第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生または前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

 ① 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間(2021年5月21日から2022年2月20日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響で断続的に実施されていた緊急事態宣言等が2021年9月末に全面的に解除されたこと等により、一部で持ち直しの動きが見られるものの、年明けより新たな変異株の感染が急拡大する等、依然として先行きは不透明な状況となっております。

当社グループが属するeコマース市場は、新型コロナウイルス感染症拡大による影響から、新しい生活様式における人との接触を減らす購買活動としての役割に対する期待が高く、成長が続いております。一方で、同業他社とのサービス品質競争は続いており、お客様の様々なご要望にお応えしながら、持続的な増収増益を実現していくことが経営課題となっております。

このような状況の中、当社グループは2022年5月期を、中期経営計画(2022年5月期~2025年5月期)実現に向けた足固めの年として位置付けており、営業利益は確保しながら、積極的に設備投資を実行しております。主力分野であるeコマース事業のBtoB事業は、取扱い商材数の拡大や新WEBサイトの構築等を進めておりますが、中期経営計画の大きな成長の原動力となる新WEBサイトについては、当初想定しきれなかった開発ボリュームの追加等により工数が増加したこと、また、確実なリリースを実現するために開発体制を大幅に強化することから、45億円の追加投資(注1)を実行することといたしました。BtoC事業は、2023年5月期の「LOHACO」営業利益黒字化およびその後の成長に向け、収益改善に取り組んでおります。

当第3四半期連結累計期間において、BtoB事業は、新型コロナウイルス感染対策商品の特需の減少があったものの、成長分野である生活用品・MRO(注2)商材の売上高の伸長により増収となりました。一方、期初計画通りではありますが、特需の減少等による売上総利益率の減少と「ASKUL東京DC」の稼働開始前の賃料発生により減益となりました。BtoC事業は、Zホールディングスグループ等との販促の連携強化により増収となり、また、収益改善は変動費比率の改善(「収益認識に関する会計基準」等適用の影響を除く実質値)に加え、「LOHACO本店」リニューアルに伴う固定費の削減により着実に進捗しております。

ロジスティクス事業は、物流業務受託の拡大等により大幅に収益が改善し、当第3四半期連結会計期間(3か月)においては営業損失から営業利益への転換を達成しております

この結果、当第3四半期連結累計期間の当社グループの業績は、売上高3,179億94百万円(前年同期比1.6%増、実質前年同期比2.9%増(注3))、営業利益106億37百万円(前年同期比3.4%増)、経常利益106億46百万円(前年同期比4.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益71億31百万円(前年同期比15.9%増)となり、第3四半期連結累計期間としては、売上高、営業利益、経常利益および親会社株主に帰属する四半期純利益いずれも過去最高となりました。

なお、第1四半期連結会計期間の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を適用しており、当第3四半期連結累計期間の売上高は41億44百万円減少しております。

 

 

セグメント別の経営成績につきましては、以下のとおりです。

<eコマース事業>

当社グループの主力分野であるBtoB事業につきましては、売上高は堅調に推移しました。手指消毒液やマスク等の新型コロナウイルス感染対策商品の特需の減少があったものの、様々な仕事場で利用される飲料等の生活用品商材、eコマース需要の増加による梱包資材等のMRO商材、品揃え強化に注力するロングテール商材等の売上高が伸長したことから、当第3四半期連結累計期間は増収となりました。

お客様基盤も順調に拡大基調にあることから、戦略的に強化する医療・介護業種および製造業を中心に、それぞれの業種で必要となる専門商材の品揃えを拡大することで、当社サービスを継続してご利用いただけるように取り組んでおります。

この結果、BtoB事業の売上高は、前年同期比で19億68百万円増収2,582億87百万円(前年同期比0.8%増、実質前年同期比2.0%増)となりました。

BtoC事業につきましては、2021年6月に「LOHACO本店」をヤフー株式会社が提供するシステム基盤に移行し、新本店としてリニューアルオープンいたしました。集客、サイト基盤、決済をはじめとしたZホールディングスグループの基盤を活用することでお客様拡大とコスト削減を実現し、当社グループは強みであるオリジナル商品、物流、お客様とのコミュニケーションに、より一層資源を集中させ、さらなる成長を進めてまいります。当第3四半期連結累計期間においては、リニューアルした「LOHACO本店」の継続的な機能改善を進めるとともに、ソフトバンク株式会社、ヤフー株式会社と連携した大型販促を実施してまいりました。

この結果、「LOHACO」の売上高は、前年同期比で14億15百万円増収の402億50百万円(前年同期比3.6%増、実質前年同期比5.3%増)となり、BtoC事業合計で、前年同期比で17億62百万円増収526億52百万円(前年同期比3.5%増、実質前年同期比5.0%増)となりました。

以上の結果、両事業を合計したeコマース事業の売上高は3,109億39百万円(前年同期比1.2%増、実質前年同期比2.5%増)となりました。差引売上総利益は、感染対策商品をはじめとする利益率の高い商品の売上高の減少により、売上総利益率が前年同期比で0.5ポイント減少(実質前年同期比0.6ポイント減少)したことから、769億13百万円(前年同期比0.8%減、実質前年同期比0.2%増)となりました。

「LOHACO本店」リニューアルに伴う固定費削減や「LOHACO」および連結子会社株式会社チャームの物流費の改善、決算賞与に係る引当金の減少等により、売上高販管費比率が前年同期比0.3ポイント減少(実質前年同期比0.3ポイント減少)し、販売費及び一般管理費が662億48百万円となり、営業利益は106億64百万円(前年同期比5.0%減)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は41億44百万円減少しております。

 

<ロジスティクス事業>

ASKUL LOGIST株式会社の当社グループ外の物流業務受託の拡大により、売上高が増加いたしました。当第3四半期連結累計期間においては、物流業務受託の準備期間に係る物流センター賃料等の費用負担が減少したことから前年同期比で営業損益は大幅に改善し、当第3四半期連結会計期間(3か月)においては営業損失から営業利益への転換を達成しております。

この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は64億73百万円(前年同期比23.0%増)、営業損失は43百万円(前年同期は営業損失9億74百万円)となっております。なお、収益認識会計基準等を適用したことによる影響はございません。

 

<その他>

嬬恋銘水株式会社での飲料水の販売が「LOHACO」を含めて好調であることから売上高は増加しました。

また、建設中であった新製造ラインが2021年11月に完成し、稼働を開始したことから、今後の売上成長を加速させてまいります。一方、当第3四半期連結会計期間(3か月)では、稼働直後であることもあり工場全体の製造数量が想定値まで伸びておらず売上総利益率が低下したこと等から当第3四半期連結累計期間において増収減益となりました。

この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は10億75百万円(前年同期比7.3%増)、営業利益は33百万円(前年同期比54.4%減)となっております。なお、収益認識会計基準等を適用したことによる影響はございません。

 

 

(注) 1 追加投資を含めた投資予定総額は105億円となります。追加投資は中期経営計画の全体予算の中で可及的に吸収予定です。

2 Maintenance, Repair and Operationsの頭文字をとった略称で、工場・建設現場・倉庫等で使用される消耗品・補修用品等の間接材全般を指します。

3 2021年5月期から収益認識会計基準等を適用したと仮定した場合の前年同期比です。

 

②財政状態の状況

(資産の部)

当第3四半期連結会計期間末における総資産は1,955億47百万円となり、前連結会計年度末と比べ54億40百万円増加いたしました。これは主に、受取手形及び売掛金が43億52百万円、ソフトウエア仮勘定が30億86百万円増加した一方、現金及び預金が17億65百万円減少したことによるものであります。

  (負債の部)

当第3四半期連結会計期間末における負債は1,367億38百万円となり、前連結会計年度末と比べ58億35百万円増加いたしました。これは主に、当第3四半期連結会計期間末日が金融機関の休日であったため、決済日が四半期連結会計期間末日である電子記録債務が四半期連結会計期間末残高に79億10百万円含まれていたこと等により電子記録債務が56億51百万円、支払手形及び買掛金が45億12百万円増加した一方、長期借入金(1年内返済予定を含む)が22億51百万円、未払法人税等が13億48百万円減少したことによるものであります。

(純資産の部)

当第3四半期連結会計期間末における純資産は588億8百万円となり、前連結会計年度末と比べ3億95百万円減少いたしました。これは主に、資本効率向上および株主還元を目的とした自己株式の取得を進めていることによる自己株式の増加により45億20百万円減少した一方、親会社株主に帰属する四半期純利益71億31百万円の計上に対し、配当金の支払いが30億73百万円あったこと等により、利益剰余金が40億51百万円増加したことによるものであります。

以上の結果、自己資本比率は29.8%(前連結会計年度末は30.9%)となりました。

 

(2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(3) 研究開発活動

該当事項はありません。

 

(4)主要な設備

前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設等について、当第3四半期連結累計期間に著しい変更があったものは、以下のとおりであります。

会社名

事業所名
(所在地)

セグメント

の名称

設備の内容

投資予定額

資金調達

方法

着手

年月

完了予定

年月

完成後の
増加能力

総額
(百万円)

既支払額
(百万円)

提出会社

本社

(東京都江東区)

eコマース事業

新WEBサイト

構築

10,504

(注)2

5,868

自己資金

2020年

2月

2023年5月期

下期

(注)1

 

(注)1 完成後の増強能力についての記載は困難なため、省略しております。

  2 前連結会計年度の設備の新設の計画において、投資予定額を6,004百万円としておりましたが、 10,504百万円に変更しております。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。