(1) 業績
当連結会計年度(平成27年3月1日~平成28年2月29日)におけるわが国の経済は、大手企業を中心とする企業業績回復から雇用・所得情勢および設備投資などに改善が見られ、緩やかな回復基調が続きました。
しかしながら、米国の利上げ懸念、新興国の景気減速、原油・資源価格の下落などの影響により、先行は不透明な状況が続いております。
小売業界においては、生活必需品の相次ぐ値上げなどにより、消費者の節約志向は依然として根強く、個人消費の回復が足踏み状態にあります。
このような環境の中、ドラッグストア業界においては、「高齢化に伴う処方せん応需枚数の増加」、「訪日外国人の旺盛な購買需要」、そして、「風邪などの流行」により、業界各社の売上高は好調に推移いたしました。
しかしながら、業界内はもちろんのこと、異業種・異業態との競争は日ごとに激化しており、事業規模拡大に向けた出店や企業統合・再編がより活発になり、その先行きは、予断を許さない状況にあります。
特に、薬局業界は、地域社会における“位置づけ”と“果たすべき役割”が、大きく変わって来ており、次代からの要請に応えることが出来るよう、当業界は、「質的な転換」を、より加速して行うことを迫られています。
このような状況の中、当社グループは、次代を見据え、「品揃え・サービスや店舗オペレーションの見直しと新たな取り組みの実施」、「構造・仕組み・体質の変革と事業インフラの創出」、「スクラップ・アンド・ビルドによる健全な店舗ポートフォリオの構築」などに積極的に取り組んでまいりました。
具体的には、
(1)地域の人々の“いつまでも健康であり続けたい”とのニーズに応えるため、薬剤師・管理栄養士による気軽な健康相談、また、“低カロリー・低塩分”・“栄養補強・サラサラ血液”などの切り口からの健康食品・サプリメントなどの品揃えを充実した売場の展開
(2)女性の目線から、個々の商品・売場を見直すことにより、「女性が気軽に立ち寄れ、自分に合った商品を自由に試すことができる新たなビューティーゾーン」づくり
(3)「健康・キレイふれあい感謝祭」、「老人会向け健康相談会」、「グランドゴルフ大会」など、“地域密着”・“地域深耕”を目的とした施策の積極的な実施
(4)組織的な営業体制の構築による「医療機関への営業の更なる強化」とそれに伴う「調剤併設店舗の増加」、特定疾患に対応できる「調剤薬の品揃え充実」、複数の診療科を集約した「医療モールの開発」、および、調剤業務整備の為の「業務システム」の見直し・再創出
(5)「価値と規範を共有した活力ある人・組織づくり」を目的に、「人事制度」と「人事システム」の抜本的見直し・整備
(6)「情報共有」と「きめの細かい具体的行動レベルの教育」を目的とした、新たな「情報共有ネットワーク・システム」の開発・導入
(7)一昨年、開発・導入した「基幹システム(マーチャンダイジング・サイクル・システム)」と一体となって自主マーチャンダイジングを推進する「物流システム(ロジスティクス)」の開発と「物流センター」と「物流ネットワーク」の再編・構築
等に取り組んでまいりました。
店舗の出退店等につきましては、70店舗の新規出店、59店舗の中・大型改装、21店舗の閉店を実施してまいりました。これにより、当連結会計年度末における店舗数は996店舗(前期末比 49店舗増)となりました。
以上の結果、売上高は 4,148億85百万円(前年同期比 8.1%増、312億40百万円増)、売上総利益は 1,157億10百万円(同 9.5%増、100億84百万円増)、販売費及び一般管理費は 925億97百万円(同 9.2%増、78億33百万円増)、営業利益は 231億12百万円(同 10.8%増、22億51百万円増)、経常利益は 238億10百万円(同 8.7%増、19億8百万円増)、当期純利益は 146億5百万円(同 13.5%増、17億42百万円増)となりました。
なお、当社の事業セグメントは単一セグメントですので、セグメント別の記載は省略しております。
(2) キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、16億99百万円増加し、464億58百万円(前年同期比 3.8%増)となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、132億48百万円(同 57.5%減、179億27百万円減)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が 228億26百万円となり、法人税等の支払額が 85億59百万円、仕入債務の減少額が 60億96百万円、売上債権の増加額が 25億16百万円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、90億43百万円(同 0.3%減、30百万円減)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入が 670億円、有価証券の償還による収入が 428億54百万円あった一方で、定期預金の預入による支出が 690億円、有価証券の取得による支出が 378億円、有形固定資産の取得による支出が 91億34百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、25億5百万円(同 12.0%減、3億41百万円減)となりました。これは主に配当金の支払が 25億34百万円あったこと等によるものであります。
(1) 商品仕入実績
当社グループはドラッグ・調剤事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の商品仕入実績は次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日) |
前年同期比(%) |
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ドラッグ・調剤事業(百万円) |
298,519 |
106.9 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 販売実績
当社グループはドラッグ・調剤事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成27年3月1日 至 平成28年2月29日) |
前年同期比(%) |
|
ドラッグ・調剤事業(百万円) |
414,885 |
108.1 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(1) 当社グループの現状の認識について
世界に類を見ないスピードで進む高齢化の進展に伴うお客様の健康志向の高まり、“食品の機能性表示”、“血液検査”など健康関連市場の規制の緩和により、薬局に求められる役割と位置づけは大きく変わって来ております。このことから、当業界において、「質的に変わること」、「早く変わること」が戦略上の大きな経営課題となっています。
このような状況の中、当社グループは、今日まで築き上げたお客様からの信頼、多様な店舗群と多数の店舗、厚い財務基盤といった内部資源を活用し、次代視点から、事業構造、仕組み、風土・体質を見直し、次代を支え、更なる規模拡大を可能にする「事業インフラの再創出」と「新たなドラッグストア・薬局づくり」に取り組んでいます。
(2) 当面の対処すべき課題の対処方針
具体的には、
① 地域の人々の健康維持・増進を支援する「健康サポート薬局としての機能強化」に向けた新たなサービス機能の拡充
② お客様のニーズの変化を踏まえ、新たな取引先開拓による商品のラインロビングおよびお客様ニーズを基準に再編した“売場分類”の導入と、お客様ニーズを引き出す“売場づくり”
③ 自社開発商品の思い切ったリニューアルとポジションの再設定および「顔となる商品」・「幹となる商品」の開発・育成
④ 中長期の店舗ポートフォリオ構築に向け、新業態開発および積極的な既存店舗の改装とスクラップ&ビルドの実施
⑤ 「地域密着・深耕」を目的とした地域社会と密接に連携した営業施策の実施
⑥ 「管理会計システム」を活用し、業務計画と数値計画を統合・一体化させた業績コントロール力の向上
⑦ 「マーチャンダイジング・サイクル・システム」を駆使した個々の店舗ごとの「品揃え・棚割の最適化」、「単品管理による商品改廃のスピードアップ」および物流システムとネットワークの再創出による「自主マーチャンダイジング」の推進・強化
を実現していくことにより、差別的優位性あるグループ事業体を構築してまいります。
(3) 具体的な取組状況等
当連結会計年度(平成27年3月1日~平成28年2月29日)においては、次代を見据え、「品揃え・サービスや店舗オペレーションの見直しと新たな取り組みの実施」、「構造・仕組み・体質の変革と事業インフラの創出」、「スクラップ・アンド・ビルドによる健全な店舗ポートフォリオの構築」などに積極的に取り組んでまいりました。
具体的には、
① 地域の人々の“いつまでも健康であり続けたい”とのニーズに応えるため、薬剤師・管理栄養士による気軽な健康相談、また、“低カロリー・低塩分”・“栄養補強・サラサラ血液”などの切り口からの健康食品・サプリメントなどの品揃えを充実した売場の展開
② 女性の目線から、個々の商品・売場を見直すことにより、「女性が気軽に立ち寄れ、自分に合った商品を自由に試すことができる新たなビューティーゾーン」づくり
③ 「健康・キレイふれあい感謝祭」、「老人会向け健康相談会」、「グランドゴルフ大会」など、“地域密着”・“地域深耕”を目的とした施策の積極的な実施
④ 組織的な営業体制の構築による「医療機関への営業の更なる強化」とそれに伴う「調剤併設店舗の増加」、特定疾患に対応できる「調剤薬の品揃え充実」、複数の診療科を集約した「医療モールの開発」、および、調剤業務整備の為の「業務システム」の見直し・再創出
⑤ 「価値と規範を共有した活力ある人・組織づくり」を目的に、「人事制度」と「人事システム」の抜本的見直し・整備
⑥ 「情報共有」と「きめの細かい具体的行動レベルの教育」を目的とした、新たな「情報共有ネットワーク・システム」の開発・導入
⑦ 一昨年、開発・導入した「基幹システム(マーチャンダイジング・サイクル・システム)」と一体となって自主マーチャンダイジングを推進する「物流システム(ロジスティクス)」の開発と「物流センター」と「物流ネットワーク」の再編・構築
等に取り組んでまいりました。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項については、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 法的規制等について
① 「薬事法」等による規制について
当社グループは、「薬事法」上の医薬品等を販売するに当たり、各都道府県の許可・登録・指定・免許及び届出を必要としております。また、食品、酒類等の販売については、食品衛生法等それぞれ関係法令に基づき、所轄官公庁の許可・免許・登録等を必要としております。その主なものは、以下のとおりであります。
従って、これら法令の改正等により店舗の営業等に影響を及ぼすことがあります。
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許可、登録、指定、免許、届出の別 |
有効期限 |
関連する法令 |
登録等の交付者 |
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医薬品販売業許可 |
6年 |
薬事法 |
各都道府県知事又は所轄保健所長 |
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薬局開設許可 |
6年 |
薬事法 |
各都道府県知事又は所轄保健所長 |
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保険薬局指定 |
6年 |
健康保険法 |
各所轄厚生局長 |
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毒物劇物一般販売業登録 |
6年 |
毒物及び劇物取締法 |
各都道府県知事又は所轄保健所長 |
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麻薬小売業者免許 |
2年 |
麻薬及び向精神薬取締法 |
各都道府県知事 |
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高度管理医療機器等 |
6年 |
薬事法 |
各都道府県知事又は所轄保健所長 |
|
動物用医薬品一般販売業許可 |
6年 |
薬事法 |
各都道府県知事 |
|
農薬販売業届出 |
無期限 |
農薬取締法 |
各都道府県知事 |
② 医療制度の改革について
近年、健康保険法の改定のほか、その他の医療制度の改革が実施されており、今後も各種の医療制度改革の実施が予想されます。その動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 医薬品の販売規制緩和について
平成21年6月1日より施行された改正薬事法により、一般用医薬品がリスクの程度に応じて3つのグループに分類され、このうち、リスクの程度が低い2つのグループについては、薬剤師とは異なる新設された登録販売者の資格を有する者であれば販売が可能となりました。
これにより、リスクの低い2つのグループの一般用医薬品の販売に対し、異業種参入が頻繁となり、競争が激化しております。
今後とも、一般用医薬品の販売に対し、様々の業種参入が増加するものと予想され、その動向によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 調剤報酬及び薬価基準の改正について
当社グループの調剤売上は、薬剤に係る収入と調剤技術に係る収入から成り立っております。
薬剤に係る収入は、健康保険法に定められた「薬価基準」という公定価格によっております。また、調剤技術による収入も健康保険法により定められた調剤報酬の点数によっております。
今後、薬価基準や調剤報酬の点数等が変更になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 薬剤師の確保について
地域医療対応型ドラッグストアを目指す当社グループでは、「薬事法」等に定められた必要員数を確保するだけでなく、適切なカウンセリング及び正確な調剤ができる質の高い薬剤師の確保が不可欠であります。
必要な薬剤師が確保できない場合には、店舗の営業時間や出店計画に重大な影響を及ぼす可能性があります。
(3) 調剤過誤の防止
当社グループは薬事研修センター(東京校・名古屋校・大阪校)を開設し、薬剤師の資質向上を図るとともに、調剤業務に導入した複数鑑査システムの徹底活用を図り、また、調剤業務のバックアップ体制を構築することにより、調剤過誤の防止に努めております。
しかし、万が一、調剤過誤が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 大規模災害による影響について
現在のところ、当社グループの店舗の多くは近い将来大規模地震の発生により影響を受けると予想される地域で営業を行っております。
防災対策には、人・物・金・情報の面で万全を期しておりますが、懸念される地震等が発生した場合には、店舗の営業に支障をきたし業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 個人情報の漏洩防止について
当社グループでは、処方箋やポイント会員の個人情報を扱っており、個人情報の保護については、十分な対策を講じておりますが、万が一漏洩されることとなった場合には、訴訟を受けたり、社会的な信用を失うこと等により業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 減損会計の適用について
当社グループは「固定資産の減損に係る会計基準」の適用により、今後においても競合の激化や予期せぬ商圏の変動などにより店舗の収益性に変化があった場合には、固定資産の減損処理が必要になる場合があります。
その場合特別損失が計上され当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければなりません。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果と異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高は 4,148億85百万円(前年同期比 8.1%増、312億40百万円増)、売上総利益は 1,157億10百万円(同 9.5%増、100億84百万円増)となりました。
なお、この詳細は「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」に記載しております。
(3) 財政状態の分析
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ 76億89百万円増加し、2,179億36百万円となりました。
流動資産は、現金及び預金が 36億99百万円、売掛金が 25億16百万円増加した一方で有価証券が35億円減少したこと等により、21億39百万円増加し 1,519億84百万円となりました。
固定資産は、建物及び構築物が 20億47百万円、建設仮勘定が 19億62百万円、差入保証金が5億16百万円増加したこと等により、55億50百万円増加し 659億51百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ 48億11百万円減少し、811億53百万円となりました。
流動負債は、賞与引当金が 6億7百万円増加した一方で、買掛金が 60億92百万円減少したこと等により、51億64百万円減少し 710億25百万円となりました。
固定負債は、資産除去債務が 2億39百万円増加したこと等により、3億52百万円増加し 101億27百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ 125億円増加し、1,367億82百万円となりました。
(4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、464億58百万円となっております。これに営業キャッシュ・フローと金融機関の借入枠等を勘案すれば、将来資金に対して充分な財源が存在していると認識しております。
(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループにおきましては、上位企業による規模拡大に向けたM&Aや出店競争がさらに激化しております。
また、同業及び異業種・異業態との価格にウェイトを置いた「同一・同質的な競争」の激化、新規出店に影響を及ぼす薬剤師や登録販売者の確保など、懸念材料が多数存在しております。
これらはいずれも当社グループの経営成績に影響を与える要因であります。