第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

なお、2020年5月1日に行われた当社連結子会社であるASKUL LOGIST株式会社と西湘運輸株式会社との企業結合について、前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、第2四半期連結会計期間に確定したため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間(2020年5月21日から2021年2月20日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大により個人消費・企業活動が停滞し、2021年1月には11都府県を対象として再び緊急事態宣言が発令されるなど依然として先行きは不透明な状況となっております。

新型コロナウイルス感染症拡大による影響が多くの業種において需要低迷を招く中、当社グループが属するeコマース市場は、新しい生活様式における人との接触を減らす購買活動としての役割への期待が高く、需要は増加傾向にあります。一方で、配送ドライバー不足等に起因した配送運賃の高止まりや同業他社とのサービス品質競争が続いており、楽観視できない経営環境が続いております。
 このような状況の中、主力分野であるeコマース事業のBtoB事業は、eコマース市場拡大を機会と捉え、「働く人のライフラインとして全ての仕事場に信頼されるサービスを提供する」をミッションに、さらなる事業成長を推進しております。BtoC事業は、2023年5月期の「LOHACO」営業利益黒字化の実現に向け、構造改革に取り組んでおります。

当第3四半期連結累計期間においては、2020年4月の緊急事態宣言以降に落ち込んだBtoB事業の売上高成長率が2020年5月の緊急事態宣言解除後は堅調に推移し、また手指消毒液やマスク等の新型コロナウイルス感染対策商品の特需が継続したため、BtoB事業は増収大幅増益となり、BtoC事業の「LOHACO」も損益改善が計画通り進捗しました。

この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、同期間では売上高が初めて3,000億円突破の3,130億3百万円(前年同期比4.5%増)、営業利益102億86百万円(前年同期比62.3%増)、経常利益102億36百万円(前年同期比63.8%増)、特別損失として2021年2月13日に発生した福島県沖地震による災害損失2億48百万円(主に、仙台DMCでの商品破損に伴うたな卸資産処分損)を計上し、親会社株主に帰属する四半期純利益は61億50百万円(前年同期比49.4%増)となり、いずれの段階利益も通期の過去最高益を上回りました。

 

セグメント別の経営成績につきましては、以下のとおりです。

<eコマース事業>

当社グループの主力分野であるBtoB事業につきましては、2020年4月の緊急事態宣言発令によるお客様の事業活動の自粛の影響を受けて売上高が落ち込みましたが、2020年5月の緊急事態宣言解除後は、中小企業のお客様を中心に、コロナ禍で事業活動を再開、継続していくために必要となった手指消毒液やマスクに加え、使い捨てグローブやパーティションなどの感染対策商品に対する需要が増加したことにより、売上高成長率は堅調に推移しました。中堅・大企業のお客様のオフィス用品の需要も回復基調にあり、またeコマース需要の増加による梱包資材等のMRO(注1)商材や、取扱い商材数が830万アイテムを超え品揃え強化に注力しているロングテール商材の売上高も伸長したことから、当第3四半期連結累計期間は増収となりました。
 従来から強化しておりますSEO(注2)の効果に加え、経済産業省および厚生労働省からの要請を受けて実施しております手指消毒液の優先お届け等をきっかけに取引を開始した医療機関・介護施設のお客様等、新規のお客様が増加しております。稼働率も新規・既存のお客様ともに高まっており、当社サービスを継続してご利用いただけるよう、商材の拡大やお届け品質の向上に取り組んでおります。

この結果、BtoB事業の売上高は、前年同期比で93億54百万円増収2,563億19百万円(前年同期比3.8%増)となりました。
 BtoC事業につきましては、「サイバーサンデー」や「超PayPay祭」などの販促効果もあり、売上高は順調に伸長しております。損益改善については、コロナ禍の自粛生活が続く中で、付加価値の高い商品の提案や、販売価格の適正化等により商品粗利率の向上が進み、売上総利益率の改善に寄与いたしました。第1四半期連結会計期間で大きく落ち込んだ広告収入も第2四半期連結会計期間以降は従来の水準まで回復してきております。新商品としては、2020年11月からオンライン形式で開催した「暮らしになじむLOHACO展.com」にて、大手日用品メーカー23社とともに企画開発した独自価値商品を発表し、30商品を販売いたしました。今年の「LOHACO展」は、これまでの「デザイン」「サステナブル」に加えて、コロナ禍での新しい生活様式に着目した「暮らしのお悩み解決」をテーマに掲げ、前年を大きく上回るお客様にサイトを訪問いただきました。引き続きメーカーとの共創を強化してまいります。

この結果、「LOHACO」の売上高は、前年同期比で34億61百万円増収の388億34百万円(前年同期比9.8%増)となり、BtoC事業合計でも、前年同期比で43億24百万円増収508億89百万円(前年同期比9.3%増)となりました。

以上より、両事業を合計したeコマース事業の売上高は3,072億8百万円(前年同期比4.7%増)となりました。差引売上総利益は、継続的な原価低減活動に加え、感染対策商品をはじめとする商品利益率の高い商品の売上高が伸長し、「LOHACO」における売上総利益率の改善も進んだことから、774億97百万円(前年同期比10.3%増)となりました。
 当第3四半期連結累計期間に、期末決算賞与に係る引当金等9億20百万円を計上したものの、両事業の増収および「LOHACO」におけるヤフー株式会社との連携強化による販促費、固定費の抑制が寄与し、売上高販管費比率は前年同期比0.2ポイント減少し、販売費及び一般管理費が662億74百万円となり、営業利益は112億22百万円(前年同期比74.9%増)となりました。
 
<ロジスティクス事業>

当第3四半期連結累計期間においては、2020年11月に開始した物流業務受託に係る固定費負担(開始前の物流センター賃料を含む)の影響により、営業損失となりました。
 この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は52億64百万円(前年同期比0.9%減)、営業損失は9億74百万円(前年同期は営業損失1億8百万円)となっております。

なお、第1四半期連結会計期間において、連結子会社でありました株式会社エコ配の株式を一部譲渡したため、第1四半期連結会計期間末をもって、同社および同社の子会社である株式会社ecoプロパティーズを連結の範囲から除外しております。
 

<その他>

嬬恋銘水株式会社の売上高は概ね前年同期並みで進捗し、利益率の高い商品の増収により増益となりました。
 この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は10億2百万円(前年同期比0.7%減)、営業利益は73百万円(前年同期比44.7%増)となっております。

 

(注)  1 Maintenance, Repair and Operationsの頭文字をとった略称で、工場・建設現場・倉庫等で使用される消耗品・補修用品等の間接材全般を指します。

      2 Search Engine Optimizationの頭文字をとった略称で、サーチエンジンで商品を検索した際に当社のWEBサイトが上位に掲載される施策を指します。

 

 

②財政状態の状況

(資産の部)

当第3四半期連結会計期間末における総資産は1,957億13百万円となり、前連結会計年度末と比べ215億67百万円増加いたしました。これは主に、当第3四半期連結会計期間末日が金融機関の休日であったため、決済日が四半期連結会計期間末日である電子記録債務が四半期連結会計期間末残高に86億40百万円含まれていたこと等により現金及び預金が99億97百万円、受取手形及び売掛金が85億91百万円増加したことによるものであります。

(負債の部)

 当第3四半期連結会計期間末における負債は1,381億1百万円となり、前連結会計年度末と比べ167億80百万円増加いたしました。これは主に、前述の理由により電子記録債務が87億30百万円、支払手形及び買掛金が77億19百万円増加したことによるものであります。

(純資産の部)

当第3四半期連結会計期間末における純資産は576億12百万円となり、前連結会計年度末と比べ47億86百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益を61億50百万円計上したのに対し、配当金の支払いが19億41百万円あったこと等により、利益剰余金が42億3百万円増加したことによるものであります。
 以上の結果、自己資本比率は29.2%(前連結会計年度末は30.1%)となりました。

 

(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(3) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。