当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、創業より一貫して、お客様と近い距離での直接的なコミュニケーションに重きを置くスタイルで、顧客のニーズや潜在的需要の把握に努め、業界の概念や通説にとらわれない新しいサービスの開発・提供を軸とした各種サービス事業を展開しております。2022年2月期より、当社グループ共通の経営理念を『生活のなかで彩りを感じて頂く、新しいサービスを発見し、創造し、提供する』に改め、お客様に「記憶に残る非日常」と「ワクワク感を伴う感動」を体感いただくことを存在価値と定め、お客様・従業員・社会の「よりよき明日の実現」に貢献することを基本方針としています。
(株式会社シ-・ヴイ・エス・ベイエリア)
ホテル事業及びコンビニエンス・ストア事業、その他事業の3事業を行っております。
ホテル事業におきましては、千葉県内及び東京都心におけるビジネスホテル及びユニット型ホテルの運営を通じ、お客様が求める利便性と合理性の実現に努めるとともに、居心地の良い空間と特別な時間の提供を可能とする高い付加価値を持つサービスの提供を行っております。大型テーマパークや商業施設など、国内外を問わず活発な人流が期待できる地域に、ターゲット層に合わせ、コンセプトや形態の異なる宿泊施設を集中的に出店することで、お客様の利用目的やニーズに即した施設選びを可能としています。東京湾岸エリアで合計600室を超える室数の販売コントロールと早期予約が可能な仕組みづくりに注力することで、個人・ファミリー等の小規模グループ・企業等団体の別を問わず、国内外のお客様を確保することで、事業収益の通期での安定化に努めております。
コンビニエンス・ストア事業におきましては、ホテル事業と同様の展開地域において、観光等レジャーのほか、ビジネスシーンにおける各種需要を網羅的に獲得し、過去実績や最新トレンド、市況動向を踏まえ、販売戦略を店舗ごとに立案、立地特性や顧客ニーズに即した商品選定や供給を行うことにより、収益確保に貢献しています。
その他事業については、事業用不動産の保有や管理をメインとし、既存事業及び新規事業の両面から、保有不動産の有効的活用について検討を行うことで、当社の将来的成長の後押しを行っております。
(株式会社アスク、その他地域運営会社8社)
企業パーパスを『ASQ』(アスク、会社ロゴに同じ)と定め、マンションフロント事業を行っております。
マンションフロントサービスを通して居住者様に快適(Amenity)と安心・安全(Security)を提案し、心地よい高品質(Quality)な暮らしをサポートすることを事業展開の目的としています。日本国内の主要地域に拠点を設けることで、日本全国でのサービス提供を可能としています。また、シェアオフィスやコワーキングスペース、企業受付など、マンションフロント以外にも展開領域を拡げるほか、有人フロント設置が困難とされていた100世帯以下の中・小規模マンションに対し、マンション居住者・管理組合・管理会社向けの生活支援ツール「OICOS Lite」のシステム開発ならびにサービス導入を行うことで、ニッチトップ戦略に弾みをつけ、お客様の満足を創り続けることでお客様からの支持を得る企業としての役割を果たしてまいります。
(株式会社エフ.エイ.二四)
企業パーパスを『ファーストエイド24』(FA24)と定め、クリーニング事業を行っております。
衣食住の「衣」を支えるクリーニングサービスの提供を通じ、お客様が必要とする際にそのニーズや要望に対し可能な限りスピーディーにお応えする(First Aid = FA = 応急的措置)存在であること、また、サービス提供を通じ、お客様の生活における安心感が24時間(=24)続くよう支援することに力点を置き活動しております。マンションフロント事業とのシナジー性強化に注力し、ハウスクリーニングや保管サービス等の新規獲得に努めるほか、モバイルコミュニケーションツール「LINE」を介したキャッシュレス決済対応型のトータルクリーニングサービス「オンラインコンシェルジュ」の拡大を図るなど、現代の価値観や人々の行動様式・生活スタイルを踏まえ、フロントの有無や人手不足等の影響を受けずに高品質を維持できるサービスの安定供給に努めてまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループは、主な中期的な経営目標として、①会社の持続的な成長に向けた連結売上高・連結営業利益の安定的確保、②お客様から信頼される仕事を行うための新しいスタンダードの確立とガバナンス強化、③既存事業の価値向上と新規事業への挑戦を目標としておりますが、現時点において中長期的な数値目標は定めておりません。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社グループ各社は、中長期的な経営戦略として以下の事項に取り組んでおります。
(株式会社シー・ヴイ・エス・ベイエリア)
a.ホテル事業
①年単位での販売管理と予約獲得活動の早期化を可能とする体制の維持
②施設近隣地域の再開発等に伴う商圏、顧客属性、利用目的の変化の正確な把握
③フロント業務の精緻化、有人サービスの付加価値の追求と省人化
b.コンビニエンス・ストア事業
①利用顧客のニーズに即した商品・サービスの選定と提供、イベントの創出
②施設近隣地域の再開発等に伴う商圏、顧客属性、利用目的の変化の正確な把握
c.その他事業
①保有不動産の整理
②アウトドアリゾート施設のスタートアップ支援、新規事業の検討と開発
(株式会社アスク)
a.有人フロントによる高品質サービスの提供
b.中・小規模の非有人物件への営業強化、自社開発の生活支援ツール「OICOS」の提供拡大
c.展開地域、対象物件の拡大
(株式会社エフ.エイ.二四)
a.マンションフロント事業とのシナジー性の追求
b.顧客ニーズに呼応した新サービス「オンラインコンシェルジュ」提供の拡大
(4) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当連結会計年度における我が国経済は、2023年5月に新型コロナウイルス感染症が指定感染症5類に移行されたことでコロナ禍からの脱却が進み、行動制限の解除や消費行動を促進する環境変化が顕著となったことに加え、インバウンド需要の急回復や円安等の影響から、経済活動の正常化が加速しました。一方で、世界的な金融引き締めや、中国をはじめとする海外経済の減速、エネルギーコストの高止まりや物価高騰を背景とする節約志向の高まりが個人消費の下押し要因となるなど、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。
当社の主力事業であるホテル事業においては、ポストコロナ時代への移行に伴い、リモートワークの定着やワーケーションの普及に代表される働き方の変化に加え、休日数の増加、休日取得期間の分散が社会的に加速することで、繁忙期・閑散期の極端な変動の緩和が進み、時期を問わず安定的な宿泊需要の獲得が可能となるよう、年単位での販売管理と予約獲得活動の早期化を可能とする体制の維持を図り、引き続きレベニューコントロールを強化してまいります。また、施設近隣地域の再開発により、新たな商業施設や大型ホール等の建設が複数計画されていることから、今後もイベントの増加に伴い人流が確実に拡大することに加え、インバウンド需要のさらなる回復も見込まれることを視野に、既存施設の改修を段階的に進めるほか、2025年3月の開業を予定しているアウトドアリゾート施設の開業準備に注力し、ターゲット層の行動様式や需要に呼応する満足度の高いサービスの開発に努め、事業成長とセグメント利益の確保に努めてまいります。
当社グループは2022年2月期より共通の経営理念を『生活のなかで彩りを感じて頂く、新しいサービスを発見し、創造し、提供する』に改めたほか、全社方針を『お客様からの支持を増やし、本業として収益という結果を残す』と定め、経営理念の具現化に取り組んでまいりました。2025年2月期は、これまでの3年間の取り組みを基盤とし『お客様から信頼される仕事を行うための新しいスタンダードを確立する』の全社方針のもと、下記事項を対処すべき主な課題と認識し、取り組んでまいります。
① ガバナンスの強化
当社グループは常にお客様と対峙し、お客様のニーズを満たす場や空間、衣食住に直接的にかかわる各種サービスを提供することで、人命や資産を預かり、健康や衛生を担保し、情報や権利を守り、お客様の安心・安全を支えることが使命であり、責任であると考えております。お客様が心から満足し安心できる状態を適切に維持するためには、各種リスクへの充分な備えのほか、事故を未然に防ぐ業務プロセスの構築が不可欠であると強く認識しております。
当社グループでは、コンプライアンスを遵守した透明性の高い経営を行うことが企業価値の増大に寄与すると考え、グループ全体の内部監査業務を統括して実施できる体制を構築し、子会社を含めた体制強化に努めております。
各ホテル施設、マンションフロント、コンビニエンス・ストア店舗につきましては、内部監査室による監査を定期的に実施のうえで、適正な運営を行うため必要に応じて指導及び是正勧告などを行っているほか、会計監査におきましても、監査等委員会と会計監査人が相互に連携し監査を実施しております。
さらに、子会社を含めた担当者の人事異動交流を定期的に実施することにより、課題事項の早期把握に努めるなど、適正な業務運営を図っております。
また、税務及びその他の法令に関する判断などにつきましては、顧問税理士及び顧問弁護士などと適切に相談を行うことで、指導や助言を受けております。今後とも、内部統制システムの遵守を徹底すると同時に、体制の更なる強化を進めてまいります。
② 効率性を伴った業務改革
当社グループは、人手や工数をかけることを前提とする考えとは一線を画し、お客様の信頼を損なわず、いかに合理性・生産性に富んだ方法論で業務が完了できるかを追求しています。従来の仕事の仕方や考え方から脱却し新たな方法に着手し、組織を変え、責任を変え、工程を変え、業務内容を変えることを厭わずに挑戦し続けます。2022年2月期より取り組みを強化した業務改革は3年が経過し、今後は構築された環境を用いて、具体的に収益向上に貢献するステージへと突入いたします。
ホテル事業におきましては、レベニューコントロールの強化に継続して取り組むほか、自動チェックイン機など、お客様の利便性向上への貢献度が期待できる設備の導入を行うことと並行して、現場運営オペレーションの見直し・精緻化にも着手してまいります。
マンションフロント事業におきましては、シェアオフィスやコワーキングスペース、企業受付など、非マンションフロント案件への事業領域拡大に引き続き注力するほか、100世帯以下の中・小規模マンション向けの生活、管理組合、管理会社向け支援ツール「OICOS Lite」の導入物件数の拡大を促進することで、居住者向けの生活支援サービス、管理組合の運営支援、管理会社のサポート、及びマンション管理のさらなる効率化を図り、スマート且つワンストップな管理の実現に取り組むことで、お客様の満足を創り続ける役割を果たし、安定した収益の確保に努めてまいります。
クリーニング事業におきましては、ポストコロナへの移行に伴い、ビジネス衣料のクリーニング需要は減少傾向にあるものの、マンションフロント事業とのシナジー性強化に注力し、ハウスクリーニングや保管サービス等の新規獲得に努めるほか、2023年10月より開始したモバイルコミュニケーションツール「LINE」を介したキャッシュレス決済対応型のトータルクリーニングサービス「オンラインコンシェルジュ」の拡大を図るなど、フロントの有無や人手不足等の影響を受けずに高品質を維持できるサービスの安定供給に努めてまいります。
コンビニエンス・ストア事業におきましては、店舗近隣の大型テーマパーク、商業施設、大規模展示場・ホール等における各種イベントの開催に伴い来場者が多く見込まれるほか、店内調理設備『まちかど厨房』による付加価値の高い商品の提供や、品揃えの強化に引き続き注力するほか、店舗オペレーションの改善や省人化への取り組みを強化することによるコストコントロールに努め、収益性の安定的維持を図ります。
その他事業におきましては、2025年3月の開業を予定しているアウトドアリゾート施設の開業準備支援のほか、保有不動産の整理を進めてまいります。
③ 高度人材の補完
当社グループの企業規模の拡大及び成長を促進するためには、安定的な人材の確保に加え、企業理念のほか、ガバナンスや業務効率性の追求の重要性を真に理解・共感し、質の高い結果を求めようとする人材が必要です。業界知見に優れ、新たな分野に進むためのアイデアを持つ専門人材の確保に努める活動を強化し、次世代幹部の採用・育成にも注力してまいります。
④ 認知度の向上
当社グループの企業規模の拡大及び成長を促進するためには、自社の魅力・サービスの付加価値を高め、オリジナルブランドとしての力を携える必要があります。外的要因の変化により業況が大きく変動するリスクに対処するためにも、既にそれぞれの事業領域で圧倒的な知名度を誇り、莫大な市場規模と自社ブランドのファン獲得に成功していらっしゃる有名企業や有名コンテンツ等とのコラボレーションを強化し、当社グループが提供する各種サービスの利用を促進するなど、中長期目線でのコーポレートブランディングにも着手し、当社グループの企業価値を高める取り組みを通じ、事業継続と安定した収益の確保に努めてまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社グループは、現状、サステナビリティに係る基本方針を定めておらず、サステナビリティ関連のリスク及び機会、管理するためのガバナンス過程、統制及び手続等の体制をその他のコーポレート・ガバナンスの体制と区別しておりません。
詳細は「
(2)戦略
当社グループでは、現状、サステナビリティに係る基本方針を定めていないことから、サステナビリティ関連の戦略におけるリスク及び機会に対処するための重要な取り組みは、現在、検討中の段階にあります。
しかしながら、サステナビリティに係る対応は、当然に着手すべき社会的責任であること、企業の持続的成長と価値向上の観点から、経営上の重要課題であることを認識し、当社グループにおけるマテリアリティ(重要課題)の特定や、サステナビリティ関連事項の具体的推進を可能とするガバナンス体制及びモニタリング機能の構築を検討するためのグループ横断プロジェクトを組成し、各事業本部長や各部門責任者による検討を開始しております。
各マテリアリティ(重要課題)推進のための戦略及び計画、各種指標等の策定を中長期目線で進めるとともに、活動の進捗や状況、生成される成果物の詳細については、今後、積極的な開示に努めてまいります。
なお、当社グループは、性別・国籍等を理由とした形式的な採用及び登用は行っておらず、業務内容・業務遂行のうえで必要とされる知見・スキル・経験の有無・適性に基づき、個々の持つポテンシャルも考慮のうえで、公正かつ適切に評価をしております。また、社内・社外の研修体制をすべての職位に設け、学べる環境を等しく提供することで、入社後の能力開発にも力点を置き、人材育成のための取り組みを強化しております。
人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針につきましては、現在、具体的な方針・計画等は作成しておりませんが、各マテリアリティ(重要課題)推進のための戦略及び計画の策定を進める過程において、適切な指標の定義と目標の設定に取り組むことで、改善に努めてまいります。
(3)リスク管理
当社グループでは、現状、サステナビリティに係る基本方針を定めていないことから、サステナビリティ関連のリスク管理における詳細な記載はいたしません。
ただし、当社グループにおけるリスク管理は、現状のコーポレート・ガバナンス体制の下で行われております。
詳細は「
(4)指標及び目標
当社グループでは、現状、サステナビリティに係る基本方針を定めていないことから、サステナビリティ関連の指標及び目標における詳細な記載はいたしません。
以下において、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報公開の観点から以下に記載しております。
なお、当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に最大限の努力をしてまいります。
また、以下における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社が判断したものであり、事業などのリスクはこれらに限られるものではありません。
(1) 自然災害の発生
大規模な地震のほか、台風や集中豪雨、大雪、火山の噴火等によって、建物設備の棄損や焼失のほか、ライフラインの断絶による電気・水道・ガスの供給困難、交通網の麻痺による必要資材の調達遅延に加え、従業員の通勤・帰宅に困難が生じるなど、事業拠点におけるサービス提供の機能が停止するおそれがあります。また、損害発生の地域によっては、当社グループに直接的な損害がない場合でも、消費意欲の減退や交通機関への影響に伴う客数の減少等が予想され、当社グループの収益確保に影響する可能性があります。
これらのリスクに対し、事業継続計画(BCP)、各種災害対策マニュアルに基づき、備蓄資材の管理、避難経路の適切な確保、従業員に対する訓練及び教育の徹底、定期的なマニュアルの見直しなどを行うことで、災害時にお客様・従業員の安全を守り、速やかに事態の収束と事業の再開に向けた活動に移行できるよう、体制の整備を進めてまいります。
(2) 感染症の発生、まん延
新型インフルエンザや新型コロナウイルスに代表される感染症の発生やまん延は、海外からの入国規制や渡航自粛によるインバウンド需要の規模縮小に加え、国内においても不要不急の外出自粛要請や消費マインドの減退が生じるなど、経済活動の減速・停滞が予想されます。多くの来場者が見込まれる大型テーマパーク、商業施設、大規模展示場・ホール等が密集する東京都心部を中心とする地域で事業展開を行う当社ホテル事業は、施設近隣で休園や入場規制等が生じた場合、当社施設の利用者も減少する可能性が高く、ホテル事業の収益確保に苦戦するリスクがあります。
これらのリスクに対し、当社ホテル事業においては、従来から注力している利便性の追求に加え、利用目的や客層のニーズに即したおもてなしと心地良い時間と空間の提供を行うことで、高付加価値サービスの提供を実現し、収益性の確保と拡大に努めるほか、ビジネスや教育、スポーツ関連団体による宿泊需要の獲得にも注力することで観光・レジャー需要に偏向した顧客獲得を改め、バランスを意識した予約の獲得・顧客の分散を図り、有事の際も特定の顧客層が失われることで、事業継続リスクを生じさせる状況からの脱却に取り組んでおります。
(3) 固定資産の減損及び保有有価証券の資産価値の毀損
当社グループは、ホテル事業の運営に必要となる施設及び内装資産のほか、投資不動産などの固定資産を保有しております。市川市内の自社所有のビジネスホテル施設や、成田市内に保有するアウトドアリゾート事業開発用地は、建設費などの多額の設備投資を行っていることから、今後、計画した収益が確保できない場合には、固定資産の減損処理が必要となることが考えられるほか、地震による価値毀損リスクも有しております。
また、資金運用の一環として有価証券等を保有しております。主に投資事業有限責任組合を通じた、未上場会社への投資であり、取締役会での十分な審議の上、投資判断を行っておりますが、資産の特性上、リスクの高い金融資産に分類されることから、投資先の成長が計画通りに進まない場合は、投資資産に毀損が生じる可能性があり、当社グループの業績に影響を与える場合があります。
(4) 労務リスク
当社グループは、接客を伴うサービス業を主としております。人材育成の強化を図ることで、人的資本の価値を最大限に引き上げ、サービス品質と顧客満足度の向上の実現に努めています。次世代人材に加え、他社知見を有する中堅人材、専門的知見を有した高度人材の登用を積極的に行い、必要人材の安定確保を進め、従業員が心理的安全のもとで、安心して業務に集中でき、キャリアアップができる体制づくりを進めています。
今後、関係法令や社会保険への対応、労働条件・待遇条件を含めた労働環境の整備を推進するにあたり、人件費や業務委託費、その他の販売費及び一般管理費の増加が生じるほか、社会的な人手不足が深刻化し、必要人材の確保に遅れが生じることでやむを得ずサービス提供に縮小が生じる場合は、当社グループの収益確保に影響を与える可能性があります。
当社グループは、これらのリスクに対し、ハラスメント対策、コンプライアンス研修、従業員のメンタルヘルスならびに時間外就労や休暇取得状況の管理の徹底など、従業員のケアに重点を置いた取り組みとモニタリングを進めるとともに、要員計画に基づく計画的な採用ならびに人材の戦力化、時短勤務や就労地・業務を限定する新たな雇用形態の確立を通じた雇用間口の拡大を実現し、正規・非正規の別を問わず、安定的な要員確保に努めてまいります。
(5) マンションフロントサービス事業の運営環境の変化
全国のマンション販売をめぐる環境は、新規戸数の減少傾向が続いているほか、建設コストの高止まり、建設に適した用地が不足するなど、厳しい状況が続いています。そのため、マンションフロントの導入を可能とする大型物件が減少傾向にあるほか、全国的な人手不足を背景とするなかでのコンシェルジュ人材の安定確保や品質の担保、管理コストの上昇を起因とする各マンションの管理組合の収支悪化に伴うフロント体制の維持に困難を生じるなど、事業を取り巻く環境変化に伴う事業リスクが一定数存在します。
しかしながら、新規マンションのうち、小規模物件は増加傾向にあるほか、各種支援システムの技術的発達や、コロナ禍を契機とする社会の変化、行動様式・価値観の変化により、従来は難しいとされていたシステムを介したサービス提供や省人化の実現が可能となるなど、事業拡大にとって追い風となる変化も生じております。
マンションフロントサービス事業においては、サービス内容の拡充と差別化による付加価値の提供を通じた価格競争からの脱却を目指すとともに、コンシェルジェ人材の安定確保と教育研修の継続実施に努めるほか、シェアオフィスやコワーキングスペースにおける受託業務など、今後の成長が期待される領域での開拓に加え、100世帯以下の中・小規模マンション向けの生活、管理組合、管理会社向け支援ツール「OICOS Lite」の導入数の拡大、有人フロントからOICOS物件への移行と並行し、有人フロントによるサービス提供は、より高品質で特別感を持つ高付加価値サービスへの昇華を目指し、業界におけるニッチシェアトップの存在としての地位を確立することで、シェアの拡大と新たな需要や市場の獲得を実現することで、運営環境の変化に対処してまいります。
(6) クリーニング事業の運営環境の変化
全国のクリーニング業をめぐる環境は、在宅勤務の拡大やファストファッションの普及により、一般衣類を対象とするクリーニング需要に減少傾向が見られるほか、製造や配送に係るエネルギーコストの上昇や原材料・資材等の価格高騰を背景とする経営困難、取次拠点や工場の閉鎖、後継者不足による廃業など、産業としての縮小も顕著であり、厳しい状況が続いております。
クリーニング事業においては、収益性を重視した経営体制の構築に向け、不採算部門の整理や撤退、提携工場の集約による集荷・配送コストの削減に努めているほか、バックオフィス業務の効率化にも着手しています。また、マンションフロントサービス事業との親和性が高く、今度の需要拡大が見込まれるハウスクリーニングや保管サービス等の新規獲得に加え、新たな試みとして、モバイルコミュニケーションツール「LINE」を通じ、クリーニング対象品の集荷依頼や各種ご相談を24時間で可能とし、キャッシュレス決済にも対応したトータルクリーニングサービス「オンラインコンシェルジュ」の展開を強化するなど、マンション居住者のそれぞれのニーズに対応し、フロントや近隣提携工場の有無にかかわらず常時提供できる利便性の高いサービスの開発にも着手しておりますが、新たな需要獲得が鈍化もしくは遅延する場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(7) その他の包括的なリスク
当社の主力事業であるホテル事業の出店エリアは千葉県内(市川市・浦安市)・東京3区(千代田区・港区・江東区)となっていることから、上記事項が発生した場合、当社グループ全体の収益確保に大きく影響する可能性があります。
1.経営成績等の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績
当連結会計年度における我が国経済は、2023年5月に新型コロナウイルス感染症が指定感染症5類に移行されたことでコロナ禍からの脱却が進み、行動制限の解除や消費行動を促進する環境変化が顕著となったことに加え、インバウンド需要の急回復や円安等の影響から、経済活動の正常化が加速しました。一方で、世界的な金融引き締めや、中国をはじめとする海外経済の減速、エネルギーコストの高止まりや物価高騰を背景とする節約志向の高まりが個人消費の下押し要因となるなど、景気の先行きは依然として不透明な状況にあります。
こうした環境のなか、当社グループにおきましては、マンションフロントサービス事業において安定した収益を確保したほか、ホテル事業においてはインバウンド需要の拡大や団体旅行の復調、企業による出張やイベントの再開、行楽シーズンを中心とした国内旅行の好調を受け、千葉県内ならびに都内の施設はいずれも連日高稼働で推移するなど、売上高は大きく伸長いたしました。
また、2023年7月の事業用地取得以降、建築工事に着手し、開業準備を進めているアウトドアリゾート施設(千葉県成田市)については、「記憶に残る非日常の提供」を通じた顧客体験価値の向上を図るとともに、サービス内容の充実や品質レベルの追求、お客様の安心安全に配慮した各種運営オペレーション及び供給体制の確立に充分な準備期間を有したい考えから、その開業時期について、2024年4月から2025年3月に変更したほか、開業準備資金19億22百万円の調達のため、新たに株式会社三井住友銀行をアレンジャー兼エージェントとするコミット型シンジケートローン契約を2023年12月21日に締結し、同28日に11億95百万円の借入を行っておりますが、当連結会計年度における損益に与える影響は軽微であります。
以上の結果、当社グループの当連結会計年度における業績は、営業総収入75億19百万円(対前年同期比8.6%増)、営業利益4億86百万円(対前年同期比496.4%増)、経常利益4億20百万円(対前年同期比789.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益6億97百万円(前年同期は13百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
当社のセグメントの業績は次のとおりであります。
(ホテル事業)
ホテル事業におきましては、東京都心や千葉県市川市、浦安市内において、ビジネスホテル及びユニット型ホテルを運営しております。
2023年5月以降、コロナ禍からの回復が急速に進み、行動制限も解除されたことで、行楽シーズンを中心に国内の宿泊需要は拡大傾向が続いたほか、企業による研修や出張の再開、施設近隣の大規模施設を会場とする大型イベントの連日開催等の影響から国内の人流がより活発化したことに加え、同9月以降、円安も背景にインバウンド需要が急速に回復したことも好材料となり、宿泊者数・稼働率・売上高ともに、大きく伸長いたしました。また、1部屋当たりの利用人数の拡大を図るため、修学旅行や企業イベントによる団体宿泊需要のほか、小さなお客様を含むファミリーや国内外のグループ旅行者による連泊需要の獲得に注力し、複数名利用のニーズに即したプラン設計や連泊予約を可能とする販売コントロールの展開、ターゲット層へのアプローチを強化したほか、需要予測に基づく販売価格の調整を行うことで、客室単価の適正値維持を図り、収益性の改善が進みました。
ユニット型ホテル2施設におきましては、都心における宿泊需要の回復を受け、高止まりが続くビジネスホテルの客室単価高騰を背景に、リーズナブルで利便性の高い施設としての支持を受け、需要獲得が進みました。
また、各種コンテンツとのコラボ企画におきましては、プロバスケットボールクラブ「アルティーリ千葉」とのオフィシャルパートナー契約に基づき、2023年3月より観戦チケット付き宿泊プランの販売を行ったほか、国内外の幅広い年齢層から支持される人気キャラクター「モンチッチ」の生誕50周年を祝した「ルーム・コラボレーション」企画を同6月より段階的に実施するなど、宿泊需要のみならず、グッズ販売やイベント、ファン同士の集いの場としての機能を強化し、宿泊以外の需要の獲得にも努めております。
この結果、当連結会計年度における業績は、ホテル事業収入17億9百万円(対前年同期比77.0%増)、セグメント利益4億39百万円(前年同期は21百万円のセグメント損失)となりました。
(マンションフロントサービス事業)
マンションフロントサービス事業におきましては、マンションコンシェルジュによる高付加価値サービスの提供を通じたワンランク上のマンションライフの実現に努め、独立系の企業として業界トップシェアを有しております。近年は、シェアオフィスや公共施設など、マンションコンシェルジュ業務にて培った高付加価値サービスを、マンション以外の受付業務においても発揮し、事業領域の拡大を図っております。
コロナ禍を脱し、マンションフロントが提供する居住者向け生活支援サービスの利用は復調傾向にあり、マンション内のショップ売上及び居住者向けのイベント開催支援などの付帯サービスにも緩やかな回復が見られます。ポストコロナへの移行が進む中、従来から取り組みを強化している、マンション居住者、管理組合、管理会社向け支援ツール「OICOS」の機能拡充に加え、100世帯以下の中・小規模マンション向けの「OICOS Lite」ならびに、同シリーズと連携可能なスマホアプリ「OICOS App」を通じ、マンション規模が小さく有人フロントサービスの提供が困難な施設への導入提案を推進するなど、有人フロントサービス以外の選択肢の開拓に努め、受託件数の獲得を進めています。2023年11月には、インターホンメーカー大手、アイホン株式会社が提供する、オートロックなどの集合玄関に対応した集合住宅用インターホンシステム「dearis(ディアリス)」とのIoTシステム連携による新機能を追加し、その提供を開始するなど、居住者向けの生活支援サービス、管理組合の運営支援、管理会社のサポート、及びマンション管理のさらなる効率化を図り、スマート且つワンストップな管理の実現にも取り組んでいます。
当連結会計年度末時点における総受注件数は747件(対前期末比1件減)、うち「OICOS」受注件数は142件(対前期末比11件増)となりました。
この結果、当連結会計年度における業績は、マンションフロントサービス事業収入42億87百万円(対前年同期比0.1%増)、セグメント利益3億76百万円(対前年同期比12.1%減)となりました。
(クリーニング事業)
クリーニング事業におきましては、マンションフロント、コンビニエンス・ストア店舗や社員寮においてクリーニングサービスを提供しているほか、法人向けサービスとして、マンション内のゲストルームやホテルにおけるリネンサプライサービスの提供を行っております。
個人向けクリーニングにおいては、取次拠点の減少に加え、在宅勤務の普及によるワイシャツ、スーツのクリーニング需要の減少などにより、取次件数の減少傾向は続くものの、既存顧客へのアプローチを強化し、需要の掘り起こしに向けた施策を展開するほか、マンションフロント事業との親和性も高く今後の需要拡大も見込まれるハウスクリーニングや保管サービス等の新規獲得に加え、新たな試みとして、モバイルコミュニケーションツール「LINE」を通じ、クリーニング対象品の集荷依頼や各種ご相談を24時間で可能とし、キャッシュレス決済にも対応したトータルクリーニングサービス「オンラインコンシェルジュ」の導入及び展開を2023年10月より開始するなど、マンション居住者のそれぞれのニーズに対応し、フロントや近隣提携工場の有無にかかわらず常時提供できる利便性の高いサービスの開発にも着手しております。また2023年11月末を以てユニフォーム管理センター業務を終了したほか、バックオフィス業務の効率化を並行して進め、管理コストの削減にも努めてまいりました。
この結果、当連結会計年度における業績は、クリーニング事業収入1億90百万円(対前年同期比11.6%減)、セグメント利益37百万円(対前年同期比80.8%増)となりました。
(コンビニエンス・ストア事業)
コンビニエンス・ストア事業におきましては、千葉県及び東京都心において、ローソンブランドでの店舗運営を行っております。当社の強みである独創性を持った店舗作りを目指し、フランチャイズ本部が推進する各種施策に加え、立地特性に対応した独自仕入商品の販売を行うなど積極的な販売施策を進めております。
店舗近隣の大型テーマパーク、商業施設、大規模展示場・ホール等における各種イベントは、コロナ禍以前を上回る規模での連日開催により、来場者数が大きく増加した影響に加え、自社ホテルに併設の店舗においても宿泊者数の増加などにより夕夜間の来店客数が拡大したことで、売上高は引き続き伸長いたしました。前連結会計年度に順次導入した店内調理設備『まちかど厨房』による付加価値の高い商品の提供や、品揃えの強化を推進したことに加え、セルフレジの稼働を高めるなど省人化によるコストコントロールにも意欲的に取り組み、収益性の改善にも努めました。なお、2023年3月末に東京都心で運営する1店舗を、借地契約の満了に伴い閉店したため、当連結会計年度末時点の店舗数は4店舗となりました。
この結果、当連結会計年度における業績は、コンビニエンス・ストア事業収入12億97百万円(対前年同期比6.5%減)、セグメント利益92百万円(対前年同期比10.5%増)となりました。
(その他事業)
その他事業といたしましては、事業用不動産の保有や賃貸管理、ヘアカットサービス店舗の運営のほか、千葉県成田市にてキャンプ場の運営を行っております。
キャンプ場においては、コロナ禍を脱し、2020年以降、行動制限等により抑止されていた遠方へのレジャー需要が急速に高まった影響などを受け、首都圏近郊にある同施設の利用者は対前年比で減少したほか、2022年9月に都内に保有する賃貸用不動産を譲渡したことから、売上高、セグメント利益ともに減少しております。なお、千葉県船橋市の借地物件について、2023年11月の事業用借地権設定契約の満了を以て当社は以降の契約を更新せずに撤退し、引き続きの賃借を望む転借人に対し、当該借地内に当社が保有する固定資産を贈与するとともに、当社が負う原状回復義務の承継を行うことで合意したため、当社は固定資産の贈与を当該契約の満了日に実施し、同日で当該借地に対する当社の原状回復義務が消滅したことを受け、当連結会計年度に資産除去債務消滅益として21百万円の特別利益を計上しております。
この結果、当連結会計年度における業績は、その他事業収入1億円(対前年同期比35.2%減)、セグメント利益21百万円(対前年同期比47.2%減)となりました。
(2) 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて16億1百万円(18.5%)増加し、102億81百万円となりました。その主な内訳は、現金及び預金が1億13百万円増加したことなどにより、流動資産が1億74百万円増加し、また、アウトドアリゾート施設開業へ向けた土地の取得及び建設仮勘定の増加、繰延税金資産が4億6百万円増加したことなどにより、固定資産が14億27百万円増加したことであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて9億86百万円(16.6%)増加し、69億22百万円となりました。その主な内訳は、アウトドアリゾート施設開業へ向けた土地の取得及び建物建築、その他付帯する設備資金の調達を目的として借入金が増加したことであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて6億15百万円(22.4%)増加し、33億59百万円となりました。その主な内訳は、剰余金の配当を行ったほか、親会社株主に帰属する当期純利益を6億97百万円計上したことであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末に比べ1億13百万円(6.4%)増加し、18億85百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、4億81百万円の収入超過(前年同期は1億72百万円の支出超過)となりました。その主な内訳は、税金等調整前当期純利益4億26百万円を計上したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、10億79百万円の支出超過(前年同期は6億54百万円の収入超過)となりました。その主な内訳は、有形固定資産の取得により11億17百万円の支出があったことなどによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、7億10百万円の収入超過(前年同期は4億42百万円の支出超過)となりました。その主な内訳は、長期借入金の返済により2億90百万円の支出があった一方、長期借入れにより11億48百万円の収入があったことなどによるものであります。
(4) 生産、受注、販売及び仕入の実績
生産、受注の実績
当社グループは、サービス業及び小売業が主力事業のため、生産、受注については、該当事項はありません。
販売実績
当連結会計年度における売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称
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当連結会計年度 (自 2023年3月1日 至 2024年2月29日) |
前年同期比(%)
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金額(千円) |
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ホテル事業 |
1,709,680 |
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177.0 |
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マンションフロントサービス事業 |
4,287,541 |
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100.1 |
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クリーニング事業 |
190,612 |
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88.4 |
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コンビニエンス・ストア事業 |
1,297,725 |
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93.5 |
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その他事業 |
100,564 |
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64.8 |
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報告セグメント計 |
7,586,125 |
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108.3 |
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調整額 |
△66,204 |
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- |
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合 計 |
7,519,920 |
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108.6 |
(注)上記売上実績は、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
当連結会計年度末現在におけるホテル施設及びコンビニエンス・ストア店舗数の状況
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地域別 |
ホテル施設 |
コンビニエンス・ストア店舗 |
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東京都 |
3施設 |
1店 |
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千葉県 |
3施設 |
3店 |
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合計 |
6施設 |
4店 |
(注)上記には、連結子会社である株式会社アスク及び株式会社エフ.エイ.二四の店舗は含まれておりません。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
(1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、その作成には経営者の判断に基づく会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りが必要となります。この判断及び見積りに関しては過去の実績等を勘案し合理的に判断しております。しかしながら、実際の結果は、見積り特有の不確実性が伴うことから、これら見積りと異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
(2) 当社グループの経営に影響を与える大きな要因の分析
経営成績に重要な影響を与える要因についての詳細につきましては、「3 事業等のリスク」をご参照ください。
(3) 経営成績の分析
経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「1.経営成績等の概要 (1) 経営成績」に記載のとおりであります。
(4) キャッシュ・フローの分析
当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの分析については、「1.経営成績等の概要 (3) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標のトレンドは下記のとおりであります。
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2020年2月期 |
2021年2月期 |
2022年2月期 |
2023年2月期 |
2024年2月期 |
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自己資本比率(%) |
43.7 |
35.4 |
30.1 |
31.6 |
32.7 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
25.5 |
19.1 |
20.1 |
23.4 |
33.8 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
- |
40.1 |
- |
- |
11.0 |
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インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
- |
3.6 |
- |
- |
16.3 |
(注)1 自己資本比率:自己資本/総資産
2 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
3 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
4 インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び連結損益計算書に計上されている「支払利息」を用いております。
※2020年2月期、2022年2月期及び2023年2月期は、営業キャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは記載しておりません。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
資本の財源及び資金の流動性につきましては、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
当社グループの主な資金需要のうち、運転資金需要については、人件費のほか、販売費及び一般管理費等の営業活動費であり、投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものです。これらの資金については、原則として営業活動によるキャッシュ・フローによって賄いますが、状況に応じて直接金融ならびに間接金融を利用していく方針であります。
当社は、2025年3月開業予定のアウトドアリゾート施設の事業用地取得資金及び建物建築資金、その他付帯する設備資金1,922,000千円の調達を目的とする「コミット型シンジケートローン契約」及び「不動産抵当権設定に関する協定」を、それぞれ2023年12月21日付にて締結しております。シンジケートローン契約の概要は次のとおりであります。なお、当該契約は2023年12月28日に初回分として1,195,484千円の借入を実行しております。
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契約日 |
2023年12月21日 |
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契約形態 |
コミット型シンジケートローン |
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組成金額 |
1,922,000千円 |
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資金使途 |
アウトドアリゾート施設の開業準備資金 |
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コミットメント期間 |
2023年12月28日~2025年3月24日 |
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満期日 |
2040年3月31日 |
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適用利率 |
基準金利+スプレッド |
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担保 |
不動産担保(抵当権) |
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アレンジャー兼エージェント |
株式会社三井住友銀行 |
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参加金融機関 |
株式会社商工組合中央金庫 株式会社日本政策金融公庫 株式会社りそな銀行 |
特記すべき事項はありません。