第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度(平成28年4月1日~平成29年3月31日)におけるわが国経済は、一部で弱さも見られたものの、企業収益や雇用の改善が進み、緩やかな回復基調が続きました。個人消費は、総じて持ち直しの動きで推移しました。

 このような経済状況のもと、当連結会計年度における当社グループの業績は、引き続き主力のジュエリー事業等が好調に推移したことで、売上高は前期と比べ増加しました。利益面では、アート事業の取引が前期と比べ減少したことにより全体の売上原価が下がり売上総利益は増加しましたが、将来の事業展開を見据えた、積極的なマーケティング活動及びブランドのイメージ強化を意図した広告宣伝活動等を実施したことで広告宣伝費は増加し、結果として販売費及び一般管理費が前期と比べ増加したことにより営業利益は減少しました。

 以上の結果、当連結会計年度における業績は、売上高は135億56百万円(前期比6.3%増)、営業利益は16億5百万円(前期比9.7%減)、経常利益は15億79百万円(前期比10.2%減)、ティアラ等の減損処理等を実施したため特別損失1億27百万円を計上したことにより親会社株主に帰属する当期純利益は10億94百万円(前期比15.9%減)となりました。

 

セグメントごとの業績は以下のとおりであります。

①ジュエリー・アート事業

 当連結会計年度における、ジュエリー・アート事業の売上高は101億95百万円(前期比5.0%増)、セグメント利益は15億60百万円(前期比3.4%増)となりました。

 ジュエリー事業につきましては、テレビCMなどの集客強化により来店客数が増加し、平均単価が上昇していることに加え、店舗以外の販売会も好調に推移しました。また、銀座ダイヤモンドシライシ及びエクセルコダイヤモンドの2ブランドの店舗統合を促進し、幅広い顧客ニーズに応えながら、営業組織力を強化しました。平成29年3月末における国内店舗はそれぞれ38店舗、19店舗、海外店舗は1店舗となりました。海外におきましては、平成29年3月に、ジュエリー事業において海外初となる店舗を中国・上海市の中心商業区「黄浦区」旧フランス租界エリアの復興中路沿いに、また平成29年6月に、台湾・台北市の「頂好」エリアの集客力が高い忠孝東路沿いに開設する予定です。

 アート事業につきましては、第3四半期以降に大きな取引がなかったため、売上高及び利益が前期に比べ減少しています。

 

②エステ事業

 当連結会計年度における、エステ事業の売上高は33億61百万円(前期比10.4%増)、セグメント利益は86百万円(前期比71.2%減)となりました。

 期首に行ったエステティシャンの増員による施術数の増加及び店舗商品の販売拡充により売上高は好調に推移しました。一方、今後の集客拡大に向けたプロモーションを積極的に行ったことより広告宣伝費をはじめとする販売費及び一般管理費が増加し減益となりました。平成29年3月末におけるラ・パルレの国内店舗は26店舗、海外店舗は2店舗となりました。海外においては平成29年3月に、ラ・パルレ上海本店を銀座ダイヤモンドシライシの新規店舗に移設し、ジュエリーとエステの複合店舗としました。さらに、平成29年6月に台湾初となる台北本店を、当社グループの他業態のブランドと併設した複合店舗として新設する予定です。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は26億6百万円となり、前連結会計年度末に比べて70百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況と要因は、以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果支出した資金は、9億43百万円(前年同期は17億61百万円の収入)となりました。営業収入は前年度より12億90百万円増加し、149億37百万円となりました。仕入れによる支出は、主にアート事業の仕入れにより前年度より23億10百万円増加し、67億79百万円となりました。人件費の支出は前年度に比べ1億71百万円増加して29億21百万円となっております。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果支出した資金は、8億42百万円(前年同期は4億11百万円の支出)となりました。これは、主に関係会社貸付けによる支出3億70百万円、有形固定資産の取得による支出2億72百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は、17億49百万円(前年同期は3億73百万円の収入)となりました。これは主に短期借入れによる収入20億円44百万円および短期借入金の返済による支出8億79百万円によるものであります。

 

2【販売の状況】

販売実績

当連結会計年度のセグメント別販売実績は次のとおりであります。

セグメントの名称

主な販売・サービスの名称など

当連結会計年度(千円)

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

前年同期比(%)

構成比(%)

ジュエリー・

アート事業

宝飾品・美術品の販売・サービス

10,194,529

5.0%

75.2%

エステ事業

エステティックサロンのサービス、物品販売

3,361,641

10.4%

24.8%

合 計

13,556,170

6.3%

100.0%

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.「ジュエリー・アート事業」は、ブライダルジュエリー販売、ウェディング送客サービス、ティアラ・レ

ンタルサービス、ファッションジュエリー販売、アートジュエリー販売および美術品販売の売上となって

います。

4.「エステ事業」は、エステ施術サービス、化粧品・栄養食品・美容機器販売の売上となっています。

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は、創業よりブライダルジュエリーを販売する企業として、満足いただける商品とサービスを通じて社会に貢献し、株主、投資者、お客様をはじめ関係者の皆様方から信頼される企業を目指しております。

現在は、これに加え、エステティックサロンを運営する子会社の経営・管理、アートジュエリーの製造・販売、美術品の仕入・販売事業を軌道に乗せ、より広範囲な事業展開を実施しております。今後は様々なビジネス展開を進めることで事業の拡大を進め、美しいものや新しいアイデアの商品・サービスを提供することで社会に貢献できる企業グループを目指します。昨今の急激なライフスタイルの変化の中で、お客様の多様なニーズに応えられるよう、魅力ある商品やサービスの開発、提案により、社会に奉仕するとともに、上場企業としての責任を認識しつつ、安定的成長による企業価値の向上に努めていきます。また、常に革新的な企業を目指し、今までにない新しい文化の創造を図ってまいります。

 

(2)経営戦略等

 当社は以下の戦略により、持続的成長による株主利益および企業価値の最大化を目指します。

① 当社は、婚約指輪・結婚指輪などのブライダルジュエリー事業に集中・特化する経営によって成長を果たしてきました。今後も当社ブランド(銀座ダイヤモンドシライシ、エクセルコダイヤモンド)のさらなる浸透と価値の向上をはかるために集客、商品、接客品質の向上に努めることで、ブライダルジュエリー市場でのシェア拡大を目指します。

同時に、現在進めているエステ事業、アート事業の拡大およびそれ以外の新規事業へのアプローチを積極的に進め、ブライダルジュエリー事業と同レベルもしくはそれ以上の売上や利益が確保できる体制の実現を目指し、複数事業化による、安定した経営およびグループ間での相乗効果が発揮できる企業体制の構築を進めております。

 

② 店舗政策については、採算ベースを意識した店作りを意図して、優良物件情報の収集を行い、独自の出店基準により、高い収益が見込める店舗展開を海外を含めグローバルな視点で行っていきたいと考えております。既存店舗においては、店舗の収益性を重視し、不採算店舗の運営体制については厳格な基準を設けて、移転・退店・統合も速やかに進め、効率の良い店舗ネットワークを構築していきます。

 

③ 当社は、現在の顧客層を拡大させ、より広範囲なお客様への訴求が可能な商品・サービスを提供できる企業への進化にも取り組んでおります。

具体的には、現在の顧客層に対するさまざまな新商品・新サービスの提供、海外も含めた新しい消費者層に訴求する当社の商品・サービスの提供を考えております。

どちらの施策も現在の事業と相乗効果があり、これを発展、拡張することによって、より強い企業体質を構築することが可能となります。

④ 当社は、上記戦略により国内既存事業の事業拡大を図っておりますが、中長期的な事業規模の拡大には海外展開の推進が重要課題と考えております。まずは、ジュエリー事業及びエステ事業のアジアでの展開を積極的に推進することで、売上・利益成長を加速してまいります。

 

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社は、株主利益および企業価値の最大化という観点から事業規模の拡大と収益力の向上に取り組んでおります。収益力の指標としては営業利益率を重視しており、売上原価率を低く抑えながら売上増をはかり、営業利益率20%の早期実現を目指します。また、株主重視の観点から1株当たり当期純利益(EPS)と自己資本当期純利益率(ROE)の向上を意識した経営を行っていきます。

 

(4)経営環境及び対処すべき課題

 当連結会計年度(平成28年4月1日~平成29年3月31日)におけるわが国経済は、一部で弱さも見られたものの、企業収益や雇用の改善が進み、緩やかな回復基調が続きました。個人消費は、総じて持ち直しの動きで推移しました。ブライダルジュエリー業界におきましては、少子化、晩婚化が進行しており、婚姻数はゆるやかな減少傾向にあります。

 

(5)対処すべき課題

① 当社は、適時開示体制および内部管理体制の強化を最重要課題の一つとして位置付けており、より強固な企業統治の構築を目指します。

 

② 集客については、広告媒体やその手法が時間の経過によってその効果が低下するなどの変化が起こる可能性があります。現在は従来中心に置いていたブライダル情報誌、提携先からの紹介以外にインターネットによる集客を強化してきておりますが、全ての集客方法のパフォーマンスを冷静に俯瞰し、バランスの良い広告スタイルを常に考えてまいります。費用対効果を見据えた運営を心がけ、経費配分をが効率的に行うことで確実性の高い集客戦略を進め、全体的な集客増を実現することを目指しております。

 

③ 不採算部門の処理については、今後、市場環境の変化等により新たな不採算部門が発生することを想定し、期限や指標を明確化し、速やかな決断を心がけ、曖昧な出店計画や店舗継続を防止することで、採算効率を重視した事業計画に立脚した店舗出店および新規事業計画を実現いたします。

 

④ ジュエリーブランドを展開する企業にとっては商品開発が重要であり、またそのブランド力向上にとって重要な要素であります。新しいデザイン開発のため従来の社内デザイナーによる商品開発に加えて、様々な分野の優れたアーティストにデザイン開発を依頼しております。今までにない新しい商品の開発を異分野の作家と協力して進めることで、より幅広い顧客層へのアプローチを実現いたします。

 

⑤ 従来、商品の値引き販売により、利益の低下を生むという課題がありました。現在は、販売部門への教育・指導と意識向上により、無駄な値引き施策を極力削減しております。近年、低単価の顧客が増える傾向にありましたが、お客様からのヒアリング強化による適切な商品提案をこころがけ、販売単価は上昇に転じております。

 

⑥ 当社が始めたセミオーダーによるブライダルジュエリー専門店での販売というビジネスモデルは、非常に効果的な仕組みであったため、当社は、開業時より発展・成長してきました。しかしながら、現在、多くの企業がこのビジネスモデルを使い営業をしており、また市場は飽和状態にあり、新規性という面では薄れております。

  当社としては、今後もブライダルジュエリーをより魅力的なものにしていくための施策を実施していくとともに、ブライダル以外のジュエリー商品の開発も進め、より多くのお客様にアピールできる体制作りを進めています。

 

⑦ 子会社のエステ事業においては、人員の増減によって業績が左右される側面があります。新規採用の促進と離職者の低減化を図り、人員減を抑えるための施策を行っております。また施術による売上以外に化粧品等の物販売上を伸ばすことによる経営の安定化を図っていきます。

 

⑧ アート事業については、ギャラリーにおいて、様々なアーティストの作品の紹介、そして販売を進めてきました。今後も世界的に人気の高い作家の作品を仕入れて、販売できる体制の更なる強化を行っていきます。

 

⑨ 今後も新規分野にも積極的に事業進出していくことを視野に入れて、事業展開を図っていきます。そのためには、現在の事業をより強固なものとすると同時に、現在の経営資源を有効に使い、現行のビジネスとの相乗効果が期待できる分野において、更なる拡大を図れる事業計画を検討いたします。

 

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの事業などのリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると思われる主要な事項を以下に記載します。

 なお、当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に最善を尽くします。本項に記載したリスクは、将来に関する事項も含まれていますが、それらは当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

1.ジュエリー・アート事業

① 業界の状況、業界を取り巻く環境について(少子化、晩婚化など)

当社の主力商品は、婚約指輪および結婚指輪のブライダルジュエリーです。少子化、晩婚化の進行にともない、中長期的には市場の縮小が予想されます。実際に婚姻件数は昭和47年のピーク時の約110万組から平成28年には約62万1千組に減少しました。ブライダルジュエリー市場は縮小傾向にあるという予測もあり、当社の業績に影響を与える可能性があります。

少子化、晩婚化の進行による市場の縮小は、現在のところ当社の業績に大きな影響を与えておりませんが、将来的な対応策としてブライダル以外の顧客にアプローチできる商材、サービスの開発を検討しております。

 

② 販売単価、客単価の推移について

民間調査会社によれば、ダイヤモンドエンゲージリングの販売単価は下落傾向にあります。一方で地金(プラチナ等)の価格は原材料の需給のバランスと為替レートの変動による影響がありますが、長期的には上昇傾向が続いております。

当社の主力商品であるブライダルジュエリーの販売単価については、一生に一度の記念品でもあり、低価格だけではない品質やサービスを重視する傾向も依然として存在しております。当社はブランドの差別化と、高い付加価値のある商品づくりを目指し、販売単価を原材料価格にあわせて調整しておりますが、想定以上の円安が進んだ場合や、競合他社の増加、販売チャネルの多様化により低価格競争を強いられた場合は、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社としては、高品質な商材を導入すると同時に、新製品の開発により価格以外の魅力で顧客に訴求できる体制を進めてまいります。

 

③ ブライダルジュエリーに特化した販売戦略について

ブライダルジュエリー市場の中では、当社のシェアは約5%と推定され、当社独自のビジネスモデルによる成長の余地は十分にあると考えております。市場そのものの安定性、当社の強みである高品質のダイヤモンドを直接仕入れることによるコスト・リーダーシップ、他社を圧倒する強力なブランド戦略、お客様のニーズを常に把握し商品へ反映する確立された仕組みと豊富な経験とノウハウ、専門知識の豊富な人材を擁することなどにより、今後も短・中期的に、ブライダルジュエリー市場に特化することに潜在するリスクは低いと考えております。

しかし、ブライダルジュエリーの販売が当社グループの売上高の大半を占めているため、ブライダルジュエリー市場の状況変化によっては、業績に影響を受ける可能性がありますので、ブライダル以外の新商品の開発や新規分野への取り組みを進めることでリスクの低減化に努めてまいります。

 

④ 集客媒体について

現在、当社の集客においては、従来中心に置いていた結婚情報誌、提携先からの紹介以外に、インターネットによる集客を強化してきておりますが、全ての集客方法のパフォーマンスを冷静に俯瞰し、バランスの良い広告スタイルを常に考えてまいります。費用対効果を見据えた運営を心がけ、経費配分を効率的に行うことで確実性の高い集客戦略を進め、全体的な集客増を目指しております。

 

⑤ 仕入方法および購買スタッフの育成について

当社は、イスラエルとベルギーからダイヤモンド・ルース(裸石)を仕入れております。

特に、イスラエルにある連結子会社Israel Shiraishi, Ltd.からの仕入れは、イスラエルのダイヤモンド取引所において、現地のダイヤモンド業者からダイヤモンド・ルースを購入し、商品を親会社である当社へ直接販売しております。このようなルートでの直接仕入は、流通過程を省略することができることから、仕入コストの削減効果があります。これらの仕入体制を維持するために、当社ならびにIsrael Shiraishi, Ltd.に経験を積んだ購買担当者を配置しております。

当社では、購買担当者の継続的な育成を行う計画でありますが、万一複数の購買担当者が同時に退職するような場合には、当社の購買活動が影響を受ける可能性があります。

 

 

⑥ 海外情勢について

当社の主要仕入先である連結子会社Israel Shiraishi, Ltd.は、イスラエルに所在し、イスラエルのダイヤモンド取引所においてダイヤモンド・ルース等を買い付けております。同取引所は、昨今、近隣諸国で勃発した戦争の際にも閉鎖されることはありませんでしたが、中東情勢の悪化の程度によっては、連結子会社のスタッフの安全性を最優先するため、現地での活動を停止し、他所へ避難する可能性があります。この場合、他の仕入先であるベルギーや、その他のダイヤモンド市場からダイヤモンド・ルース等を調達する予定ですが、購買活動が一時的に影響を受ける可能性があります。

 

⑦ ダイヤモンド・ルース(裸石)の価格変動、国際相場について

ダイヤモンド・ルースの仕入価格は、世界のダイヤモンド市場における国際的流通価格の変動や、地金と同様に為替相場の変動に影響を受けます。近年は経済成長著しい新興国の需要も増加しておりますが、婚約指輪に使用する比較的小粒な種類のダイヤモンドは、今後も相対的に安定した環境の中で仕入・販売ができるものと考えております。

しかしながら、急激な価格変動があった場合は、当社の利益に影響を与える可能性があります。

 

⑧ 地金の価格変動について

当社は、プラチナや金などの地金を原料として仕入れておりますが、同地金は国際情勢により価格が大幅に上昇することがあり、急激な価格変動は当社利益に影響を与える可能性があります。

 

⑨ 為替相場の変動による業績への影響について

 当社は、投機目的ではなく、海外からダイヤモンド・ルースを仕入れる際の為替変動の影響を低減させるために、先物為替予約のデリバティブ取引を利用することも可能です。

当社は、「デリバティブ取引管理規程」を定め、適正な業務執行に努めております。

 

⑩ 出店戦略について

当社は、国内主要都市への出店については採算重視で検討を進めております。取り扱う商品の価格帯、ブランドイメージを維持する必要性から、出店計画地域の中でもメイン・ストリートのいわゆる一等地を考えておりますが、このような場所では、家賃の高騰などにより採算ラインを確保できなくなる可能性があります。地域内における店舗の移転なども視野に入れ、賃料情報にも注視した戦略出店を進め、リスク回避に努めると同時に、採算ラインを重視した店舗管理、店舗出店、退店プランを実現できる体制を構築しております。

 

⑪ 災害について

当社は、店舗、本社事務所などが継続的かつ安定的に運営できるように、機械、設備などの適切なメンテナンスに注力しておりますが、このような当社のシステムや販売拠点などは地震や火災などにより損害を受ける可能性があり、その程度によっては、当社業績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

⑫ 情報セキュリティについて

当社は、個人情報を含む重要情報の取扱いに関する規程の周知や社員教育の徹底、ネットワークセキュリティの構築をはかっておりますが、万一、外部からの不正アクセスによる個人情報などの重要データの漏洩、ウェブサイト上のコンテンツの改ざん、コンピューターウィルス感染による重要データの消失などが発生した場合、業務運営に支障をきたし、企業イメージの悪化、何らかの損害賠償の請求、訴訟その他の責任追及などにより、当社の業績が影響を受ける可能性があります。

 

⑬ 商品の保管について

当社の取り扱う商品については、高価かつ持ち運び容易な商品が多いため、防犯対策には十分配慮しておりますが、窃盗・強盗などの犯罪にあうリスクは高いといえます。しかしながらリスクを最小限に低減するために監視カメラの導入や、警備会社との連携によるリスクの低減化に努めてまいります。

 

 

2.エステ事業

 

(1) 法的規制について

① 「特定商取引に関する法律」との関係

 株式会社ニューアート・ラ・パルレ(以下当社と記載)の販売するエステティックサービスや商品は、「特定商取引に関する法律」等の規制を受けており、コンプライアンスが当社の大きな経営課題であります。

 今後、関連する法令の改正または新たな法令が制定された場合は、当社の事業運営に影響を及ぼす可能性があります。

② 「消費者契約法」との関係

 当社は、「消費者契約法」について同法施行以前よりマニュアル等を作成し、社員教育を行い、従業員に同法の理解を進めております。

 しかしながら、万一、同法に違反するような行為があった場合には、行政機関による指導または営業停止命令の対象となり、社会的信用が低下し経営に影響を及ぼす可能性があります。

③ 「不当景品類及び不当表示防止法」との関係

 当社は、反響の大きい有効な集客方法である広告について、不実の内容や誇大な表現を排除し、不当景品類及び不当表示防止法に違反しないよう十分に留意して行っております。

 しかしながら、仮に当社の広告が不当表示と判断された場合、公正取引委員会による排除命令、広告又は業務に対する停止命令等の処分が課せられる可能性があり、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 「個人情報の保護に関する法律」との関係

 当社はカウンセラーによる「お客様カルテ」の作成により、お客様管理を行い、お客様に適した施術を継続的に実施するため、必要な個人情報を取り扱っており、個人情報取扱事業者として一定の義務を負うこととなっております。

 個人情報の管理については、個人情報保護に関する基本方針の策定、規程の整備、情報システムセキュリティーの強化、従業員に対する教育を実施して適切な管理を行っております。

 しかしながら、万一、情報の流出、情報の不正使用が発生した場合、その内容により、莫大な賠償が発生すると同時に社会的な信用の失墜による営業活動に支障をきたし、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 人材の確保について

 当社は、全国各地において、様々な採用媒体、採用手法により、新卒、中途の採用を積極的に行って人材確保に努めております。

 しかしながら、社内の人員構成は20歳代前半の女性が中心となっており、ベテラン人材が少ないことと離職率が高い業界であることで、今後、必要な人材の確保が出来ない事態が発生した場合、顧客の予約を捌けない状態が発生し、営業成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 信販会社との契約について

 当社は、エステティックサービス契約時におけるお客様の代金決済手段として、現金の他にショッピングクレジットやクレジットカードを導入しております。

 今後、信販会社、カード会社との契約が解約され、代金決済方法の選択肢が減少した場合、お客様との契約に支障をきたすことにより、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 前受金について

 エステティック業界ではサービスの特性上、顧客は何回かの施術を受けることが多いのですが、多くのお客様には数回分のコース契約代金を一括前払いでお支払いいただいております。代金について会計処理上は「前受金」で計上いたします。その後、お客様が来店し、実際に施術を受けた内容(役務提供)に応じて売上に計上することとしております。

 

 当社では、前受金を預金、運営資金および店舗拡大資金として活用しております。

 しかしながら、今後、法律の変更などで顧客資産としての分別管理等が規定され、資金としての活用が制限された場合、財政状態や資金計画に影響を及ぼす可能性があります。

3.海外展開

 当社は、中長期的な事業規模の拡大のため、既存事業の海外展開を積極的に推進しております。特に既存事業を推進する予定のアジアは新興国であるため、国際政治に係るリスク、為替変動や貿易関係等の経済に係るリスク、文化・慣習の違い等から起因する労務・社会に係るリスクなど、当社の想定を超える未知のリスクが存在します。これらのリスクが当社の想定をはるかに越えて顕在化した場合、当社業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

4.新規事業

 当社は、中長期的な事業規模の拡大のため、新規事業の育成に積極的に取り組んでおります。しかしながら、新規事業においては、不確定要因が多く、事業の立ち上げに時間を要する場合や、想定通りに進まず途中で撤退等した場合、当社業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

(1) 業務提携契約

会社名

相手先名

国名

契約の内容

契約期間

㈱NEW ART

(当社)

エクセルコN.V.

ベルギー

ダイヤモンドの購入と日本国内でのエクセルコの社名およびロゴの使用

自 平成9年7月26日

至 平成10年7月25日

(1年毎の自動更新中)

 

(2) 吸収分割契約

 当社は、平成29年5月29日開催の取締役会において、平成29年10月1日(予定)を効力発生日として会社分割の方式により持株会社体制に移行するため、当社を吸収分割会社とし、平成29年5月19日に設立した当社100%子会社である株式会社ニューアート・シーマを吸収分割承継会社とする吸収分割契約の締結を承認することを決議し、同日、同社との間で吸収分割契約を締結いたしました。

 なお、この吸収分割による持株会社体制への移行について、平成29年6月29日開催の第23期定時株主総会に吸収分割契約承認及び定款の一部変更に関する議案を付議し、同定時株主総会において決議されました。

 詳細については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。

 

6【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態に関する分析

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準にもとづき作成されております。

 

(資産の部)

流動資産は、前連結会計年度末に比べ21億38百万円増加(前連結会計年度比29.8%増)し、93億13百万円となりました。主な要因としては、主にアート事業の在庫増加による商品及び製品の増加27億85百万円、現金及び預金の増加70百万円、などによるものであります。

固定資産は、前連結会計年度末に比べ3億99百万円増加(同11.1%増)し、39億91百万円となりました。主な要因としては、関係会社長期貸付金の増加2億88百万円などによるものであります。

この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ25億38百万円増加(同23.6%増)し、133億4百万円となりました。

 

(負債の部)

流動負債は、前連結会計年度末に比べ11億2百万円増加(前連結会計年度末比25.8%増)し、53億78百万円となりました。主な要因としては、短期借入金の増加11億65百万円、1年内返済予定の長期借入金の増加2億34百万円、前受金の減少1億45百万円などによるものであります。

固定負債は、前連結会計年度末に比べ3億53百万円増加(同59.6%増)し、9億45百万円となりました。主な要因としては、長期借入金の増加3億49百万円などによるものであります。

この結果、負債合計は前連結会計年度末に比べ14億55百万円増加(同29.9%増)し、63億23百万円となりました。

 

(純資産の部)

純資産は、前連結会計年度末に比べ10億82百万円増加(前連結会計年度末比18.4%増)し、69億81百万円となりました。主な要因としては、利益剰余金の増加10億83百万円によるものであります。

以上の結果、自己資本比率は52.5%(前連結会計年度末は54.8%)となりました。

(2) 経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析

 「第2 事業の状況・1 業績等の概要」をご参照ください。

 

(3) 次期の見通し

当社は、平成28年7月に、商号を株式会社シーマより株式会社NEW ARTに変更しました。今後は、ジュエリー事業を主軸としながらも、「ニューアート」という言葉をキーワードとして、様々な分野の事業展開を推進していきます。

当社は、平成29年10月1日を目処に持株会社体制の移行を予定しています。持株会社体制に移行することで、各事業の責任体制の明確化を図り、事業間のシナジー効果の最大化、機動的な組織再編、戦略的な事業提携、コーポレートガバナンスの強化等、グループ各社が事業環境の変化に柔軟に対応できる体制を構築することにより、更なる事業の成長及び企業価値の最大化を目指していきます。

また、当社は、新中期経営計画「Success Road 2020」(平成30年3月期から平成32年3月期)を策定しました。その初年度である平成30年3月期につきましては、中国(上海市)、台湾(台北市)等アジアにおける事業展開を本格的に推進していきます。これにより、平成30年3月期は海外展開における費用が先行するため利益が減少しますが、中長期における事業規模の拡大及び収益力の向上に向けて、国内既存事業の更なる拡大、海外展開の推進、新規事業の育成、利益を生み出す筋肉質な組織の構築を図ることで、売上高を拡大し、売上高営業利益率20%の実現を目指していきます。

ジュエリー・アート事業につきましては、将来の事業展開を見据えた、積極的なマーケティング活動及びブランドのイメージ強化に加えて、国内で2~3店舗を新たに開設することにより国内の既存店舗の更なる売上及び利益成長を図っていきます。同時に、中長期的な事業拡大に向け、アジアにおける展開も積極的に推進します。

エステ事業につきましては、中期的な売上の拡大および収益性の向上を図るため、構造改革を推し進めます。またお客様のニーズにあった新しい商品やサービスの発売を推進すると同時に、化粧品や栄養食品等の物販商品販売の強化も進めていきます。

以上の結果、当社グループの平成30年3月期の連結業績予想は、売上高145億円(前期比7.0%増)、営業利益13億円(前期19.0%減)、経常利益13億円(前期比17.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益8億円(前期比26.9%減)を見込んでいます。

 

※本資料の上記の予想は、発表日現在において、入手可能な情報にもとづき作成したものであり、実際の業績は業況の変化や予期せぬ事象の発生などによって、大きく異なる結果となる可能性があります。