、配置人員の戦略分野・業務への再配置による人員・人件費の非効率の解消に取り組みます。 b.多能な能力・ノウハウ・経験を持つ人材交流、異なる組織風土や思考特性を持った組織を統合することで、強固かつ新たな競争優位要因の構築に努めます。 c.事業再編の実施後は、その効果を定量的・定性的に測定しております。また、撤退条件を設定しております。 d.定期的に法律事務所や会計事務所その他の専門家とコミュニケーションを取ることで、検討すべき法的リスク・経済社会環境の変化についての情報を得るとともに、必要な支援を受けております。 |
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⑨ 企業買収・合併等に伴い発生する影響
当社グループは、企業買収及び資本参加を含む投資または合併による事業の拡大(以降、投資等)に取り組んでおりますが、投資等の実行後にグループ全体に内在するリスク及び機会を適時・的確に識別することができず当初想定した財務上の目標やシナジー効果を実現できない、偶発債務の発生や未認識の債務等が判明する、これらに伴いのれんの減損が発生する可能性があります。さらに、投資後のPMI(※)が計画通り進まないことや、対象事業の戦略が当社グループの経営理念や経営戦略と将来に亘って整合しないことにより、当社グループの事業ならびに業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
※ ポスト・マージャー・インテグレーション(PMI):合併・買収後の統合プロセス
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影響度 |
大 |
発生可能性 |
中 |
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対応策 |
a.投資等により事業の拡大を企画する場合は、その投資等の可否に対し、法令順守等の基本事項及び経済的基準・技術的基準・その他定性的基準を設けており、それらを単一もしくは複合的に検討して、機関決定を行うプロセスとしております。 b.投資等の実施後はPMI(※)強化の一環として、その効果を定量的・定性的に測定しております。また、案件別に撤退条件を設定しております。 c.投資等の検討段階において法律事務所や会計事務所その他の専門家への相談や規制等の調査等に努めております。また投資等の実施後は定期的に各専門家とコミュニケーションを取ることで、検討すべき規制・環境変化についての情報を得るとともに、必要な支援を受けております。 d.投資等に係るリスク軽減のために保険の提供を受けることも検討してまいります。 |
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⑩ 海外事業活動
当社グループは、アジアを中心とする海外の市場に事業機会があると認識しており、海外事業の進出、拡大や現地の有力パートナーとの連携等に積極的に取り組んでおります。しかしながら、現地の税制・規制の制定や変更、政治・経済情勢・為替等の変動や提携先パートナーの財務状況の悪化・提携の解消や提携の維持が困難となる事由が発生し、期待された収益を上げることができない可能性があり、当社グループの事業ならびに業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。
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影響度 |
中 |
発生可能性 |
低 |
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対応策 |
a.海外事業活動により事業展開をする場合は検討段階において現地の法律事務所や会計事務所その他の専門家への相談や規制等の調査等に努めております。また投資等の実施後は定期的に各専門家とコミュニケーションを取ることで、検討すべき現地規制・環境変化についての情報を得るとともに、必要な支援を受けております。 b.投資等の対象先が販売先を兼ねる場合には、与信調査を定期的に行うことで損失等の防止を図っております。 |
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⑪ 災害・事故・感染症等に関する影響
当社グループの各事業拠点、特に当社の各工場が、自然災害や大規模な事故または治療方法や対策が確立されていない新たな感染症の流行等により重大な被害を受けた場合、長期にわたる操業停止や大規模な修繕・設備改修等が発生することが想定されます。また、主要な販売先又は仕入先がこれらの被害を受けた場合、当社の販売活動または製造活動に重要な影響を及ぼすことが想定されます。このためこれら災害・事故・感染症等が発生した場合、当社グループの事業ならびに業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
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影響度 |
大 |
発生可能性 |
中 |
|
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対応策 |
a.国内においては、事業や財務への影響の予防・軽減を目的として、工場の分散、耐震工事の実施、損失をカバーする包括的な損害保険の加入等により、自然災害等の発生時のリスク分散体制を構築し、事業の早期復旧に対応するためBCP計画の作成及び定期的な計画見直しにより影響を最小限に抑える体制を構築しております。 b.海外拠点においては、種々の保険の加入等及び、不慮の事象が発生した場合の、報告・行動等を定め、迅速な対応ができる体制を構築しております。 c.災害発生時の従業員の行動・対策については従業員に周知徹底を図るとともに、有事に備えた、安否確認訓練を定期的に実施しております。 d.感染症に対しては、政府等の発表を参考に外部の専門家と相談のうえ、感染源対策・感染経路対策・標準予防策等を取れる体制を構築しております。 |
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⑫ 情報セキュリティに関する影響
当社グループの事業活動は、コンピュータシステム及びコンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークを利用して行っております。通信ネットワークに生じる障害や、ネットワークまたはコンピュータシステム上のハードウェアもしくはソフトウェアの不具合・欠陥、データセンターの機能停止等により事業活動に支障が出る可能性があります。また、情報システムが適切に導入・更新されていないことによるシステム上の不具合、業務の非効率、生産性低下を招き、事業活動に支障が出る可能性があります。さらに、当社グループでは業務を遂行上、厳格な情報管理が求められておりますが、不測の事態により情報の遺漏が発生した場合には、社会的信頼の失墜を招くとともに、売上高が減少あるいは販管費が増加し、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
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影響度 |
大 |
発生可能性 |
中 |
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対応策 |
a.リスク管理委員会の分科会として情報セキュリティ推進プロジェクトを発足させ、その中で情報セキュリティ管理を向上させ、情報漏洩の防止強化、内部統制レベルの向上、ISO27001に準拠した社内ルールの整備・運用により、情報セキュリティ事故の発生を抑えております。 b.リスク管理委員会において、情報セキュリティに関する社内規程等の整備、不正アクセスを未然に防止するための対策、従業員に対する教育等を実施し、更にこれらの取組みを定期的に評価・見直すことにより、情報セキュリティマネジメントの継続的な改善に取り組んでおります。特に、効率的で安定した事業活動の遂行を担保するため、老朽化したシステムの更新を行っており、また、サイバー攻撃全体への対応として「情報セキュリティ対策チーム」を設置し、外部からの不正アクセスを常時監視するとともに、有事の際に適切な対応を実現する体制を構築しました。 c.今般の新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、在宅勤務が推進されたことに伴い、情報漏洩防止に関するルールの周知・徹底、理解度向上のための従業員教育の強化に努めております。 |
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⑮ 新型コロナウイルス感染症
新型コロナウイルス感染症は、人類の生命を直接脅かすにとどまらす、全世界の社会・経済に深刻な影響を与え、人々の社会・経済行動にすら変化を強い続けています。当社グループにおいても、従業員や関係者の感染により社会活動の制限、工場の操業停止や事業活動の停止等が発生する可能性があります。収束の時期は不確実であり、今後の状況により更なる世界的な社会・経済活動の停滞により、売上高が減少する等、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
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影響度 |
中 |
発生可能性 |
高 |
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対応策 |
a.当社グループでは、従業員及び家族の生命の安全・健康が確保されることを最優先としております。国外出張の原則禁止、国・地方自治体の要請に即した在宅勤務の実施とそれらを可能にするWeb会議・リモート営業ツール等の活用促進を実施しております。 b.感染拡大を防止するための行動制限をはじめとした詳細な取り決めを行い、周知徹底を継続しております。感染発生時の対応・拡大防止策・報告フロー整備等を行っております。 c.これまでの感染発生時の経験をもとに、検査キット・感染予防備品等の確保、従業員及び家族の定期的または必要に応じた検査等の実施により予防を図っております。 d.海外における感染情報及びその対処については、現地からの情報を取得するとともに、必要に応じて外部の専門家の意見を取り入れて対処に当たります。 |
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(3)気候変動への対応(TCFDに基づく情報開示)
当社グループは、気候変動対応についても経営上の重要課題と認識し、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に基づく情報開示を行い、今後も事業活動において、気候変動問題への取り組みを強化してまいります。
①ガバナンス
気候関連リスク・機会に関する事項は、「ESG/SDGs経営委員会」から経営会議を通じて取締役会に、必要に応じて取締役会に直接報告する体制となっており、取締役会が監視を行っております。また、代表取締役社長が委員長を務める「ESG/SDGs経営委員会」が気候関連リスク・機会に関する評価・管理についての監督を行っております。
②戦略
当社の重要な気候関連のリスク、機会、及びそれらに対する当社の対応は以下の通りです。下記の対応の実施することで、当社では気候関連リスク・機会に対するレジリエンスを有していると考えております。
気候関連リスク:2030年度を想定した財務影響及び当社の対応
気候関連機会:2030年度を想定した財務影響及び当社の対応
③リスク管理
ESG/SDGs経営委員会が、各部門・各子会社から報告のあった気候関連リスクに関する事項の審議・評価を行っており、それらの気候関連リスクに関する事項は、「ESG/SDGs経営委員会」から経営会議を通じて取締役会に、必要に応じて、取締役会に直接報告する体制となっており、取締役会が監視を行っております。また、リスク管理委員会が、気候関連リスクを全社リスクマネジメントの仕組みに組み込み、リスク低減方針を検討した上で、モニタリングを実施し報告する体制となっております。
④指標とCO2削減目標
2020年度に自社が排出したCO2に対して「2030年度に2020年度比42%削減」および「2050年度にカーボンニュートラルの実現」という目標を設定しました。CO2の排出削減目標の達成に向けて、省エネルギー活動や再生可能エネルギーの活用、サプライチェーンを通じた排出量削減に積極的に取り組んでいます。
経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの経営成績、財政状態およびキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
(1)経営成績の状況
① 売上高
前連結会計年度は新型コロナウイルス感染症のまん延による経済の停滞の影響を受けましたが、当連結会計年度は第2四半期以降急速に回復し、売上高は、前連結会計年度比41.4%増加し、554億4千1百万円となりました。
当連結会計年度におけるわが国経済は、中国や米国の景気回復を受けた輸出の増加などで、製造業を中心に回復の動きが見られた一方で、新型コロナウイルス感染症は収束が見えない状況が継続し、ロシア連邦によるウクライナへの軍事侵攻等により、景気の先行きはより予測困難な状態となっております。
当社グループ業績に影響が大きい半導体製造装置業界は、5G関連やデータセンター向けに需要拡大が続いており、設備投資は好調に推移しております。
その他、工作機械業界は、半導体不足の影響が懸念されるものの輸出向けを中心に受注環境は回復傾向にあります。一方で、航空機業界の設備投資は、依然として低調な状況が継続しております。
このような状況の中、当社グループは、政府等の要請やお客様の安全等を考慮し、在宅勤務・時差出勤の推進等による新型コロナウイルス感染予防策を継続的に実施しております。
顧客往訪や対面営業が制約を受ける中で、以前より当社が注力してきた24時間365日お見積り・ご注文可能なWEBサイト「白銅ネットサービス」の利用促進および「リモート営業」ツールの活用により、顧客サービス低下への影響を一定範囲に抑えることができました。
また、「白銅ネットサービス」の取扱商品数を2021年3月末の21,200品目サイズから2022年3月末には、32,700品目サイズへ大幅に拡充し、利便性の向上に努めました。
その他、連結子会社3社(株式会社AQR、上海白銅精密材料有限公司、Hakudo(Thailand)Co., Ltd.)の売上高も前連結会計年度を上回っており、好調に推移しております。
以上の顧客満足度の向上および事業規模拡大等の施策を着実に実行いたしました結果、売上高は、前連結会計年度比で大幅な増加となりました。
② 営業利益
営業利益は、前連結会計年度比114.7%増加し、42億5千6百万円となりました。
営業利益の主な増加要因は、売上高の増加に加え、売上原価率の減少および原材料市況の影響によるもので、前連結会計年度の棚卸資産影響額の差益は4千3百万円でしたが、当連結会計年度の棚卸資産影響額の差益は6億1千万円と大幅に増加しました。
棚卸資産影響額を除いた営業利益は、前連結会計年度比で88.1%増加し、36億4千5百万円となりました。
③ 経常利益
経常利益は、営業利益の増加により前連結会計年度比109.9%増加し、43億7千3百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比131.2%増加し、29億6千4百万円となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりとなります。
当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)
|
セグメント |
売上高 |
営業利益 |
経常利益 |
親会社株主に帰属する 当期純利益 |
|
日本 |
52,839百万円 |
4,104百万円 |
4,201百万円 |
2,829百万円 |
|
中国 |
1,719百万円 |
70百万円 |
93百万円 |
73百万円 |
|
その他 |
882百万円 |
81百万円 |
78百万円 |
61百万円 |
(2)財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は、417億8千万円と、対前連結会計年度末比で86億6千5百万円増加しました。
流動資産は、336億1千5百万円と、対前連結会計年度末比で87億6千4百万円増加しました。増加額内訳は、現金及び預金27億5千万円、受取手形及び売掛金24億7千5百万円、商品及び製品18億3千5百万円、電子記録債権16億8千4百万円等です。
固定資産は、81億6千4百万円と、対前連結会計年度末比で9千9百万円減少しました。減少額内訳は、有形固定資産2億7千2百万円です。増加額内訳は、無形固定資産1億7百万円等です。
(負債)
負債合計は、219億5千1百万円と、対前連結会計年度末比で67億5百万円増加しました。
流動負債は、219億3百万円と、対前連結会計年度末比で67億1千3百万円増加しました。増加額内訳は、電子記録債務34億7千3百万円、支払手形及び買掛金20億4千7百万円、未払法人税等6億7千6百万円、未払費用2億3千7百万円、賞与引当金2億3千3百万円、役員賞与引当金1億6千5百万円です。減少額内訳は、その他1億1千9百万円です。
固定負債は、4千8百万円と、対前連結会計年度末比で7百万円減少しました。減少額内訳は、退職給付に係る負債4百万円等です。
(純資産)
純資産は、198億2千9百万円と、対前連結会計年度末比で19億5千9百万円増加しました。増加額内訳は、利益剰余金17億6千1百万円、為替換算調整勘定1億8千2百万円等です。
自己資本比率は、前連結会計年度末の54.0%から47.5%となりました。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)残高は、前連結会計年度末に比べ、27億5千万円増加し、86億7千4百万円となりました。その内訳は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、45億5千5百万円の資金の増加(前年同期は21億2千7百万円の資金の増加)となりました。
増加額内訳は、仕入債務の増加54億9千5百万円、税金等調整前当期純利益43億7千3百万円、減価償却費8億3千9百万円、賞与引当金の増加2億3千1百万円、未払費用の増加2億3千1百万円、役員賞与引当金の増加1億6千5百万円等です。減少額内訳は、売上債権の増加40億9千7百万円、棚卸資産の増加17億9千万円、法人税等の支払額8億7百万円、その他の流動負債の減少1億4百万円等です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、6億7千7百万円の資金の減少(前年同期は5億5千2百万円の資金の減少)となりました。
減少額内訳は、有形固定資産の取得による支出4億5千9百万円、無形固定資産の取得による支出2億4百万円等です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、12億1百万円の資金の減少(前年同期は6億5千7百万円の資金の減少)となりました。
減少額内訳は、配当金の支払12億1百万円等です。
(4)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
該当事項はありません。
② 商品仕入実績
当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
品目 |
日本 |
中国 |
その他 |
合計 |
対前期増減率 (%) |
|
アルミ(千円) |
27,102,484 |
800,026 |
212,644 |
28,115,154 |
46.4 |
|
伸銅(千円) |
5,532,696 |
2,293 |
112,262 |
5,647,252 |
69.2 |
|
ステンレス(千円) |
4,387,964 |
18,872 |
32,368 |
4,439,205 |
54.1 |
|
特殊鋼(千円) |
591,861 |
47,148 |
6,280 |
645,290 |
45.7 |
|
その他(千円) |
1,087,013 |
186,210 |
1,647 |
1,274,871 |
31.9 |
|
合計(千円) |
38,702,019 |
1,054,551 |
365,203 |
40,121,774 |
49.5 |
③ 受注実績
該当事項はありません。
④ 販売実績
当連結会計年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
品目 |
日本 |
中国 |
その他 |
合計 |
対前期増減率 (%) |
|
アルミ(千円) |
34,833,688 |
1,147,892 |
383,889 |
36,365,469 |
41.8 |
|
伸銅(千円) |
7,118,900 |
52,296 |
328,065 |
7,499,262 |
47.0 |
|
ステンレス(千円) |
8,528,304 |
116,276 |
150,528 |
8,795,109 |
35.0 |
|
特殊鋼(千円) |
694,342 |
234,451 |
7,838 |
936,632 |
44.9 |
|
その他(千円) |
1,664,062 |
168,552 |
11,911 |
1,844,527 |
41.0 |
|
合計(千円) |
52,839,298 |
1,719,469 |
882,233 |
55,441,001 |
41.4 |
(注)1. セグメント間の取引については相殺消去しております。
2. 総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上の相手先はありません。
経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 売上高
ダントツの品質、ダントツのスピード、ダントツのサービス、納得してご購入頂ける価格の実現を目指すことで顧客満足度の向上を図ってまいりました。この結果、売上高は、前連結会計年度比で41.4%増加し、554億4千1百万円となりました。
② 売上原価および売上総利益
売上高の増加に伴う仕入高の増加、人件費及び業務委託費の増加により、売上原価は前連結会計年度比で38.7%増加し、451億3千1百万円となりました。
この結果、当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度比で54.6%増加し、103億9百万円となりました。
③ 販売費及び一般管理費および営業損益
売上高の増加に伴う運賃の増加、人件費の増加により、販売費及び一般管理費は前連結会計年度比で29.1%増加し、60億5千3百万円となりました。
この結果、当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度比で114.7%増加し、42億5千6百万円となりました。
④ 営業外損益、経常損益および親会社株主に帰属する当期純損益
不動産賃貸収入等の営業外収益は、前連結会計年度比22.8%増加し1億5千4百万円となりました。不動産賃貸費用等の営業外費用は、前連結会計年度比51.6%増加し、3千7百万円となりました。
この結果、当連結会計年度における経常利益は、前連結会計年度比で109.9%増加し、43億7千3百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比で131.2%増加し、29億6千4百万円となりました。
⑤ セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び・検討内容
(日本)
業績に影響が大きい半導体製造装置業界は、5G関連やデータセンター向けに需要が拡大しました。売上高は528億3千9百万円(対前期42.5%増)、営業利益は41億4百万円(対前期111.5%増)、セグメント資産は411億8千1百万円(対前期25.0%増)となりました。
(中国)
品質向上と原価低減に努め、また代理店開拓や加工品拡販に注力した結果、売上高は17億1千9百万円(対前期26.1%増)、営業利益は7千万円(対前期230.5%増)、セグメント資産は17億4千3百万円(対前期19.4%増)となりました。
(その他)
その他事業においても、業績向上に努め、売上高は8億8千2百万円(対前期72.6%増)、営業利益は8千1百万円(対前期315.7%増)、セグメント資産は5億円(対前期46.2%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係わる情報
① キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況については、第一部[企業情報] 第2[事業の状況] 3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](3)当期のキャッシュ・フローの概況をご参照ください。
② 資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、販売および在庫のための商品購入ならびに商品の加工費用のほか、販売費及び一般管理費等であります。販売費及び一般管理費の主なものは、人件費、運賃、業務委託費等であります。
③ 財務政策
当社グループは現在、運転資金については短期借入金により、設備資金については内部留保により調達することを基本としております。また、当社においては、取引銀行3行と貸出コミットメント契約を締結し、機動的な資金調達を行っております。
(3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に際して、特に以下の項目が当社グループの財政状態及び経営成績にとって重要であり、かつ経営判断及び見積りに影響を及ぼすものと考えております。なお、当連結会計年度末において、新型コロナウイルス感染症の拡大により、短期的に一定の影響を及ぼす可能性があることを踏まえ、連結財務諸表に与える影響の検証を行っております。新型コロナウイルス感染症の経済への影響規模や終息の時期等については不確実性が高いため、実際の結果は異なる可能性があります。
① 債権の回収可能性
当社グループの債権のうち、損失が合理的に予想される債権に対しては、回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。貸倒引当金の見積りをより適切に行うため、取引先について、財政状況、与信状況などを勘案して個々について検証することとしております。
② 有価証券および投資有価証券の評価
投資有価証券(「その他有価証券」)は、市場価格のない株式等以外のものと市場価格のない株式等に分類し、市場価格のない株式等以外のものは当連結会計年度末の市場価格に基づく時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定)により評価しております。また、市場価格のない株式等は1株当たり純資産額と取得価額とを比較して1株当たり純資産額が著しく低下した場合に減損処理の要否を検討することとしております。
③ 在庫商品の評価
当社グループの在庫商品は、総平均法に基づく原価法(貸借対照表価額は収益性の低下による簿価切下げの方法)を採用し、グルーピングした商品毎に当連結会計年度末の再調達原価と取得原価を比較して評価損を計上しております。
また、長期滞留の在庫商品に対しては販売可能性を判定して評価損を計上しております。
(4)経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループは、非鉄金属素材の販売を中核の事業としていることから、非鉄金属の市況の動向が当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因となります。電気銅建値、アルミニウム地金、ステンレス鋼板は、2021年3月末比、いずれも上昇しました。
また、当社の主要販売分野が半導体製造装置業界および液晶製造装置業界、工作機械業界等であることから、各業界の設備投資の動向が当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因となります。
ロシア連邦によるウクライナへの軍事侵攻により世界経済の下振れ懸念がある等、先行き不透明な状況が続くと見込まれますが、差別化商品をはじめとする標準在庫品の品揃えを充実させるとともに、3Dプリンターによる金属製品の受託製造の技術力向上、24時間365日お見積り・ご注文可能な「白銅ネットサービス」の普及により、売上高の向上に努めてまいります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。