第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日銀の金融緩和政策により、企業収益や雇用環境に改善が見られるなど、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。その一方で、消費税増税後の個人消費低迷の長期化や円安による原材料価格の高騰、中国経済の減速などから、景気の先行きについては依然として不透明な状況が続いております。

 当社グループ(当社及び連結子会社)を取り巻くスーパーマーケット業界は、実質賃金の伸び悩みによる消費者の節約志向と低価格志向の継続、仕入コストや人件費の上昇、業種・業態を超えた価格競争の激化などが重なり、厳しい経営環境となりました。

 このような経営環境のもとで当社グループは、食品を中心に地域に密着したスーパーマーケットとして、お客様からの高い支持と信頼をいただけるよう、新鮮かつ安全で安心な商品の提供に努めるとともに、お客様の要望にお応えする商品の提供、値ごろ感を重視した価格政策、従業員教育の充実によるサービスレベルの向上などにより、店舗における営業力の強化に取り組んでまいりました。

 お客様へのサービス向上の一環として、既に旭川ブロックにて稼動しているポイントカード「フレカ」を、平成26年10月に「清田店(札幌ブロック)」及び「音更店(帯広ブロック)」に導入、平成27年4月にその他の店舗に導入し、全店舗での利用が可能となりました。また、平成27年2月より全店舗において、電子マネー「nanaco(ナナコ)」カードの利用が可能となり、併せてチャージ機を設置いたしました。

 店舗の状況につきましては、平成27年4月、恵庭市恵み野の大型複合商業施設内の核店舗として「恵み野店(札幌ブロック)」を新規出店し、お客様の買い物環境の充実と満足度の向上に努めております。既存店強化策としては、平成27年3月に「東旭川店(旭川ブロック)」、6月に「めむろ店(帯広ブロック)」の売場の増床リニューアルを実施いたしました。また、省電力化の取り組みとして、「啓北店(帯広ブロック)」と「オーケー店(帯広ブロック)」において、LED照明への切り替え及び空調設備・冷凍機の更新を行いました。なお、当連結会計年度末現在の店舗数は、帯広ブロック10店舗(子会社1店舗を含む。)、旭川ブロック7店舗、札幌ブロック5店舗、合計22店舗であります。

 地域別の売上高につきましては、帯広ブロックは165億2百万円(前年同期比3.6%増)、旭川ブロックは108億92百万円(前年同期比3.8%増)、札幌ブロックは92億4百万円(前年同期比14.1%増)となりました。また、既存店売上高につきましては、平成27年3月の消費税増税前の駆け込み需要の反動減、「東旭川店」及び「めむろ店」のリニューアルに伴う一時休業がありましたが、販売力の強化による競争力の向上とお客様の視点に立った強い店作りの推進などにより、前年同期比2.4%増と堅調に推移いたしました。

 売上総利益率につきましては、業種・業態を超えて価格競争が激化する中で、商品本部機能の見直しによる商品力の強化、ロスの削減と仕入の見直しなどにより、前年同期に比べ、0.1ポイント改善し、24.1%となりました。

 株式会社イトーヨーカ堂との業務提携につきましては、北海道エリアにおける同社との商品開発と物流システムの構築、それによる高品質商品の追求とコスト削減に取り組みました。

 引き続き当社グループは、同業他社のみならず異業種も念頭に据えた企業間競争に耐えうる強い企業体質の実現に取り組み、業容の拡大と企業価値の向上に努めてまいります。

 これらの結果、当連結会計年度における売上高は366億8百万円(前年同期比6.1%増)、営業利益は11億51百万円(前年同期比9.9%増)、経常利益は11億39百万円(前年同期比11.3%増)、当期純利益は7億14百万円(前年同期比13.7%増)となり、各数値ともに過去の最高値を更新いたしました。また、1株当たり当期純利益は125円7銭(前年同期110円2銭)となりました。

 

(2) キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ67百万円増加の13億93百万円(前年同期比5.1%増)となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は、14億19百万円(前年同期比3.5%増)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益11億8百万円、減価償却費5億84百万円、その他の負債の増加額2億11百万円、仕入債務の増加額99百万円等に対し、法人税等の支払額3億65百万円、売上債権の増加額1億32百万円、その他の資産の減少額1億8百万円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、3億51百万円(前年同期比26.6%増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出6億47百万円、建設協力金の支払による支出2億89百万円等に対し、定期預金の払戻による収入4億98百万円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、10億円(前年同期比13.1%減)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出6億41百万円、リース債務の返済による支出2億73百万円、配当金の支払額85百万円等によるものであります。

 

2【仕入及び販売の状況】

 当社グループ(当社及び連結子会社)は、単一セグメントであるため、商品別及び地域別により記載しております。

(1) 商品仕入実績

当連結会計年度における商品仕入実績を示すと、次のとおりであります。

商品別

当連結会計年度

(自 平成26年10月1日

至 平成27年9月30日)

前年同期比

青果(千円)

4,492,820

106.6%

水産(千円)

2,863,887

106.8

畜産(千円)

3,348,607

113.6

惣菜(千円)

1,989,552

106.5

デイリー(千円)

4,221,794

105.8

一般食品(千円)

9,279,458

103.2

日用雑貨(千円)

659,179

98.8

その他(千円)

975,164

99.5

合計(千円)

27,830,463

105.7

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.その他は、たばこ、書籍等であります。

 (2) 販売実績

  当連結会計年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。

① 商品別売上高

商品別

当連結会計年度

(自 平成26年10月1日

至 平成27年9月30日)

前年同期比

青果(千円)

5,839,033

106.4%

水産(千円)

3,936,324

106.6

畜産(千円)

4,754,640

112.8

惣菜(千円)

3,389,423

107.0

デイリー(千円)

5,394,400

105.7

一般食品(千円)

11,367,307

104.1

日用雑貨(千円)

843,738

101.0

その他(千円)

1,083,174

100.0

合計(千円)

36,608,043

106.1

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.その他は、たばこ、書籍等であります。

② 地域別売上高

地域別

当連結会計年度

(自 平成26年10月1日

至 平成27年9月30日)

前年同期比

帯広ブロック(10店舗)(千円)

16,502,980

103.6%

旭川ブロック(7店舗)(千円)

10,892,388

103.8

札幌ブロック(5店舗)(千円)

9,204,424

114.1

その他(千円)

8,248

84.6

合計(千円)

36,608,043

106.1

(注)その他は、惣菜センター(直売)であります。

 

3【対処すべき課題】

(1) 当社グループの現状の認識について

 今後の経済動向につきましては、当面緩やかな景気回復基調が続くものと期待されますが、中国経済の減速感の高まりや米国の利上げ観測などにより、先行き不透明感が増すものと思われます。

 スーパーマーケット業界におきましては、原材料価格の高騰や異業種を含めた価格競争の継続、生活防衛意識の高まりによる消費抑制、人材の確保難など、依然厳しい経営環境が続くものと予想されます。

 

(2) 当面の対処すべき課題の内容

当社グループの対処すべき課題は、下記のとおりであります。

 1.株式会社イトーヨーカ堂との共同による競合店対策

 2.既存店の増床リニューアルの実施

 3.販売本部、商品本部の更なる深堀

 4.販売力の強化と粗利益率の改善

 5.売上に合った店舗の人員配置フォーマット作り

 6.恵み野店の早期安定化

 7.福利厚生の充実と教育の強化

 8.コンプライアンスの向上(食品表示法等)

これらの施策により、収益体質の向上に努めてまいります。

(3) 対処方針

① 出店戦略について

 出店につきましては、店舗開発基準の確立による同業他社との競争力の確保、快適な買い物空間の提供による顧客満足の実現、ローコストオペレーションの実現による人時生産性の向上などを図るため、店舗の大型化・標準化を推進しております。

② 商品戦略について

 商品につきましては、お客様の立場に立った商品作りと品揃えの徹底、商品の開発とベーシック商品の充実、プライベートブランド商品を中心とした戦略商品の導入を図っております。

③ 成長戦略について

 成長戦略につきましては、ドミナント戦略を基本方針とし、帯広及び旭川地区においては、スクラップアンドビルドを中心に売上高シェアの向上を図るとともに、札幌地区においては、10店舗売上高200億円の体制を早急に確立すべく努力いたします。

④ 人事戦略について

 人事戦略につきましては、人材の育成が企業成長の源泉と考えております。社外セミナーへの積極的な参加はもとより、社内勉強会の充実、専門講師による技術指導等、教育投資の充実を図り、社員一人一人の能力開発の推進に努めております。

(4) 具体的な取組状況等

 「第2〔事業の状況〕7〔財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕(7)経営者の問題意識と今後の方針について」をご参照ください。

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 出店に関する法的規制について

 当社グループ店舗の新規出店及び既存店増床に際しては「大規模小売店舗立地法」の規制対象となっております。店舗面積1,000㎡を超える店舗の出店及び増床については、都道府県または政令指定都市に届出が義務付けられております。届出後、交通安全対策、騒音対策、廃棄物処理等について、地元住民の意見を踏まえて審査が進められます。

 従って、審査の状況及び規制の変更等により計画どおりの出店ができない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 品質表示基準に関する法的規制について

 当社グループは、「食品表示法」「景品表示法」等の順守に加え、管理責任者による自主点検を行い、適切な品質表示に努めておりますが、万一、販売する商品に問題が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 競合等の影響について

 当社グループは、帯広市を中心に10店舗、旭川市に7店舗、札幌市を中心に5店舗の合計22店舗の食料品の販売を中心としたスーパーマーケットを展開しております。

 スーパーマーケット業界は、同業他社との競争に加え、他業態との競合状況も激しさを増しております。当社グループの営業基盤においても他社の新規出店が続いております。今後も新たな競合店舗の出現により一時的に、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 食品の安全性について

 当社グループは、お客様に安全な食品を提供するため、基準書に基づいて衛生管理、鮮度管理等を行っておりますが、将来において食中毒の発生する可能性は否定できません。また、BSE問題、高病原性鳥インフルエンザの発生や残留農薬問題等、予期せぬ事態が発生した場合には、一時的に当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 減損会計の適用について

 当社グループは、減損会計適用の対象となる事業資産を所有しております。今後、実質的価値が低下した保有財産や収益性の低い店舗等について減損処理が必要となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 金利の変動について

 当社グループの新規出店資金は、主に金融機関からの借入金により調達しております。

 今後当社グループとしましては、資金調達手段の多様化を図る方針ではありますが、現行の金利水準が変動した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 個人情報の保護について

 個人情報の保護については、個人情報に関する規程の整備や従業員教育により、その保護の徹底を図っておりますが、万一、個人情報が流出した場合には、社会的信用が低下し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(8) 災害等の発生による影響について

 当社グループは、北海道内において店舗または事務所、惣菜センター、配送センター等の施設を保有しており、これらの施設が、地震・洪水等の自然災害や犯罪等の発生による被害を蒙る可能性があり、その被害の程度によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債及び収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なる場合があります。

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

① 売上高

 「第2〔事業の状況〕1〔業績等の概要〕(1)業績及び2〔仕入及び販売の状況〕」をご参照ください。

② 売上原価

 当連結会計年度の売上原価は、278億1百万円(前年同期比6.0%増)となりました。売上高の増加に伴うものであります。売上原価率は、前年同期より0.1%改善し、75.9%であります。

③ 販売費及び一般管理費

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、81億89百万円(前年同期比5.7%増)となりました。主な内訳は、従業員給料及び賞与、広告宣伝費、水道光熱費及び賃借料等であります。

④ 営業利益

 当連結会計年度の営業利益は、11億51百万円(前年同期比9.9%増)となりました。これは主に、売上高の増加と売上総利益率の改善による売上総利益の増加が寄与したことによるものであります。売上高営業利益率は前年同期に比べ0.1%上昇し3.1%であります。

⑤ 経常利益

 当連結会計年度の経常利益は、11億39百万円(前年同期比11.3%増)となりました。これは主に、営業利益が増加したことによるものであります。売上高経常利益率は前年同期に比べ0.1%上昇し3.1%であります。

⑥ 当期純利益

 当連結会計年度の当期純利益は、7億14百万円(前年同期比13.7%増)となりました。これは主に、経常利益が増加したことによるものであります。なお、売上高当期純利益率は2.0%であります。

(3) 当連結会計年度末の財政状態の分析

① 資産

 当連結会計年度末の資産につきましては、前連結会計年度末と比べ6億87百万円増加の166億79百万円となりました。流動資産においては、主に売掛金1億32百万円の増加、未収入金1億12百万円の増加等の一方、現金及び預金4億5百万円の減少等により、前連結会計年度末に比べ1億20百万円減少の33億55百万円となりました。固定資産においては、主にリース資産3億31百万円の増加、建物2億99百万円の増加、長期貸付金2億35百万円の増加等の一方、敷金及び保証金43百万円の減少、店舗賃借仮勘定30百万円の減少等により、前連結会計年度末に比べ8億8百万円増加の133億23百万円となりました。

 

② 負債

 当連結会計年度末の負債につきましては、前連結会計年度末と比べ45百万円増加の79億52百万円となりました。流動負債においては、主に未払金2億56百万円の増加、買掛金99百万円の増加、リース債務50百万円の増加等の一方、未払消費税等37百万円の減少、1年内返済予定の長期借入金32百万円の減少等により、前連結会計年度末に比べ3億69百万円増加の46億4百万円となりました。固定負債においては、主にリース債務3億13百万円の増加、退職給付に係る負債12百万円の増加等の一方、長期借入金6億8百万円の減少、長期預り敷金保証金27百万円の減少等により、前連結会計年度末に比べ3億23百万円減少の33億47百万円となりました。

 

③ 純資産

 当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ6億41百万円増加の87億27百万円となりました。これは主に、利益剰余金6億28百万円の増加等によるもので、この結果、自己資本比率は52.3%となりました。

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2〔事業の状況〕4〔事業等のリスク〕」に記載のとおりであります。

 

(5) 目標とする経営指標

 当社グループは、総資産経常利益率(ROA)の向上を経営目標としております。当面の目標として8%を掲げ、総資本回転率と経常利益率の改善に努めてまいります。

 当連結会計年度における総資産経常利益率は、7.0%であります。

 

(6) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

キャッシュ・フロー

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概要につきましては、「第2〔事業の状況〕1〔業績等の概要〕(2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。

(7) 経営者の問題意識と今後の方針について

 当社グループは、株式会社イトーヨーカ堂との共同による商品作り、売場作り及び販売促進を進め、競合各社との競争力強化に努めてまいります。また、販売本部及び商品本部の活性化を図るとともに、売上総利益率の改善による収益力の向上や商品開発による販売力の強化、人材育成のための教育制度の充実などにより、人を重視した経営を実践してまいります。

 店舗につきましては、既存店強化策として2~3店舗の増床リニューアルを予定しております。また、お客様の立場に立った、商品作りと売場作りに取り組んでまいります。

 引き続き、現地・現場・現品主義の徹底を図り、生産性の向上と作業の効率化を推し進め、更なる業容の拡大と企業価値の向上を目指してまいります。

 今後も当社グループは、「お客様の毎日の食生活を、より楽しく、より豊かに、より便利にするためのお手伝いをする」とともに、お客様の安全で安心できる生活を守る努力を続けてまいります。

 内部統制につきましては、引き続き、業務の有効性及び効率性を高め、財務報告の信頼性を確保するとともに、事業活動に関わる法令等の順守を促進し、資産の保全を図ってまいります。

 また、お客様をはじめ株主様などのステークホルダー(利害関係者)との良好な関係を維持するとともに、地域社会への更なる貢献に努めてまいります。