第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループが対処すべき課題は、利益体質をより強固に確立することであります。

このため、継続して経営全般の見直しを図り、事業環境の急激な変化に対応するため、経営戦略を迅速かつ確実に実行し、収益基盤の拡大及び増強に資する組織体系を構築してまいります。そして既存店舗の営業力の強化、徹底したローコスト経営を実現することで収益構造の改善を図ります。

2021年2月期の基本方針は以下のとおりです。これらの諸施策は順次取り組みを開始しております。

① 既存店の強化と収益拡大

地域に根ざした店舗運営を図るべく、品揃え、品質、価格、サービス等がお客様のニーズに合致しているかを検証し、改善していきます。また、旬・こだわりの商材やお買い得品等でお客様の商品サービスへの欲求を創生し、常に当社でご購入いただくお客様を増やすことにより収益拡大を図ります。

・市場・商社・メーカー等の供給会社とのスケールメリットを活用した商品共同開発、共同仕入れ等を通じて、安定的に高品質商品を確保していきます。また、計画的な販売戦略を敷くことにより、価格的にも魅力のある仕入れを実現してまいります。

働き方改革によるローコストオペレーションを実現し、労働生産性の向上を図るとともに、品切れや廃棄によるロスを無くし、店舗運営コストの見直しを行い、収益構造の改善を図ります。

② 新たな収益基盤の拡大

安定した収益確保を図るため、プライベートブランド商品(PB商品)の開発を強化し、当社店舗で販売するだけでなく、他の小売業会社等への卸しを積極的に行ってまいります。また、今まで主力事業で蓄積したノウハウを新規事業展開に応用し、鮮魚小売業、飲食業を主軸に事業領域の拡大を図り、シナジー効果が期待できる業務提携等を検討してまいります。

③ 堅実な店舗展開

 ・安定的な店舗運営を図るため、人材育成とのバランスを図りながら厳選した店舗展開を進めていきます。

 ・出店条件の厳格化、効率的な店舗運営を行い、収益性を高める店舗開発を行います。

④ 人材の確保と育成

 ・優秀な人材の確保のため、労働環境の一層の整備を図るとともにモチベーション向上の施策、教育・研修制度の強化、福利厚生制度の充実、魅力ある人事制度改革、女性社員の活躍の場の提供を継続的に進めていきます。

⑤ 衛生管理体制の徹底

 ・の安全・安心は、食を取扱う企業として必須の課題であり、当社では、専門部署として食品衛生室を設置しております。食品衛生室では、各店舗において食中毒事故、異物混入問題等を起こさないようにするため、当社が独自で定めた食品衛生マニュアル・食品衛生基準を作成し、店舗への巡回指導を定期的に行っております。今後も食品衛生関連の法改正等に対応しながら更に食品衛生管理の強化を図ります。

 

今後当社グループは、上記諸施策をさらに推進することにより、収益基盤の拡大及び増強を図り、上場企業としての社会的責任を十分に認識した経営を確立してまいります。

 

2【事業等のリスク】

本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2020年2月29日)現在において当社グループが判断したものであります。また、以下の記載は当社グループの事業等のリスクをすべて網羅するものではありませんのでご留意ください。

(1) 一般的リスク

当社グループは一般消費者を対象とする鮮魚小売業及び飲食業を営んでいるため、国内景気、消費動向、天候等の気象条件、競合他社との店舗間競争の状況等の要因が、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(2) 食品の安全性のリスク

近年、外国産の食品の安全性に関する問題に加えて、放射能汚染の問題等、食の安全を脅かす事態は深刻になっております。当社グループにとっても食の安全性が重要な問題であると認識しており、従来より、安全性や鮮度面を重視した売場づくりに最大限の注意を払っております。しかしながら、社会全般にわたる一般的な問題が発生し、魚介類ないし生鮮食品に対する敬遠ムードが高まった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(3) 消費変動リスク

一般消費者の生鮮魚介類の購入量は安定的に推移しているものの、購入額は減少傾向にあります。その反面、世界の魚介類の消費量は増加しており、一部の魚介類に対する漁獲量の制限の動き、魚価の高騰も見られます。また、我が国における魚食文化の後退による魚離れ、人口減少による生鮮魚介類購入額の減少が加速するなど、これらの傾向が持続し又は急激に変化した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(4) 法的規制等に関するリスク

当社グループは大規模小売店舗立地法、食品衛生法その他食品の安全管理、環境、リサイクルに関する法令等、様々な法的規制を受けております。また、会計基準、税法等の規制も受けております。これらの規制が変更もしくは強化され、又は新たな規制が設定された場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(5) 自然災害等によるリスク

当社グループは鮮魚事業における各店舗において対面販売を行っておりますため、自然災害、事故等が店舗の営業の継続に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、かかる事態に備え、事故防止の体制及び緊急時の体制を整備しております。しかしながら、大規模な自然災害又は事故が発生した場合、当社グループの事業活動に著しい支障が生じ、業績に影響を与える可能性があります。

 

(6) 新型コロナウイルス感染症の拡大によるリスク

新型コロナウイルス感染症の拡大による影響について、当社グループは百貨店等へのテナント出店が多いことから、時短営業及び臨時休館、外出自粛による客数の減少等、不確定要素が多く存在しております。今後さらに深刻化・長期化した場合は、百貨店等をはじめとする経済環境への影響が大きくなることも想定されることから、翌年度の当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度(2019年3月1日から2020年2月29日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境、企業収益の改善等を背景に緩やかな回復基調にありました。しかしながら、米中の貿易摩擦や英国のEU離脱に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済への影響など、景気の先行きは依然として不安定な状況が続いております。

このような厳しい経営環境において、当社は収益改善を図るべく、組織の改編を実施いたしました。具体的には、営業部門を東日本営業本部、西日本営業本部、飲食営業本部の3本部に改編し、それぞれの本部長には業務執行の取締役を配置いたしました。そして、本部長の責任及び権限並びに役割分担を明確にして、意思決定及び営業活動の迅速化を図ってまいりました。その結果、地域に根ざした店舗運営が促進され、売場の見直しによる既存店の強化と利益確保が見込まれる優良物件への新規出店(鮮魚1店舗、飲食1店舗)及び不採算店舗等の撤退(鮮魚5店舗、飲食1店舗)をいたしました。また、仕入効率化による原価率の低減、人員の適正配置による人材効率化の実施、全ての経費の再検証により、人件費及び諸経費の削減を積極的に推進いたしました。

この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ3億55百万円増加し、26億71百万円となりました。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ3億8百万円増加し、22億36百万円となりました。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末比べ46百万円増加し、4億35百万円となりました。

 

b.経営成績

当連結会計年度における当社の売上高は117億85百万円(前期比5.7%減)と昨年を下回りましたが、販売費及び一般管理費において、人件費をはじめとし、全社的に経費の見直し・削減を積極的に実施した結果、営業利益は1億12百万円(前期比21.9%増)、経常利益は1億13百万円(前期比25.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は52百万円(前期比30.3%減)となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。

(鮮魚事業)

鮮魚事業の売上高は、103億93百万円(前期比6.8%減)となり、セグメント利益は4億11百万円(前期比3.3%減)となりました。

(飲食事業)

飲食事業の売上高は9億77百万円(前期比2.1%増)となり、セグメント利益は76百万円(前期比48.8%増)となりました。

(不動産事業)

不動産事業の売上高は4億60百万円(前期比6.1%増)となり、セグメント利益は47百万円(前期比8.6%増)となりました。

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3億65百万円増加し、当連結会計年度末には10億51百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

[営業活動によるキャッシュ・フロー]

営業活動の結果、獲得した資金は5億17百万円(前連結会計年度比118.2%増)となりました。

 

[投資活動によるキャッシュ・フロー]

投資活動の結果、使用した資金は21百万円(前連結会計年度比72.0%減)となりました。

これは主に、有形固定資産の取得による支出が減少したこと等によるものであります。

 

[財務活動によるキャッシュ・フロー]

財務活動の結果、使用した資金は1億30百万円(前連結会計年度比51.6%増)となりました。

これは主に、長期借入金の返済による支出等によるものであります。

③仕入及び販売の実績

a.仕入実績

当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年3月1日

至 2020年2月29日)

前年同期比(%)

鮮魚事業

(千円)

5,729,953

92.2

飲食事業

(千円)

508,488

99.4

不動産事業

(千円)

292,288

108.2

合計

(千円)

6,530,731

93.4

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.金額には、消費税等は含まれておりません。

b.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年3月1日

至 2020年2月29日)

前年同期比(%)

鮮魚事業

(千円)

10,393,202

93.2

飲食事業

(千円)

977,044

102.1

不動産事業

(千円)

415,197

107.1

合計

(千円)

11,785,444

94.3

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.地域別販売実績

地域別

当連結会計年度

(自 2019年3月1日

至 2020年2月29日)

売上高(千円)

構成比(%)

前期比(%)

神奈川県

3,439,332

29.18

90.99

 

横浜市

1,876,316

15.92

91.66

 

 

金沢区

5,724

0.05

3.91

 

 

戸塚区

761,460

6.46

96.82

 

 

中区

524,449

4.45

97.97

 

 

西区

584,682

4.96

101.04

 

藤沢市

1,124,315

9.54

98.92

 

横須賀市

438,699

3.72

100.77

東京都

1,785,194

15.15

91.83

埼玉県

194,812

1.65

95.16

静岡県

1,491,246

12.65

88.10

愛知県

486,415

4.13

87.43

岐阜県

323,865

2.75

105.09

石川県

382,621

3.25

92.98

和歌山県

7,037

0.06

6.96

奈良県

203,547

1.73

92.44

大阪府

823,275

6.98

137.94

兵庫県

1,118,987

9.49

96.97

広島県

1,168,718

9.92

96.73

徳島県

360,390

3.06

111.23

合計

11,785,444

100.00

94.27

(注)金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2020年2月29日)現在において判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。連結財務諸表の作成にあたり必要となる見積りは、過去の実績を勘案し合理的な基準に基づいて判断しております。なお、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。

②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

1)財政状態

当連結会計年度末における資産は、前連結会計年度末に比べ3億55百万円増加し、26億71百万円となりました。このうち、流動資産は前連結会計年度末に比べ4億34百万円増加して18億51百万円となりました。固定資産は79百万円減少して、8億20百万円となりました。流動資産の増加は、現金及び預金が3億65百万円増加したこと等によるものであります。固定資産の減少は、店舗撤退(鮮魚5店舗、飲食1店舗)や減損損失を計上したことにより有形固定資産が47百万円減少したこと等によるものであります。

負債につきましては、負債合計で前連結会計年度末に比べ3億8百万円増加し、22億36百万円となりました。このうち、流動負債は前連結会計年度末に比べ4億37百万円増加して17億60百万円となり、また、固定負債は前連結会計年度末に比べ1億28百万円減少して4億76百万円となりました。流動負債の増加は、買掛金が3億24百万円増加したこと等によるものであります。固定負債の減少は、長期借入金が1億23百万円減少したこと等によるものであります。

 純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ46百万円増加し、4億35百万円となりました。

2)経営成績

(売上高)

当連結会計年度の売上高は、117億85百万円(前期比5.7%減)となりました。

鮮魚事業は、相次ぐ台風の上陸や暖冬などの天候不順に加え、10月からの消費税増税による消費者の節約志向の高まり等により、売上が落ち込みました。また、新規に1店舗出店いたしましたが、不採算店舗等を5店舗を退店したこと等により売上が減少し、売上高は103億93百万円(前期比6.8%減)となりました。

飲食事業では、売上高は9億77百万円(前期比2.1%増)となりました。

不動産事業では、売上高は4億60百万円(前期比6.1%増)となりました。

(売上総利益)

売上総利益は、49億46百万円(前期比4.3%減)となりました。

部門別では、鮮魚事業43億2百万円(前期比5.6%減)、飲食事業5億23百万円(前期比6.2%増)、不動産事業1億66百万円(前期比2.5%増)となりました。

(販売費及び一般管理費)

販売費及び一般管理費は、48億33百万円(前期比4.7%減)となりました。

主な内訳は、給料及び手当21億16百万円、店舗使用料11億59百万円などであります。売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は、41.0%となっております。

(営業利益)

営業利益は、1億12百万円(前期比21.9%増)となりました。

部門別の営業利益では、鮮魚事業4億11百万円(前期比3.3%減)、飲食事業76百万円(前期比48.8%増)、不動産事業47百万円(前期比8.6%増)となりました。

なお、各セグメントへ配賦不能の全社経費3億77百万円で、営業利益率は1.0%となりました。

(経常利益)

経常利益は、1億13百万円(前期比25.1%増)となりました。

営業外収益は、保険差益などの減少により7百万円(前期比24.1%減)となり、営業外費用は、支払利息などの減少により6百万円(前期比40.5%減)となりました。経常利益率は、1.0%となりました。

3)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3億65百万円増加し、当連結会計年度末には10億51百万円となりました。当連結会計年度末の各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因につきましては第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。

b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループが事業の主体をおく水産小売業界においては、相次ぐ台風の上陸や暖冬などの天候不順、10月からの消費税増税による消費者の節約志向の高まり、水産資源の枯渇や異常気象による漁獲量の減少に加え、世界的規模の需要増による仕入れ価格の高騰、人材確保の競争激化による人件費の上昇など、引き続き厳しい状況で推移いたしました。

c.資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金調達の状況につきましては、事業継続に必要と考える資金は確保していると認識しております。

今後の資金使途につきましては、内部留保により財務体質の強化を図る一方、設備投資を行うことで将来のキャッシュ・フローの創出につなげ、資本効率の向上を図ってまいります。

d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、売上高営業利益率の向上を重要な指標としております。当連結会計年度の売上高営業利益率は、前年同期より0.2ポイント増加し1.0%となりました。

e.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

1)財政状態

(鮮魚事業)

セグメント資産は、売掛金の増加1億8百万円、有形固定資産の減少46百万円等により、前連結会計年度末に比べ50百万円増加の10億2百万円となりました。

(飲食事業)

セグメント資産は、有形固定資産の増加12百万円等により、前連結会計年度末に比べ12百万円増加の1億4百万円となりました。

(不動産事業)

セグメント資産は、未収入金の増加16百万円、有形固定資産の減少10百万円等により、前連結会計年度末に比べ6百万円増加の2億95百万円となりました。

2)経営成績

当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績につきましては、第2[事業の状況]3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績 b.経営成績の状況で述べたとおりであります。

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

5【研究開発活動】

特記事項はありません。