(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは新たな共通の経営理念として『生活のなかで彩りを感じて頂く、新しいサービスを発見し、創造し、提供する』を掲げております。お客様が生活を営む上で必要不可欠なこと、それは「喜ぶこと、楽しむこと、そして明日への希望を抱くことである」と考えており、当社の存在意義は「お客様の気持ちを、光あふれる明るい方向へと向ける、そのようなサービスを実現すること」にこそあります。この価値観を、従業員一同が共有することで、すべてのステークホルダーから信頼される企業づくりを進めてまいります。
(株式会社シ-・ヴイ・エス・ベイエリア)
ホテル事業におきましては、千葉県内で運営するビジネスホテルは、大型テーマパーク近隣のホテルの多くが立地特性を活かしてリゾート指向の施設運営を行うなか、宿泊特化型かつ部屋の広さもコンパクトなビジネスホテルとすることで、他施設との差別化を図るとともに、増築棟の開業により280室を超える客室数となったスケールメリットを活かし、研修や修学旅行などの団体需要の獲得を進めていくことで、より安定した収益の確保を目指しております。
また、ユニット型ホテルは、これまでは宿泊特化型でリーズナブルな価格を提供することで、より多くの宿泊需要を取り込んでいく方針で運営してまいりましたが、今後は獲得を目指す顧客セグメントをより明確化し、その顧客セグメントへ向けた各種プランを企画し、付加価値の最大化を目指すことで、価格競争からの脱却を行うとともに、より収益性の高いビジネスモデルの構築を目指してまいります。
コンビニエンス・ストア事業におきましては、ホテル施設に併設した店舗や特殊行楽立地の店舗を運営しており、一般的なコンビニと同様の画一的な商品やサービスを提供するのではなく、立地条件や客層にあわせた商品・サービスの提供を心掛けた運営を行っております。
(株式会社アスク、株式会社アスク東東京、株式会社アスク西東京、株式会社アスク大阪)
会社ロゴである『ASQ』を掲げております。
マンションフロントサービスを通して居住者様に快適(Amenity)と安心・安全(Security)を提案し、心地よい高品質(Quality)な暮らしをサポートしてまいります。さらには、イベント開催支援などの付加価値の創造を通じた満足度の向上に努めるとともに、マンションフロント以外での受付業務の受託など、各種サービス提供体制の構築に努めてまいります。
(株式会社エフ.エイ.二四)
『クリーニングを主としたサービス企業への変身』を掲げております。
グループ各社が、コンビニエンス・ストアやマンションなどで実施しているクリーニング取次ぎ業務を一括管理することで、スケールメリットを活かしたサービスを提供しております。また、企業の寮や宿泊施設でのサービス提供を拡大しているほか、リネン分野として「クリーニング、メンテナンス、在庫管理、集配」までを一元で請け負うトータルサービスの提供に取り組んでおり、さらなる事業拡大を目指しております。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、主な中期的な経営目標として、会社の持続的な成長に向けた営業利益の安定的な確保および新たな事業の確立を目標としております。コンビニエンス・ストア事業の再編以降、収益性を重視した経営方針のもと各事業の事業計画の再構築を進めてまいりましたが、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、ホテル事業においては、稼働率、売上高が大幅に減少し、ユニット型ホテル2施設の閉店を余儀なくされるなど、既存ホテル施設における早急な収益改善が重要な経営課題であると認識しております。これまでの事業モデルを見直すとともに、コロナ禍における需要の変化に対応した各種取組みを進めていくことで、収益改善に努めてまいります。また、マンションフロント事業においては、非マンションフロントサービスの案件獲得に努めていくほか、新規事業の創出による収益基盤の安定を図ってまいりますが、現時点において中長期的な数値目標は定めておりません。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループ各社は、中長期的な経営戦略として以下の事項に取り組んでおります。
(株式会社シー・ヴイ・エス・ベイエリア)
a.ビジネスホテル「CVS・BAY HOTEL」は、市川塩浜駅前地区を重要な事業拠点としてさらなる収益拡大に努めていくとともに、客室数の増加によるスケールメリットを活かした団体需要などの獲得を推進していくことで、同エリアにおける確固たる地位の確保、収益力の向上に努めます。
b.ユニット型ホテル「BAY HOTEL」は、コアターゲットに向けた独自のサービスや宿泊プランの提供を行うことで、差別化された価値による価格競争からの脱却を目指すとともに、収益力の強化に努めます。
c.個々のコンビニ店舗を取り巻く競合環境に適応した運営を目指し、商圏のお客様にあわせた商品・サービスの提供に努めます。
d.ベイエリア地域に特化した事業展開を行っている企業としての強みを活かし、新規ビジネスの創造に挑戦いたします。
(株式会社アスク)
a.既存のマンション内ショップ、カフェサービスの品質向上を目指すとともに新しい生活様式に対応したマンション内のフリースペースを活用したイベント開催支援サービスの企画、提案に努めていくことで、居住者様への生活支援サービスの強化を図ります。
b.人材教育センターを通して、より質の高いフロントスタッフの育成に努めます。
c.シェアオフィスやコワーキングスペースなどにおける受付サービスの新規受注を進めてまいります。
d.サービスプラットフォームの構築による非対人型のコンシェルジュサービスの提供を進めてまいります。
(株式会社エフ.エイ.二四)
a.グループ各社のサービス拠点を活用したクリーニングサービスの拡大を進めてまいります。
b.制服の「クリーニング、メンテナンス、在庫管理、集配」までを一元で請け負うトータルサービスの顧客拡大に努めてまいります。
c.自社クリーニング工場の稼働率向上により、収益力の強化を図ってまいります。
d.グループ各社との情報交換を図り、日常生活の便利さを追求した新サービスの提供を実現してまいります。
(4) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、世界の経済が大きく停滞した中で、国内においても緊急事態宣言の発出により経済活動は制限を余儀なくされたほか、東京オリンピックが1年延期されたことに加え、社会の行動様式が大きく変化したことなどにより飲食業や観光業を中心に厳しい状況が続いております。
新型コロナウイルス感染症については、2021年に入り国内でのワクチン接種が開始されたものの、変異株の急速な拡大などもあり、現時点において収束の見通しが立たない状況であります。当社が注力しているホテル事業においても、宿泊需要の急激な悪化により、都心部におけるビジネスホテルの客室単価が大幅に値下がりしており、これまで同事業の強みであったリーズナブルな価格で宿泊を提供することの優位性が狭まってきております。また、各事業においても、新型コロナウイルス感染症の長期化により社会の生活様式が大きく変化するなかで、既存サービスに対する需要の減少が見られております。今後も不透明な経営環境が続いていく中で、当社グループは新たな共通の経営理念である『生活のなかで彩りを感じて頂く、新しいサービスを発見し、創造し、提供する』を具現化していくべく、下記の事項を優先的に対処すべき主な課題として捉え対応に取り組んでまいります。
① ホテル事業の収益力向上への対応
当社が運営するホテル事業においては、2020年2月以降、新型コロナウイルス感染症の蔓延による宿泊需要の大幅な減少を受け、各施設の稼働率は低調に推移し、ユニット型ホテル施設においては一部施設の閉店による事業規模の縮小を余儀なくされるなど、厳しい状況が続いております。今後、事態は緩やかに収束に向かっていくことが期待される一方、インバウンド需要などを含めた従前の宿泊需要の水準までに回復するには一定の期間を要することを見込んでおり、コロナ禍における需要変化に対応した新たな事業モデルの確立を進めていくことが、喫緊の課題であると認識しております。千葉県市川市で運営するビジネスホテルにおきましては、これまでの近隣の大型テーマパークの需要動向に依存した運営から、増築棟の開業により280室を超える客室数となったスケールメリットを活かし、2021年夏に開催予定の東京オリンピックにおける各種需要の獲得に努めていくほか、研修や修学旅行などの法人団体、教育旅行団体などの獲得を積極的に推進してまいります。また、営業を継続するユニット型ホテルにおきましては、これまでは宿泊特化型でリーズナブルな価格を提供することで、より多くの宿泊需要を取り込んでいく方針で運営してまいりましたが、今後は獲得を目指す顧客セグメントをより明確化し、その顧客セグメントへ向けた各種プランを企画し、付加価値の最大化を目指すことで、価格競争からの脱却を図るとともに、より収益性の高いビジネスモデルの構築を目指してまいります。
② 各事業における事業拡大及び収益性の改善への対応
マンションフロントサービス事業におきましては、近年新規マンションの着工件数が減少傾向であることから、今後マンションフロント数の大幅な増加を見込むことが難しいと考え、非マンションフロント案件への事業領域拡大を進めております。なかでも、これまで培ってきたノウハウを活かし、成長分野として期待されているシェアオフィスやコワーキングスペースにおける受付業務の拡大に注力をしてまいります。また、これまでのコンシェルジュによる対人型のサービスに加え、サービスプラットフォームの構築による非対人型のコンシェルジュサービスの提供に向けた準備を進めてまいります。
クリーニング事業におきましては、新型コロナウイルス感染症の長期化に伴い、在宅ワークの増加などの生活様式の変化を受け、一般のクリーニング需要は今後も減少していくことを踏まえ、マンション居住者などを中心とした既存顧客に対して需要の掘り起こしを行うとともに、寮やマンション向けの営繕、修繕サービスについても、関係取引先とも連携を進め拡大に努めてまいります。また、集荷、配送などの合理化によるコスト削減を進めていくことで、収益性の改善を進めてまいります。
コンビニエンス・ストア事業におきましては、市場の飽和状態が顕在化する中で、今後も厳しい事業環境が継続していくことを見込んでおりますが、主力店舗近隣の大規模展示場における各種ベントに対応した独自商品の仕入などを進めていくほか、個店毎の商圏に対応した品揃えの見直しを行うことで既存需要に対する売上の最大化を追求していくとともに、基本オペレーションの標準化を進めていくことで、業務効率化による収益性の改善を図ってまいります。
その他事業におきましては、2019年に複数の不動産を購入し安定した賃料収益を確保するとともに、当該不動産を活用した新たな事業の可能性を模索しております。次期においては、千葉県成田市に保有する土地を活用し、アウトドア施設の開業を予定しており、資産の有効活用を図っていくとともに需要の変化に対応した新たな宿泊サービスの開拓に向けたマーケティングの場としても活用してまいります。
③ 内部統制システムの構築及び運用について
当社グループでは、コンプライアンスを遵守した透明性の高い経営を行うことが企業価値の増大に寄与すると考え、グループ全体の内部監査業務を統括して実施できる体制を構築し、子会社を含めた体制強化に努めております。各ホテル施設、マンションフロント、コンビニエンス・ストア店舗につきましては、内部監査室による監査を定期的に実施のうえで、適正な運営を行うため必要に応じて指導及び是正勧告などを行っているほか、会計監査におきましても、監査等委員会と会計監査人が相互に連携し監査を実施しております。さらに、子会社を含めた担当者の人事異動交流を定期的に実施することにより、課題事項の早期把握に努めるなど、適正な業務運営を図っております。また、税務及びその他の法令に関する判断などにつきましては、顧問税理士及び顧問弁護士などと適時相談を行うことで、指導や助言を受けております。今後とも、内部統制システム遵守を徹底すると同時に、体制の更なる強化を進めてまいります。
なお、新型コロナウイルス感染症の再拡大を受けて来期以降の収益計画の策定及び精査に時間を要したことなどにより、当期の決算発表が決算期末後50日を超えたことを厳粛に受け止め、部門間の連携や、担当部門の知識および専門性の向上を図るほか、既存業務の効率化や、子会社を含めた経理財務部門の再構築にも取り組み、今後の再発防止に努めてまいります。
以下において、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報公開の観点から以下に記載しております。
なお、当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力をしてまいります。
また、以下における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社が判断したものであり、事業などのリスクはこれらに限られるものではありません。
(1) 新型コロナウイルス感染症に係るリスク
当社グループが運営するホテル事業では、都心部における宿泊需要が中期的に増加することを見据えて、2015年夏以降、積極的にホテル施設の拡充を行ってまいりました。
しかしながら、2020年2月以降、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う海外渡航者の制限により、インバウンド需要が激減したことに加えて、出張や旅行の自粛による国内宿泊需要の急速な減少もあり、当社が運営する各ホテル施設の稼働率、売上高は低調に推移しております。2021年に入り、国内におけるワクチン接種が開始されるなど、事態収束に向けた明るい兆しが見られているものの、変異株の拡大を受け東京都などを対象に3度目の緊急事態宣言が発出されるなど、予断を許さない状況が続いております。
当社グループでは、東京オリンピック開催などを踏まえ、売上は今後緩やかに回復すると予想しているものの、感染症の広がりや終息時期等の不透明感が強いことから、今後も一定期間影響が続くことを前提に、2022年2月期業績予想を策定しています。運営するホテル施設及びコンビニエンス・ストア店舗の一部は大型テーマパークの近隣や、レジャースポットなどの観光立地に出店していることから、新型コロナウイルス感染症のまん延が継続するなどし、レジャー需要の改善が前提と大きく異なる場合には、収益の改善に遅れが生じることが懸念されます。ホテル事業においては、コロナ禍における需要の変化に対応した各種プランの提供を進めていくことで、レジャー需要に依存しない収益モデルの確立に努めてまいりますが、当社グループの各事業と比較して高額となる固定費が、稼働率に係わらず発生することから、上記のような運営環境が継続し、需要改善に大幅な遅れが生じた場合は、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。
(2) 固定資産の減損及び保有有価証券の資産価値の毀損について
当社グループは、ホテル事業の運営に必要となる施設及び内装資産のほか、投資不動産などの固定資産を保有しておりますが、ホテル事業が運営する施設において、コンビニエンス・ストア事業の大幅な規模縮小を受けた、本社経費の按分負担額の増加及び新型コロナウイルス感染症の拡大による収益性の大幅な低下を受け、収支計画を見直し、一部の施設において減損処理を実施いたしました。ユニット型ホテル施設においては、既に当該固定資産のほぼ全てについて減損処理を実施しておりますが、市川市内の自社所有のビジネスホテル施設は建設費などの多額の設備投資を行っていることから、今後、計画した収益が確保できない場合には、固定資産の減損処理が必要となることが考えられるほか、地震による価値毀損リスクも有しております。
また、資金運用の一環として有価証券等を保有しております。主に投資事業組合を通じた、未上場会社への投資であり、取締役会での十分な審議の上、投資判断を行っておりますが、資産の特性上、リスクの高い金融資産に分類されることから、投資先の成長が計画通りに進まない場合は、投資資産に毀損が生じる可能性があり、当社グループの業績に影響を与える場合があります。
(3) マンションフロントサービス事業の運営環境の変化について
当社グループが提供するマンションフロントサービス事業は、昨今の新規マンション販売動向において、各種サービスを提供することに適した物件数が減少するなど、市場拡大に一時ほどの成長が見込めないほか、各マンションの管理組合においても、管理コストの上昇により、収支状況が厳しい組合も増加しております。また、新型コロナウイルス感染症の影響による在宅ワークの増加により、フロントでのクリーニング取扱高の減少が見られております。
同事業においては、サービス内容の拡充や差別化された付加価値の提供による価格競争からの脱却を目指し、コンシェルジェの継続的な教育、研修を実施しているほか、コロナ禍における新しい生活様式に対応したイベント開催支援サービスの企画、提案に努めておりますが、受付スタッフの採用コストの上昇による収益の圧迫が懸念されております。また、シェアオフィスやコワーキングスペースにおける受託業務など、今後の成長が期待される領域への開拓を進めておりますが、継続的に成長する保証はなく、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(4) コンビニエンス・ストア事業の大規模展示場の依存について
当社が運営するコンビニエンス・ストア事業の主力店舗の一部は、近隣の大規模展示場の来場者から数多くご利用いただいているほか、大規模イベント開催の際には独自の仕入れ商品を販売を行うなど、各種イベントに対応した販売施策を積極的に実施しております。同展示場の改修等により一定期間使用が出来ない場合のほか、新型コロナウイルス感染症によるイベント中止及び規模の縮小が行われ、来場者が大幅に減少した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(5) 出店エリアの集中について
当社のホテル事業を含めた出店エリアは千葉の一部及び東京3区(港区、中央区、江東区)となっていることから、局地的な災害や感染症が発生した場合に、当社店舗の多くが営業を続けることが困難になる可能性があるなど、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(6) クリーニング事業の運営環境の変化について
当社グループが提供するクリーニング事業においては、全国のクリーニング需要が年々減少を続けているほか、洗濯や配送コストの上昇が続いている影響から、クリーニング所・取次店の閉鎖が進んでいるほか、新型コロナウイルス感染症の影響による在宅ワークの増加を受け、Yシャツやスーツなどのビジネス衣料の取扱高は減少しており、クリーニング業界を取り巻く環境は厳しさを増しております。
同事業では、収益性を重視した経営体構築に向け集荷、配送などの合理化によるコスト削減を進めていくほか、マンション居住者などを中心とした既存顧客に対して需要の掘り起こしを行うとともに、寮やマンション向けの営繕、修繕サービスについても、関係取引先とも連携を進め拡大に努めてまいりますが、こうした需要の獲得が想定通りに進まない場合のほか、ホテルリネンなどの法人向けクリーニングの需要回復に遅れが生じた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
1.経営成績等の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、世界の経済が大きく停滞した中で、国内においても2度にわたる緊急事態宣言の発出により経済活動は制限を余儀なくされたほか、東京オリンピックが1年延期されたことに加え、社会の行動様式が大きく変化したことなどにより飲食業や観光業を中心に厳しい状況が続きました。
こうした環境の中、当社グループにおきましては、マンションフロントサービス事業におきましては安定した収益を確保した一方、ホテル事業におきましては宿泊需要の大幅な減少により各施設の稼働率は大きく低下し、一部のユニット型ホテルについては閉店を余儀なくされるなど厳しい状況が続きました。また、コンビニエンス・ストア事業におきましても、主力店舗近隣の大規模展示場でのイベント自粛に加え都心のオフィス人口の減少などにより、来店客数及び売上高は前年を下回る水準で推移いたしました。以上の結果、当社グループの当連結会計年度における業績は、営業総収入73億18百万円(対前年同期比29.8%減)、営業損失5億46百万円、経常損失5億48百万円、臨時休業を実施したホテル施設における9月中旬までの賃料などの固定費を臨時休業による損失として計上したほか、ユニット型ホテル2施設の閉店に伴う店舗閉鎖損失引当金繰入額に加え、営業中の複数のホテル施設及び千葉県成田市に保有する固定資産において減損損失を計上したことなどにより親会社株主に帰属する当期純損失は11億60百万円となりました。
当社の各セグメントの業績は次のとおりであります。
(ホテル事業)
ホテル業界におきましては、新型コロナウイルス感染症の蔓延を受け、国内イベントの相次ぐ中止や外国人旅行者の激減などにより、国内の宿泊需要は昨年の3月以降急激に減少いたしました。「GoTo キャンペーン」による需要喚起などにより、秋以降、国内全体の宿泊需要は大きく改善が進みましたが、国内の新規感染者数が再び増加傾向となったことを受け、12月中旬以降、同キャンペーンの一時停止の措置が行われたことに加え、1月に入り首都圏を対象に再び緊急事態宣言が発出されたことで、宿泊需要は再び大きく減少するなど依然として先行き不透明な状況にあります。
ホテル事業におきましては、東京都心や千葉県市川市、浦安市内において、ビジネスホテル及びユニット型ホテルを運営しております。
ビジネスホテルにおきましては、昨年7月に東京都港区において、「BAY HOTEL東京浜松町」を開業したほか、10月中旬には千葉県市川市で運営しております「CVS・BAY HOTEL」の増築棟を開業したことで、当社のビジネスホテルの総客室数は全361室となりました。千葉県内で運営する施設におきましては、昨年の3月から7月にかけて近隣の大型テーマパークが臨時休園した影響により、宿泊者数は大幅に減少いたしました。10月以降「GoTo キャンペーン」による需要喚起に加え、新規感染者数が小康状態で推移していたことで、週末を中心に宿泊者数が大きく伸長するなど、明るさが見られておりましたが、「GoTo キャンペーン」の一時停止が行われたことに加え1月には緊急事態宣言が再発出されたことで、各施設の稼働率、売上高は低調に推移しました。
ユニット型ホテルにおきましては、都心における宿泊需要の激減を受け、4月以降、全施設で臨時休業を実施いたしました。7月以降、一部施設において営業再開し、メディアコンテンツとのコラボ企画を継続的に実施するなど、売上高確保に向けた取り組みを強化したことで、コラボルームの稼働率は堅調に推移した一方、通常のユニット区画については、都心のビジネスホテルの宿泊価格が大幅に値下がりし、ユニット型ホテルとの価格差が僅差となったことで稼働率は低調に推移していたことから、今後、価格優位性を確保するまでには相当の期間を要すると判断し、休業中の施設のうち2施設については12月末に閉店することを決定いたしました。なお、緊急事態宣言の再発出を受け、「秋葉原BAY HOTEL」につきましては、1月中旬以降、再度臨時休業を行っておりましたが、2021年5月上旬に営業を再開したほか、「東京有明BAY HOTEL」につきましても、本年夏に予定されている東京オリンピック開催時において、運営関連企業の宿泊先として一棟貸切でのご予約を頂いているため、運営を再開する予定ですが、その他2施設につきましては、引き続き、国内外の感染状況、東京オリンピックの開催の動向に注視し、検討を進めてまいります。
この結果、当連結会計年度における業績は、ホテル事業収入2億45百万円(対前年同期比85.0%減)、セグメント損失4億87百万円となりました。
(マンションフロントサービス事業)
マンションフロントサービス事業におきましては、マンションコンシェルジュによる高付加価値サービスの提供を通じたワンランク上のマンションライフの実現に努めており、独立系の企業として業界トップシェアを有しているほか、企業やシェアオフィス、公共施設での受付やコンシェルジュ業務を行っております。
昨年の4月から5月にかけて、緊急事態宣言が発出された際には、管理会社や管理組合からの要請や従業員の安全を考慮し、一部物件において臨時休業や時短営業及び一部サービスの提供を中止しておりましたが、5月末には、ほぼ全ての物件において営業を再開し、第2四半期連結会計期間以降のマンション管理費売上は概ね計画通りに推移いたしました。
一方、在宅勤務の増加などによりフロントでのクリーニング取扱高が減少していることに加え、マンション内のショップやカフェについても営業時間の短縮や飲食自粛の行動様式の変化を受けて苦戦しており、付帯売上高は前年を下回って推移しておりますが、新しい生活様式に対応したマンション内のフリースペースを活用したイベント開催支援サービスの企画、提案に努めていくとともにシェアオフィスやコワーキングスペースにおける受託業務など、今後の成長が期待される領域への開拓をさらに進めてまいります。
当連結会計年度末現在における総受注件数は802件となりました。なお、同事業取得時ののれん償却が前期に終了したことで、大幅な増益となっております。
この結果、当連結会計年度における業績はマンションフロントサービス事業収入48億99百万円(対前年同期比12.3%減)、セグメント利益3億93百万円(対前年同期比73.9%増)となりました。
(クリーニング事業)
クリーニング事業におきましては、マンションフロント、コンビニエンス・ストア店舗や社員寮においてクリーニングサービスを提供しているほか、法人向けサービスとして、マンション内のゲストルームやホテルにおけるリネンサプライのほか、自社工場と商品管理センターによる、ユニフォームのクリーニングからメンテナンス、在庫管理までを一元管理するトータルサービスの拡大を進めております。
昨年5月の緊急事態宣言の解除以降、取引先の営業再開に伴い、売上高は改善傾向が見られているものの、ホテルリネンにおいては依然として大幅な減少が続いているほか、在宅勤務の普及によるYシャツ、スーツのクリーニングの減少傾向が続いており、本格的な改善にはさらに一定の期間を要する見込みです。
この結果、当連結会計年度における業績は、クリーニング事業収入7億51百万円(対前年同期比35.2%減)セグメント利益12百万円(対前年同期比75.6%減)となりました。
(コンビニエンス・ストア事業)
コンビニエンス・ストア事業におきましては、当社の強みである独創性を持った店舗作りを目指し、フランチャイズ本部が推進する各種施策に加え、新型コロナウイルス感染症による消費行動の変化に対応していくため、住宅立地の店舗においては、日配食品の販売強化のほか、青果の専門業者との新規取引を開始するなどの取り組みを進めてまいりました。
一方、大規模展示場や観光施設の近隣などに面している店舗においては、各種イベント中止や観光客の激減、オフィスビルの昼間人口の減少などを受け、来店客数は大幅に減少しており、夏場以降、大型展示場でのイベントが段階的に再開されたことで持ち直しの動きが見られていたものの、1月に入り緊急事態宣言の再発出を受け、イベント中止が相次ぐなど、売上高の本格的な改善にはさらに一定の期間を要する見込みです。
この結果、当連結会計年度における業績は、コンビニエンス・ストア事業収入13億21百万円(対前年同期比33.0%減)、セグメント利益16百万円(対前年同期比80.7%減)となりました。
(その他事業)
その他事業といたしましては、事業用不動産の保有や賃貸管理のほか、ヘアカットサービス店舗の運営など、各種サービスの提供を行っております。新型コロナウイルス感染症の影響により、昨年の4月から5月にかけて、緊急事態宣言が発出された際にはヘアカットサービス店舗の一部において臨時休業していたことに加え、都内の賃貸マンションにおいて昨年の緊急事態宣言下に退去が生じた一方、入居が今春となったことや、千葉県成田市にて今期に開業予定のアウトドア施設の開業に向けた初期費用を計上したことから、売上高、セグメント利益ともに減少いたしました。
この結果、当連結会計年度における業績は、その他事業収入1億96百万円(対前年同期比9.1%減)セグメント利益17百万円(対前年同期比30.0%減)となりました。
(2) 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて8億60百万円(7.6%)減少し、105億7百万円となりました。その主な内訳は、現金及び預金が3億30百万円増加し、また未収還付法人税等が7億35百万円減少したことなどにより流動資産が4億94百万円減少したことに加え、建物が13億64百万円増加した一方、建設仮勘定が10億58百万円、土地が2億19百万円、投資有価証券が4億42百万円それぞれ減少したことなどにより固定資産が3億66百万円減少したことであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債総額は、前連結会計年度末に比べて3億88百万円(6.1%)増加し、67億88百万円となりました。その主な内訳は、短期借入金が3億50百万円減少したことなどにより流動負債が4億18百万円減少した一方、長期借入金が9億63百万円増加したことなどにより、固定負債が8億6百万円増加したことであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて12億48百万円(25.13%)減少し、37億19百万円となりました。その主な内訳は、剰余金の配当を行ったことに加え、親会社株主に帰属する当期純損失を11億60百万円計上したことであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末に比べ3億30百万円(20.6%)増加し、 19億36百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、1億20百万円の収入超過(前年同期は17億45百万円の支出超過)となりました。その主な内訳は、税金等調整前当期純損失11億53百万円を計上したことに加え、法人税等の還付により7億29百万円、投資不動産により3億42百万円、それぞれ収入があった一方、投資事業組合運用損失1億60百万円を支出したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、3億41百万円の支出超過(前年同期は10億13百万円の支出超過)となりました。その主な内訳は、有価証券の償還により10億円、投資有価証券の売却により5億50百万円、それぞれ収入があった一方、有価証券の取得により10億円、有形固定資産の取得により6億80百万円、投資有価証券の取得により2億円それぞれ支出したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、5億50百万円の収入超過(前年同期は10億68百万円の収入超過)となりました。その主な内訳は、長期借入による収入が15億70百万円あった一方、短期借入金の純減少額が3億50百万円、長期借入金の返済により5億71百万円を支出したことによるものであります。
(4) 生産、受注、販売及び仕入の実績
生産、受注の実績
当社グループは、サービス業及び小売業が主力事業のため、生産、受注については、該当事項はありません。
販売実績
当連結会計年度における売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称
|
当連結会計年度 (自 2020年3月1日 至 2021年2月28日) |
前年同期比(%)
|
|
|
金額(千円) |
|||
|
ホテル事業 |
245,846 |
|
15.0 |
|
マンションフロントサービス事業 |
4,899,152 |
|
87.7 |
|
クリーニング事業 |
751,701 |
|
64.8 |
|
コンビニエンス・ストア事業 |
1,321,451 |
|
67.0 |
|
その他事業 |
196,777 |
|
90.9 |
|
報告セグメント計 |
7,414,929 |
|
70.1 |
|
調整額 |
△96,901 |
|
- |
|
合 計 |
7,318,027 |
|
70.2 |
(注)1 当連結会計年度において、ホテル事業の売上実績に著しい変動がありました。これは新型コロナウイルス感染症拡大の影響によるものでありますが、その内容については「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の状況」に記載しております。
2 上記売上実績は、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
3 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度末現在におけるホテル施設及びコンビニエンス・ストア店舗数の状況
|
地域別 |
ホテル施設 |
コンビニエンス・ストア店舗 |
||
|
東京都 |
5施設 |
3店 |
||
|
千葉県 |
3施設 |
4店 |
||
|
合計 |
8施設 |
7店 |
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(注) 上記には、連結子会社である株式会社アスク及び株式会社エフ.エイ.二四の店舗は含まれておりません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、その作成には経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りが必要となります。この判断及び見積りに関しては過去の実績等を勘案し合理的に判断しております。しかしながら、実際の結果は、見積り特有の不確実性が伴うことから、これら見積りと異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
(2) 当社グループの経営に影響を与える大きな要因の分析
経営成績に重要な影響を与える要因についての詳細につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。
(3) 経営成績の分析
(売上高)
新型コロナウイルス感染症拡大により、ホテル事業において、宿泊需要の激減を受け、各施設の稼働率が苦戦したことに加え、コンビニエンス・ストア事業においては主力店舗近隣の大規模展示場でのイベント中止などにより来店客数が減少したほか、クリーニング事業においても在宅ワークの増加などによりYシャツ、スーツなどの取扱高が大きく減少したことにより、売上高は前連結会計年度に比べ31億9百万円(29.8%)減少の73億18百万円となりました。
(営業損益)
販売費及び一般管理費は、ホテル施設において臨時休業したことなどにより人件費が大幅に減少したほか、稼働率の低下に伴い清掃費などの運営費用が減少したことで、前連結会計年度に比べ12億23百万円(32.7%)減少の25億19百万円となりましたが、売上高の大幅な減少を受け、前連結会計年度に比べ5億84百万円悪化の5億46百万円の営業損失となりました。
(経常損益)
上記記載の営業損失に加え、投資事業組合運用損1億60百万円を計上したことで、前連結会計年度に比べ7億14百万円悪化(前年同期は1億65百万円の経常利益)の5億48百万円の経常損失となりました。
(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損益)
上記記載の経常損失に加え、特別損失として、臨時休業を実施したホテル施設における9月中旬までの賃料などの固定費を臨時休業による損失として計上したほか、ユニット型ホテル2施設の閉店に伴う店舗閉鎖損失引当金繰入額を計上したことや、営業中の複数のホテル施設及び千葉県成田市に保有する固定資産において減損損失を計上したことなどにより、税金等調整前当期純損失は11億53百万円となり、法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を調整した結果、前連結会計年度に比べ7億58百万円悪化の11億60百万円の親会社株主に帰属する当期純損失となりました。
(4) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの分析については、「第3〔経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析〕 1.〔経営成績等の概要〕 (3)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。
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2018年2月期 |
2019年2月期 |
2020年2月期 |
2021年2月期 |
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自己資本比率(%) |
13.7 |
45.6 |
43.7 |
35.4 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
26.2 |
30.2 |
25.5 |
19.1 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
19.2 |
- |
- |
40.1 |
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インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
8.8 |
- |
- |
3.6 |
(注)1 自己資本比率:自己資本/総資産
2 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
3 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
4 インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※ 営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び連結損益計算書に計上されている「支払利息」を用いております。
※ 2019年2月期及び2020年2月期は、営業キャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは記載しておりません。
(5) 資本の財源および資金の流動性についての分析
当社グループは、主な資金需要は、販売費及び一般管理費等の営業活動費であり、これらの資金については、自己資金のほか、必要に応じ、金融機関からの資金調達により対応しております。なお、2019年2月期に多額の当期純利益を計上したことで、自己資本比率が大幅な改善されるなど、財務の健全化が進みましたが、当連結会計年度におきまして、ビジネスホテル増築棟建設費及び新型コロナウイルス感染症の影響による売上収入等の減少などの不安定な経営環境に備えるため、当社グループの所要資金として、取引先金融機関より長期借入金として15億70百万円の調達を実施した一方、短期借入金を3億50百万円返済することで、12億20百万円の資金調達を実施しており、当面の期間における事業の運転資金は確保されております。
該当事項はありません。
特記すべき事項はありません。