(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間(平成27年5月21日から平成28年2月20日まで)におけるわが国経済は、大手企業を中心に企業業績は底堅さを堅持し、雇用情勢は引き続き改善しているものの、企業の設備投資は伸び悩み、個人消費にも停滞感がみられるなど景気の回復は足踏み状態が続いております。
このような状況のなか、当社グループにおいては、BtoB事業は「収穫逓増、全ての仕事場で圧倒的No.1」、BtoC事業の「LOHACO(ロハコ)」は「さらなる積極販促の展開と収益構造改革にチャレンジ」を重点施策として掲げ、お客様の利便性と企業価値の向上に努めてまいりました。
売上高は、主力分野のBtoB事業、成長分野である「LOHACO」がともに伸張し、前年同期比13.7%増加の2桁成長を達成しました。利益面では、BtoB事業は継続的な原価低減活動や前期に実施した競争優位を堅持しながらの価格改定効果等により収穫逓増を実現し、「LOHACO」は売上高の拡大に伴いBtoB事業とあわせた取引量の増加によるシナジー効果等もあり、売上総利益率が上昇し、収益構造の改善が着実に進んでおります。併せて、全社を挙げての継続的な固定費削減施策の効果等により収益性は飛躍的に向上し、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比で91.7%増加し、第3四半期連結累計期間としては過去最高益を達成いたしました。
各事業の詳細につきましては、以下のとおりです。
BtoB事業につきましては、お客様数の伸張に加え、ビッグデータを活用したマーケティング施策により、お客様の購入点数の増加と購入価格の上昇という効果が得られ、売上高は前年同期と比較して増収となりました。商品の種類別でみると、戦略分野と位置付けております工場・建設現場・研究所、医療・介護施設等向けの取扱商品数の拡大と、PB商材(注1)を強化した専門カタログの発刊等により、工場・建設現場・研究所でご利用されるMRO商材(注2)、医療・介護施設・店舗等で頻繁にご利用される洗剤やその他飲料等のオフィスでご利用される生活用品がそれぞれ2桁伸張し、BtoB事業の成長を牽引しました。コピー用紙等のOA・PC用品や文具等の従来からご購入いただいていた商品も堅調に推移したことで、売上高は順調に拡大し、前年同期比で183億6百万円増収の2,060億79百万円(前年同期比9.7%増)となりました。
「LOHACO」につきましては、社内に常設した「LOHACO ECマーケティングラボ」(注3)に参加いただいているメーカーとの連携を強化しており、その取り組みの中で開発された暮らしに馴染むデザイン性に優れた限定商品の販売を開始しております。加えて、積極的な販促の展開により、新規のお客様の獲得と継続的にご利用いただけるお客様の拡大に努めてまいりました。販促施策としては、ブランド認知度を飛躍的に高めるためのテレビCMの放映やそれと連動したメーカー協賛による販促策、および業務・資本提携先であるヤフー株式会社と連携した販促ポイントの付与を実施しました。これら施策の結果、新規のお客様数は順調に増加しております。また、平成27年8月に刷新したスマートフォン向けの「ロハコアプリ」はお客様のご意見を反映・改善することで、お客様の継続的なご利用促進に寄与しました。この結果、売上高は前年同期比で94億15百万円増収の235億41百万円(前年同期比66.7%増)となりました。
さらに、平成27年11月には、中国の消費者向け越境電子商取引サイト「Tmall Global(天猫国際)」に本格的に出店を開始しており、今後は、巨大な小売ECマーケットを有する中国のお客様と日本メーカーを繋ぐECプラットフォームの構築も着実に進めてまいります。
以上の結果、両事業を合計した売上高は2,296億20百万円(前年同期比13.7%増)となりました。売上総利益は、OA・PC用品、生活用品や粗利益率の高いMRO商材等の増収等により、514億87百万円(前年同期比17.0%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、売上高の拡大に伴う配送運賃等の変動費の増加により前年同期比11.5%増加の446億52百万円となりましたが、売上高の伸張と固定費削減の相乗効果により、売上高販管費比率は前年同期比0.4ポイント減少の19.4%と大幅な改善を達成しております。これは、「LOHACO」の認知度向上のためのテレビCMの放映や「ASKUL Logi PARK 福岡」の新設等、当社グループの成長のための先行投資を積極的に実施する一方で、経営体質の強化のための全社挙げての「KAIZEN活動プロジェクト」の推進や当社基幹システムのソフトウエア償却が終了したことによるインフラ費用の減少等により、固定費の削減を着実に実現したことによるものです。
これらの要因によって、当第3四半期連結累計期間の営業利益は68億34百万円(前年同期比74.1%増)、経常利益は68億2百万円(前年同期比70.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は44億円(前年同期比91.7%増)となりました。
(注1)Private Brandの頭文字をとった略称で、小売業者が独自に商品を開発し、他のメーカーに製造を依頼し、小売業者が作ったブランドネームを冠したものを指します。
(注2)Maintenance, Repair and Operationsの頭文字をとった略称で、工場・建設現場等で使用される、消耗品・補修用品等の間接材全般を指します。
(注3)「LOHACO」や市場に広がる膨大なデータ(ビッグデータ)を科学的・論理的手法で解析し、その成果の「LOHACO」での実証を通じて、急速に拡大進化するEC市場における最先端のマーケティング手法の開発、さらにはECの普及による効率的な社会システムの実現によって、生活者の日常をより豊かにすることを目的として設置しました。
(2) 資産、負債及び純資産の状況
当第3四半期連結会計期間末における総資産は1,387億15百万円となり、前連結会計年度末と比べ60億48百万円増加いたしました。主な増加要因は、「ASKUL Logi PARK 福岡」等の新設に伴い有形固定資産が60億83百万円、株式会社エコ配(注)の株式取得等によりのれんが12億39百万円、売上高の増加に伴い受取手形及び売掛金が23億37百万円、また、商品及び製品が20億83百万円増加したことであります。主な減少要因は、自己株式の取得および物流センターへの投資等を行った結果、現金及び預金が54億95百万円減少したことであります。
負債は882億61百万円となり、前連結会計年度末と比べ165億40百万円増加いたしました。主な増加要因は、1年内返済予定の長期借入金および長期借入金が54億9百万円、売上高の増加に伴う仕入高の増加により支払手形及び買掛金が83億70百万円、また、電子記録債務が49億47百万円増加したことであります。主な減少要因は、法人税等の納付により未払法人税等が13億80百万円、未払消費税等が11億80百万円減少したことであります。
純資産は504億53百万円となり、前連結会計年度末と比べ104億92百万円減少いたしました。主な増加要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上44億円に対し、配当金を16億5百万円支払ったこと等により、利益剰余金が27億23百万円増加したことであります。また、主な減少要因は、自己株式が130億30百万円増加したことであります。
以上の結果、自己資本比率は36.2%(前連結会計年度末は45.8%)となりました。
(注)軽貨物運送事業・利用貨物運送事業を運営しており、平成27年9月29日に第三者割当増資の引き受けにより、当社の連結子会社としております。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。
(5) 主要な設備
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第3四半期連結累計期間に著しい変更があったものは、次のとおりであります。
新設
前連結会計年度末において計画中であった提出会社の「ASKUL Logi PARK 福岡」(物流センター)の新設については、平成27年12月30日に完了しております。