第2【事業の状況】

 当社グループの消費税等に係る会計処理は税抜方式によっているため、この項に記載の売上高、仕入高等の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社は、創業以来「お客さま第一主義」をモットーとして今日まで営んでまいりました。この「お客さま第一主義」を実践するために経営理念として「足元からのスタイル提案業」を掲げ事業を行っております。

 また、足元からのスタイルを提案するフットウェアの国内におけるリーディングカンパニーを目指すとともに、グローバル展開にもチャレンジしてまいります。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、継続的な成長を果たすと同時に、資本・資産効率を意識した経営を目指しております。

 当社グループが目標とする経営指標といたしましては、安定した経営を持続していくため、自己資本比率、1株当たり当期純利益を重視し、現在の水準から更なる向上を図ってまいります。

 

(3)新型コロナウイルス感染症拡大による経営環境の変化

 当連結会計年度(2020年3月1日~2021年2月28日)における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、企業活動や個人消費が大きく制限され、企業収益や景況感の悪化、個人消費の減退など、極めて厳しい状況で推移いたしました。現状、感染状況を見極めながら段階的に経済活動の再開が進められておりますが、経済活動の回復に向けた動きは鈍く、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

 当社グループが属する靴小売業界におきましては、外出自粛の長期化による需要の先送りが懸念されるなか、在宅時間が増えたことでオンライン販売が増加いたしました。また、健康意識の高まりにより、スポーツ・カジュアル志向の需要は引き続き増加した反面、在宅勤務やテレワークの広がり等により、オフィス・ビジネス需要は大きく減少いたしました。新型コロナウイルス感染症の拡大影響は生活様式や消費動向を激的に変化させ、オンライン販売の伸長は業界の垣根を越えた他業種の靴小売業界への参入・消費チャネルの多様化を加速させる等、業界の枠組みそのものが大きな転換期を迎えています。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 今後、優先的に対処すべき課題つきましては、消費者の消費チャネルはより多様化し、靴小売業界は他業種やオンライン販売の伸長により競争環境が激化、引き続き厳しい状況で推移することが予想されます。また、新型コロナウイルスの感染拡大の収束状況は日本経済及び個人消費に大きな影響を及ぼす可能性があります。

 このような環境の下、お客さまに喜んでいただける接客、お客さまに満足していただける商品、お客さまのニーズの変化に応える売場を目指すべく、商品については、ウィズコロナに最適な品揃えを実現させるため、従来の商品カテゴリー構成を劇的に変化させた靴に縛られない提案を強化してまいります。また、収益力を支える基盤として、履き心地に徹底的にこだわったジーフットのPB(ATHREAM、heal me、MADFOOT!、Coleman)開発と、新MD計画システムを活用したアイテム別単品管理を進めてまいります。営業については、ウィズコロナに最適な品揃えとジーフットの真のPBを取り揃えた新モデル店舗の水平展開を進め、「足型計測器」、接客に関する社内認定資格「フィッティングアドバイザー」「フィッティングマスター」などの当社独自の接客販売を組合わせた、店舗販売力強化に努めてまいります。また、従業員の働き方については、店舗及び本社のアナログ業務のデジタル化(自動化・見える化)を進め、店舗が販売に専念できる環境作りとスリムな本社(店舗人員増強)に取り組んでまいります。

 これらの取り組みを進めながら、不採算事業の整理と利益事業への経営資源の集中を行い「すべてはお客さま第一、現場第一」をスローガンに、業績回復に向けた経営基盤強化に努めてまいります。

 

<2021年度重点取り組み事項>

2021年度は以下の重点施策を推し進めてまいります。

「5つの改革」

① 商品改革

 1.品揃え改革 ウィズコロナに最適な品揃え

 出店地域のマーケット特性と出店ロケーションに合わせた個店別品揃えを実現し、足元から地域のお客さまの心と身体の健康を支える「快適さ」「楽しさ」「便利さ」を提供いたします。

 2.ジーフットの真のPB開発

 究極の履き心地を追求し、お客さまニーズに対応した商品を手軽に買える価格帯で提供いたします。

 3.商品管理を単品管理へ(計画精度の向上)

 新MD計画システムを導入し、店舗特性に合わせた品揃え計画立案と販売進捗管理を徹底することで、常に鮮度ある売場(「適時」「適品」「適量」)を実現し、利益率の改善を図ります。

② 営業改革

 1.新モデル店舗確立と水平展開

 靴主体のビジネスモデルからの脱却を目指し、主力ロケーションのRSC(アスビー)・GMS(グリーンボックス)で、ウィズコロナに最適な品揃え(お客さまニーズに応じた品揃え)を実現させるため、従来の商品カテゴリー構成を劇的に変化させた靴に縛られない新し

い売場、新しい接客を取り入れた新モデル店舗の検証を実施、成功事例を全国18事業部へ水平展開してまいります。そして、水平展開と検証・修正を繰り返しながら、より強固な店舗フォーマットを構築し、多様なお客さまのニーズに応えてまいります。

 2.店舗販売力強化

 足型計測器によるお客さまの足型計測情報を元に、靴やフィッティングに関する専門知識を習得した当社独自の接客資格認定者(FAd、FMt)による接客で、お客さまに最適な靴やフットケア用品を提案いたします。足元からお客さまの心と身体の健康を支えてまいります。

③ デジタル改革

 1.オムニチャネル化の推進

 EC事業とリアル店舗とデジタルの融合させたオムニチャネル化を図ります。例えば、お客さまの足型情報をデータ化し、店頭でもECでもお客さまに合った商品を素早く、簡単に購入できる等、ジーフットアプリを基軸にEC事業とリアル店舗の顧客基盤連携を強化、販売機会の拡大を行います。

 2.アナログ業務のデジタル化(自動化・見える化)

 ペーパーレスや押印の廃止等、業務のデジタル化を推し進め、業務の自動化、進捗状況の見える化を図ります。

④ 働き方改革

 1.店舗の新しい働き方(販売に専念できる環境)

 店舗用スマートフォンを全店に導入し店舗作業の効率化を行います。その結果、店舗の作業時間の短縮を図り、接客時間の拡大、売上の拡大を実現いたします。

 2.本社の新しい働き方(スリムな本社)

 本社のフリーアドレス化、テレワークを推進、会議・研修のオンライン化、業務のデジタル化を実施し、経費削減に取り組みます。

⑤ 事業構造改革

事業ポートフォリオの見直し(利益事業へ経営資源集中)

 成長の見込めない不採算事業からの撤退、店別分析による成長性、収益性の見込めない店舗の閉鎖を積極的に行い、利益事業に経営資源を集中いたします。

 

 以上の施策により、キャッシュフロー経営の徹底と生産性の向上を図り、業績回復に向け事業構造改革を推進いたします。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

小売業界における持続的な低迷又はさらなる悪化について

 当社グループは日本国内において事業を営んでおり売上高ベースの国内シェアも高いため、その収益は日本の小売市場に大きく依存しております。過去数年間、日本の小売業界は、個人消費の落ち込み、全般的な価格デフレ、小売業者間の熾烈な競争等により低迷しておりました。

 今後は、医療費や社会保険料の負担の増加に加えて、海外情勢の不透明さにより、日本経済及び個人消費に影響を及ぼす可能性があります。

 これらにより、日本の個人消費がさらに悪化した場合、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

② イオングループ内出店の状況について

 当社グループは、イオングループの一員であり、同グループのショッピングセンター等への出店を行っており、当連結会計年度末現在850店舗を展開しております。その内、イオングループのショッピングセンター内店舗数は731店舗となっております。したがって、今後、業界を取り巻く環境の変化や業界再編等により、同グループの業界における地位や集客力が変動した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ お客さまの嗜好の変化について

 当社グループが取扱う靴は、景気の変動による個人消費の動向や他社との競合に伴う市場の変化等の要因のほか、ファッショントレンドやお客さまの嗜好の変化による影響を受けやすく、お客さまのニーズに合った商品仕入れや商品開発が行われなかった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 競争激化による影響について

 当業界は、近年、メーカー・卸による直営店の増加や、アパレル、雑貨店による異業種からの参入等により競争は激化しております。また、近隣への競合店の出店や、近隣に大型ショッピングセンター等がオープンした場合などには、集客力の低下や価格競争の激化を招き、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 商品調達、為替等について

 当社グループが販売する靴の多くは、中国・アセアンを中心に輸入したものを仕入れています。このため、生産国の政治・経済情勢や法制度の著しい変動により商品調達に支障が生じた場合、また、為替レートの変動や海外の生産コスト高騰による原価上昇などが生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、海外・国内の主要取引先の倒産や商品供給の支障等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 個人情報の取り扱いについて

 当社グループは、メンバーズカード(ポイントカード)の発行及びマイナンバー制度の実施により業務上必要な個人情報を保有しております。当社グループでは、個人情報の取扱いには担当部署を定め社内規定を設け十分留意しておりますが、万一当該情報が外部に流出した場合は、当社グループへの信頼性が低下すること等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦ 天候不順、地震・台風等の自然災害、テロ活動等について

 当社グループは、全国的に店舗を展開しており、本社、店舗の周辺地域において大地震や台風等の災害あるいは予期せぬ事故等が発生し、本社機能、物流機能や店舗の営業活動が阻害された場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが扱う靴は、季節性の高い商品が多く、その販売動向は冷夏や長雨、暖冬といった天候によって影響を受ける可能性があります。その他事故、暴動、テロ活動その他当社グループの供給業者もしくは仕入・流通ネットワークに影響する何らかの事象が発生し、当社グループの販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害があった場合、当社グループの事業、財政状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑧ 人件費等の増加について

 当社グループにおいては、多数のパートタイマーを雇用しておりますが、今後社会保険、労働条件などに係る諸制度、法改正等の変更がある場合、人件費の増加を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑨ 固定資産の減損に係る会計基準の適用について

 当社グループにおいては、店舗運営のために固定資産を保有しており、収益性が悪化した場合、固定資産の減損に係る会計基準が適用されることにより減損損失が計上され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑩ 保有資産等の価格変動等について

 当社グループは市場で取引される資産を保有しております。仮に金融市場の混乱等により保有資産の価値が下落した場合、保有する有価証券等の減損又は評価損が発生もしくは拡大し、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

不動産価格等の上昇について

 当社グループは不動産の賃借を行うため、不動産価格が上昇した場合、不動産の賃借に係る費用が増加する可能性があります。

 また、不動産関係法の改正や会計基準の変更による不動産保有リスクの上昇が、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑫ 法令の改正、会計基準等の変更について

 当社グループは現在売価還元法を採用しておりますが、将来会計基準の変更等により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、労働基準法、下請法、景品表示法、会社法等の法令の改正が行われた場合、その対応による費用の増加を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

イオングループ企業との関係について

(1)資本関係

 当社の親会社はイオン株式会社であり、2021年2月28日現在で当社株式の61.93%を所有しております。

 将来的に当社の親会社であるイオン株式会社におけるグループ戦略に変更が生じた場合やグループ戦略に起因する各グループ企業の事業展開によっては新たな競合が発生する可能性は否定できず、この場合当社グループの事業展開や業績等に影響を及ぼす可能性があります。

(2)イオングループとの取引

 2021年2月期において当社グループはイオングループと取引があり、主な取引の内容は下記のとおりです。

(ⅰ)商品仕入

 イオントップバリュ株式会社をはじめとする企業から各種商品を仕入れております。

(ⅱ)店舗の賃借

 主にイオンリテール株式会社、イオンモール株式会社、イオンタウン株式会社をはじめとするグループ企業から店舗を賃借しております。

(ⅲ)業務委託

 主にイオングローバルSCM株式会社をはじめとする企業に物流などの各種業務を委託しております。

(ⅳ)ブランドロイヤルティ負担金

 イオン株式会社が行うイオングループ全体のグループマネジメントに要する費用の当社グループ負担分として、ブランドロイヤルティを支払っております。

 

(3)人的関係

 2021年2月28日現在、当社取締役9名、監査役4名のうち、5名が親会社又はそのグループ企業で役員等を兼務しております。

<役員の兼務状況>                  (2021年2月28日現在)

当社での役職

氏  名

親会社又はそのグループ企業での役職

取締役

木村 正光

イオンスポーツ商品調達株式会社取締役

取締役

辻 晴芳

イオン株式会社サービス・専門店担当責任者

イオンディライト株式会社取締役

取締役

湊 博昭

イオンリテール株式会社執行役員衣料本部長

常勤監査役

布施 弘二

株式会社メガスポーツ社外監査役

イオンスポーツ商品調達株式会社社外監査役

監査役

橋本 康好

イオン株式会社サービス・専門店担当付

 また、2021年2月28日現在、イオングループからの受入出向者は16名であり、グループ靴事業移管の推進を目的として行っております。

 当社グループとイオングループとの関係は以上のとおりですが、いずれも当社グループの自由な営業活動や経営判断に影響を及ぼすものではなく、当社グループが独立して主体的に事業運営を行っております。

大規模な店舗休業等について

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、2020年4月7日に緊急事態宣言が発令され、最大時で当社グループの400を超える店舗において、営業時間短縮や臨時休業をしております。これらの期間中における売上高の減少及び固定費等の費用負担は、当社グループの事業活動に多大な影響を及ぼしております。

 なお、今後同様な事象が発生する場合には、当社グループの事業に大きな影響を及ぼす可能性があります。このような状況に対して、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)中長期的な会社の経営戦略と優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載の事業構造改革を確実に進めるとともに、資金調達面では「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)⑥資本の財源及び資金の流動性」に記載のとおり、取引金融機関による短期借入枠は十分に確保されていると判断しております。

継続企業の前提に関する重要事象等

 当社グループは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う店舗の臨時休業、営業時間の短縮、お客さまの外出自粛により、来店客数が大幅に落ち込み、厳しい販売状況が続いた結果、当連会計年度において多額の営業損失を計上しました。

 新型コロナウイルスの収束については一定の期間を要するものと考えられることから、2022年2月期におきましても、厳しい経営環境が続く見込みであります。

 これらのことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象及び状況が存在していると認識しておりますが、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載した2021年度重点取り組み事項を確実に実施することで業績回復に努めるとともに、資金調達面においても、当連結会計年度末の資金残高の状況及び今後の資金繰りを検討した結果、取引金融機関による短期借入枠が十分に確保されており、当面の事業活動の継続性に懸念はないことから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

 

 なお、業績に影響を及ぼす要因は、これらに限定されるものではありません。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

① 経営成績の状況

 当連結会計年度(2020年3月1日~2021年2月28日)における我が国の経済は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、企業活動や個人消費が制限され、経済活動は大きく減退いたしました。現状、感染状況を見極めながら段階的に経済活動の再開を進めておりますが、景気の回復は限定的であり、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

 当社グループが属する靴小売業界におきましても、新型コロナウイルスの感染拡大の影響は生活様式や消費動向を劇的に変化させ、業界構造そのものが大きな転換期を迎えています。

 

 このような環境に対応すべく当社グループは、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ取り組みを徹底した上で、「商品の改革」、「店舗・売場の改革」及び「働き方の改革」の3つの改革を推進し、業績回復に向けた経営基盤の強化に努めました。また、本社機能のスリム化やIT活用による業務の効率化など、コスト構造改革を推進いたしました。

 

 商品の改革では、「足元からのスタイル提案業」という経営理念のもと、お客さまに健康的で履きやすい魅力的な靴をリーズナブルに提供し続けることに注力し、実用性とデザイン、そして履き心地を追求した強いブランドの確立、お客さまの声を反映したPB商品の開発に努めました。在庫の適正化では、全国のイオングループの商業施設を中心に別会場催事を実施し在庫処分の販路拡大を図るなどして在庫削減を徹底いたしました。

 

 店舗・売場の改革では、コロナ禍でも需要の高いスポーツ、アウトドアカテゴリーの品揃えの拡大を図り全店に水平展開いたしました。また、お客さまに健康で快適な靴を素早く提案できる足型計測器を設置しているほか、社内資格である「フィッティングアドバイザー」取得も奨励しております。

 

 働き方の改革では、従業員が有する多様なスキルや潜在能力を引き出し、新しい企業価値を創造すべく「ダイバーシティ経営」を重点施策と位置づけ、女性管理職の増加、高齢者・障がい者の活用など多様性の高い働き方改革を推進するとともに、店舗が販売に専念できる仕組みの構築を図りました。

 

 コーポレート・ガバナンスでは、政策保有株式の縮減を推進し、資産の効率化及び財務体質の強化を図るため、保有する投資有価証券を売却いたしました。

 

 また、新型コロナウイルスからお客さま・従業員の安心安全を守る取り組みとして

・レジ待ち時の社会的距離の確保

・レジカウンターの飛沫防止シートの設置

・レジ台などの消毒・清掃の徹底

・接客時、就業中のマスク着用を実施

・従業員の手洗いうがいの励行

・全従業員の毎日の体調管理を徹底

を実施しております。

 

 当連結会計年度の業績概要につきましては、2020年4月に緊急事態宣言が発令され、およそ2ヶ月に及ぶ店舗の臨時休業や営業時間の短縮等により極めて厳しい販売状況となりました。緊急事態宣言解除後は、経済活動の再開に伴い一部回復の兆しが見られましたが、7月後半からの第2波、11月からの第3波、2021年1月の緊急事態宣言再発令と続き、新型コロナウイルス感染者の全国的な増加を受け外出自粛の動きが再び広がり、厳しい販売状況が続きました。また、見やすく・選びやすい売場とお客さま起点品揃えの実現を目指した商品在庫の適正化による在庫処分(評価損や廃棄損を含む)が増加したことにより、売上総利益率につきましても35.1%(前期比9.4ポイント減)となりました。

 

 出退店につきましては、ヒールミー金山店など10店舗を出店し、一方で不採算店舗を中心に49店舗を退店し、これらにより当連結会計年度末における当社グループの店舗数は850店舗となりました。

 

 以上の結果、当連結会計年度の当社グループの業績は、売上高658億49百万円(前期比26.1%減)、営業損失122億5百万円(前期は営業損失20億円)、経常損失122億18百万円(前期は経常損失19億94百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失につきましては、減損損失など特別損失を12億36百万円計上し、127億16百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失44億53百万円)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、13億72百万円と前連結会計年度末から1億86百万円減少しました。

 なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において主に税金等調整前当期純損失123億71百万円の計上、減損損失9億76百万円の計上、投資有価証券売却益7億61百万円の計上及びたな卸資産の減少60億93百万円により、使用した資金は56億74百万円(前期比50億67百万円の支出増)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において主に有形及び無形固定資産の取得による支出5億52百万円、投資有価証券の売却による収入12億77百万円及び敷金及び保証金の回収による収入5億19百万円により、得られた資金は10億47百万円(前期は4億51百万円の支出)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において主に短期借入金の増加57億円、長期借入れによる収入1億75百万円、長期借入金の返済による支出12億11百万円及び配当金の支払額2億12百万円により、得られた資金は44億40百万円(前期比36億33百万円の収入増)となりました。

 

③ 販売及び仕入の実績

 当社グループはセグメント情報を記載しておりませんので、地域別及び商品別に記載しております。

 

(ⅰ)地域別売上実績

 当連結会計年度における売上の実績を地域別に示すと次のとおりであります。

地域別

当連結会計年度

(自 2020年3月1日

至 2021年2月28日)

売上高

(百万円)

前期比

(%)

 開店

(店)

閉店

 (店)

 期末

 (店)

北海道地区計

3,419

80.8

3

61

東北地区計

6,692

80.1

1

103

関東地区計

19,720

74.1

9

14

226

中部地区計

13,106

70.4

1

11

170

近畿地区計

12,476

74.9

8

144

中国地区計

2,635

74.9

2

34

四国地区計

1,379

75.7

24

九州地区計

6,366

73.4

5

88

中国計

52

8.7

5

合計

65,849

73.9

10

49

850

 (注)地域区分は、店舗の所在地によって分類しております。

 

(ⅱ)商品別売上実績

 当連結会計年度における売上の実績を商品別に示すと次のとおりであります。

商品別

当連結会計年度

(自 2020年3月1日

至 2021年2月28日)

売上高(百万円)

構成比(%)

前期比(%)

婦人靴

12,937

19.7

66.6

紳士靴

9,591

14.6

71.0

スポーツ靴

24,255

36.8

76.0

子供靴

14,315

21.7

79.3

その他

4,749

7.2

76.9

合計

65,849

100.0

73.9

 (注)その他は、インポート雑貨・服飾及び靴付属品が主なものです。

 

(ⅲ)単位当たり売上高

 当連結会計年度における単位当たり売上高は次のとおりであります。

項目

当連結会計年度

(自 2020年3月1日

至 2021年2月28日)

売上高等

前期比(%)

商品売上高(百万円)

 

65,849

73.9

1㎡当たり売上高

平均売場面積(㎡)

322,503.64

95.8

1㎡当たり期間売上高(千円)

204

77.2

1人当たり売上高

平均従業員数(人)

4,868

90.8

1人当たり期間売上高(千円)

13,527

81.4

 (注)1.平均売場面積は、階段及び事務所等を除いた期中平均面積であります。

2.平均従業員数は期中平均在籍人数によっており、臨時雇用者を含んでおります。

 

(ⅳ)商品別仕入実績

 当連結会計年度における仕入の実績を商品別に示すと次のとおりであります。

商品別

当連結会計年度

(自 2020年3月1日

至 2021年2月28日)

仕入高(百万円)

構成比(%)

前期比(%)

婦人靴

6,518

17.8

73.1

紳士靴

5,670

15.5

96.7

スポーツ靴

13,262

36.2

68.4

子供靴

8,628

23.5

87.0

その他

2,573

7.0

94.6

合計

36,653

100.0

78.3

 (注)その他は、インポート雑貨・服飾及び靴付属品が主なものです。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループは、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う店舗の臨時休業、営業時間の短縮、お客さまの外出自粛により、来店客数が大幅に落ち込み、厳しい販売状況が続いた結果、当連結会計年度において多額の営業損失を計上しました。
 新型コロナウイルスの収束については一定の期間を要するものと考えられることから、2022年2月期におきましても、厳しい経営環境が続く見込みであります。
 これらのことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象及び状況が存在していると認識しておりますが、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題」に記載した2021年度重点取り組み事項を確実に実施することで業績回復に努めるとともに、資金調達面においても、当連結会計年度末の資金残高の状況及び今後の資金繰りを検討した結果、取引金融機関による短期借入枠が十分に確保されており、当面の事業活動の継続性に懸念はないことから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。

 

②当連結会計年度の財政状態の分析

(資産の部)

 当連結会計年度末の総資産は、440億6百万円となりました。

 当連結会計年度末の流動資産は、362億3百万円となりました。

 これは主に未収入金の増加3億7百万円があったものの、売上預け金の減少5億7百万円、商品の減少60億77百万円により、前連結会計年度末と比較して61億89百万円の減少となりました。

 当連結会計年度末の固定資産は、78億2百万円となりました。

 これは主に建物及び構築物の減少6億12百万円、投資有価証券の減少13億52百万円、敷金及び保証金の減少9億40百万円により、前連結会計年度末と比較して29億98百万円の減少となりました。

(負債の部)

 当連結会計年度末の負債は、396億12百万円となりました。

 これは主に電子記録債務の減少3億93百万円、長期借入金の減少9億45百万円があったものの、買掛金の増加6億80百万円、短期借入金の増加57億円により、前連結会計年度末と比較して41億25百万円の増加となりました。

(純資産の部)

 当連結会計年度末の純資産は、43億93百万円となりました。

 これは主に利益剰余金の減少129億28百万円、その他有価証券評価差額金の減少5億82百万円により、前連結会計年度末と比較して133億13百万円の減少となりました。

 以上の結果、自己資本比率は10.0%となりました。

 

③当連結会計年度の経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ232億40百万円(前期比26.1%)減少して658億49百万円となりました。

(売上原価)

 当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度に比べ67億66百万円(同13.7%)減少して427億17百万円となりました。

(販売費及び一般管理費)

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ62億68百万円(同15.1%)減少して353億38百万円となりました。主な内訳は、給料及び手当126億58百万円、賃借料139億82百万円であります。

 

(営業外損益)

 当連結会計年度の営業外収益は、前連結会計年度に比べ15百万円増加して75百万円となりました。主な内訳は、受取配当金33百万円であります。

 当連結会計年度の営業外費用は、前連結会計年度に比べ34百万円増加して88百万円となりました。主な内訳は、支払利息85百万円であります。

 当連結会計年度の特別利益は、前連結会計年度に比べ9億71百万円増加して10億84百万円となりました。主な内訳は、投資有価証券売却益7億61百万円、店舗家賃免除益1億79百万円であります。

 当連結会計年度の特別損失は、前連結会計年度に比べ4億37百万円増加して12億36百万円となりました。主な内訳は、減損損失9億76百万円、臨時休業等関連損失2億39百万円であります。

 これらの結果を受け、当連結会計年度の営業損失は122億5百万円(前期は営業損失20億円)、経常損失は122億18百万円(前期は経常損失19億94百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は127億16百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失44億53百万円)となりました。

 1株当たり当期純損失は298円90銭(前期は1株当たり当期純損失104円68銭)となりました。

 

④キャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

⑤経営者の問題意識と今後の方針について

 経営者の問題認識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

⑥資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金調達は、内部資金の活用及び金融機関からの借入、リース取引によって行っており、金融機関からの借入とリース取引は、国内、海外子会社のものを含め全て当社において一元管理しております。

 設備投資の実施にあたっては、グループ連結営業キャッシュ・フローの範囲内とすることを原則とし、短期・長期の財務バランスにも配慮して資金調達を実施します。

 また、現預金残高と有利子負債残高を一定範囲にコントロールし、経営環境の変化に対応するための資金の流動性を確保しながら資金管理を行っております。

 当連結会計年度末の資金残高の状況及び今後の資金繰りを検討した結果、取引金融機関による短期借入枠が十分に確保されております。

 

⑦重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、将来事象の結果に依存するため確定できない金額について、仮定の適切性、情報の適切性及び金額の妥当性に留意しながら会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は、特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 当社は、下記のとおり業務・資本提携に関する契約を締結しております。

契約先

イオン株式会社

 千葉市美浜区中瀬1丁目5番地1

契約日

2005年12月20日

契約期間

上記契約日より協議による解約まで

契約内容

① 業務提携

  人材交流、商品の共同調達、店舗開発の協力など

 (詳細については、提携委員会で協議の上実施する。)

② 資本提携

  イオングループで当社の発行済株式総数の20%以上の普通株式を保有する。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。