第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、グループの長期ビジョンとして『お客様の満足の為、生活の便利さを提供する』という企業コンセプトを共有しています。これは、現在のグループビジョンでもある『便利さの追求』をもとに発展させたものであります。

 

(株式会社シ-・ヴイ・エス・ベイエリア)

ホテル事業におきましては、ビジネスホテルの運営は、京葉線沿線のホテルの多くが立地特性を活かしてリゾート指向の施設運営を行うなか、宿泊特化型かつ部屋の広さもコンパクトなビシネスホテルとすることで、他施設との差別化を図るとともに、日常生活の延長としてのお客様ニーズを満たすことを目指しております。

また、ユニット型ホテルの運営は、LCCや高速バスなどの普及による旅行交通費の低減や旅行者の増加による宿泊ニーズの多様化を受けて、従来のビジネスホテルと自宅への帰宅代替施設としてのカプセルホテルの中間に、新たなカテゴリーの創造を狙った宿泊施設として、ビジネスや旅行者からの利用を獲得するとともに、女性専用フロアを確保することで、女性のお客様にも気軽にかつ満足してご利用いただける施設となることを目指しているほか、海外からの旅行者にも安心・安全・リーズナブルであり、和モダン・スタイリッシュでクールな宿泊施設としての運営を目指しております。

事業規模の拡大と共に「BAY HOTEL」ブランド価値の向上に努めることで、今後の当社の収益の柱となるよう努めてまいります。

コンビニエンス・ストア事業におきましては、ホテル施設に併設した店舗や特殊行楽立地の店舗を運営しており、一般的なコンビニと同様の画一的な商品やサービスを提供するのではなく、立地条件や客層にあわせた商品・サービスの提供を心掛けた運営を行っております。

 

(株式会社アスク、株式会社アスク東東京、株式会社アスク西東京、株式会社アスク西日本)

会社ロゴである『ASQ』を掲げております。

マンションフロントサービスを通して居住者様に快適(Amenity)と安心・安全(Security)を提案し、心地よい高品質(Quality)な暮らしをサポートしてまいります。さらには、イベント開催支援やカーシェアリングサービスなどの付加価値の創造を通じた満足度の向上に努めるとともに、マンションフロント以外での受付業務の受託や人材派遣事業の拡大など、各種サービス提供体制の構築に努めてまいります。

 

(株式会社エフ.エイ.二四)

『クリーニングを主としたサービス企業への変身』を掲げております。

グループ各社が、コンビニエンス・ストアやマンションなどで実施しているクリーニング取次ぎ業務を一括管理することで、スケールメリットを活かしたサービスを提供しております。また、企業の寮や宿泊施設でのサービス提供を拡大しているほか、リネン分野として「クリーニング、メンテナンス、在庫管理、集配」までを一元で請け負うトータルサービスの提供に取り組んでおり、さらなる事業拡大を目指しております。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、主な中期的な経営目標として、会社の持続的な成長に向けた営業利益の安定的な確保および新たな事業モデルの確立を目標としております。コンビニエンス・ストア事業の再編以降、グループ売上高は大幅に減少しておりますが、収益性を重視した経営方針のもと各事業の事業計画を再構築しており、ホテル事業においては、既存施設の収益性の改善及びビジネスホテルを軸とした新たなホテルの新設を進めてまいります。また、マンションフロント事業においては、不採算物件の解約による収益性の改善及び非マンションフロントサービスの案件獲得に努めていくほか、新規事業の創出による収益基盤の安定を図ってまいりますが、現時点において中長期的な数値目標は定めておりません。

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループ各社は、中長期的な経営戦略として以下の事項に取り組んでおります。

(株式会社シー・ヴイ・エス・ベイエリア)

a.ビジネスホテル「CVS・BAY HOTEL」は、市川塩浜駅前地区を重要な事業拠点としてさらなる収益拡大に努めていくとともに、ベイエリア地区を中心に施設数の拡大も進めていくことで、確固たる地位の確保、収益力の向上に努めます。

b.ユニット型ホテル「BAY HOTEL」は、ブランドの知名度向上に向けたマーケティング施策を進めて行くとともに、独自のサービスや多様な宿泊プランの提供を行うことで、稼働率の向上、収益力の強化を行ってまいります。

c.個々のコンビニ店舗を取り巻く競合環境に適応した運営を目指し、商圏のお客様にあわせた商品・サービスの提供に努めます。

d.ベイエリア地域に特化した事業展開を行っている企業としての強みを活かし、新規ビジネスの創造に挑戦いたします。

 

(株式会社アスク)

a.既存のマンション内ショップ、カフェサービスの品質向上を目指すとともに、イベント・カルチャー教室などの開催支援を通じた、居住者様への生活支援サービスの強化を図ります。

b.人材教育センターを通して、より質の高いフロントスタッフの育成に努めます。

c.マンションフロント以外の、企業・施設などの受付サービスの新規受注を進めてまいります。

d.これまでに培った運営ノウハウ、人材スキルを活かした、人材派遣ビジネスの拡大に取り組んでまいります。

 

(株式会社エフ.エイ.二四)

a.グループ各社のサービス拠点を活用したクリーニングサービスの拡大を進めてまいります。

b.制服の「クリーニング、メンテナンス、在庫管理、集配」までを一元で請け負うトータルサービスの顧客拡大に努めてまいります。

c.自社クリーニング工場の稼働率向上により、収益力の強化を図ってまいります。

d.グループ各社との情報交換を図り、日常生活の便利さを追求した新サービスの提供を実現してまいります。

 

(4)対処すべき課題

① ホテル事業の収益力向上への対応

当社は、2009年秋よりビジネスホテルの運営事業に参入し、2015年よりホテル事業の積極的な拡大に取り組んでおります。運営するビジネスホテル3棟におきましては、近隣の大型レジャー施設の来場者の増加などにより、売上高、利益ともに堅調に推移しております。また、都心部にて運営するユニット型ホテルは、宿泊需要の多様化に合わせて、限りあるスペースを最大限に活用することでリーズナブルな価格で「宿泊サービス」を提供しており、ビジネス利用だけでなく女性専用フロアを設けることで国内旅行の女性のお客様のほか、ゆとりあるラウンジを備えることで海外からのグループ旅行者など、幅広い宿泊ニーズを獲得しております。

しかしながら、ユニット型ホテル施設においては、事業計画と比較し、コンビニエンス・ストア事業の大幅な規模縮小に伴う本社経費の按分負担額の増加が影響したことに加え、競合ホテルの増加に伴い宿泊単価が弱含んでおりました。また、新型コロナウイルス感染症の拡大による宿泊需要の減少を受け、3期連続で減損処理を実施いたしました。

なお、ユニット型ホテル施設は現在休業しており、新型コロナウイルス感染症の収束に伴う宿泊需要の動向を見極めながら順次営業再開を行い、収益確保に努めるほか、東京都港区及び千葉県市川市で開業準備を進めているビジネスホテル2棟につきましては建物は完成していることから、本年夏以降の開業に向けた取り組みを進めてまいります。当面は、外国人旅行者の宿泊需要は低迷することが見込まれますが、ビジネス需要や国内旅行者の取り込みを強化すると伴に、2021年夏に開催予定の東京オリンピックにおける各種需要の獲得に努めることで、中長期の収益向上に努めてまいります。

② 事業領域拡大への対応

マンションフロントサービス事業におきましては、近年新規マンションの着工件数が減少傾向であることから、今後マンションフロント数の大幅な増加を見込むことが難しいと考え、非マンションフロント案件への事業領域拡大を進めております。なかでも、これまで培ってきたノウハウを活かし、企業やシェアオフィスに加え公共施設などでの受付業務の拡大に引き続き注力をしてまいります。クリーニング事業におきましても、一般クリーニング需要が減少を続けることを踏まえ、ホテルなどの法人需要の獲得に努めているほか、ハウスクリーニングサービスの拡充を進めており、関係取引先とも連携を進め安定したサービス提供に努めてまいります。その他事業におきましては、2019年に複数の不動産を購入し安定した賃料収益を確保するとともに、当該不動産を活用した新たな事業の

可能性を模索しております。従来から保有する投資オフィスビルを含めた、資産の有効活用を図ることで安定収益の確保に努め、コンビニエンス・ストア事業の再編後の新事業創出に取り組んでまいります。

 

③ 内部統制システムの構築及び運用について

当社グループでは、コンプライアンスを遵守した透明性の高い経営を行うことが企業価値の増大に寄与すると考え、グループ全体の内部監査業務を統括して実施できる体制を構築し、子会社を含めた体制強化に努めております。各ホテル施設、マンションフロント、コンビニエンス・ストア店舗につきましては、内部監査室による監査を定期的に実施のうえで、適正な運営を行うため必要に応じて指導及び是正勧告などを行っているほか、会計監査におきましても、監査等委員会と会計監査人が相互に連携し監査を実施しております。さらに、子会社を含めた担当者の人事異動交流を定期的に実施することにより、課題事項の早期把握に努めるなど、適正な業務運営を図っております。また、税務及びその他の法令に関する判断などにつきましては、顧問税理士及び顧問弁護士などと適時相談を行うことで、指導や助言を受けております。今後とも、内部統制システム遵守を徹底すると同時に、体制の更なる強化を進めてまいります。

2【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報公開の観点から以下に記載しております

なお、当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力をしてまいります

また、以下における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社が判断したものであり、事業などのリスクはこれらに限られるものではありません

 

(1) ホテル事業の環境変化及び訪日観光客への依存度について

当社グループが運営するホテル事業では、都心部における宿泊需要が中期的に増加することを見据えて、積極的にホテル施設の拡大を行っており、「BAY HOTEL」ブランドの認知度、価値向上に取り組んでおります。

しかしながら、訪日外国人数の増加が続いていることや東京オリンピックが開催されることを見込んだ競合他社が、都心部や舞浜・新浦安地区などにおいて、相次いでホテルの開業を行っており、こうした投資がさらに進み、需要の伸長以上に提供する客室数が大幅に増加した場合は、客室単価や稼働率が低下することが予想されます。

また、世界経済の減速や為替水準の大幅な円高傾向が進む場合のみならず、大規模な地震などの自然災害や流行性疾患が発生した場合においては、訪日外国人数の大幅な減少が予想されるほか、出張需要の見合わせなど、宿泊需要が縮小することが想定されます。

当社が運営するホテル施設及びコンビニエンス・ストア店舗の一部は大型テーマパークの近隣や、レジャースポットなどの観光立地に出店していることから、観光客が減少した場合には、店舗収益の減少が懸念されるほか、ホテル事業は、当社グループの各事業と比較して高額となる固定費が、稼働率に係わらず発生することから、上記のような運営環境の大幅な変化があった場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

(2) 固定資産の減損及び保有有価証券の資産価値の毀損について

当社グループは、ホテル事業の運営に必要となる施設及び内装資産のほか、投資不動産などの固定資産を保有しておりますが、ホテル事業が運営するユニット型ホテルにおいては、コンビニエンス・ストア事業の大幅な規模縮小を受けた、本社経費の按分負担額の増加及び新型コロナウイルス感染症の拡大による収益性の大幅な低下を受け、今後の収支計画を見直し、当該固定資産のほぼ全てについて減損処理を実施しております。

一方、本年に開業を予定しておりますビジネスホテルの一部については、建設費などの多額の設備投資を行っていることから、今後、計画した収益が確保できない場合には、固定資産の減損処理が必要となることが考えられるほか、地震による価値毀損リスクも有しております。

また、資金運用の一環として有価証券等を保有しております。主に投資事業組合を通じた、未上場会社への投資であり、取締役会での十分な審議の上、投資判断を行っておりますが、資産の特性上、リスクの高い金融資産に分類されることから、投資先の成長が計画通りに進まない場合は、投資資産に毀損が生じる可能性があり、当社グループの業績に影響を与える場合があります。

 

(3) マンションフロントサービス事業の運営環境の変化について

当社グループが提供するマンションフロントサービス事業は、昨今の新規マンション販売動向において、各種サービスを提供することに適した物件数が減少するなど、市場拡大に一時ほどの成長が見込めないほか、各マンションの管理組合においても、管理コストの上昇により、収支状況が厳しい組合も増加しております。

このような状況のもと、同事業においては、サービス内容の拡充や差別化された付加価値の提供による価格競争からの脱却を目指し、各種取り組みを行っているほか、不採算物件の整理を順次行うなど、収益性を重視した事業運営へと転換を進めておりますが、受付スタッフの採用コストの上昇による収益の圧迫が懸念されているほか、近年は企業やシェアオフィス、公共施設などのマンション分野以外への事業拡大を進めておりますが、継続的に成長する保証はなく、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(4) コンビニエンス・ストア事業の大規模展示場の依存について

当社が運営するコンビニエンス・ストア事業の主力店舗の一部は、近隣の大規模展示場の来場者から数多くご利用いただいているほか、大規模イベント開催の際には独自の仕入れ商品を販売行うなど、各種イベントに対応した販売施策を積極的に実施していることから、店舗近隣の大規模展示場の改修やイベント中止により、来場者が大幅に減少した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

(5) 出店エリアの集中について

当社のホテル事業を含めた出店エリアは千葉の一部及び東京3区(港区、中央区、江東区)となっていることから、局地的な災害や感染症が発生した場合に、当社店舗の多くが営業を続けることが困難になる可能性があるなど、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(6) クリーニング事業の運営環境の変化について

当社グループが提供するクリーニング事業においては、全国のクリーニング需要が年々減少を続けているほか、洗濯や配送コストの上昇が続いている影響から、クリーニング所・取次店の閉鎖が進むなど、近年のクリーニング業界を取り巻く環境は厳しさを増しております。

同事業では、都心部かつ比較的所得の高い顧客層を対象にサービスを提供していることから、一定の需要を確保しているほか、グループ各社との連携により法人需要の新規獲得を進めております。また、自社工場のクリーニング工程の一部に自動化設備を導入するなど、業務効率化も進めております。

しかしながら、提携するクリーニング業者の廃業や新たな提携先の確保ができない場合には、同事業の拡大を行っていくことが困難となることから、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

1.経営成績等の概要

(1) 経営成績

当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や雇用環境の改善に伴い、緩やかな回復基調で推移しておりましたが、消費増税後の個人消費に力強さが見られないことに加え、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大による国内及び世界経済の大幅な減速が懸念されるなど、不透明感はより一層大きなものとなっております

現在当社グループが注力しているホテル業界におきましては、昨年の秋以降、外交問題により韓国からの観光客が大きく減少した一方、中国、東南アジア、欧米諸国の伸長により、訪日外国人客数は横ばい傾向が続いておりましたが、2020年1月下旬以降、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、外国人観光客が激減していることに加え、大規模イベントの自粛等により、国内旅行者も大きく減少するなど厳しい市場環境が続いており、宿泊需要の回復までには一定の期間を要することが見込まれております。

マンション業界におきましては、これまで市場を牽引していた東京都心において、建設コストの高止まりによる、販売価格の上昇傾向が継続していることで、購入可能な世帯は富裕層や高所得者などに限られていることから、不動産各社は供給戸数に慎重な姿勢を見せており、2019年の首都圏全体の販売戸数は3年ぶりの減少に転じるなど、今後の弱含みが懸念されております。

このような経営環境のもと、当社グループは、収益拡大に向け各事業における収益性の改善及び次期に開業予定であるホテル2棟の開業準備などを中心に進めてまいりました。

しかしながら、当社グループの当連結会計年度における業績は、1月下旬以降の新型コロナウイルス感染症の拡大により、ホテル各施設の稼働率が苦戦したことで、営業総収入104億27百万円(対前年同期比4.5%減)、ホテル事業の売上高の減少に加え、マンションフロントサービス事業における販管費の増加などにより、営業利益37百万円(対前年同期比18.7%増)にとどまった一方、投資有価証券売却益を計上したことなどにより、経常利益1億65百万円(前年同期は28百万円の経常損失)となりました。

また、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた緊急事態宣言の発令を踏まえ、国内宿泊需要の回復の兆しは夏以降から見られるものの一定水準までの回復は秋以降となると想定し複数のホテル施設の休業を決定したほか、外国人観光客の宿泊需要の再獲得には1年程度の時間を要すると見込んでおり、また、東京オリンピックの1年延期の決定に伴い、前期末に想定していた中長期の収益計画を達成することが困難となったことから、複数のユニット型ホテル施設などにおける固定資産5億48百万円の減損処理を行ったことで、親会社株主に帰属する当期純損失4億1百万円となりました。

 

当社の各セグメントの業績は次のとおりであります。

(ホテル事業)

ホテル事業におきましては、ビジネスホテルを千葉県市川市、浦安市内に3棟、ユニット型ホテルを東京都区内に6棟を展開しております。

ビジネスホテル施設におきましては、京葉線市川塩浜駅前で運営しております「CVS・BAY HOTEL」及び新館におきましては、近隣の大型レジャー施設への観光客や幕張メッセへの出張などの宿泊需要の獲得に努めているほか、「BAY HOTEL 浦安駅前」におきましては、各客室にキッチンを設けるなど、長期滞在やご家族連れのお客様を中心に需要の獲得を進めてまいりました。

ユニット型ホテル施設におきましては、都心において、手頃且つ快適な宿泊サービスの提供に努めており、昨年のラグビーワールドカップ開催期間中には、欧州を中心に多くの海外からのお客様にご利用頂いただいたほか、自社HPからの宿泊予約者向けに事前決済サービスを開始するなど、自社販売比率の増加による収益性改善への取り組みも進めております。

また、ゲームやアニメ、舞台などのメディアコンテンツとのコラボ企画の開催にも継続して注力しており、当期は合計で16タイトルとのコラボ企画を実施するなど、新たな宿泊需要の獲得にも精力的に取り組んでおります

なお、第2四半期以降、残業や飲食後の当日予約のお客様が減少していたことに加え、政治情勢の悪化による、韓国人旅行者の減少などを受け、稼働率及び客室単価に弱含みがみられておりましたが、さらに本年の1月下旬以降、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、日本を訪れる外国人旅行者が激減していることに加え、大規模イベントの自粛が発生するなど、国内旅行者の需要も大きく減少した影響を受け、セグメント売上高、利益ともに減少いたしました。

この結果、当連結会計年度における業績は、ホテル事業収入16億39百万円(対前年同期比2.4%減)、セグメント利益1億25百万円(対前年同期比15.6%減)となりました。

(マンションフロントサービス事業)

マンションフロントサービス事業におきましては、マンションコンシェルジュによる高付加価値サービスの提供を通じた、ワンランク上のマンションライフの実現に努めており、独立系の企業として業界トップシェアを有しております。また、新たな成長領域への取り組みとして、企業やシェアオフィス、公共施設での受付やコンシェルジュ業務の獲得を進めているほか、人材派遣サービスにおきましては、多言語に対応可能な人材の派遣・紹介を行うなど、より優秀な人材に注力したサービスによる競合他社との差別化を図っていくことで、取引先拡大に努めております。

当連結会計年度末現在における総受注件数は、収益性を重視した運営体制構築のため、不採算物件の解約を順次進めていることで、926件となりました。

この結果、当連結会計年度における業績は、マンションフロントサービス事業収入55億87百万円(対前年同期比3.3%減)、セグメント利益2億26百万円(対前年同期比30.7%減)となりました。

 

(クリーニング事業)

クリーニング事業におきましては、マンションフロントやコンビニエンス・ストア店舗、社員寮においてクリーニングサービスを提供しており、法人向けサービスとして、マンション内のゲストルームやホテルにおけるリネンサプライのほか、自社工場と商品管理センターによる、ユニフォームのクリーニングからメンテナンス、在庫管理までを一元管理するトータルサービスの拡大を進めております

今後も、販促セールの実施など需要喚起に努めるほか、グループ会社がフロントサービスを提供しているマンションなどを中心に、クリーニング品の保管サービス及びハウスクリーニングサービスなど、新たな需要の開拓を進めてまいります。

なお、リネンサービスにおいて、大口受注先へのサービス提供が2019年5月末で終了したことなどにより、売上高、セグメント利益ともに前年を下回る結果となりました。

この結果、当連結会計年度における業績は、クリーニング事業収入11億59百万円(対前年同期比7.2%減)、セグメント利益52百万円(対前年同期比8.7%減)となりました。

 

(コンビニエンス・ストア事業)

コンビニエンス・ストア事業におきましては、主力店舗が大規模展示場や観光施設の近隣などの特殊立地に面していることから、当社の強みである独創性を持った店舗作りを目指し、フランチャイズ本部が推進する各種施策に加え、各イベントに対応した独自仕入れ商品の販売を行うなど積極的な販売施策を進めてまいりました。

なお、入居するビルの建て替えに伴い、2019年4月下旬に1店舗の閉店を実施しており、当連結会計年度末現在の店舗数は7店舗となったことで、売上高は減少した一方、店舗近隣の大規模展示場において、大型イベントが開催された際には例年以上に多くの来場者からご利用いただくなど既存店が堅調に推移したことから、セグメント利益は概ね前年と同水準となりました。

この結果、当連結会計年度における業績は、コンビニエンス・ストア事業収入19億72百万円(対前年同期比9.2%減)、セグメント利益88百万円(対前年同期比7.3%増)となりました。

 

(その他事業)

その他事業といたしましては、事業用不動産の保有や賃貸管理のほか、ヘアカットサービス店舗の運営など、各種サービスの提供を行っており、前期末に東京都内の賃貸不動産を取得したことで当期から賃料収入が増加していることに加え、2019年3月中旬に不採算であったネットカフェ店舗の閉店を実施したことで、セグメント利益は伸長しております。

この結果、当連結会計年度における業績は、その他事業収入2億16百万円(対前年同期比4.3%増)セグメント利益25百万円(対前年同期比190.4%増)となりました

(2) 財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて7億94百万円(6.5%)減少し、113億68百万円となりました。その主な内訳は、現金及び預金が16億90百万円、有価証券が6億7百万円それぞれ減少したことなどにより流動資産が17億80百万円減少した一方、建設仮勘定が10億58百万円増加したことなどにより固定資産が9億85百万円増加したことであります。

(負債)

当連結会計年度末における負債総額は、前連結会計年度末に比べて2億14百万円(3.2%)減少し、64億円となりました。その主な内訳は、短期借入金が13億50百万円増加した一方、未払法人税等が14億61百万円減少したことなどにより流動負債が1億84百万円減少したことに加え、長期借入金が64百万円減少したことなどにより、固定負債が30百万円減少したことであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて5億79百万円(10.5%)減少し、49億68百万円となりました。その主な内訳は、剰余金の配当を行ったことに加え、親会社株主に帰属する当期純損失を4億1百万円計上したことであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末に比べ16億90百万円(51.3%)減少し、16億5百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、17億45百万円の支出超過(前年同期は1億48百万円の支出超過)となりました。その主な内訳は、投資不動産により3億27百万円の収入があった一方、法人税等の支払により21億88百万円を支出したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、10億13百万円の支出超過(前年同期は60億1百万円の収入超過)となりました。その主な内訳は、有価証券の売却により1億4百万円、有形固定資産の売却により1億81百万円それぞれ収入があった一方、有形固定資産の取得により14億58百万円、投資有価証券の取得により5億50百万円それぞれ支出したことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、10億68百万円の収入超過(前年同期は43億18百万円の支出超過)となりました。その主な内訳は、短期借入金の純増加額が13億50百万円、長期借入金による収入が3億60百万円あった一方、長期借入金の返済により4億93百万円を支出したことによるものであります。

(4) 生産、受注、販売及び仕入の実績

 生産、受注の実績

当社グループは、小売業及びサービス業が主力事業のため、生産、受注については、該当事項はありません。

販売実績

当連結会計年度における売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

 

セグメントの名称

 

当連結会計年度

(自 2019年3月1日

至 2020年2月29日)

 

前年同期比(%)

 

 金額(千円)

ホテル事業

1,639,740

 

97.6

マンションフロントサービス事業

5,587,675

 

96.7

クリーニング事業

1,159,305

 

92.8

ンビニエンス・ストア事業

1,972,708

 

90.8

その他事業

216,443

 

104.3

  報告セグメント計

10,575,873

 

95.4

調整額

△148,443

 

合 計

10,427,430

 

95.5

(注)1 コンビニエンス・ストア事業の売上高の減少は、当連結会計年度の期初に、コンビニエンス・ストア事業の再編を実施したことによるものです。

2 上記売上実績は、セグメント間の内部振替前の数値によっております。

3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 当連結会計年度末現在におけるホテル施設及びコンビニエンス・ストア店舗数の状況

地域別

ホテル施設

コンビニエンス・ストア店舗

東京都

6棟

4店

千葉県

3棟

3店

合計

9棟

7店

(注)1 コンビニエンス・ストア店舗の減少は、当連結会計年度の期初に、コンビニエンス・ストア事業の再編を実施したことによるものです。

2 上記には、連結子会社である株式会社アスク及び株式会社エフ.エイ.二四の店舗は含まれておりません

 

2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、その作成には経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りが必要となります。この判断及び見積りに関しては過去の実績等を勘案し合理的に判断しております。しかしながら、実際の結果は、見積り特有の不確実性が伴うことから、これら見積りと異なる可能性があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

(2) 当社グループの経営に影響を与える大きな要因の分析

当社グループは、経営に影響を与える大きな要因は、ホテル事業及びマンションフロントサービス事業の収益の変動であると認識しております。

ホテル事業におきましては、1月下旬以降、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、都心における宿泊需要は大きく冷え込んでいることに加え、ビジネスホテル近隣の大型レジャー施設の休園に加え、東京オリンピックの1年延期が決定するなど、当面は厳しいマーケット環境が継続することを見込んでおり、当社グループの経営に大きな影響を与える要因となります。こうした厳しい環境下ではございますが、本年は東京港区に加え千葉県市川市で運営しております既存施設の増築棟の合計2施設のビジネスホテルの開業を予定しており、付加価値の高い施設運営を行っていくほか、これまで以上に、多様な宿泊ニーズの獲得を進めてまいります。また、当事業の強みでもあるアニメやメディアコンテンツとのコラボ企画を積極的に推進していくことで、新たな宿泊需要の取り込みを進め、マーケット環境の急激な変化に対応していけるよう努めてまいります。

マンションフロントサービス事業においては、ストック型のビジネススキームであることから、ホテル事業と比較し収益の変動は限定的であると考えておりますが、900件以上もの受託物件数の運営をおこなっていることから、人材の安定的な確保及び人件費の上昇は同事業の収益に大きな影響を与える要因の一つであります。こうした要因に対処するため、不採算物件については、順次解約を進めるなど、収益性の向上に努めているほか、近年は新規のマンション竣工数に陰りが見えてきていることから、新たな成長戦略として、マンション以外の領域におけるフロントサービスの案件獲得や人材派遣サービスの拡大に努めております。

 

(3) 経営成績の分析

  (売上高)

マンションフロントサービス事業において、不採算物件の解約を進めたことに加え、ホテル事業において、1月下旬以降の新型コロナウイルス感染症の拡大により、各施設の稼働率が苦戦したことなどにより、当社グループの売上高は前連結会計年度に比べ4億89百万円(4.5%)減少の104億27百万円となりました。

  (営業利益)

販売費及び一般管理費は、前期に特殊要因により多額の租税公課を計上した反動に加え、コンビニエンス・ストア店舗及びネットカフェ店舗を上期に実施したことなどにより、前連結会計年度に比べ2億12百万円(5.4%)減少の37億42百万円となり、営業利益は前連結会計年度に比べ5百万円(18.7%)増加の37百万円となりました。

  (営業外損益及び経常損益)

営業外損益は、営業外収益が投資有価証券売却益を計上したことなどにより、前連結会計年度に比べ1億47百万円(40.2%)増加の5億14百万円、営業外費用は、前連結会計年度に比べ40百万円(9.4%)減少の3億87百万円となりました。この結果、経常損益は前連結会計年度に比べ1億94百万円増加(前年同期は28百万円の経常損失)の1億65百万円となりました。

  (特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損益)

特別利益は、前期にコンビニエンス・ストア事業の事業分離における移転利益及び固定資産売却益を計上した反動により、前連結会計年度に比べ61億95百万円減少の67百万円、特別損失は、ユニット型ホテル及びコンビニエンス・ストア店舗等において減損損失を計上したことなどにより、前連結会計年度に比べ1億22百万円(28.2%)増加の5億54百万円となりました。この結果、税金等調整前当期純損失は3億21百万円となり、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を調整した結果、前連結会計年度に比べ42億2百万円悪化(前年同期は38億1百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)の4億1百万円の親会社株主に帰属する当期純損失となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの分析については、「第3〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕 1.〔経営成績等の概要〕 (3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。

 

 

2017年2月期

2018年2月期

2019年2月期

2020年2月期

自己資本比率(%)

17.1

13.7

45.6

43.7

時価ベースの自己資本比率(%)

28.1

26.2

30.5

25.5

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

10.6

19.2

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

12.7

8.8

(注)1 自己資本比率:自己資本/総資産

2 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

3 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

4 インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

※ 営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び連結損益計算書に計上されている「支払利息」を用いております。

※ 2019年2月期及び2020年2月期は、営業キャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは記載しておりません。

 

(5) 資本の財源および資金の流動性についての分析

 当社グループは、主な資金需要は、販売費及び一般管理費等の営業活動費のほか、ホテル施設等の新規出店のための設備投資であり、これらの資金については、自己資金のほか、必要に応じ、金融機関からの資金調達により対応しております。なお、前期に多額の当期純利益を計上したことで、自己資本比率が大幅な改善されるなど、財務の健全化が進んでおりすが、今般の新型コロナウイルス感染症拡大による業績影響を鑑み、グループ経営のさらなる安定化を図るべく手元資金を厚くすることを目的に、2020年3月に取引先金融機関より総額7億50百万円の借入を実施しており、当面の期間の事業の運転資金は確保されております。今後も安定した経営基盤に基づく収益向上を図り営業活動によるキャッシュ・フローの増加に努めてまいります。

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。