(1)業績
当連結会計年度(平成29年3月1日から平成30年2月28日まで)におけるわが国経済は、企業収益の向上や雇用情勢の改善など緩やかな回復基調ににあるものの、新興国経済の減速や英国のEU離脱問題、米国新政権の施策動向や朝鮮半島・中東地域における情勢不安など、依然として先行きが不透明な状況が続いております。
当社グループが事業の主体をおく水産小売業界においては、食の安心・安全に対する関心が一層高まるとともに節約志向・低価格志向がいまだに根強く続いております。他方、水産資源の枯渇や異常気象などによる漁獲量の減少に加えて、世界的規模の需要増により魚介類の仕入価格は依然として高騰傾向にあります。この消費性向と仕入環境により当社グループを取り巻く経営環境は引き続き厳しい状況で推移いたしました。
このような厳しい経営環境において、当社は収益改善を図るべく、商品開発をはじめとする新しい商品MDの導入や売り場の改善による既存店の強化を実施するとともに、利益確保が見込める優良物件への新規出店(鮮魚2店舗)及び不採算店舗等の退店(鮮魚5店舗)をいたしました。また、仕入効率化による原価率の低減、従業員1人当たり生産性向上のための要員見直し等を実施し、人件費及び諸経費の見直しを積極的に推進いたしました。
3月、4月は当初の目標通りに売上・利益が推移しましたが、5月のアニサキスによる食中毒の報道以降、売上が大幅に落ち込み、第3四半期後半以降には前年並みに回復してまいりましたが、その落ち込み分を補うことができませんでした。その結果、当連結会計年度における当社の売上高は131億48百万円(前期比2.6%減)、売上総利益は53億63百万円(前期比2.9%減)となりました。販売費及び一般管理費においては、不採算店の撤退(5店舗)及び全社的に経費の見直し・削減を行いましたが、売上高の減少を補うことができず、営業損失は56百万円(前期は7百万円の営業利益)、経常損失は57百万円(前期は11百万円の経常利益)、親会社株式に帰属する当期純損失は1億69百万円(前期は28百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
(鮮魚事業)
鮮魚事業の売上高は、118億17百万円(前期比3.3%減)となり、セグメント利益は3億32百万円(前期比37.1%減)となりました。
(飲食事業)
飲食事業の売上高は9億78百万円(前期比0.4%減)となり、セグメント利益は43百万円(前期比554.8%増)となりました。
(不動産事業)
不動産事業の売上高は3億99百万円(前期比18.1%増)となり、セグメント利益は37百万円(前期比43.2%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ17百万円増加し、当連結会計年度末には6億11百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
営業活動の結果、獲得した資金は79百万円(前連結会計年度比677.3%増)となりました。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
投資活動の結果、使用した資金は1億34百万円(前連結会計年度比59.6%減)となりました。
これは主に、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出等によるものであります。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
財務活動の結果、獲得した資金は73百万円(前連結会計年比49.0%減)となりました。
これは主に、短期借入金の増加による収入等によるものであります。
(1)仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年3月1日 至 平成30年2月28日) |
前年同期比(%) |
|
|
鮮魚事業 |
(千円) |
6,650,380 |
96.5 |
|
飲食事業 |
(千円) |
536,820 |
104.2 |
|
不動産事業 |
(千円) |
262,354 |
115.7 |
|
合計 |
(千円) |
7,449,555 |
97.6 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年3月1日 至 平成30年2月28日) |
前年同期比(%) |
|
|
鮮魚事業 |
(千円) |
11,817,015 |
96.7 |
|
飲食事業 |
(千円) |
978,514 |
99.6 |
|
不動産事業 |
(千円) |
353,352 |
118.0 |
|
合計 |
(千円) |
13,148,883 |
97.4 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)地域別販売実績
|
地域別 |
当連結会計年度 (自 平成29年3月1日 至 平成30年2月28日) |
||||
|
売上高(千円) |
構成比(%) |
前期比(%) |
|||
|
神奈川県 |
4,082,315 |
31.05 |
105.11 |
||
|
|
横浜市 |
2,073,235 |
15.77 |
101.27 |
|
|
|
|
金沢区 |
185,472 |
1.41 |
90.00 |
|
|
|
戸塚区 |
791,421 |
6.02 |
98.34 |
|
|
|
中区 |
518,062 |
3.94 |
107.41 |
|
|
|
西区 |
578,278 |
4.40 |
104.35 |
|
|
川崎市 |
201,621 |
1.53 |
63.11 |
|
|
|
|
川崎区 |
201,621 |
1.53 |
63.11 |
|
|
藤沢市 |
1,225,215 |
9.32 |
132.62 |
|
|
|
横須賀市 |
430,540 |
3.27 |
101.91 |
|
|
|
小田原市 |
151,702 |
1.15 |
88.91 |
|
|
東京都 |
1,826,756 |
13.89 |
100.71 |
||
|
埼玉県 |
215,384 |
1.64 |
181.71 |
||
|
静岡県 |
1,766,584 |
13.43 |
93.99 |
||
|
愛知県 |
745,922 |
5.67 |
77.87 |
||
|
岐阜県 |
308,403 |
2.35 |
102.04 |
||
|
石川県 |
590,704 |
4.49 |
104.14 |
||
|
和歌山県 |
187,692 |
1.43 |
85.49 |
||
|
奈良県 |
224,877 |
1.71 |
97.41 |
||
|
大阪府 |
608,199 |
4.63 |
95.87 |
||
|
兵庫県 |
1,244,506 |
9.46 |
96.07 |
||
|
広島県 |
1,150,945 |
8.75 |
103.14 |
||
|
徳島県 |
196,591 |
1.50 |
93.29 |
||
|
合計 |
13,148,883 |
100.00 |
97.36 |
||
(注)金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループが対処すべき課題は、利益体質をより強固に確立することであります。
このため、継続して経営全般の見直しを図り、事業環境の急激な変化に対応するため、経営戦略を迅速かつ確実に実行し、収益基盤の拡大及び増強に資する組織体系を構築してまいります。そして既存店舗の営業力の強化、徹底したローコスト経営を実現することで収益構造の改善を図ります。
平成31年2月期の基本方針は以下のとおりです。これらの諸施策は順次取り組みを開始しております。
① 既存店の強化と採算店の計画的な出店
・既存の各店舗において、要員・品揃え・価格戦略・サービス等を再度検証し改善することにより収益改善を図る。
・収益改善の推進につながる物件への出店を計画的に展開する。
② 仕入の適正化・効率化による原価率低減
・適正仕入によるロスの削減により原価率の低減を図る。
・包装資材・販売消耗品の発注体制の見直し及び在庫管理の徹底によるコスト削減を図る。
③ 人材効率の高度化
・人員の適正配置による人材効率の高度化を進めるとともに、パート・アルバイトを含む従業員の教育に力点を置き、収益向上のための戦略たり得る人材を育成する。
④ 経費削減の継続的実施
・人件費、店舗運営経費等すべての経費の再検証を実施し、無駄のない効率的な会社運営、店舗運営を目指す。
⑤ 新規事業による利益の創出
・新規事業として当社のオリジナル商品を中心とした卸し事業を拡大する。
今後当社グループは、上記諸施策をさらに推進することにより、収益基盤の拡大及び増強を図り、上場企業としての社会的責任を十分に認識した経営を確立してまいります。
本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成30年2月28日)現在において当社グループが判断したものであります。また、以下の記載は当社グループの事業等のリスクをすべて網羅するものではありませんのでご留意ください。
(1) 一般的リスク
当社グループは一般消費者を対象とする鮮魚小売業及び飲食業を営んでいるため、国内景気、消費動向、天候等の気象条件、競合他社との店舗間競争の状況等の要因が、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(2) 食品の安全性のリスク
近年、外国産の食品の安全性に関する問題に加えて、放射能汚染の問題等、食の安全を脅かす事態は深刻になっております。当社グループにとっても食の安全性が重要な問題であると認識しており、従来より、安全性や鮮度面を重視した売場づくりに最大限の注意を払っております。しかしながら、社会全般にわたる一般的な問題が発生し、魚介類ないし生鮮食品に対する敬遠ムードが高まった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3) 消費変動リスク
一般消費者の生鮮魚介類の購入量は安定的に推移しているものの、購入額は減少傾向にあります。その反面、世界の魚介類の消費量は増加しており、一部の魚介類に対する漁獲量の制限の動き、魚価の高騰も見られます。また、我が国における魚食文化の後退による魚離れ、人口減少による生鮮魚介類購入額の減少が加速するなど、これらの傾向が持続し又は急激に変化した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(4) 法的規制等に関するリスク
当社グループは大規模小売店舗立地法、食品衛生法その他食品の安全管理、環境、リサイクルに関する法令等、様々な法的規制を受けております。また、会計基準、税法等の規制も受けております。これらの規制が変更もしくは強化され、又は新たな規制が設定された場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(5) 自然災害等によるリスク
当社グループは鮮魚事業における各店舗において対面販売を行っておりますため、自然災害、事故等が店舗の営業の継続に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、かかる事態に備え、事故防止の体制及び緊急時の体制を整備しております。しかしながら、大規模な自然災害又は事故が発生した場合、当社グループの事業活動に著しい支障が生じ、業績に影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
特記事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成30年2月28日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたり必要となる見積りは、過去の実績を勘案し合理的な基準に基づいて判断しております。なお、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度の売上高は、131億48百万円(前期比2.6%減)となりました。
鮮魚事業は、アニサキスによる食中毒の報道以降、売上が大幅に落ち込みました。また、新規に2店舗出店いたしましたが、不採算店を5店舗を退店したこと等により売上が減少し、売上高は118億17百万円(前期比3.3%減)となりました。
飲食事業では、売上高は9億78百万円(前期比0.4%減)となりました。
不動産事業では、売上高は3億99百万円(前期比18.1%増)となりました。
(売上総利益)
売上総利益は、53億63百万円(前期比2.9%減)となりました。
部門別では、鮮魚事業47億64百万円(前期比4.6%減)、飲食事業4億90百万円(前期比8.2%増)、不動産事業1億55百万円(前期比34.9%増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、54億20百万円(前期比1.7%減)となりました。
主な内訳は、給料及び手当23億65百万円、店舗使用料12億78万円などであります。売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は、41.2%となっております。
(営業利益)
営業損失は、56百万円(前期は7百万円の営業利益)となりました。
部門別の営業利益では、鮮魚事業3億32百万円(前期比37.1%減)、飲食事業43百万円(前期比554.8%増)、不動産事業37百万円(前期比43.2%増)となりました。
なお、各セグメントへ配賦不能の全社経費4億23百万円で、営業利益率は△0.4%となりました。
(経常利益)
経常損失は、57百万円(前期は11百万円の経常利益)となりました。
営業外収益は、受取手数料などの減少により11百万円(前期比36.0%減)となり、営業外費用は、支払利息などにより11百万円(前期比16.9%減)となりました。経常利益率は、△0.4%となりました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループは一般消費者を対象とする鮮魚小売業及び飲食業を営んでいるため、国内景気、消費動向、天候等の気象条件、競合他社との店舗間競争の状況等の要因が、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
詳細は、「4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4)経営戦略の現状と見通し
今後のわが国の経済情勢は、政府の経済対策効果などにより国内景気の回復が期待できますが、個人消費の動向には引き続き予断を許さない状況が続くものと予想されます。水産小売業界におきましては、魚介類の世界的需要過多に加えて異常気象による漁獲量の減少並びに長期的な円安による輸入価格の上昇などにより、魚価の高騰はさらに加速していくと懸念されます。
このような経営環境の中、当社グループは大型店舗を中心に既存店舗の強化、利益確保が見込める優良物件への新規出店、不採算店舗の計画的退店を最優先課題とし、加えて、業務提携契約を締結しているJA全農との共同仕入等による仕入原価率の低減、経費削減を積極的に実行していくことで収益の拡大を図ってまいります。
店舗運営面では、魚離れの現状を打破すべく、専門性を追求し対面販売を強化することで調理方法、食べ方、保存方法などを提案する売場を構築すると同時に、お客様のニーズが高い調理が簡単便利な商品や寿司・惣菜部門を強化してまいります。また、当社の仕入のノウハウを活かし、新しい事業である水産物の卸し事業を拡大してまいります。
詳細は、「3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当連結会計年度における資本の財源及び資金の流動性についての分析については、「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(6)財政状態についての分析
当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ56百万円減少し、23億69百万円となりました。このうち、流動資産は前連結会計年度末に比べ2百万円減少して14億11百万円となりました。固定資産は53百万円減少して、9億57百万円となりました。流動資産の減少は、現金及び預金が17百万円増加しましたが、売掛金が19百万円減少したこと等によるものであります。固定資産の減少は、店舗撤退(鮮魚5店舗)や減損損失を計上したことにより有形固定資産が78百万円減少したこと等によるものであります。
負債につきましては、負債合計で前連結会計年度末に比べ1億3百万円増加し、20億33百万円となりました。このうち、流動負債は前連結会計年度末に比べ2億16百万円増加して14億28百万円となり、また、固定負債は前連結会計年度末に比べ1億12百万円減少して6億4百万円となりました。流動負債の増加は、短期借入金が1億60百万円増加したこと等によるものであります。固定負債の減少は、長期借入金が1億9百万円減少したこと等によるものであります。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1億59百万円減少し、3億36百万円となりました。
(7)経営者の問題認識と今後の方針について
有価証券報告書提出日現在において判断した当社グループの経営者の問題認識と今後の方針については、「3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。