第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。 

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間(平成29年5月21日から平成30年2月20日まで)におけるわが国経済は、雇用環境等に引き続き改善が見られた一方、株価や為替の不安定な動向や、個人消費にも停滞感があるなど景気の回復は足踏み状態が続いております。

このような状況の中、当社グループが属するeコマース市場は引き続き成長が見込まれているものの、小売業と通販大手の提携の動きが加速する等、競争が激化しております。また、配送ドライバー不足等に起因する配送運賃の上昇傾向等もあり予断を許さない状況となっております。

当社グループは、当連結会計年度(平成30年5月期)を、「ASKUL Logi PARK 首都圏(以下、「ALP首都圏」)」火災(平成29年2月16日に発生)から完全復活する基礎固めの年と位置づけております。

平成30年5月期においては、「LOHACO」の商品出荷能力の回復およびさらなる効率化を目指しており、平成29年10月に本格稼働させた「ASKUL Value Center 日高(以下、「AVC日高」)」は順調に稼働を開始し、「LOHACO」のサービスレベルは概ね従前の状態にまで回復しております。また、平成29年9月に稼働を開始した関西以西の基幹拠点となる「ASKUL Value Center 関西(以下、「AVC関西」)」は順調に立ち上がり、平成30年2月に本格稼働いたしました。

また、完全復活の一助とすべく、第2四半期連結会計期間において、火災により大きな損傷を受けた「ALP首都圏」については、東急不動産株式会社が出資する特定目的会社への売却を決定し、平成29年11月20日に譲渡いたしました。当社は今回の火災を契機に、当社の原点である「持たざる経営」へ回帰することを決め、「ASKUL Logi  PARK 福岡(以下、「ALP福岡」)」も併せて譲渡いたしました。なお、「ALP首都圏」は全棟解体・新築され、約1年半後に最新の防災設備が導入された安心安全な物流センターとなり、「ALP福岡」は譲渡後も賃借使用し、継続して安定稼働しております。

当第3四半期連結累計期間の業績については、火災影響等を織り込んだ通期業績予想に対して順調に推移いたしました。

売上高は前年同期比4.9%の増収となりました。主力分野であるeコマース事業のBtoB事業が前年同期比3.7%の増収と順調に推移したことが寄与しました。一方、BtoC事業は、主力事業の「LOHACO」において、出荷量に制限がある中、販促等も抑制せざるを得なかったこと、また、当第3四半期連結累計期間中は火災発生前に比べて取扱商品数が少なかったことにより減収となったものの、ペット・ガーデニング用品を専門に扱う株式会社チャームの買収・子会社化による売上高増が大きく寄与し、BtoC事業全体では7.3%の増収となりました。

売上総利益は、PB商品(注1)の拡大等により、BtoB事業とBtoC事業ともに売上総利益率が上昇したことが寄与し増加いたしました。一方、販売費及び一般管理費は、「AVC日高」等の新設物流センターにおいて高度自動化を支える物流設備等が導入途上にあり、その中で出荷業務を余儀なくされたため、「ALP首都圏」並みの労働生産性には至っていないことから物流変動費が一時的に増加し、また、「AVC関西」本格稼働前の地代家賃等の負担が重く、売上高固定費比率が上昇したため、営業利益は減益となりました。

この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高は2,639億78百万円(前年同期比4.9%増)となりました。各段階利益については、eコマース事業のBtoB、BtoC両事業で粗利率が改善し、「AVC日高」、「AVC関西」の順調な稼働開始とKAIZEN活動の着実な成果により、営業利益39億36百万円(前年同期比41.2%減)、経常利益37億14百万円(前年同期比44.1%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、「ALP首都圏」および「ALP福岡」に係る土地および建物等の売却損益等を計上したことから、46億50百万円(前年同期は、親会社株主に帰属する四半期純損失29億25百万円)となり、通期業績予想を達成しております。小売業、通販大手の提携の動きが加速し、より一層競争が激化することが予想されることから、第4四半期連結会計期間においては、中長期的な企業価値向上のため、「LOHACO」の規模拡大の施策実施に注力してまいります。

 

セグメント別の業績につきましては、以下のとおりです。

<eコマース事業>

BtoB事業につきましては、新規のお客様数が着実に増加していることや、前期から引き続く取扱商材の拡大や販促効果等が順調に寄与したことにより、売上高は前年同期と比較して増収となりました。商品の種類別でみると、店舗等で頻繁にご利用される日用消耗品や消耗紙、オフィスでご利用される飲料等の生活用品が成長を牽引し、注力分野であるMRO商材(注2)、医療・介護施設向け商材の売上高も拡大し、前年同期比で80億48百万円増収の2,232億42百万円(前年同期比3.7%増)となりました。

BtoC事業(「LOHACO」と連結子会社である株式会社チャームの合計)につきましては、売上高が前年同期比で23億98百万円増収の352億62百万円(前年同期比7.3%増)となりました。主力事業の「LOHACO」は火災の影響を受け前年同期比で減収となっておりますが、「AVC日高」の本格稼働開始等により順調に回復してきており、取扱商品数についても順次拡大するとともに、メーカー様と協業し、当社独自商品(暮らしになじむ商品等)の拡充にも注力しております。また、平成29年7月に実施したペット・ガーデニング用品を専門に取り扱う株式会社チャームの子会社化が増収に大きく寄与いたしました。サービス面においては、当社独自の配送サービスである「Happy On Time」に「置き場所指定配送」「ダンボール回収」などの機能を追加導入し、お客様から高い評価をいただいております。

以上の結果、両事業を合計したeコマース事業の売上高は2,585億4百万円(前年同期比4.2%増)となりました。売上総利益は、オフィス生活用品やMRO商材等の増収等により、617億81百万円(前年同期比8.1%増)となりました。

販売費及び一般管理費は、出荷能力を補完するために一部物流センターで実施した24時間稼働等による業務委託費の増加や、地代家賃等の固定費が増加し、前年同期比16.4%増加の582億60百万円となりました。売上高販管費比率については、固定費等の増加により前年同期比2.3ポイント増加の22.5%となりました。

これらの結果、当第3四半期連結累計期間のeコマース事業における営業利益は35億21百万円(前年同期比50.3%減)となりました。

 

<ロジスティクス事業>

子会社である株式会社エコ配の売上高が増加しました。株式会社エコ配は営業損失を計上しておりますが、収益性には改善傾向が見られており、引き続き、利益改善のため全力を挙げて配送事業の構造改革に取り組んでまいります。

また、第2四半期連結会計期間において株式会社エコ配は株式会社ecoプロパティーズを新規設立し、連結子会社としております。株式会社ecoプロパティーズは不動産のアセットマネジメント事業を主力事業とする会社であり、「ALP首都圏」、「ALP福岡」売却に関する不動産取引の仲介、不動産コンサルティング等を行っております。これにより売上高が増加し、当第3四半期連結累計期間における営業利益の黒字化に大きく貢献いたしました。

この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は55億91百万円(前年同期比72.3%増)、営業利益は10億28百万円(前年同期は営業損失3億56百万円)となっております。

 

<その他>

子会社である嬬恋銘水株式会社の売上高が増加しました。前期に製造ラインを増設し販売も好調に推移したことにより売上高は順調に拡大しております。また販路の拡大による生産量の拡大と稼働率上昇による生産性向上により黒字を確保することが出来ました。

当第3四半期連結累計期間の売上高は7億10百万円(前年同期比22.5%増)、営業利益は7百万円(前年同期は営業損失36百万円)となっております。

  

(注1)Private Brandの頭文字をとった略称で、小売業者が独自に商品を開発し、他の製造業者に製造を依頼し、小売業者が作ったブランドネームを冠したものを指します。

 (注2) Maintenance, Repair and Operationsの頭文字をとった略称で、工場・建設現場等で使用される消耗品・補修用品等の間接材全般を指します。

 

(2) 資産、負債及び純資産の状況

当第3四半期連結累計期間において、前述の通り、「ALP首都圏」および「ALP福岡」の土地、建物等を譲渡いたしました。この取引発生時の財政状態に与える影響は以下の通りであります。

資産の部では、現金及び預金が206億0百万円増加、有形固定資産が197億26百万円減少、繰延税金資産が21億12百万円減少いたしました。負債の部では、火災損失引当金が68億46百万円減少いたしました。

その他の財政状態の増減は以下の通りであります。

 

(資産の部)

当第3四半期連結会計期間末における総資産は1,69716百万円となり、前連結会計年度末と比べ14037百万円増加いたしました。主な増加要因は、「AVC関西」および「AVC日高」等に係る設備投資等による支出があったものの、前述の「ALP首都圏」等の売却による収入があり現金及び預金が3億46百万円、受取手形及び売掛金が884百万円、商品及び製品が3870百万円、「AVC関西」に導入した設備に係るセールアンドリースバック取引等で未収入金が12795百万円増加したことであります。主な減少要因は、「AVC関西」のリース資産等の取得による増加に対し、「ALP首都圏」等の建物及び構築物、土地等の減少により、有形固定資産が4381百万円減少したことであります。

 

(負債の部)

当第3四半期連結会計期間末における負債は1,20514百万円となり、前連結会計年度末と比べ11067百万円増加いたしました。主な増加要因は、支払手形及び買掛金が4968百万円、短期借入金が880百万円、主に「AVC関西」の設備投資等による未払金が5542百万円、長期リース債務が10078百万円増加したことであります。主な減少要因は、前連結会計年度末が金融機関休業日であった影響により電子記録債務が4036百万円減少し、「ALP首都圏」の譲渡に伴い、火災損失引当金が7960百万円減少したことであります。

 

(純資産の部)

当第3四半期連結会計期間末における純資産は492億2百万円となり、前連結会計年度末と比べ2970百万円増加いたしました。主な増加要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上4650百万円に対し、配当金の支払1832百万円等により、利益剰余金が2781百万円増加したことであります。

以上の結果、自己資本比率は28.9%(前連結会計年度末は29.6%)となりました。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

(5) 主要な設備

当第3四半期連結累計期間において、以下の主要な設備を売却しております。

会社名

事業所名
(所在地)

セグメントの名称

設備の内容

帳簿価額(百万円)

売却年月日

建物及び
構築物

土地
(面積㎡)

その他

有形

固定資産

合計

提出会社

ASKUL Logi PARK 首都圏

(埼玉県入間郡三芳町)

eコマース

事業

物流

センター

8,654

4,726

(55,062.47)

100

13,481

平成29年

11月20日

提出会社

ASKUL Logi PARK 福岡

(福岡県福岡市東区)

eコマース

事業

物流

センター

4,324

1,781

(24,905.06)

27

6,133

平成29年

11月20日