当連結会計年度のわが国経済は、政府による経済政策等の効果により、企業収益や雇用環境に改善が見られ、景気は緩やかな回復基調となりましたが、米国の新政権の影響による世界経済の不確実性の高まりもあり、景気の先行きは依然として不透明な状況となっております。
当社グループを取り巻く環境においても、人材不足による採用費等のコストの高騰や、消費者の節約志向による個人消費の改善の鈍化など、先行きは依然として厳しい状況が続くことが懸念されております。
このような状況の中、当社グループでは、グループ全体としてQSCの強化を図り、さらに外食事業においては、安心、安全でお客様にご満足頂ける商品提供への取り組み強化と併せ、ブランド力が高い業態への業態転換、店舗改装やメニューのブラッシュアップなどの業態改善とそのFC加盟開発の強化に努めてまいりました。また、外食事業を中心に、店舗閉店や採算低下に伴う店舗閉鎖損失、店舗閉鎖損失引当金繰入額、減損損失等を計上いたしました。
この結果、当連結会計年度の連結業績は、売上高267億39百万円(前年同期比3.1%減)、営業利益6億31百万円(前年同期比29.4%減)、経常利益6億23百万円(前年同期比31.9%減)、親会社株主に帰属する当期純損失1億27百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益5億50百万円)となりました。
なお、当社グループは従来、外食事業以外の事業の重要性が乏しいため、セグメント別に業績を説明しておりませんでしたが、当連結会計年度より、「外食事業」と「教育事業」の2つを報告セグメントとして、セグメント情報を記載しております。
以下の前年同期比較については、前年同期の数値を当該報告セグメントの区分に基づき作成した数値で比較しております。
外食事業の寿司業態では、QSCの徹底的な見直しを図り、改善の強化を進めてまいりました。店舗つけ場からお客様に対して、旬の食材やその日のおすすめの鮮魚のご提案を徹底し、店舗のサービス強化に取り組みました。また、旬の食材を取り入れたひと月毎のフェアメニューのご提案や、晴れの日に合わせ、特別キャンペーンを実施いたしました。加えて、競合他社との差別化を図るために、石巻市場より鮮魚の直接買い付けを行い各店舗に送り込む等、鮮度感ある食材を積極的に提供することでクオリティの向上に取り組んでおります。
その他、平禄寿司南仙台店ではタッチパネルを全席に導入することでお客様の利便性を向上させるとともに、店舗内に水槽を設置することで、旬の食材や鮮魚をお客様に実際に見て頂きながら、新鮮で美味しいお寿司をご提供できる店舗づくりを進めてまいりました。今後も、お客様に選んで頂ける店舗づくりを目指してまいります。
海鮮居酒屋業態では、季節毎の旬の食材をメインにしたフェアメニューを順次導入することと、生牡蠣を特価である99円で販売することで集客に努めました。また、トレンドが続く肉バル業態として「かしこまり」を平成28年11月にオープンさせ、カフェ業態の「BARN COFFEE」2号店目も同じく平成28年11月にオープンいたしました。
その他の居酒屋業態では、「とりあえず吾平」業態で新たなカテゴリーとして串揚げメニューを導入するとともに、一部店舗においては昨年から引き続き300円メニューの販売を継続し、来店客数の増加を目指してまいりました。また、「ちゃんこ江戸沢」業態では、一部店舗でしゃぶしゃぶ食べ放題を再開し客数増加を図りました。今後もお客様のニーズを的確につかみ、業態のさらなるブラッシュアップを図ってまいります。
焼肉業態では、「焼肉屋さかい」の業績が堅調に推移したほか、国産牛焼肉食べ放題「肉匠坂井」の出店を強化いたしました。「肉匠坂井」の出店状況といたしましては、平成29年3月末時点で、直営店8店舗(新規出店1店舗を含む)、加盟店3店舗を含め11店舗となっております。平成30年3月期においても出店による店舗数増を予定しており、新たな収益の柱として順調に店舗数を伸ばしております。
ファーストフード業態・レストラン業態では、当連結会計年度において「おむらいす亭」を直営2店舗、加盟店4店舗新規オープンいたしました。ハンバーグを牛肉100%生パティ、手捏ね、炭火焼きに変更し、お客様にシズル感を感じて頂けるようオープンキッチンへの店舗レイアウト変更を行うなど、業態付加価値を高める努力を継続して行っております。また、その他の業態において、「長崎ちゃんめん」「中国料理敦煌」では、当連結会計年度より地域密着のブランドイメージを定着させるべくTVCMをはじめとする地域メディアへの露出度を高めた結果、ブランドイメージの定着とともに業績も安定的に推移いたしました。
当連結会計年度においては、外食事業では新規出店を6店舗(フードコート業態3店舗、焼肉業態1店舗、カフェ業態1店舗、その他業態1店舗)及びフランチャイジーなどからの店舗買取り等による純増6店舗とし、契約期間満了や不採算に伴い23店舗を閉店いたしました結果、外食直営店舗362店舗となりました。
以上のような施策を図ってまいりましたが、居酒屋業態や回転寿司業態を中心に苦戦を強いられたことにより、当連結会計年度の外食事業における売上高は、247億88百万円(前年同期比3.6%減)、営業利益13億36百万円(前年同期比25.4%減)となりました。
② 教育事業
教育事業では、英会話NOVAのTVCMの展開により、認知度とブランドイメージに一段のアップを図るとともに、新規の入会者数を昨年以上に伸ばすことができました。学習塾部門では、季節講習や受験対策コースでの需要が伸びることで売上増へつながりました。また、学習塾に期待される生徒の成績向上についても、各教室にて授業方法の改善に努め、高校入試の合格実績も前年実績を上回ることができ、地域に根差した教室運営を図ることができております。
当連結会計年度においては、教育事業で新規に3校舎を開校いたしました結果、教育106校舎となりました。
以上のような施策を図ってまいりました結果、当連結会計年度の教育事業における売上高は、19億51百万円(前年同期比3.0%増)、営業利益1億73百万円(前年同期比48.2%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は65億9百万円となり、前連結会計年度末に比べ11億24百万円増加いたしました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は13億46百万円(前年同期は13億96百万円の資金の増加)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益2億71百万円、減価償却費5億23百万円の計上及び減損損失2億71百万円の計上等に伴う資金増加要因が発生したことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は5億84百万円(前年同期は6億73百万円の資金の減少)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出7億4百万円等の資金減少要因が発生したことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、得られた資金は3億62百万円(前年同期は6億26百万円の資金の増加)となりました。これは主に長期借入れによる収入5億円及び社債の発行による収入13億96百万円の資金増加要因がある一方、社債の償還による支出4億78百万円、関係会社短期借入金の純減額7億8百万円及び長期借入金の返済による支出2億99百万円等の資金減少要因が発生したことによるものです。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
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外食事業 |
537,459 |
98.5 |
当社グループは、見込生産を行っているため、該当事項はありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
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外食事業 |
24,788,232 |
96.4 |
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教育事業 |
1,951,505 |
103.0 |
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合計 |
26,739,737 |
96.9 |
(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去することとしておりますが、該当事項はありません。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
当社グループを取り巻く事業環境は、少子高齢化や他社との競争激化により非常に厳しいものとなっております。特に下記の課題に積極的に取り組んでいくことで、さらなる成長に努めてまいります。
① 新規出店
② 業態転換・改装による既存店舗強化
③ 原価高騰への対処
④ 人材の確保・育成
当社グループの事業等に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項は以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 食中毒が発生した場合の影響
飲食店舗において衛生管理には細心の注意を払っておりますが、商品の性格上食中毒の可能性を完全になくすことは困難です。万一食中毒を発生させた場合、その程度にもよりますが当該店舗のみならず広範囲に及ぶ一斉営業停止を命じられ、売上の減少に至る可能性があります。さらにマスコミによる広域的報道で企業イメージが損なわれる可能性があります。
② 店舗の老朽化
商圏の縮小・店舗の老朽化等が売上低迷を招き、これが改善投資を怠らせることで悪循環を招くことが考えられます。
③ 原価の高騰
魚介や牛肉などを輸入食材に頼る当社グループは、輸入先の政策や、各国との貿易協定により仕入コストが増大するリスクに加え、魚介に関しては魚介資源の枯渇、漁船燃料の高騰、輸入先の人々の魚食化、不漁、戦争、為替等により、仕入コストが増大するリスクがあります。同様に、牛肉に関しても、仲介の商社や食品メーカーを通じ、短期の為替予約を行って為替リスクを軽減しておりますが、急激な円安等が生じた場合は、仕入コストが増大するリスクがあります。
④ 原材料の調達について
今後、BSE問題、鳥インフルエンザ等に象徴されるような疫病の発生、輸入食材に対する中傷の拡大、天候不順、自然災害の発生等により、調達不安や食材価格の高騰などが起こり、当社グループの経営成績および財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。
⑤ 競合店の出現、競争の激化
採算性の良い店舗に隣接して競合他社が出店した場合には、経営成績に大きな影響を与えます。このような事例は、これまでにも多く発生しております。
⑥ 消費者の嗜好の変化
外食産業の中でも多くの分野があり、消費者の嗜好が変化する可能性があります。例えば高齢化の進展によって、ファミリー層に顧客基盤をおく業種の成長が鈍化することも考えられます。
⑦ 景気動向等による外食市場の低迷について
雇用環境、給与収入の変動によって、外食の市場も影響を受ける可能性があります。従来も景気低迷が失業率の増加、所得の減少を招き、消費支出に占める外食の割合が抑えられた事例があります。
⑧ 異常気象・震災等天災の影響
東北圏で時折発生する冷害や、台風及び大雨による風水害等が、過去に当社グループの主要食材である米の作況に大きな影響を及ぼした事例がありました。米の不作による米価の高騰のみならず、主に農業従事者の所得減少による消費意欲の減退を招くことが考えられます。また、地域経済に大きな影響を及ぼす規模の天災、及びこれら天災に派生した事故等の影響が長期化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨ 差入敷金・保証金及び建設協力金について
当社グループが賃貸借契約に係わり差し入れている敷金・保証金並びに建設協力金は平成29年3月31日現在39億79百万円となっておりますが、賃貸人の財務内容に不測の事態が生じた場合、一部回収が不能となる可能性があり、金額の多寡によっては企業業績に影響を与える可能性があります。
⑩ 有利子負債
当社グループは、第7回、第8回、第10回、第11回、第13回及び第14回無担保転換社債型新株予約権付社債(額面額20億円)の発行を行っております。社債の償還日は、連結会計年度終了後、最長3年後となっておりますが、返済または償還期日において、資金繰りに重大な影響を与える可能性があります。
⑪ 株式の希薄化
当社グループによる第7回、第8回、第10回、第11回、第13回及び第14回無担保転換社債型新株予約権付社債が株式に転換された場合には、発行済株式数が増加し、当社及び当社グループ会社の1株当たりの株式価値は希薄化する可能性があり、この希薄化が株価形成に影響を及ぼす可能性があります。
当社は、親会社である株式会社ジー・コミュニケーションとの間で、同社が非独占的使用の許諾を受けているアントニオ猪木こと猪木寛至氏に関する著作権、肖像権、意匠権、商標権、ノウハウ実施許諾等を非独占的に使用する権利について契約を締結しております。
日本国内において、当社及び当社とのFC/RC加盟契約する第三者が、本契約期間中に営業を開始する複数の店舗において、アントニオ猪木ブランドを活かした外食ビジネスの展開及びグッズ販売、酒類・飲料・食品の販売を目的としたものであります。
平成20年7月1日から30年間
年額15,000千円(税抜)
当社グループは、事業の拡大発展を図るため、株式会社ジー・コミュニケーション及び株式会社ジー・フード、NOVAホールディングス株式会社と業務提携を結んでおります。
その概要は次のとおりであります。
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契約先 |
契約内容 |
締結日 |
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株式会社ジー・コミュニケーション |
外食事業に関する共存共栄関係を前提として、包括的な提携関係構築を目指した中で、経営資源等を総合的に相互に有効活用し、一層の事業発展を行う。 |
平成17年7月 |
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株式会社ジー・フード |
外食事業に関する共存共栄関係を前提として、包括的な提携関係構築を目指した中で、経営資源等を総合的に相互に有効活用し、一層の事業発展を行う。 |
平成17年8月 |
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NOVAホールディングス株式会社 |
教育事業に関する共存共栄関係を前提として、包括的な提携関係構築を目指した中で、経営資源等を総合的に相互に有効活用し、一層の事業発展を行う。 |
平成20年7月 |
該当事項はありません。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当連結会計年度末における総資産は、213億96百万円となり、前連結会計年度末と比較し、2億86百万円増加しました。その要因は、現金及び預金を主として流動資産が9億55百万円増加した一方で、繰延税金資産を主として固定資産が6億68百万円減少したことによるものであります。
負債総額は、114億3百万円となり、前連結会計年度末と比較し、4億98百万円増加いたしました。主な要因は、社債及び長期借入金が増加したことによるものであります。
純資産総額は、99億93百万円となり、前連結会計年度末と比較し、2億11百万円減少いたしました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純損失の計上による利益剰余金の減少によるものであります。
「第2 事業の状況 1業績等の概要(1)業績」に記載のとおりであります。
「第2 事業の状況 4事業等のリスク」に記載のとおりであります。
外食事業につきましては、原材料価格の高止まりや人件費関連等の上昇に加え、競合他社との競争の激化等、取巻く経営環境は引き続き厳しい状況で推移することが予想されます。当社グループにおいては、このような経営環境に対応するべく、既存店においては、QSCの強化・徹底に取り組み、さらなる価値向上と、食の「安全・安心」の追求を図り、店舗運営力の強化をさらに進めていく所存です。また、好調業態の直営店舗の積極出店や、フランチャイズ加盟開発を推し進めてまいります。
教育事業につきましては、競合他社との差別化を図るため、優秀な人材確保やサービスの向上を強化することで、一定の利益確保を目指してまいります。
「第2 事業の状況 1業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は、下記のとおりであります。
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|
第54期 |
第55期 |
第56期 |
第57期 |
第58期 |
|
自己資本比率(%) |
― |
45.3 |
48.3 |
48.3 |
46.6 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
― |
76.9 |
107.3 |
73.4 |
68.9 |
|
キャッシュ・フロー対有利子 |
― |
3.9 |
3.7 |
4.5 |
5.0 |
|
インタレスト・カバレッジ・ |
― |
45.3 |
40.0 |
49.3 |
65.3 |
自己資本比率 : 自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ : キャッシュ・フロー/利払い
(注) 1.第55期より連結財務諸表を作成しているため、それ以前については記載しておりません。
2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。
3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。
4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。