第一部【企業情報】

第1【企業の概況】

1【主要な経営指標等の推移】

(1)連結経営指標等

回次

第40期

第41期

第42期

第43期

第44期

決算年月

平成25年3月

平成26年3月

平成27年3月

平成28年3月

平成29年3月

売上高

(百万円)

111,950

128,138

127,145

138,624

152,812

経常利益

(百万円)

350

899

1,285

1,472

1,679

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

382

813

1,187

1,209

974

包括利益

(百万円)

390

823

1,237

1,196

968

純資産額

(百万円)

4,340

5,014

6,211

7,640

7,975

総資産額

(百万円)

36,484

35,204

31,553

35,948

42,776

1株当たり純資産額

(円)

305.43

352.83

437.50

527.12

555.68

1株当たり当期純利益金額

(円)

27.19

57.79

84.37

85.75

67.94

潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額

(円)

57.72

83.97

85.66

自己資本比率

(%)

11.8

14.1

19.5

21.1

18.5

自己資本利益率

(%)

9.3

17.6

21.4

17.6

12.6

株価収益率

(倍)

57.8

32.2

27.9

23.8

43.2

営業活動によるキャッシュ・フロー

(百万円)

3,892

1,280

1,198

2,773

6,101

投資活動によるキャッシュ・フロー

(百万円)

444

595

1,067

831

1,618

財務活動によるキャッシュ・フロー

(百万円)

324

814

906

47

741

現金及び現金同等物の期末残高

(百万円)

18,983

16,292

13,120

15,110

18,851

従業員数

(人)

246

260

269

278

280

(ほか、平均臨時雇用者数)

(465)

(484)

(497)

(481)

(458)

(注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。

2.第40期及び第44期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

 

(2)提出会社の経営指標等

回次

第40期

第41期

第42期

第43期

第44期

決算年月

平成25年3月

平成26年3月

平成27年3月

平成28年3月

平成29年3月

売上高

(百万円)

111,123

127,240

126,399

137,953

152,262

経常利益

(百万円)

325

883

1,247

1,490

1,820

当期純利益

(百万円)

371

815

1,185

1,257

927

資本金

(百万円)

4,239

4,239

4,239

4,612

4,621

発行済株式総数

(株)

14,092,913

14,092,913

14,092,913

14,536,113

14,547,213

純資産額

(百万円)

4,686

5,440

6,599

8,076

8,384

総資産額

(百万円)

36,609

34,974

31,353

35,845

42,525

1株当たり純資産額

(円)

333.06

386.41

468.79

561.48

589.09

1株当たり配当額

(円)

5.0

10.0

15.0

16.0

16.0

(うち1株当たり中間配当額)

1株当たり当期純利益金額

(円)

26.39

57.97

84.22

89.18

64.65

潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額

(円)

57.90

83.82

89.09

自己資本比率

(%)

12.8

15.5

21.0

22.5

19.7

自己資本利益率

(%)

8.2

16.1

19.7

17.1

11.3

株価収益率

(倍)

59.6

32.1

27.9

22.9

45.4

配当性向

(%)

18.9

17.3

17.8

17.9

24.7

従業員数

(人)

217

231

240

259

261

(ほか、平均臨時雇用者数)

450

471

483

465

440

 (注)1.売上高には、消費税等は含まれておりません。

2.第40期及び第44期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

 

2【沿革】

 当社の創業は、当社代表取締役である矢内廣が大学在学中の昭和47年(1972年)7月に、当時のアルバイト仲間とともに、月刊情報誌「ぴあ」を創刊したことに始まりました。その創刊メンバーを中心に、昭和49年(1974年)12月、当社が設立されました。その後昭和54年(1979年)9月には情報誌「ぴあ」を月刊から隔週刊に変更し、出版社として成長してまいりました。しかし、昭和50年(1975年)頃から英国のビデオテックス(通信回線を活用した文字放送)をはじめとする「ニューメディア」がマスコミの脚光を浴びはじめました。このため雑誌というプリントメディアは新しいメディアに駆逐されるのではないかとの危機感を抱いた当社は、当時実験を開始した日本版ビデオテックス「CAPTAIN」に積極的に参加しながら、プリントメディアの将来性についての検証を行いました。この結果、プリントメディアの存続価値を再確認すると同時に、当社は出版社ではなく情報伝達を生業とする会社であると自己規定し直し、以後データベースの整備を強化してまいりました。

 この実績をベースとして、昭和59年(1984年)4月に日本電信電話公社(現日本電信電話株式会社)との共同開発によるコンピュータ・オンライン・ネットワークによるエンタテインメント・チケット販売サービス事業「チケットぴあ」をスタートさせました。この「チケットぴあ」の事業化により、当社は情報伝達分野において事業を展開する企業として広く一般に認知されることとなりました。また、「チケットぴあ」スタートと共に開始した会員制度についても漸次サービス強化を図ってまいりました。

 出版事業とチケット事業の推進とともに、一方では昭和56年(1981年)以降、事業を通じて蓄積された膨大な量のデータベースをもとに、ユーザーのニーズに応じて情報を編集・加工し、配信・販売するという、情報サービス他事業を当社の3本目の柱として育ててまいりました。さらに、デジタルネットワーク社会の到来を見据え、インターネット上でのチケット販売やデジタルコンテンツ販売等にも力を注いでまいりました。

 顧客層は若年層から中高年層まで幅広く、事業対象領域についても、芸術・文化ジャンル情報から、スポーツ・レジャー・飲食等の生活領域情報まで、また地域展開も首都圏から関西、中部、九州、東北、北海道、中四国等、全国に拡大しています。
 当社では、主力事業であるチケットサービスの拡充や関連商品・サービスの企画開発の推進を目指すとともに、早期の財務基盤の盤石化を目指した資本増強に向けて、平成21年(2009年)12月にセブン&アイグループとの業務・資本提携を実施いたしました。以降は「セブン-イレブン」を通じたチケット販売、プロモーション、各種タイアップメディアの発行など、エンタテインメント関連サービスでの協業を推進しております。

 平成23年(2011年)7月には39年にわたり発行してまいりました情報誌「ぴあ」を休刊いたしましたが、同年12月には映画情報に特化した電子書籍型の「ぴあ<plus>」をスタートさせるなど、時代の特性に合わせインターネットを中心としたメディアへのシフトを推進しております。平成25年(2013年)5月にはKDDI株式会社と業務提携を行い、両社共同でスマートフォン向けのエンタテインメントサイト「uP!!!」を開設する他、ライブイベント等を継続的に実施するなどエンタテインメントを軸に様々な取り組みを展開しています。平成28年(2016年)には、ユニー・ファミリーマートホールディングス株式会社の発足にともない、サークルK・サンクス店舗に加え、全国のファミリーマート店舗に、チケットぴあサービスを導入することで基本合意いたしました。

 また、新たな取り組みとして平成26年(2014年)12月には、中国最大の劇場ネットワーク「保利劇院」でのエンタテインメント興行の仲介・プロデュース事業を展開する興行イベント制作会社に対し、株式会社セブン&アイ・ネットメディア、株式会社経営共創基盤とともに出資を行い、中国法人の「北京ぴあ希肯国際文化発展有限公司」(ぴあ希肯)を設立しました。さらに、その展開を加速させるため、平成27年(2015年)10月には、日本国内に「ぴあグローバルエンタテインメント株式会社」を発足させ、今後の東アジア市場へコンテンツ輸出を狙う日本の内外の優良コンテンツホルダーやプロダクションに対して、信頼性の高い新たなビジネス導線を提供していく予定です。

 平成27年(2015年)には、3ヵ年の中期経営計画を策定し、既存事業の磐石化を図るとともに、チケット事業のプラットフォームを活かしたメディア・コンテンツビジネスへの取り組み強化により、新たな収益モデルを確立していくことを目標としています。

 当社グループは、「ひとりひとりが生き生きと」を企業理念とし、21世紀のデジタルネットワーク社会において、ITを活用し、レジャー・エンタテインメント領域を楽しむために必要な情報・サービスを提供し、心の豊かさをサポートする「感動のライフライン」の構築をビジョンとして掲げております。

 

昭和47年7月

情報誌月刊「ぴあ」創刊。

昭和49年12月

東京都千代田区猿楽町において資本金5百万円で「ぴあ株式会社」を設立。

出版業を開始。

昭和51年10月

出版取次会社と取引開始。

昭和54年9月

情報誌「ぴあ」が月刊から隔週刊へ変更。

昭和58年4月

東京都千代田区麹町に本社移転。

昭和59年4月

コンピュータによるチケット販売サービス「チケットぴあ」及び「ぴあカード」会員制度開始。

昭和60年6月

関西地域の情報誌「ぴあ関西版」を創刊。

昭和61年4月

大阪府大阪市北区に大阪支社(現・関西支社)を新設。

 

関西地域での出版業及びチケット販売業を本格開始。

昭和62年4月

日本チケット・ヴァン・サービス株式会社を設立。

昭和62年12月

テレビ情報誌「TVぴあ」創刊。

昭和63年7月

愛知県名古屋市中区にチケットぴあ名古屋株式会社を設立(現・関連会社)。

昭和63年8月

愛知県名古屋市中区に名古屋支局(現・中部支局)を開設。

中部地域での出版業及びチケット販売業を本格開始。

昭和63年9月

中部地域の情報誌「ぴあ中部版」創刊。

平成元年3月

本社社屋内にぴあコンピュータシステム株式会社を設立。

平成元年4月

本社社屋内に株式会社ぴあ会計事務所を設立。

平成2年2月

福岡県福岡市中央区にチケットぴあ九州株式会社を設立(現・連結子会社)及び九州営業所を開設。九州地域でのチケット販売業を本格開始。

平成2年11月

情報誌「ぴあ」関東版が隔週刊から週刊へ変更。

平成3年11月

株式会社丸井と業務提携、「丸井チケットぴあ」サービス開始。

平成5年5月

音声応答チケット販売予約「Pコード」予約開始。

平成7年5月

本社を東京都千代田区三番町に移転。

平成8年12月

「第18回オリンピック冬季大会長野1998」のオフィシャルサプライヤーに決定。

平成9年4月

株式会社ぴあ会計事務所をぴあデジタルマップ株式会社に商号変更。

平成9年10月

インターネット上にホームページ「@ぴあ」開設。

平成10年9月

株式会社ファミリーマートと業務提携し、「チケットぴあ」販売ネットワーク拡大。

平成11年4月

本社社屋内にぴあデジタルコミュニケーションズ株式会社を設立(現・連結子会社)。

平成11年8月

テレビ情報誌「TVぴあ」五版化(関東版、関西版、東海版、北海道・青森版、福岡・山口版)。

平成11年10月

東京都千代田区にぴあシティ・ネット株式会社(平成13年11月20日、株式会社シティ・ネットに商号変更)を設立。

平成11年12月

チケット販売専用サイト「@チケットぴあ」開設。

平成12年2月

ぴあコンピュータシステム株式会社を株式会社グルメぴあに商号変更。

平成12年4月

北海道札幌市中央区に北海道営業所を開設。

 

北海道地域でのチケット販売業を本格開始。

平成12年5月

「2002FIFAワールドカップ」の国内第一次販売におけるチケット管理業務をJAWOCより受託。

平成12年6月

株式会社エヌ・ティ・ティドコモの「iモード」でのチケット販売サービス「iモードチケットぴあ」のサービス拡充、本格展開開始。

平成13年3月

「スポーツ振興くじ」の本格販売開始。当社は販売ネットワーク、店舗開拓等運営面で協力。

平成13年10月

株式会社セブン-イレブン・ジャパンと業務提携し、首都圏「チケットぴあ」販売ネットワークが拡大。

 

 

平成14年1月

東京証券取引所市場第二部に株式を上場。

平成14年4月

広島県広島市に広島事務所(現中四国営業所)を開設。

平成14年5月

ぴあシティ・ネット株式会社の第三者割当増資を引受け連結子会社となる。

平成14年6月

株式会社サンクスアンドアソシエイツと業務提携し、「チケットぴあ」販売ネットワーク更に拡大。

平成14年8月

電子チケット事業のサービスインフラ会社ぴあデジタルライフライン株式会社設立。

平成14年10月

日本チケット・ヴァン・サービス株式会社をぴあ総合研究所株式会社に商号変更(現・連結子会社)。

平成15年2月

全国セブン-イレブン店舗でチケット販売スタート。

平成15年5月

東京証券取引所市場第一部に指定替え。

平成15年6月

宮城県仙台市に仙台事務所(現東北営業所)を開設。

平成15年10月

電子チケット事業商用化開始。

平成17年3月

ぴあデジタルコミュニケーションズ株式会社とぴあデジタルライフライン株式会社が合併。

平成17年6月

ぴあデジタルマップ株式会社をけっこんぴあ株式会社に商号変更。

ぴあシティ・ネット株式会社の全株式を日本みらいキャピタル株式会社に譲渡。

ぴあインターナショナル株式会社を設立。

平成17年7月

株式会社グルメぴあをぴあモバイル株式会社に商号変更。

平成17年8月

PIA ASIA PACIFIC CO., LIMITED を設立(現・連結子会社)。

平成17年10月

株式会社サークルK・サンクスの全店舗にてチケット販売を開始。

平成18年3月

株式会社ナノ・メディアとの共同出資による株式会社NANOぴあを設立。

平成18年4月

株式会社セブン-イレブン・ジャパンとの業務提携を解消。

平成19年5月

買収防衛策を導入。

平成20年6月

凸版印刷株式会社、株式会社経営共創基盤への第三者割当増資を実施。

平成20年11月

情報誌「ぴあ」(首都圏版)を完全レコメンド型の“ススめる!ぴあ”にモデルチェンジ。

平成21年2月

持分法適用会社である株式会社NANOぴあ全株式を事業構造改革の一環として同社に譲渡。

平成21年12月

株式会社セブン&アイ・ホールディングスとの業務・資本提携契約を締結。

平成22年4月

けっこんぴあ株式会社を受け皿に任意団体「東京音協」を法人化。

けっこんぴあ株式会社を株式会社東京音協に商号変更(現・連結子会社)。

平成22年5月

株式会社ファミリーマートとの業務提携を解消。

平成22年6月

 

平成22年10月

平成23年1月

平成23年7月

全国セブン-イレブン店舗にてチケット販売を再開。

情報誌「ぴあ」中部版を休刊。

情報誌「ぴあ」関西版を休刊。

東京都渋谷区東に本社移転。

情報誌「ぴあ」首都圏版を休刊。

平成24年2月

公益社団法人日本プロサッカーリーグと「Jリーグオフィシャルチケッティングパートナー」契約を締結。

平成24年7月

 

平成24年8月

 

平成25年5月

第30回オリンピック競技大会(2012/ロンドン)にて「JOCオフィシャルチケッティングマネジメント」として日本国内のチケット販売総代理業務を実施。

株式会社リンクステーションとチケットビジネス領域における包括的業務提携に合意。

株式会社セブン・セブン・ハーツとチケットビジネス領域における資本・業務提携に基本合意。

KDDI株式会社と業務提携を実施。

平成26年7月

チケットぴあ「定価リセールサービス」を導入。

PFFが第32回川喜多賞を受賞。

平成26年12月

北京ぴあ希肯国際文化発展有限公司(ぴあ希肯)に出資参画。

平成27年9月

ぴあモバイル株式会社をぴあグローバルエンタテインメント株式会社に商号変更(現・連結子会社)。

平成28年11月

ユニー・ファミリーマートホールディングス株式会社と全国のファミリーマート店舗への、チケットぴあサービス導入に基本合意。

 

3【事業の内容】

 当社グループは、当社と子会社6社及び関連会社3社により構成されており、音楽・スポーツ・演劇・映画・各種イベント等のチケット販売、レジャー・エンタテインメント領域におけるムック・書籍の刊行及びウェブサイトの運営、コンサートやイベントの企画・制作・運営などを主たる業務としています。

(1)当社グループの事業概要

①  チケット販売

 当社の興行チケット予約販売システム「チケットぴあ」は、昭和59年(1984年)にスタートした日本初のコンピュータオンラインネットワークによるチケット販売システムです。当システムでは、音楽、スポーツ、演劇、映画及びレジャーなど様々なレジャー・エンタテインメントのチケットが、年間で延べ約150,000公演分登録され、総発券枚数は約6,500万枚(平成29年3月期)にのぼる、日本最大級の取扱規模となっています。

 チケット販売ネットワークは、平成29年7月からは、全国約38,000カ所(セブン-イレブン、ファミリマート、サークルK・サンクス及び「チケットぴあ」店舗を含む)を有することとなります。さらに、コールセンターにて予約受付を行うほか、インターネットでは24時間販売を行い、ユーザーの利便性向上に努めています。

 当社は、規模を問わない約30,000社にのぼる興行主催者と取引を行うとともに、大手興行主催者や、Jリーグ、プロ野球、ラグビーやバスケットボールなどのスポーツ団体等に「チケットぴあ」システムを提供し、チケッティング業務をトータルにサポートしています。

 また、これまでのチケット販売によって蓄積されたノウハウを活用した票券管理業務も行っています。国際イベントへの協力も多く、平成10年(1998年)開催の長野オリンピックでは、「チケットマネジメントのカテゴリーにおけるオフィシャルサプライヤー」としてチケット販売管理業務を受託しました。平成14年5月開催のサッカー「2002FIFAワールドカップ」においても、「2002FIFAワールドカップ日本組織委員会」よりチケット販売管理業務を受託し、チケットセンターの電話問い合わせ対応、申し込みガイドの製作、抽選処理、入金管理、チケット販売に関するコンサルティングなどで協力しました。

 そのほか、ホール、スタジアム等の様々なイベント施設に対して、施設の運営に必要なチケット管理システムの提供、関連業務サポート、興行の紹介等も含めた総合的なサービスを提供しています。これらのサービス及びシステムは、新国立劇場や梅田芸術劇場、サントリーホール、日産スタジアム、東京スカイツリー等、全国で20ヶ所を超える施設で採用され、稼動しています。

 昨今では、WEB APIを利用し、各種ポータルサイトにチケットぴあのチケット情報や販売機能等を提供しています。この他にも、主要なクレジットカード会社と提携し「チケットぴあ」の端末を導入しています。クレジットカード会社はそれぞれの会員向けに「チケットぴあ」システムを使用してチケット販売を行っています。加えて、「アフター5クラブ」という企業内の福利厚生活動をサポートする法人会員組織を運営し、加盟している大手企業向けに、「チケットぴあ」によるチケット販売を行っています。

 これらのチケット販売を支えるプロモーション・メディアとしては、「チケットぴあ」をはじめとするウェブサイトやモバイルサイト、スマートフォンサイトをはじめ、提携コンビニエンスストアが発行するフリーペーパー、提携クレジットカード会社が発行する会報誌があり、さらに新聞、ラジオ及びテレビ等マスメディアと提携して実施する興行告知および興行主催者が行う興行広告などもあり、「チケットぴあ」の販売展開をサポートしています。

② 会員サービス

 当社は、「チケットぴあ」の開始と同時に会員制度もスタートさせました。会員にはクレジット機能を持つ「ぴあカード」を発行し、4,104円(税込み)の年会費により様々なサービスを提供しています。一般販売に先駆けてチケット販売を行うチケット先行予約、会員だけが利用できる専用電話番号、独自の通信販売や映画館、劇場、遊園地等アミューズメント施設の料金割引などのサービスにより、会員数は約21万人(平成29年3月31日現在)となっており、その会費収入は当社グループの安定した収益源のひとつとなっています。さらに、「チケットぴあ」のウェブサイト上での様々なサービスが受けられる会員組織「ぴあ会員」(会員数約1,700万人/平成29年3月31日現在)も運営し、インターネット上でのチケット販売や、会員限定の抽選チケット販売等のサービスを提供しています。

 また、「チケットぴあ」システムと「ぴあカード」のノウハウを活用し、劇団四季「四季の会」や新国立劇場友の会「クラブ・ジ・アトレ」、サントリーホール「サントリーホール・メンバーズ・クラブ」をはじめとした他社の会員管理業務を代行するビジネスも展開しています。

 平成25年8月から、チケットぴあWEBサイトでの購入金額に応じて映画、演劇、コンサート、イベント、スポーツなど様々なジャンルのチケット等と引換えていただける「ぴあポイント」サービスをスタート。サービスは順調に浸透してきており、今後は交換商品の充実を図ってまいります。

③ toto業務

 平成11年12月、スポーツ振興政策の財源確保の手段として導入されたスポーツ振興くじ(toto)の販売・払戻し等の運営管理業務を目的として、日本スポーツ振興くじ株式会社が設立されました。当社は、専門業務を行う中核8社のひとつとして、会員組織の運営管理業務、店舗における販売促進のためのプロモーション活動及び販売店教育を担当してきました。

 また、同社は平成17年12月よりtotoくじの発売元である独立行政法人日本スポーツ振興センターに業務を承継しており、当社も同時期より同社に替わって独立行政法人日本スポーツ振興センターより委託を受け、チケット販売店舗においてtotoの販売業務を行っています。

④ 出版

 当社グループは、レジャー・エンタテインメント領域においてイベントやキャラクターと連動する等、話題の情報を満載した書籍やムック(別冊)等を刊行しています。こうした出版物は、チケット事業とのシナジーを高めています。更には、リスクを抑えた受託型出版物である「月刊スカパー!」や、「セブン-イレブン」で配布するフリーペーパー「7(セブン)ぴあ」、「サークルK・サンクス」では「ぴあclip!」など、従来の出版業界構造とは異なる新しい出版形態を開発し収益構造の安定化に注力しています。
 平成22年より、日本航空の機内のみで配布されている中国・香港・台湾・韓国人観光客向けガイド誌「日本達人」はぴあが企画・編集を担当し、日本航空と共同発行を行っており、近年市場が急拡大しているインバウンド領域にも積極的に取り組んでいます。
 また、デジタルネットワーク社会の浸透に伴い、エンタテインメント情報を紙メディアだけではなく、ウェブサイトや、スマートフォンサイト、放送等の様々なメディアを用いたクロスメディア型事業も推進しています。

 主な出版物は、以下の通りです。

(ムックス)

季節限定ぴあ、食本シリーズ、エンタテインメントやスポーツ関連ムック等

(書籍)

定期刊行誌連載企画のスピンアウト型書籍、書き下ろし書籍、写真集、

料理・グルメ関連書籍等

(受託型・

 有料情報型出版物)

月刊スカパー!

7ぴあ(セブン-イレブン限定フリーペーパー)、

ぴあclip!(サークルK・サンクス限定フリーペーパー)等

(共同発行物)

日本達人(JAL機内限定配布フリーペーパー)等

 

⑤ 情報サービス

 自社のレジャー・エンタテインメント情報を、ウェブサイトやネットワークメディアを通じて提供するとともに、各種ゲーム等のモバイルコンテンツサービスを展開しています。

⑥ グループ企業との関係

 当社グループのレジャー・エンタテインメント関連事業は、首都圏・関西・中部・九州・北海道・中四国・東北をはじめ、全国に広がっています。全国各地の興行主催者から当社が直接チケットを仕入れ、販売を行っていますが、中部地区においては、地元の有力な興行主催者をはじめとした、地元有力企業と合弁で設立した「チケットぴあ名古屋株式会社」を通してチケットの仕入れを行っています。九州地区においても同様に、地元有力企業と合弁で設立した「チケットぴあ九州株式会社」を通じてチケットの仕入れを行っています。
 平成26年12月に設立した「北京ぴあ希肯国際文化発展有限公司(ぴあ希肯)」では、日本内外の優良コンテンツを中国各地域へ輸出入を行う事業をスタート。さらに、その展開を加速させるため、日本国内に「ぴあグローバルエンタテインメント株式会社(PGE)」を発足させ、コンテンツ輸出を狙う日本のプロダクションやコンテンツホルダーに対して中国・東アジア地域での興行展開を提案し、中国でのビジネスをサポートする体制を強化しています。

 また、「ぴあデジタルコミュニケーションズ株式会社」では、コンテンツ・メディア(ウェブサイト・モバイル)の企画・開発・販売・コンサルティング事業事業等を営んでいます。

(2)CSR活動

 当社グループは創業時より、「感動のライフラインの構築」「若い才能を応援する」という企業理念に基づいた、CSR活動を積極的に展開しております。これらの活動は企業の社会的役割を全うするとともに、市場の活性化と「ぴあ」ブランドの強化、被災地支援に貢献しています。

① ぴあフィルムフェスティバル(PFF)

 PFFは、昭和52年12月東映大泉撮影所で開催された、映画、演劇、音楽の総合イベント「ぴあ展」での「自主製作映画展」からスタートしました。以降、映画の新しい才能の発掘と育成を目指す活動として、自主製作映画を対象とした日本初の本格的なコンペティションをメインプログラムとした映画祭「ぴあフィルムフェスティバル」を毎年開催しており、当期で38回目を迎えました。PFF出身のプロの映画監督は110名を超え、映画界における数少ないプロへの登竜門として日本映画界活性化へ貢献しています。平成26年7月には、長年にわたるPFFの活動実績が評価され、第32回川喜多賞を受賞いたしました。(同賞は、日本映画の芸術文化の発展に寄与した個人・団体に贈賞されるもので、過去には黒澤明監督、市川崑監督、大島渚監督、淀川長治氏、三船敏郎氏など錚々たる映画人の方々が受賞しています。)
 また、平成29年4月からは、PFF事務局を一般社団法人化し、新たな体制となりました。株式会社ホリプロ、日活株式会社をはじめとする企業の方々や業界団体にも参画いただき、官民を含めた社会全体でこの活動を後押しできる環境を確立して、「若い才能の発掘と育成」のさらなる継続と発展を目指すこととなりました。

 本活動の柱となる「PFFアワード」は、この映画祭のコンペティション部門で、全国から応募された毎回600本にも及ぶ作品の中から入選作品を選び、「映画祭PFF」において一般公開しています。映画祭最終日には、映画監督を含む5名のクリエイターで構成される最終審査員によって選ばれたグランプリのほか各賞の発表が行われます。そして、次のステップとなる「PFFスカラシップ」は、昭和59年からスタートした映画の製作援助システムで、PFFアワードの入選監督が次回作の企画をエントリーし、その中から「将来最も期待するフィルムメーカー」として選ばれた監督に対し、制作費の援助はもちろん商業映画の製作のノウハウから劇場公開までを事務局がサポートする、という一連の活動を展開しています。

 

② チームスマイル活動

 平成23年3月に発生した東日本大震災直後に、社内の有志からの呼びかけにより震災復興のボランティア活動「チームスマイル」を発足し、チャリティコンサートやイベントの開催、義援金チケットの販売などエンタテインメントを通じた様々な活動を行ってまいりました。平成24年10月には、一般社団法人「チームスマイル」を設立し、当社もCSR活動の一環として主体的な参画を続けています。チームスマイルでは、継続的な支援とその経済性を確保するため、東北三県と東京にライブ・エンタテインメント専用シアターを開設すべく準備を進め、平成26年10月、1つ目の活動拠点として東京都江東区に「チームスマイル・豊洲PIT(ピット:Power Into Tohoku!の略)」がオープンし、順調に稼動しています。同ホールの事業収益金は、東北地区のPITの開設・運営、そしてエンタテインメントを通じた復興支援活動のためにその全額が活用されています。平成27年7月には東北地区での初のPIT、「いわきPIT」、平成28年1月には「釜石PIT」、平成28年3月11日には「仙台PIT」がオープンし、4つのPITが揃いました。東北地区のPITでは、被災地の若者や子供たちの創作活動へのチャレンジを応援する取り組み「チームスマイルpresents“わたしの夢”応援プロジェクト」をスタートさせております。「豊洲PIT」の観客の皆さんからお預かりしたドネーションを活用し、ワークショップや講演会などを行う活動で、平成28年5月にその第1弾を実施して以降、各界の著名人の皆様のご協力をいただき、第10弾まで開催しております(平成29年5月末時点)。今後もぴあは、被災地の方々自らによる復興をサポートするチームスマイルの活動を積極的に支援してまいります。

 

 当社グループの系統図について図示すると次の通りであります。

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(注)上記4社の他に連結子会社として、「ぴあグローバルエンタテインメント㈱」、「ぴあ総合研究所㈱」、及び「PIA ASIA PACIFIC CO., LIMITED」が、持分法適用関連会社として、「北京ぴあ希肯国際文化発展有限公司」及び「オーガスアリーナ㈱」があります。

4【関係会社の状況】

名称

住所

資本金

主要な事業内容

議決権の所有割合(%)

関係内容

(連結子会社)

 

 

 

 

 

ぴあデジタルコミュニケーションズ㈱

東京都渋谷区

100

百万円

レジャー・エンタテインメント関連事業

100.0

各種業務の委託。

役員の兼任あり。

ぴあ総合研究所㈱

東京都渋谷区

10

百万円

レジャー・エンタテインメント関連事業

100.0

役員の兼任あり。

ぴあグローバル

エンタテインメント㈱

東京都渋谷区

70

百万円

レジャー・エンタテインメント関連事業

100.0

役員の兼任あり。

㈱東京音協

東京都渋谷区

80

百万円

レジャー・エンタテインメント関連事業

100.0

興行チケットの販売委託。

PIA ASIA PACIFIC
CO.,LIMITED

(注)2

中国香港

48,019,598

HK$

レジャー・エンタテインメント関連事業

100.0

役員の兼任あり。

チケットぴあ九州㈱

福岡市中央区

30

百万円

レジャー・エンタテインメント関連事業

83.3

九州地方における興行チケットの仕入れ受託。

役員の兼任あり。

(持分法適用関連会社)

 

 

 

 

 

チケットぴあ名古屋㈱

名古屋市東区

100

百万円

レジャー・エンタテインメント関連事業

25.0

中部地方における興行チケットの仕入れ受託。

役員の兼任あり。

北京ぴあ希肯国際文化発展有限公司

中国北京

694,556

人民元

レジャー・エンタテインメント関連事業

22.14

役員の兼任あり。

オーガスアリーナ㈱

大分県大分市

24

百万円

レジャー・エンタテインメント関連事業

20.00

票券管理システムの開発・提供。

役員の兼任あり。

(その他の関係会社)

 

 

 

被所有

 

㈱セブン&アイ・ホールディングス

(注)3,4

東京都千代田区

50,000

百万円

純粋持株会社

 

19.7

(9.9)

 (注)1.主要な事業内容欄には、セグメント情報に記載された名称を記載しております。

2.「PIA ASIA PACIFIC CO.,LIMITED」は、特定子会社に該当しております。

3.議決権の被所有割合の( )内は、間接被所有割合で内数であります。

4.有価証券報告書を提出しております。

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

平成29年3月31日現在

 

セグメントの名称

従業員数(人)

レジャー・エンタテインメント関連事業

224

(437)

全社(共通)

56

(21)

合計

280

(458)

 (注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含んでおります。)であり、臨時雇用者数は( )内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2.全社(共通)として、記載されている従業員数は報告セグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

(2)提出会社の状況

平成29年3月31日現在

 

従業員数(人)

平均年齢

平均勤続年数

平均年間給与(円)

261

(440)

40.6歳

13年6ケ月

7,463,281

 

セグメントの名称

従業員数(人)

レジャー・エンタテインメント関連事業

207

(420)

全社(共通)

54

(20)

合計

261

(440)

 (注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含んでおります。)であり、臨時雇用者数は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.全社(共通)として、記載されている従業員数は報告セグメントに区分できない管理部門に所属しているものであります。

(3)労働組合の状況

 当社及び連結子会社には、労働組合はありません。また労使関係は良好であり、特記すべき事項はありません。