第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 当中間連結会計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。

 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて、重要な変更はありません。

(重要事象等について)

 当社グループは、前事業年度は経常黒字でありましたが、継続して営業損失を計上してきたことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。しかしながら、当中間連結会計期間末において借入金は無く、現金及び預金266百万円を保有し、必要な運転資金を確保していることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、財務諸表への注記は記載しておりません。

 当社グループは、経常損益の継続的な黒字化と成長を実現するため、ネットワーク事業ではネットワークアプライアンスに集中的に経営資源を投入する方針で臨みます。これまでに培ったソフトウェアに関する知見と資産を活用して収益化に取り組み、ソフトウェア・サービスを事業の柱として収益の安定化・向上を図るべく、事業転換を今後一層加速してまいります。

 さらに、新規事業であるWeb3事業については、これまでの実証事業と新規案件開拓の成果を踏まえて、技術開発及び事業開発投資を継続するとともに、さらなる事業開拓、営業活動を取り進めてまいります。

 そこで、引き続き以下の課題に取り組んでまいります。

①自由で安全なコネクテッドワールドの実現

 当社グループはISO14001を取得し、環境問題に向き合い、その解決に向けて取り組んでおります。省スペース、省電力の製品と、データ流通を実現する通信技術により、フィジカルワールドとサイバーワールドを結び付け、より利便性の高い社会の実現、より安全な社会の実現、より豊かなくらしづくりの実現に取り組み、SDGsを通じて社会に貢献してまいります。

②ソフトウェア・サービス収益の強化と社会のデジタル化への対応

 当社グループはこれまでのハードウェア型の事業形態から、ソフトウェア・サービス型の事業形態への転換を進めております。

 ネットワーク事業では、マイクロサーバーに高付加価値アプリケーションを搭載したネットワークアプライアンスは、サポートサービスも含めて顧客に長期間ご利用いただいており、収益の柱の一つと位置付けて開発と販売をさらに充実するとともに、技術力やサービスの強みを活かしたストックサービス収益の強化に取り組みます。

 また、新領域であるWeb3事業においても、ソフトウェアやサービスの強みを活かした収益化に取り組みます。当社グループは2016年度からIoTの推進に向けたブロックチェーン技術への取り組みを開始し、2020年にブロックチェーンを利用したIoTデータ取引に関する特許を取得、2021年にはその特許を利用したIoTデータ取引基盤を発表しました。その後も慶應義塾大学とIoTデータ交換の標準プロトコルの共同研究を行うなど、技術の開発に努めるとともに、Web3技術を活用した輸出物流構築、物流効率化や地方創生事業、あるいは誰もが安心・安全にWeb3を利用できる環境構築などの実証事業に取り組み、成果をあげております。

 Web3にかかわる領域は、その分野が広範であるばかりか関係者が複雑化し、事業規模が非常に大きくなることが予想されることから、自ら事業を行うことに加え、適切な事業の推進形態を整え、それぞれの分野に強みを持つ事業者とアライアンス戦略をとってまいります。また、今後のWeb3事業の本格化・事業化に備えて、2025年7月にWeb3事業を行う子会社を設立しました。今後当該子会社を活用してWeb3事業を運営・発展させることを目的としております。

 これらの施策により、拡大するネットワーク・IoT市場と社会のデジタル化への対応に取り組んでまいります。

③財務基盤の充実

 今後の事業形態の転換やそれによる事業拡大などの必要に応じ、資金調達による財務基盤の充実・強化を検討してまいります。

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 なお、当社グループは当中間連結会計期間より中間連結財務諸表を作成しているため、前中間連結会計期間及び前連結会計年度末との比較分析は行っておりません。

 また、当中間連結会計期間より報告セグメントを従来のコンピューター関連製商品とサービス等を提供する単一セグメントから、「ネットワーク事業」と「Web3事業」の2区分に変更しております。詳細につきましては、

「第4 経理の状況 1 中間連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。

(1) 経営成績の状況

 当中間連結会計期間における我が国の景気は、緩やかな回復基調を維持したものの、物価高の影響による個人消費が弱含むとともに、輸出の減速がありました。海外経済は、地域によりバラつきはあるものの回復基調にありますが、国際情勢の悪化による供給不足や関税政策の動向などにより景気の下振れのおそれがあります。今後の日本経済は、国内物価の上昇、アメリカの政策動向やそれによる金融・資本・貿易・為替市場の変動の影響など、依然として先行き不透明な状況が続いています。

 当社グループは、インターネットの黎明期より培ってきたネットワーク技術を基盤として、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)に注力してまいりました。産業界全般にわたるデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速し、技術革新を新時代の競争力の源泉とした経済・社会システムの再構築への投資が各国で始まり、ネットワークでの接続を前提としたデジタル化による新しい社会環境に変化しつつあります。これは当社グループの強みであるネットワーク技術とIoT技術を展開する強い追い風となっております。

 一方、当社グループがIoTの延長上の新領域に向け2016年より研究開発してきたDLT(Distributed Ledger Technology:分散型台帳技術)は、現在「Web3」としてブロックチェーン上でIT技術を用い、暗号資産等のトークンを媒体に「価値の共創・保有・交換」を行う新しい経済領域に発展しグローバルな関心が高まっています。海外・国内で急速で多様な展開が進み、金融をはじめ多岐にわたる分野で新しいビジネスが創出され、我が国においても今後の経済成長の柱の一つとして、技術の進展と法制度の整備が進められています。

 このような状況のもとで、当社グループは「自由で安全なコネクテッドワールドの実現」をミッションとして、コアコンピタンスであるオープンソースソフトウェアに関する知見やネットワーク技術と、これを基盤とした

IoT技術を中核に事業を推進してまいりました。IoTを含む事業領域をネットワーク事業と位置付け、

Web3への参入を目指す新規事業領域をWeb3事業と位置付けて、ハードウェア型の事業形態からソフトウェア・サービス型の事業形態への転換を加速しております。

 ネットワーク事業については、ネットワークアプライアンス「EasyBlocks(イージーブロックス)」の販売に注力し、展示会への出展やオンラインセミナーの開催など市場への浸透を図っております。

 Web3事業については、ブロックチェーンを利用したIoTに関する特許を複数件取得し、当社が独自に開発した「ThingsToken(シングストークン)」を発表しております。ThingsTokenは、非金融領域のRWA(現実世界の資産)のトークン化を実現する技術で、過去2事業年度に実施したWeb3の農林水産省の実証事業を当年度も実施するとともに、IoTとWeb3技術を活用する複数の実証プロジェクトを実施しております。また、RWAにおけるThingsTokenエコシステムの拡大のため、INTMAX(スイス)及びSecuritize Japan株式会社(米国及び日本)とのグローバルな提携や、慶應義塾大学グローバルリサーチインスティテュートとの共同研究などの学術的な取り組みを進めております。なお、これらの取り組みをより発展させるため、2025年7月に子会社「Things Revolution株式会社」を設立いたしました。

 当中間連結会計期間は、ネットワーク事業における売上が好調に推移し、販売費及び一般管理費は、全般的に抑制的に運用しながらも、展示会への出展など積極的な事業推進活動を実施するとともに、Web3事業の開発等に投資を続けました。

 この結果、当中間連結会計期間の売上高は691百万円、営業利益は17百万円、経常利益は18百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は16百万円となりました。

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

(ネットワーク事業)

 IoTゲートウェイ、ネットワークアプライアンスそしてマイクロサーバーのそれぞれの増販に努めた結果、売上高が好調に推移するとともに第3四半期の案件の前倒しもあり、売上高は668百万円、セグメント利益は131百万円となりました。

 

(Web3事業)

 前事業年度末から積極的な受注活動に努めた結果、Web3を組み込んだアプリケーションの開発や、Web3を利用するユーザーへの技術支援等の売上がありました。さらに、将来の事業展開に向けて技術開発・事業開発投資を続けております。その結果、Web3事業の売上高は23百万円、セグメント損失は16百万円となりました。

(2) 財政状態の状況

 当中間連結会計期間末は、現金及び預金が88百万円減少しましたが、売掛金及び契約資産の増加107百万円、棚卸資産の増加37百万円等により総資産は63百万円増加し788百万円となりました。

 負債につきましては、買掛金の増加44百万円等により44百万円増加し353百万円となりました。

 純資産につきましては、中間純利益の計上等により18百万円増加し、435百万円となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、266百万円となりました。

 当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 税金等調整前中間純利益18百万円の計上に加え、仕入債務の増加44百万円等の増加要因と、売上債権及び契約資産の増加107百万円、棚卸資産の増加37百万円等の減少要因がありました結果、営業活動に使用した資金は88百万円となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動による資金の増減はありませんでした。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動による資金の増減はありませんでした。

 

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定」について、下記のとおり変更を行っております。

(固定資産の減損処理)

 固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、全社を独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位としてグルーピングを行い、回収可能価額は使用価値により零として見積っておりましたが、当中間連結会計期間より報告セグメントをネットワーク事業とWeb3事業に区分したことに伴い、当該セグメントによりグルーピングを行い減損の兆候の把握や回収可能性を評価しております。

(5) 経営方針及び経営戦略

 当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針及び経営戦略について重要な変更はありません。

(6) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(7) 研究開発活動

  当中間連結会計期間における研究開発費の総額は、39百万円であります。

 なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

3【重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。