第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

平成29年5月23日付けで株式会社チャームの株式に係る株式譲渡契約を締結し、平成29年7月3日をもって株式会社チャームの全株式を取得いたしました。

詳細は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項」の(企業結合等関係)をご参照ください。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)業績の状況

当第1四半期連結累計期間(平成29年5月21日から平成29年8月20日まで)におけるわが国経済は、雇用環境等に引き続き改善が見られた一方、株価や為替の不安定な動向や、個人消費にも停滞感があるなど景気の回復は足踏み状態が続いております。

当社グループは、翌年度(平成31年5月期)の業績V字回復を実現すべく、当連結会計年度(平成30年5月期)を、「ASKUL Logi PARK首都圏(以下、ALP首都圏)」火災(平成29年2月16日に発生)から完全復活の基礎固めをする年と位置づけております。

平成30年5月期においては、商品出荷能力の回復およびさらなる効率化を目指し、「ASKUL Value Center日高(以下、AVC日高)」を平成29年9月末に本格稼働させます。さらに関西以西の基幹拠点となる「ASKUL Value Center関西(以下、AVC関西)」は平成29年9月から稼働を開始し、平成30年2月には本格稼働いたします。物流センターの本格稼働に併せ、平成30年5月期下期は売上高成長トレンドが回復し、前連結会計年度比で増収を計画しております。一方、物流センターの稼働開始に伴い一時費用が発生することや、物流センター立ち上げ時は出荷能力が低く、徐々に労働生産性が向上するため、従来の生産性に至るまでには多少時間を要することから、稼働当初は物流変動費が高めとなること、および賃借料の増加等により売上高固定費比率が高めとなることから、営業利益は、前連結会計年度比で減益を見込んでおります。

このような状況の中、当第1四半期連結累計期間は、火災前の「ALP首都圏」の出荷量を確保するため、「AVC日高」の本格稼働、「AVC関西」の稼働開始に邁進する一方で、他の6つの物流センターではフル稼働で出荷作業を行い、「LOHACO」はサービスレベルの正常化、売上高成長の再加速に向けて平成29年10月から実施予定である大型販促の準備を進めてまいりました。

当第1四半期連結累計期間の業績については、通期計画に対し概ね順調に推移しました。

売上高は前年同期比0.6%の増収となりました。主力分野であるeコマース事業のBtoB事業は、前年同期比3.0%の増収と順調に推移した一方、「LOHACO」の出荷量に制限があることから販促等を抑制したこと、また取扱商品数も火災発生前まで回復していないことから「LOHACO」で17.5%の減収となったことによるものであります。

売上総利益は、PB商品(注1)の拡大等により、BtoB事業を中心に売上総利益率が上昇したことが寄与し増加いたしました。一方、販売費及び一般管理費は、「AVC日高」等の新設物流センターにおいて高度自動化を支える物流設備等が完全導入の過程にある中で出荷業務を行っているため、「ALP首都圏」並みの労働生産性には至っていないことから物流変動費が増加しております。また、地代家賃等の負担により売上高固定費比率が上昇したため、営業利益は前年同期並みとなりました。

この結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高810億65百万円(前年同期比0.6%増)、営業利益11億55百万円(前年同期比5.0%減)、稼働を休止している「ALP首都圏」の減価償却費等1億35百万円を営業外費用で計上していることから、経常利益は10億14百万円(前年同期比13.8%減)となり、親会社株主に帰属する四半期純利益は、5億54百万円(前年同期比14.1%減)となりました。

 

 

セグメント別の業績につきましては、以下のとおりです。

<eコマース事業>

BtoB事業につきましては、新規のお客様数の増加や、前期から引き続いている取扱商材の拡大や販促効果等が順調に寄与したことにより、売上高は前年同期と比較して増収となりました。商品の種類別でみると、店舗等で頻繁にご利用される日用消耗品や消耗紙、オフィスでご利用される飲料等の生活用品が成長を牽引し、注力分野であるMRO商材(注2)、医療・介護施設向け商材の売上高も拡大し、前年同期比で21億2百万円増収の716億23百万円(前年同期比3.0%増)となりました。

火災の影響を強く受けた「LOHACO」につきましては、売上高が前年同期比で17億12百万円減収の80億75百万円(前年同期比17.5%減)となりましたが、「AVC日高」の稼働開始等により足元では順調に回復してきております。品揃えについては、平成29年7月にペット・ガーデニング用品のeコマースを運営する株式会社チャームを買収・子会社化することにより、お客様からのご要望の多いペット用品等が強化されており、第2四半期以降の売上高拡大に寄与してまいります。サービス面においては、当社独自の配送サービスである「Happy On Time」に「置き場所指定配送」「ダンボール回収」などの機能を追加導入いたしました。これにより、お客様の利便性と配送効率が同時に向上することから、他社との差別化に繋がるものと確信しております。

また、新たな収益源となるマーケットプレイス(注3)は、出店者が約100ストアまで拡大しております。
 以上の結果、両事業を合計したeコマース事業の売上高は796億99百万円(前年同期比0.5%増)となりました。売上総利益は、オフィス生活用品やMRO商材等の増収等により、188億36百万円(前年同期比5.5%増)となりました。

販売費及び一般管理費は、出荷能力を補完するために一部物流センターで実施した24時間稼働等による業務委託費の増加や、地代家賃等の固定費が増加し、前年同期比6.5%増加の175億80百万円となりました。売上高販管費比率については、固定費等の増加により前年同期比1.3ポイント増加の22.1%となりましたが、「LOHACO」の売上高の拡大と労働生産性の改善、経営体質強化のためのコスト削減活動であるKAIZEN活動等により、期末に向けて売上高販管費比率は低下していくことを見込んでおります。

これらの結果、当第1四半期連結累計期間のeコマース事業における営業利益は12億55百万円(前年同期比6.8%減)となりました。

 

<ロジスティクス事業>

子会社である株式会社エコ配の売上高が増加しました。株式会社エコ配は営業損失を計上しておりますが、利益改善のため全力を挙げて事業構造改革に取り組んでおります。

この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は11億87百万円(前年同期比7.8%増)、営業損失は1億6百万円(前年同期は営業損失1億11百万円)となっております。

 

<その他>

子会社である嬬恋銘水株式会社の売上高が増加しました。前期に製造ラインを増設し販売も好調に推移したことにより売上高は順調に拡大しております。また販路の拡大による生産量の拡大と稼働率上昇による生産性向上により黒字を確保することが出来ました。

当第1四半期連結累計期間の売上高は2億33百万円(前年同期比23.0%増)、営業利益は8百万円(前年同期は営業損失22百万円)となっております。

 

(注1)Private Brandの頭文字をとった略称で、小売業者が独自に商品を開発し、他の製造業者に製造を依頼し、小売業者が作ったブランドネームを冠したものを指します。

 (注2) Maintenance, Repair and Operationsの頭文字をとった略称で、工場・建設現場等で使用される消耗品・補修用品等の間接材全般を指します。

(注3)Webサイトを通じて買い手と売り手を結びつける市場のこと。当社が商品を販売するのではなく、売り場を提供し出店者と消費者(BtoC)の取引を促す電子市場サービスを指します。

 

 

(2)財政状態の分析

(資産の部)

当第1四半期連結会計期間末における総資産は1,545億82百万円となり、前連結会計年度末と比べ10億96百万円減少いたしました。主な増加要因は、AVC日高、AVC関西等に係る設備投資等により有形固定資産が53億66百万円増加したことであります。主な減少要因は上記に記載しました設備投資資金の支払い、法人税等の納付等により現金及び預金が71億6百万円減少したことであります。

(負債の部)

当第1四半期連結会計期間末における負債は1,086億32百万円となり、前連結会計年度末と比べ8億14百万円減少いたしました。主な増加要因は、当第1四半期連結会計期間に買収した株式会社チャームが行っている借入により、短期借入金が15億97百万円増加、1年内返済予定の長期借入金および長期借入金が8億4百万円増加したことであります。主な減少要因は、支払手形及び買掛金が10億38百万円、未払法人税等が15億円減少したことであります。

(純資産の部)

当第1四半期連結会計期間末における純資産は459億49百万円となり、前連結会計年度末と比べ2億82百万円減少いたしました。主な減少要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上5億54百万円に対し、配当金の支払9億16百万円等により、利益剰余金が3億97百万円減少したことであります。

以上の結果、自己資本比率は29.6%(前連結会計年度末は29.6%)となりました。