第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における我が国経済は、都心部において再開発計画の相次ぐ着工などにより、不動産・建設業で活況が見受けられるほか、訪日観光客数が引き続き増加していることによる消費効果も継続しており、設備投資が増加傾向にあるなど、緩やかながらも回復基調で推移しております。また、米国、欧州における堅調な経済成長を受け、輸出企業を中心に収益の改善期待が高まってきております。しかしながら、新興国の景気減速や、欧米などの今後の政治情勢への懸念が拭えないことに加え、国内の個人消費の伸びに力強さを欠いていることから、景気の先行きには不透明感が漂っております

 

報告セグメント等の業績は、次のとおりであります。

(a) コンビニエンス・ストア事業の概況

コンビニエンス・ストア事業におきましては、大手チェーン間の経営統合や、大手チェーンと中堅チェーンとの業務提携による店舗網の再編が進んでいるほか、店舗ブランド間での商品供給が行われるなど、大手3社による実質的な寡占化がより進行しており、出店による店舗網拡大のペースは弱まりつつあります。しかしながら、新規竣工オフィスビルの1階などで高額賃料での物件成約も散見されるなど、集客が見込める都市部では各社の出店意欲は依然として強く、店舗数が増加していることなどから競合環境に変化が見られ、昨年秋以降大手各チェーンの既存店客数が前年を下回る状況が続くなど、個店の集客力向上への取り組みが課題となりつつあります

このような状況のもと、当社グループのコンビニエンス・ストア事業におきましては、品揃えの強化及び販売機会損失の削減が、お客様満足向上の最優先課題と認識し、前期より継続して改善に取り組んでまいりました。期初に実施した商品棚の増設改装投資をより有効に活かすため、個店の立地特性に合わせた品揃えの見直しや拡充を進め、地域のニーズに最大限応えていくとともに、独自に展開しているPB商品、宝くじ、生花、クリーニングの取次ぎサービスなどを通じた、差別化されたサービスによる店舗競争力の強化を進めたことで、客単価は小幅ながらも伸長しております。

また、本社で毎週開催する店長会議の場では、売り場作りや店舗マネジメントにおいて優れた店舗の取り組み事例の共有を図っていくことで、直営店のメリットを活かした迅速な執行体制の構築に努めているほか、当期より従来の社員研修制度に加え、次世代を担う店長への育成研修を新たに開始し、売場作り、労務を含めた店舗マネジメント全般に関する教育を行っており、中長期的な視点からの人材教育の強化に取り組んでおります

なお、当期は出店1店舗、閉店3店舗となったことで、当連結会計年度末現在の加盟店を含む店舗数は109店舗となったほか、店舗数の減少や、複数の当社主力店舗の近隣及び入居オフィスビルのテナントが再開発や移転のため転出した影響などにより、既存店客数が苦戦したことで、全店売上高は減少しております

この結果、当連結会計年度における業績は、コンビニエンス・ストア事業収入214億35百万円(対前年同期比2.1%減)、セグメント利益3億10百万円(対前年同期比16.9%減)となりました。

 

(b) マンションフロントサービス事業の概況

マンション業界におきましては、住宅ローン金利の低下などを追い風に、都心部のマンションが市場を牽引しておりましたが、用地価格のほか、建材費や人件費の上昇を受けた建設コストが高止まりを続けていることで、販売価格が上昇していることから需給バランスの悪化が顕在化してきており、首都圏における2016年の新規販売戸数は前年比11.6%減となるなど、今後の新規販売戸数の弱含みが懸念されております。

このような状況のもと、当社グループのマンションフロントサービス事業におきましては、マンションの資産価値向上への貢献を目指し、フロントサービスの向上に加え、新たな付加価値の提供に取り組んでまいりました。

当期はより地域に密着したサービスの強化や業務効率の改善を目的に、マンションフロント業務を行う地域運営会社3社を新たに設立し、エリアマネージャーによる受託物件の巡回を強化することで、入居者や関係者からの細かなニーズへ迅速に対応することに努めるとともに、夏祭りやハロウィーンイベントなどの季節に応じた住居者向けイベントの開催支援のほか、おせち料理の予約獲得にも積極的に取り組んでまいりました

また、パートを含めた全従業員に対して各種教育を継続して定期的に実施しており、今後も安心・安全なマンションライフの実現に向けたより高品質なサービスの提供に努めてまいります。

人材ビジネスの拡大を視野に前期より開始した人材派遣サービスにおきましては、派遣先企業数の増加とともに、売上高も伸長しており、引き続き派遣登録者の研修・教育のほか、継続的な就労環境の整備に取り組んでおります。

なお、マンションフロント事業において付帯売上が苦戦したことで売上総利益が減少したことに加え、人材派遣サービスの研修・教育費用の増加や、平成28年9月にマンションフロント業務を担う地域運営会社3社を設立(簡易新設分割)したことによる諸経費のほか、再開発事業による入居ビル取り壊しに伴い、本社事務所を同6月に東京都中央区に移転したことに伴う経費負担が生じております

当連結会計年度末現在の総受託物件数は、新規受託マンション数は33件となる一方、解約物件が36件となったことで863件となりました。

この結果、当連結会計年度における業績は、マンションフロントサービス事業収入56億40百万円(対前年同期比0.6%増)、セグメント利益1億90百万円(対前年同期比25.1%減)となりました。

 

(c) クリーニング事業の概況

クリーニング業界におきましては、ワイシャツ類の機能性向上や自宅で洗濯が可能なスーツの普及が進んでいるほか、服装のカジュアル化や低価格化の影響などを受けて、1世帯あたりのクリーニング支出額は年々減少しております。また、需要の減少だけでなく、洗濯や配送コストの上昇が続いている影響から、クリーニング所・取次店の閉鎖が進むなど、近年のクリーニング業界を取り巻く環境は厳しさを増しております。

このような状況のもと、当社グループのクリーニング事業におきましては、マンションフロントやコンビニエンス・ストア店舗での便利、かつ、高品質のクリーニングサービスを提供しているほか、法人向けクリーニングでは、社員寮のほか、施設内における宿泊関連やホテル施設などの案件を獲得しております。

また、自社工場と商品管理センターによる、制服のクリーニングからメンテナンス、在庫管理までを一元管理するメリットを活かしたトータルサービスの拡大を進めております。さらに、都心部を中心に需要の拡大が期待されておりますハウスクリーニングサービスでは、上期はエアコン清掃、下期においてはキッチンの水回りなどを中心に掃除代行サービスの引き合いを多くいただいております。

なお、個人のクリーニング需要は減少傾向が続いておりますが、新規受託案件の獲得や既存顧客に向けた販促セールの実施など需要喚起に引き続き努めるほか、自社工場のクリーニング工程の一部に自動化設備を導入するなど、業務効率化を進めております

この結果、当連結会計年度における業績は、クリーニング事業収入11億90百万円(対前年同期比4.1%増)、セグメント利益53百万円(対前年同期比14.0%増)となりました。

 

(d) ホテル事業の概況

ホテル業界におきましては、政府の掲げる「観光立国」に向けた施策や、格安航空会社の就航便数の増加などにより、外国人観光客数の増加が続いており、国内の宿泊需要は継続して拡大しております。しかしながら、東京都心部を中心に、ホテルの新規開業が相次いでいることによる供給客室数の増加や、訪日目的や宿泊ニーズの多様化などの影響もあり、東京都心部におけるホテルの稼働率や客室単価が弱含む傾向を見せるなど、今後の動向に注視していく必要があります

このような状況のもと、当社グループのホテル事業におきましては、JR京葉線沿線で手掛けているビジネスホテル「CVS・BAY HOTEL本館」は、近隣のテーマパークの来園者数が高水準を維持していることもあり、稼働率は好調に推移しており、平成27年12月に隣接地に開業しました新館につきましても、比較的ゆとりのある客室を提供するなど、本館と差別化した魅力を打ち出していくことで、女性や家族連れのお客様からご好評いただいており、稼働率は順調に上昇しております

前期より運営を開始したユニット型ホテル事業におきましては、当期は新たに2施設を開業したことで、現在東京都心部を中心に6施設での運営を行っております。同ホテル事業は、宿泊費が高止まりする都心の好立地において、限られたスペースを最大限活用することで、リーズナブルな価格で宿泊サービスを提供しており、低価格志向の個人旅行やビジネス利用のお客様からのご支持いただいているほか、各ホテルともに女性専用フロアを設置することで、安心・安全に宿泊したい女性のお客様からもご好評をいただいております。

なお、現在、外国人旅行者に向けたSNSや動画共有サービス、外国人旅行者向けの観光サイトなどを通じた広告宣伝を積極的に展開していることで、売上高、稼働率共に本年1月以降は前年と比較し大幅な伸長傾向となっており、今後も早期の収益化に向けた取り組みを強化してまいります

この結果、当連結会計年度における業績は、ホテル事業収入11億30百万円(対前年同期比141.0%増)、セグメント損失1億40百万円(前年同期は65百万円のセグメント損失)となりました

 

(e) その他事業の概況

その他事業といたしまして、保有もしくはコンビニエンス・ストア事業に関連した不動産賃貸管理のほか、ヘアカットサービス店舗やネットカフェ店舗の運営など、各種サービスの提供を行っております。

この結果、当連結会計年度における業績は、その他事業収入2億50百万円(対前年同期比0.1%増)、セグメント利益29百万円(対前年同期比1.3%増)となりました。

以上の施策の結果、当社グループの当連結会計年度における業績は、営業総収入294億52百万円(対前年同期比0.9%増)、営業損失33百万円(前年同期は1億51百万円の営業利益)となりました。また、投資事業組合運用益などを計上したことに加え、投資不動産に掛かる不動産賃貸費用が修繕計画の端境期となったことで大きく減少したことから、経常利益2億13百万円(対前年同期比47.2%増)、一方、区画整理事業の着手に伴う賃貸用建物の解体費用引当金のほか、コンビニ事業用資産に係る減損損失などを計上したことで、親会社株主に帰属する当期純利益94百万円(対前年同期比52.4%減)となりました

なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末に比べ66百万円(3.4%)増加し、20億39百万円となりました

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、5億55百万円の収入超過(前年同期は1億85百万円の支出超過)となりました。

その主な内訳は、投資不動産により3億41百万円の収入があった一方、投資不動産管理費により2億11百万円、店舗閉鎖損失により58百万円をそれぞれ支出したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、2億20百万円の支出超過(前年同期は18億17百万円の支出超過)となりました。

その主な内訳は、有形固定資産の売却により1億78百万円の収入があった一方、ホテル事業の拡大に伴った有形固定資産の取得などにより5億46百万円、投資有価証券の取得により1億円をそれぞれ支出したことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、2億68百万円の支出超過(前年同期は18億91百万円の収入超過)となりました。

その主な内訳は、長期借入金の収入により5億円の収入があった一方、長期借入金の返済により4億19百万円、短期借入金の返済により3億円をそれぞれ支出したことによるものであります

 

(3) 当連結会計年度末現在におけるコンビニエンス・ストア店舗数及びホテル施設の状況

地域別

コンビニエンス・ストア店舗

ホテル施設

直営店

加盟店

合計

東京都

62

3

65

6

千葉県

42

1

43

2

神奈川県

1

1

合計

105

4

109

8

(注)1 当連結会計年度において、コンビニエンス・ストア店舗の開店は1店舗、閉店は3店舗であります。

2 当連結会計年度において、ホテル施設の開業は、ユニット型ホテル2施設であります。

3 上記には、連結子会社である株式会社アスク及び株式会社エフ.エイ.二四の店舗は含まれておりません。

 

2【販売実績】

当連結会計年度における売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

 

セグメントの名称

 

当連結会計年度

(自 平成28年3月1日

至 平成29年2月28日)

 

前年同期比(%)

 

 金額(千円)

コンビニエンス・ストア事業

21,435,919

 

97.9

マンションフロントサービス事業

5,640,823

 

100.6

クリーニング事業

1,190,681

 

104.1

ホテル事業

1,130,405

 

241.0

その他事業

250,181

 

100.1

  報告セグメント計

29,648,012

 

100.9

調整額

△195,558

 

合 計

29,452,454

 

100.9

(注)1 上記売上実績は、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

当社グループは、コンビニエンス・ストア事業を主な事業とし、マンションフロントサービス事業、クリーニング事業、ホテル事業、その他事業を営んでおります。

下記の販売実績は、コンビニエンス・ストア事業に係るものであります。

 

① コンビニエンス・ストア事業における地域別の販売状況

a 直営店

地域別

当連結会計年度

(自 平成28年3月1日

至 平成29年2月28日)

前年同期比(%)

金額(千円)

コンビニエンス・ストア事業

 

 

東京都

13,316,167

96.3

千葉県

7,561,582

100.9

神奈川県

99,308

103.9

合計

20,977,057

98.0

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b 加盟店からの収入の対象となる加盟店売上高

地域別

当連結会計年度

(自 平成28年3月1日

至 平成29年2月28日)

前年同期比(%)

金額(千円)

コンビニエンス・ストア事業

 

 

東京都

491,704

79.6

千葉県

55,952

28.9

合計

547,657

67.5

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

② コンビニエンス・ストア事業における商品別の販売状況

a 直営店

主要品目

当連結会計年度

(自 平成28年3月1日

至 平成29年2月28日)

前年同期比(%)

金額(千円)

コンビニエンス・ストア事業

 

 

ファストフード

5,525,650

96.4

生鮮食品

2,544,560

99.0

加工食品

6,177,390

99.9

食品計

14,247,601

98.3

非食品

6,060,474

98.5

サービス

668,981

86.6

合計

20,977,057

98.0

(注)1 数量は品目が多岐にわたり、表示することは困難かつ適切でないため記載を省略しております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b 加盟店からの収入の対象となる加盟店売上高

主要品目

当連結会計年度

(自 平成28年3月1日

至 平成29年2月28日)

前年同期比(%)

金額(千円)

コンビニエンス・ストア事業

 

 

ファストフード

130,619

65.3

生鮮食品

69,189

74.0

加工食品

159,537

66.6

食品計

359,345

67.4

非食品

180,294

66.8

サービス

8,016

87.3

合計

547,657

67.5

(注)1 数量は品目が多岐にわたり、表示することは困難かつ適切でないため記載を省略しております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

③ コンビニエンス・ストア事業における単位当たりの売上状況

a 直営店

項目

当連結会計年度

(自 平成28年3月1日

至 平成29年2月28日)

前年同期比(%)

コンビニエンス・ストア事業

 

 

 

売上高

(千円)

20,977,057

98.0

1店舗当たり平均日販

(千円)

541

99.6

売場面積

(㎡)(平均)

12,003

98.8

1㎡当たり期間売上高

(千円)

1,747

99.2

従業員数

(人)(平均)

810

99.0

1人当たり期間売上高

(千円)

25,897

98.9

(注)1 売場面積の計算基準については、期中平均によっております。

2 従業員数は、業務委託者並びにパート及びアルバイト(1日8時間換算)を含めた期中平均人数であります。

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b 加盟店からの収入の対象となる加盟店売上高

項目

当連結会計年度

(自 平成28年3月1日

至 平成29年2月28日)

前年同期比(%)

コンビニエンス・ストア事業

 

 

 

売上高

(千円)

547,657

67.5

1店舗当たり平均日販

(千円)

555

100.3

売場面積

(㎡)(平均)

297

66.5

1㎡当たり期間売上高

(千円)

1,843

101.4

(注)1 売場面積の計算基準については、期中平均によっております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

当社グループの経営戦略及び対処すべき課題は以下のように考えております。

(1) コンビニエンス・ストア事業における収益力向上への対応

コンビニエンス・ストア事業は、大手チェーンによる東京都心部における出店意欲は引き続き強く、既存店の売上高を飛躍的に拡大させることが難しいほか、人手不足も顕在化してきており、経営環境が一段と厳しくなっている状況であると考えております。

このような経営環境において、当社は平成24年3月よりコンビニエンス・ストア業界大手の株式会社ローソンとの企業フランチャイズ契約を締結し、「ローソン」ブランドによる店舗運営を営んでおりますが、消費行動の多様化や人手不足が進むことなどを踏まえ、店舗数よりも収益性を重視した運営体制を敷いております。

今後は、各店舗において、これまでの当社店舗運営の強みである顧客・立地ニーズに合わせた品揃えの充実や独自サービスの提供を通じた、生活インフラとしての便利さの提供を再度強化させることにより、安定的な事業収益の確保に取り組むとともに、新規出店については物件候補を厳選し収益性の高い店舗のみ出店することで、着実な事業拡大を目指してまいります

(2) ホテル事業の収益力向上への対応

当社は、平成21年秋よりビジネスホテルの運営事業に参入しておりますが、訪日外国人観光客数が過去最高を更新しているなかで、東京都心部を中心に引き続き宿泊需要が増加することが見込まれている現状を好機と捉え、平成27年夏よりホテル事業の拡大に取り組んでおります。

当連結会計年度末時点において、千葉県内にビジネスホテル2棟、銀座・日本橋エリアを中心にユニット型ホテル6施設の運営を行っております。

東京都心部における宿泊需要の多様化に対応すべく運営を開始したユニット型ホテルでは、限りあるスペースを最大限活用することでリーズナブルな価格で「宿泊サービス」を提供しており、ビジネス利用だけでなく国内旅行者や海外旅行者のみならず、女性専用フロアを設けることで女性のお客様など、幅広い宿泊ニーズの獲得を目指しております。

しかしながら、東京都心部における競合ホテルの相次ぐ開業などにより、当初の計画に比べて稼働率の上昇が緩やかに留まっており、収益化に時間を要していることから、早期の収益確保が最重要な課題と認識しております。

なお、外国人旅行者向けのサイトや動画共有サービスを通じた積極的な宣伝広告活動を開始したことで、本年1月以降、稼働率、売上ともに前年に対して大幅な伸長を見せていることから、引き続きマーケティング施策の強化を行い、需要の拡大を図ってまいります。更なる事業拡大に向けて「BAY HOTEL」ブランドの価値向上を実現させ、収益の確保に努めると共に、財務面における影響も考慮したペースでの事業規模拡大に取り組んでまいります

(3) グループ各社の収益基盤の拡大への対応

株式会社アスクにおいては、近年新規マンションの着工件数が減少していることから、マンションフロントサービス事業のマーケット規模拡大に勢いが見られないことを受けて、サービス内容の拡充やマンション分野以外への事業領域拡大を進めております

マンションフロントでのおせち料理やセレクト商品などの予約商材の販売の強化に取り組んでいるほか、新たに開始している人材派遣サービスでは、派遣予定者に対して研修を行い、派遣先で必要なスキルを習得後に派遣を行うことや多言語に対応した人材の派遣を行うことで、より高付加価値な人材の派遣に取り組んでおります。

また、株式会社エフ.エイ.二四においては、これまでの当社コンビニ店舗での「クリーニング取次ぎサービス」の提供にとどまることなく、クリーニングやリネン事業における新規顧客開拓に努めるとともに、自社クリーニング工場の有効活用を進めるほか、関係取引先工場とも連携を進め安定したサービス提供に努めてまいります

(4) 内部統制システムの構築及び運用について

当社グループでは、コンプライアンスを遵守した透明性の高い経営を行うことが企業価値の増大に寄与すると考え、グループ全体の内部監査業務を統括して実施できる体制を構築し、子会社を含めた体制強化に努めております。

各コンビニ店舗、ホテル施設、マンションフロントにつきましては、内部監査室による監査を定期的に実施のうえで、適正な運営を行うため必要に応じて指導及び是正勧告などを行っているほか、会計監査におきましても、監査等委員と会計監査人が相互に連携し監査を実施しております。

さらに、子会社を含めた担当者の人事異動交流を定期的に実施することにより、課題事項の早期把握に努めるなど、適正な業務運営を図っております。

また、税務及びその他の法令に関する判断などにつきましては、顧問税理士及び顧問弁護士などと適時相談を行うことで、指導や助言を受けております。今後とも、内部統制システム遵守を徹底すると同時に、体制の更なる強化を進めてまいります

4【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報公開の観点から以下に記載しております

なお、当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力をしてまいります

また、以下における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社が判断したものであり、事業などのリスクはこれらに限られるものではありません

 

(1) コンビニエンス・ストア事業の「店舗ブランド」について

当社グループの主な事業は、コンビニエンス・ストア業界大手の株式会社ローソンと企業フランチャイズ契約を締結し、第33期(平成24年3月1日)以降、主として直営方式による「ローソン」店舗にて、米飯・惣菜などのファストフードその他食品ならびに、日用品などの非食品の小売業及び公共料金の料金収納代行などのサービスを提供しております。

また、直営店以外にも、コンビニエンス・ストア経営希望者と「フランチャイズ・チェーン加盟店契約」を締結し、加盟店に対して経営ノウハウとその情報などの供与及び資金面の支援などを行い、その対価としてロイヤリティー収入を得ております。

株式会社ローソンとの「フランチャイズ契約」の契約期間は、平成24年3月1日より満15年間で、短期的には当社の事業内容に影響はありませんが、事業規模の大幅な縮小などには違約金が生じるほか、契約内容の変更などがあった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります

 

(2) コンビニエンス・ストア事業の運営環境の変化について

当社グループが運営するコンビニエンス・ストア店舗は、オフィス立地・ロードサイド立地・行楽立地・住宅立地のみならず、一般的には加盟店として運営するには困難な立地(当社では立地創造型の店舗と称しております。)にも積極的に出店しているほか、個店に合わせた商品展開を行っていることが、当社の特徴となっております。

しかしながら、主に店舗運営を行っている東京都・千葉県においては、現在の大手3社が運営する店舗数が、「ローソン」ブランドでの店舗運営を開始した5年前は約7,200店舗であったものの、当連結会計年度末時点では約8,900店舗となるなど、店舗数が大幅に増加しているなかで、個店の店舗収支を重視することなく、総店舗数を重視するかのような出店事例も散見されるなど、各店舗の商圏が縮小する傾向が続いております。

また、商品展開においても、チェーン本部によるPB商品点数の大幅な増加を受けて、NB商品の新規発売アイテム数が減少するなど、個店における差別化の選択肢が狭まっているほか、大手チェーンによる店舗ブランド統合が進むことで競争の優位性が失われる懸念もあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります

 

(3) ホテル事業の運営環境の変化について

当社グループが運営するホテル事業では、東京都心部における宿泊需要が中期的に増加することを見据えて、積極的にホテル施設の拡大を行っており、「BAY HOTEL」ブランドの認知度、価値向上に取り組んでおります。

しかしながら、訪日観光客数の増加が続いていることや平成32年夏に東京オリンピックが開催されることを見込んだ競合他社が、東京都心部や舞浜・新浦安地区などにおいて、相次いでホテルの建設を行っており、これらのホテルの開業により提供される客室数の増加が、需要の伸びを大きく上回る場合においては、客室単価や稼働率が低下することが予想されます。

また、世界経済の減速や為替水準の大幅な円高傾向が進む場合のみならず、大規模な地震などの自然災害や流行性疾患が発生した場合においては、訪日観光客数の大幅な減少が予想されるほか、出張需要の見合わせなど、宿泊需要が縮小することが想定されます。

同事業は、当社グループの各事業と比較して高額となる固定費が、稼働率に係わらず発生することから、上記のような運営環境の大幅な変化があった場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります

(4) 資金の借入及び金利水準の変化について

当社グループでは、当期以前より千葉市内の大型賃貸オフィスビルや、平成21年に千葉県市川市塩浜地区で開業したビジネスホテルの開業に伴う借入負債があるほか、前期にユニット型ホテルなど5施設、当期に2施設をコンバージョン工事の上で開業したことで、当連結会計年度末の借入金残高は依然として高水準となっております。また、平成28年10月に、「固定資産の取得に関するお知らせ」にて開示しておりますように、市川市塩浜地区での区画整理事業施工地区内の保留地取得に伴う資金を、本年冬に金融機関から調達する予定であるほか、ホテルの新規開業には、1施設当たり多額の設備投資を要することから、事業計画の進展によっては、さらなる投資資金の調達が必要なる可能性があります。

取引先各行との関係は良好であるものの、借入金の一部を変動金利で調達していることから、金利水準が大幅に上昇する場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります

 

(5) 固定資産及び保有有価証券の資産価値の毀損について

当社グループの各事業においては、運営に必要となる施設の内装資産のほか、ビジネスホテルの建物や不動産賃貸事業などに関連した固定資産を保有しておりますが、競合環境の変化による収支の悪化や、当初の見込み通りの収益が確保できないことにより、固定資産の減損処理が必要となることが考えられるほか、地震による価値毀損リスクを有しております。

また、資金運用の一環として有価証券を保有しております。主に、過去に投資した有価証券を継続して保有しているもので、資産の有効活用を目的に売却を進めておりますが、有価証券の特性上から価格変動リスクに曝されており、資産価値に大幅な毀損が生じる場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります

 

(6) マンションフロントサービス事業の運営環境の変化について

当社グループが提供するマンションフロントサービス事業においては、新規マンションの販売数が減少傾向にあることから、マンションフロント数の拡大に一時ほどの成長が見込めないものの、ストックとしてのマンションフロント数は一定数を確保しており、安定的に事業を展開しております。しかしながら、今後予定される消費税増税に伴う管理コストの増加の影響などにより、各マンションの管理組合において収支状況が厳しくなる組合数が増加する懸念があります。

このような状況のもと、サービス内容の拡充やマンション分野以外の受託物件獲得に注力するなど、事業領域の拡大を進めておりますが、継続的に成長する保証がないほか、将来的には優秀な人材を安定して確保することが難しくなる可能性もあり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります

 

(7) クリーニング事業の運営環境の変化について

当社グループが提供するクリーニング事業においては、全国のクリーニング需要が年々減少を続けているなか、東京都心部かつ比較的所得の高い地域の顧客層を対象にサービスを提供していることから、一定の需要を確保しているほか、グループ各社との連携により法人需要の新規獲得を進めております。

しかしながら、配送コストなどの人件費が上昇しているものの、サービス価格の見直しの動きは進んでいないことから、クリーニング事業で提携する工場各社の経営環境は厳しさを増しており、一部地域ではクリーニング需要が見込めるものの、配送を含めた収支コストや工場の要員確保の関係から、新規取引先からの受注に支障が出る事例も出ております。

引き続き、自社工場の活用や提携先のクリーニング工場の採算性向上に努めてまいりますが、提携先工場の確保が難しくなる場合においてはサービスの提供に支障が出る恐れがあり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります

 

5【経営上の重要な契約等】

(1)フランチャイズ契約の要旨

a 契約会社名    株式会社シー・ヴイ・エス・ベイエリア

b 相手方の名称  株式会社ローソン

c 契約の名称    企業フランチャイズ契約

d 契約の本旨

株式会社ローソンが保有する店舗ブランド名にて、当社が直営方式並びにフランチャイズ方式によるコンビニエンス・ストア事業を運営するために必要となる、店舗運営情報の提供などに関する契約。

e 契約の内容

株式会社ローソンの有する商標・ブランド商品・店舗設計やレイアウトに関するノウハウ・商品販売技術・店舗管理方式・従業員教育研修方式を用いることや、株式会社ローソンの推奨商品の仕入(ただし、株式会社ローソンの承認を得て推奨商品以外の商品の仕入れも可能)ができるとともに、株式会社ローソンに対し、総荒利益高に対して一定率の企業フランチャイズチャージを支払う義務を負う。

f 契約の対象    ローソンの経営する各種業態

g 出資金等      出資金                      1店舗につき150万円

                企業フランチャイズチャージ  総荒利益高に対して一定率

h 契約期間

1 本契約の期間は、平成39年2月末日までの満15年間とする。

2 双方の合意により契約期間を更新する。

 

(2)フランチャイズ・チェーン加盟店契約の要旨

a 契約会社名    株式会社シー・ヴイ・エス・ベイエリア

b 相手方の名称  当社加盟店

c 契約の名称    ベイエリア フランチャイズ・チェーン加盟店契約

d 契約の本旨

当社と当社加盟店とで、株式会社ローソンが保有する店舗ブランド名にてコンビニエンス・ストアを経営するためのフランチャイズ契約関係を形成すること。

e 契約期間

1 新規オープンの日の属する月の初日から満10ヵ年目の日とする。

2 双方の合意により契約期間を更新する。

 

6【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、その作成には経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りが必要となります。この判断及び見積りに関しては過去の実績等を勘案し合理的に判断しております。しかしながら、実際の結果は、見積り特有の不確実性が伴うことから、これら見積りと異なる可能性があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

(2)財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて1億70百万円(1.3%)増加し、128億17百万円となりました。その主な内訳は、現金及び預金が31百万円、商品が31百万円増加した一方、未収還付消費税等が48百万円、有価証券が35百万円減少したことなどにより、流動資産が56百万円減少し、また、保有する店舗の売却により土地が1億20百万円減少した一方、ホテル事業の拡大により、建物が2億91百万円、工具、器具及び備品が76百万円それぞれ増加したことなどにより、固定資産が2億26百万円増加したことであります

(負債)

当連結会計年度末における負債総額は、前連結会計年度末に比べて1億49百万円(1.4%)増加し、106億23百万円となりました。その主な内訳は、未払消費税等が1億91百万円増加した一方、短期借入金が3億円減少したなどにより、流動負債が32百万円減少し、また、資産除去債務が1億36百万円、長期借入金が35百万円増加したことなどにより、固定負債が1億81百万円増加したことであります

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて20百万円(1.0%)増加し、21億93百万円となりました。その主な内訳は、剰余金の配当を行ったほか、親会社株主に帰属する当期純利益を94百万円計上したことであります

 

(3)キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの分析については、「第2〔事業の状況〕 1〔業績等の概要〕 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。

 

 

平成26年2月期

平成27年2月期

平成28年2月期

平成29年2月期

自己資本比率(%)

16.6

18.7

17.2

17.1

時価ベースの自己資本比率(%)

114.2

59.0

32.4

28.1

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

11.1

43.9

10.6

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

7.4

2.1

12.7

(注)1 自己資本比率:自己資本/総資産

2 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

3 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

4 インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

※ 営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び連結損益計算書に計上されている「支払利息」を用いております。

※ 平成28年2月期は、営業キャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは記載しておりません。

 

(4)経営成績の分析

当連結会計年度における当社の経営成績は「第2〔事業の状況〕 1〔業績等の概要〕 (1)業績」に記載しております。