第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当社は、平成29年11月8日の取締役会において、下記の固定資産を東急不動産株式会社(以下、「東急不動産」)が出資する特定目的会社(以下、「SPC」)2社に譲渡することを決議いたしました。

 

(1)譲渡の理由

東急不動産より、下記のASKUL Logi PARK 首都圏とASKUL Logi PARK 福岡について、SPCを設立した上で現状有姿で買い取り、火災により大きな損傷を受けたASKUL Logi PARK 首都圏については全棟解体・新築した上で、両物流センターを当社が賃借する旨の提案を受けました。

当社としては取締役会で検討の上、

① 火災により大きな損傷を受けたASKUL Logi PARK 首都圏を修繕した場合、将来の瑕疵のリスクを否定できず、今回の提案はそれを払拭できること。

② ASKUL Logi PARK 首都圏を新築することによって、最新の防災設備の導入等を推進し、より安心安全な物流センターの構築ができること。

③ 今回の火災を契機に「持たざる経営」へ回帰するとともに、当該2物件を含む物流施設のアセットマネジメント事業を営む株式会社eco プロパティーズを連結子会社として新設することで、ロジスティクス事業の黒字化および将来にわたって収益拡大が図られること。

以上の3つのメリットを認識し、東急不動産と協業し、安心安全で地域に貢献できる物流センターを共に構築、運営していくことを決定いたしました。

 

(2)譲渡資産の内容、譲渡先の概要および損益への影響

資産の名称および所在地

譲渡価額

(百万円)

帳簿価額

(百万円)

損益への影響

(百万円)

譲渡先

名称:ASKUL Logi PARK 首都圏

所在地:埼玉県入間郡三芳町
    上富1163

土地 敷地面積 約55,062㎡

建物 延床面積 約72,126㎡

9,800

13,481

固定資産売却損
3,681

および
火災損失引当金
戻入額6,846

三芳町プロパティーズ特定目的会社

名称:ASKUL Logi PARK 福岡

所在地:福岡県福岡市東区

    みなと香椎二丁目2番1

土地 敷地面積 約24,905㎡

建物 延床面積 約54,842㎡

10,600

6,133

固定資産売却益4,466

香椎浜プロパティーズ特定目的会社

 

なお、譲渡先と当社との間には、資本関係、人的関係、取引関係、関連当事者として特筆すべき事項はありません。
 

(3)譲渡の日程

取締役会決議日    平成29年11月8日

契約締結日      平成29年11月9日

物件引渡日(決済日) 平成29年11月20日

 

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)業績の状況

当第2四半期連結累計期間(平成29年5月21日から平成29年11月20日まで)におけるわが国経済は、雇用環境等に引き続き改善が見られた一方、株価や為替の不安定な動向や、個人消費にも停滞感があるなど景気の回復は足踏み状態が続いております。

当社グループは、翌年度(平成31年5月期)の業績V字回復を実現すべく、当連結会計年度(平成30年5月期)を、「ASKUL Logi PARK首都圏(以下、「ALP首都圏」)」火災(平成29年2月16日に発生)から完全復活する基礎固めの年と位置づけております。

平成30年5月期においては、商品出荷能力の回復およびさらなる効率化を目指しておりますが、平成29年10月に本格稼働させた「ASKUL Value Center日高(以下、「AVC日高」)」は順調に稼働しており、「LOHACO」のサービスレベルは概ね従前の状態にまで回復しております。また関西以西の基幹拠点となる「ASKUL Value Center関西(以下、「AVC関西」)」は予定通り平成29年9月に稼働を開始し、平成30年2月の本格稼働に向けて着実に準備を進めております。

物流センターの本格稼働と取扱商品数のさらなる拡大と充実により、平成30年5月期下期の売上高成長トレンドについては、回復を見込んでおります。一方、物流センターの稼働開始に伴い一時費用が発生することや、物流センター立ち上げ時は出荷能力が低く、徐々に労働生産性が向上するため、本来の生産性に至るまでには多少時間を要することから、稼働当初は物流変動費が高めとなることや賃借料の増加等により、営業利益は前連結会計年度比で減益を見込んでおります。

また完全復活の一助とすべく、当第2四半期連結会計期間において、火災により大きな損傷を受けた「ALP首都圏」については、東急不動産株式会社が出資する特定目的会社への売却を決定し、平成29年11月20日に譲渡いたしました。当社は今回の火災を契機に、当社の原点である「持たざる経営」へ回帰することを決め、「ASKUL Logi PARK福岡(以下、「ALP福岡」)」も譲渡いたしました。なお、「ALP福岡」は譲渡後も賃借し、継続して安定稼働しております。なお「ALP首都圏」は全棟解体・新築され、約2年後には最新の防災設備が導入された安心安全な物流センターとなり、当社が全棟賃借し再スタートを切る予定であります。「ALP首都圏」および「ALP福岡」の譲渡により、土地および建物等の売却損益等を計上したことで、当連結会計年度においても親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比で増益を見込んでおります。

このような状況の中、当第2四半期連結累計期間の業績については、通期計画に対し概ね順調に推移しました。

売上高は前年同期比4.0%の増収となりました。主力分野であるeコマース事業のBtoB事業が前年同期比4.2%の増収と順調に推移したことが寄与しました。一方BtoC事業は、主力事業の「LOHACO」において出荷量に制限があり販促等を抑制したこと、当第2四半期連結累計期間中は火災発生前に比べて取扱商品数が少なかったため減収となったものの、ペット・ガーデニング用品を専門に扱う株式会社チャームの買収・子会社化による売上高増が寄与し、BtoC事業全体では0.7%の増収となりました。

売上総利益は、PB商品(注1)の拡大等により、BtoB事業とBtoC事業ともに売上総利益率が上昇したことが寄与し増加いたしました。一方、販売費及び一般管理費は、「AVC日高」等の新設物流センターにおいて高度自動化を支える物流設備等が完全導入の過程にある中で出荷業務を行っていたため、「ALP首都圏」並みの労働生産性には至っていないことから物流変動費が一時的に増加し、地代家賃等の固定費も上昇したため、営業利益は減益となりました。

この結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高1,716億93百万円(前年同期比4.0%増)、営業利益23億9百万円(前年同期比36.6%減)、経常利益は21億4百万円(前年同期比41.3%減)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は、「ALP首都圏」および「ALP福岡」に係る土地および建物等の売却損益等を計上したことから、33億93百万円(前年同期比61.2%増)と増益となりました。

 

 

セグメント別の業績につきましては、以下のとおりです。

<eコマース事業>

BtoB事業につきましては、新規のお客様数が着実に増加していることや、前期から引き続く取扱商材の拡大や販促効果等が順調に寄与したことにより、売上高は前年同期と比較して増収となりました。商品の種類別でみると、店舗等で頻繁にご利用される日用消耗品や消耗紙、オフィスでご利用される飲料等の生活用品が成長を牽引し、注力分野であるMRO商材(注2)、医療・介護施設向け商材の売上高も拡大し、前年同期比で59億34百万円増収の1,478億54百万円(前年同期比4.2%増)となりました。

BtoC事業(「LOHACO」と子会社である株式会社チャームの合計)につきましては、売上高が前年同期比で1億50百万円増収の209億13百万円(前年同期比0.7%増)となりました。主力事業の「LOHACO」は火災の影響を受け前年同期比で減収となっておりますが、「AVC日高」の本格稼働開始等により順調に回復してきており、取扱商品数についても順次拡大するとともに、メーカー様と協業し、当社独自商品(暮らしになじむ商品等)の拡充にも注力しております。また、平成29年7月にペット・ガーデニング用品を専門に取り扱う株式会社チャームの子会社化が増収に大きく寄与いたしました。サービス面においては、当社独自の配送サービスである「Happy On Time」に「置き場所指定配送」「ダンボール回収」などの機能を追加導入し、お客様から高い評価をいただいております。これにより、お客様の利便性と配送効率が同時に向上することから、他社との差別化に繋がるものと確信しており、順次サービス対象エリアの拡大を検討しております。

また、BtoC事業の新たな収益源となるマーケットプレイス(注3)は、出店者が113ストアまで拡大しております。

以上の結果、両事業を合計したeコマース事業の売上高は1,687億67百万円(前年同期比3.7%増)となりました。売上総利益は、オフィス生活用品やMRO商材等の増収等により、404億73百万円(前年同期比9.2%増)となりました。

販売費及び一般管理費は、出荷能力を補完するために一部物流センターで実施した24時間稼働等による業務委託費の増加や、地代家賃等の固定費が増加し、前年同期比14.7%増加の380億0百万円となりました。売上高販管費比率については、固定費等の増加により前年同期比2.1ポイント増加の22.5%となりましたが、「LOHACO」の売上高の拡大と労働生産性の改善、コスト削減を始めとする経営体質強化活動(KAIZEN活動)等により、当連結会計年度末に向けて売上高販管費比率は低下していくことを見込んでおります。

これらの結果、当第2四半期連結累計期間のeコマース事業における営業利益は24億72百万円(前年同期比36.9%減)となりました。

 

<ロジスティクス事業>

子会社である株式会社エコ配の売上高が増加しました。株式会社エコ配は営業損失を計上しておりますが、収益性には改善傾向が見られており、引き続き、利益改善のため全力を挙げて配送事業の構造改革に取り組んでまいります。

また、当第2四半期連結会計期間において株式会社エコ配が株式会社ecoプロパティーズを新規設立し、連結子会社としております。株式会社ecoプロパティーズは不動産のアセットマネジメント事業を主力事業とする会社であり、当第2四半期連結会計期間においては、「ALP首都圏」、「ALP福岡」売却に関する不動産取引の仲介を行っております。これにより売上高が増加し、当第2四半期連結累計期間における営業利益の黒字化に大きく貢献いたしました。

この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は32億6百万円(前年同期比51.4%増)、営業利益は4億46百万円(前年同期は営業損失2億57百万円)となっております。

 

<その他>

子会社である嬬恋銘水株式会社の売上高が増加しました。前期に製造ラインを増設し販売も好調に推移したことにより売上高は順調に拡大しております。また販路の拡大による生産量の拡大と稼働率上昇による生産性向上により黒字を確保することが出来ました。

当第2四半期連結累計期間の売上高は4億66百万円(前年同期比18.4%増)、営業利益は12百万円(前年同期は営業損失24百万円)となっております。

 

 

(注1)Private Brandの頭文字をとった略称で、小売業者が独自に商品を開発し、他の製造業者に製造を依頼し、小売業者が作ったブランドネームを冠したものを指します。

 (注2) Maintenance, Repair and Operationsの頭文字をとった略称で、工場・建設現場等で使用される消耗品・補修用品等の間接材全般を指します。

(注3)Webサイトを通じて買い手と売り手を結びつける市場のことで、当社が商品を販売するのではなく、売り場を提供し出店者と消費者(BtoC)の取引を促す電子市場サービスを指します。

 

(2)資産、負債及び純資産の状況

当第2四半期連結会計期間において、前述の通り、「ALP首都圏」および「ALP福岡」の土地、建物等を譲渡いたしました。これによる財政状態に与える影響は以下の通りであります。

資産の部では、現金及び預金が206億0百万円増加、有形固定資産が197億26百万円減少、繰延税金資産が21億12百万円減少いたしました。負債の部では、火災損失引当金が68億46百万円減少いたしました。

その他の財政状態の増減は以下の通りであります。

 

(資産の部)

当第2四半期連結会計期間末における総資産は1,512億0百万円となり、前連結会計年度末と比べ44億78百万円減少いたしました。主な増加要因は、「AVC関西」および「AVC日高」等に係る設備投資による支出があったものの、前述の「ALP首都圏」等の売却による収入があり現金及び預金が8億73百万円、受取手形及び売掛金が18億42百万円、商品及び製品が24億0百万円増加したことであります。主な減少要因は、「AVC関西」等の設備投資による増加に対し、「ALP首都圏」等の資産の減少により、有形固定資産が104億86百万円減少したことであります。

 

(負債の部)

当第2四半期連結会計期間末における負債は1,024億5百万円となり、前連結会計年度末と比べ70億41百万円減少いたしました。主な増加要因は、支払手形及び買掛金が35億94百万円、短期借入金が10億58百万円、未払金が11億1百万円増加したことであります。主な減少要因は、前連結会計年度末が金融機関休業日であった影響等により電子記録債務が43億77百万円減少し、「ALP首都圏」の譲渡等に伴い、火災損失引当金が79億59百万円減少したことであります。

 

(純資産の部)

当第2四半期連結会計期間末における純資産は487億95百万円となり、前連結会計年度末と比べ25億63百万円増加いたしました。主な増加要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上33億93百万円に対し、配当金の支払9億16百万円等により、利益剰余金が24億41百万円増加したことであります。

以上の結果、自己資本比率は32.2%(前連結会計年度末は29.6%)となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は478億97百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億37百万円増加いたしました。なお、当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は、30億79百万円(前年同期は、96億37百万円の獲得)となりました。これは税金等調整前四半期純利益65億91百万円、固定資産の減損損失、減価償却費とソフトウエア償却費およびのれん償却額の合計38億47百万円の増加要因に対し、未収入金の増加17億39百万円、仕入債務の減少15億81百万円、法人税等の支払15億2百万円、火災損失引当金の減少79億59百万円の減少要因があったこと等によります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は、65億49百万円(前年同期は、30億4百万円の使用)となりました。これは、「ALP首都圏」等に係る有形固定資産の売却による収入206億0百万円の増加要因に対し、主に「AVC関西」等に係る有形固定資産の取得による支出98億61百万円、ソフトウエアの取得による支出16億1百万円、差入保証金の差入による支出20億49百万円の減少要因があったこと等によります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、26億33百万円(前年同期は、11億48百万円の獲得)となりました。これは借入金の返済による支出14億85百万円、配当金の支払9億16百万円等の減少要因があったことによります。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

該当事項はありません。

 

(6) 主要な設備

当第2四半期連結累計期間において、以下の主要な設備を売却しております。

会社名

事業所名
(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

帳簿価額(百万円)

売却年月日

建物及び
構築物

土地
(面積㎡)

その他

有形

固定資産

合計

提出会社

ASKUL Logi PARK 首都圏

(埼玉県入間郡三芳町)

eコマース

事業

物流

センター

8,654

4,726

(55,062.47)

100

13,481

平成29年

11月20日

提出会社

ASKUL Logi PARK 福岡

(福岡県福岡市東区)

eコマース

事業

物流

センター

4,324

1,781

(24,905.06)

27

6,133

平成29年

11月20日