第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営環境

 当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類に移行したことや水際対策が撤廃されたことを契機に、個人消費及びインバウンド需要等を中心として社会経済活動が緩やかな回復傾向にあります。一方で、ウクライナ情勢の長期化及び中東情勢の影響や世界的な資源価格の高騰等を中心として、依然として先行き不透明な状況が続くと予想されます。

 外食産業におきましても、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類に移行されたことで、個人消費は回復の基調を見せつつありますが、原油・原材料価格の高騰等による仕入価格や光熱費の上昇及び慢性的な人手不足の影響等により依然として厳しい経営環境が続いております。

 このような状況下、当社グループは、お客様に安心して店舗をご利用頂ける環境づくりに努めるとともに、事業環境の変化に順応するべく、人材の採用及び育成に注力し、店舗売上状況に応じた適正な人員配置による運営体制の強化等に取り組んでおります。このほか、グランドメニューの変更及び「アジアン」メニューや季節の食材を使用した数量限定メニュー等の販売等を実施し、お客様の体験価値を向上させるメニュー開発に取り組んでおります。

 

(2)経営戦略、経営方針等

 当社グループは、「中期経営計画(2025年3月期-2027年3月期)」に基づき、「健康」をキーワードに、食を通じてお客様へ健康を提供しながら、食の総合カンパニーを目指して参ります。

 

《中期経営計画の主な施策》

     既存事業の改善と更なる発展

出店地域・立地の明確化

新業態の創出

中食事業の強化

海外事業の改善と拡大

人材基盤の強化

 

 また、多様化するお客様のニーズを踏まえつつ、引き続き価値ある商品をお値打ち価格で提供し、大戸屋ブランドの強化に取り組んで参ります。さらに、企業として持続的な成長を続ける為に、中期経営計画で掲げている「売上高増による利益体質の強化」を実施するとともに、サステナビリティ経営にも注力し、中長期的な企業価値の向上を図る取り組みを推進して参ります。

 

(3)目標とする経営指標

 当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を企図し、2025年3月期の目標値は売上高29,076万円、営業利益1,675百万円を目指して参ります。当該指標の各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類に移行したこと等を契機に、個人消費等を中心として社会経済活動が緩やかな回復傾向にあります。一方で、ウクライナ情勢の長期化及び中東情勢の影響や世界的な資源価格の高騰等を中心として、依然として先行き不透明な状況が続くと予想されます。しかしながら、当社グループにおいては、このような経営を取り巻く環境が厳しい中でも、持続的な成長を続けるため、2025年3月期から2027年3月期までの「中期経営計画」を策定いたしました。本計画においては、「売上増による利益体質の強化」を掲げ、次のような施策を実施することで持続的な成長を実現させる所存です。

 

・メディア露出増加等による来店促進の強化やアプリ活用による再来店の促進強化

・商品設計及びオペレーションの見直し等による料理提供時間12分以上の撲滅

・出店地域、立地の明確化及びFC出店支援による新規出店の強化

・未開拓市場への新ブランドの開発

・国内店舗管理手法を海外直営店舗へ展開及び未出店国への進出

・多様な働き方や活躍機会の提案等を推進することによる人材基盤の強化

 

 また、当社グループでは長期に亘る持続的な成長を目指し、サステナビリティへの取り組みに注力しております。具体的には、「環境」への取り組みの一例として、各地域で獲れたお米をその土地で精米まで行うことでのフードマイレージの削減や、フードロス対策として、規格外品の“ちょっと小さなしまほっけ”を販売等により地球環境への貢献に取り組んでおります。「社会」への取り組みの一例として、ダイバーシティ推進の観点から、育児休暇制度等の推進や、グループ内の女性社員交流会の開催等の実施により、女性が働き続けることができる環境づくりに努めております。「ガバナンス」への取り組みの一例として、取締役会の機能強化の観点から、独立社外取締役を1/3以上維持するとともに、責務を果たすために必要なスキル・経験のバランスをとること等により、業務執行の管理・監督ができる体制を構築することを推進しております。

 

 以上のような取り組みにより、持続的成長を推進できる企業体質に進化することを当社グループの重要課題に位置付けております。

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティの基本方針と取組

 当社グループは、経営理念である「人々の心と体の健康を促進し、フードサービス業を通じ人類の生成発展に貢献する。」の考えのもと、食のインフラの担い手として、社会の持続可能な発展への貢献と企業価値の向上を目指すことを基本方針として、重点的に取り組んでいく5つのマテリアリティ(重要課題)を特定し、マテリアリティのマネジメントサイクルを通じて「持続可能な社会への貢献」と「企業価値の向上」を両立しながら、今後も持続的成長に向けた取り組みを推進することを決定しております。

 なお、特定したマテリアリティについては、社会環境や戦略の変化により、見直しも適宜実施します。

 

〔基本方針〕

 私たち大戸屋は、「人々の心と体の健康を促進し、フードサービス業を通じ人類の生成発展に貢献する。」という経営理念のもと、安心・安全な食材の安定的(継続的)な調達を可能とする環境の維持や、社会をかたちづくる世界中の人々のからだの健やかさ、心の康らかさに資することで、持続可能な社会の実現に貢献できるよう努めて参ります。

 

〔5つのマテリアリティ〕

①地球環境への貢献

「地球環境への貢献」は次代への責務であり、気候変動の緩和、循環型社会の形成に向けて、再生可能エネルギーの安定的利用や資源の有効活用に取り組んでいく。

②食の安全・安心の提供

「食の安全・安心の提供」は外食企業として持続可能な成長の基盤。バリューチェーン全般における衛生管理と品質の追求、情報公開などを通じてお客様の信頼に応えていく。

③働く仲間の成長と多様性の尊重

「働く仲間の成長と多様性の尊重」はサービス業として欠かせない競争力の源泉。従業員が働きやすく、それぞれの成長を目指せる職場環境を提供していく。

④地域・社会への貢献

「地域・社会への貢献」は持続的かつ安定的な事業運営に欠かせぬもの。雇用創出・人材育成を通じた地域経済振興、食育や寄付を通じた地域交流促進に努めていく。

⑤経営基盤の強化

経営の透明性を確保しつつ、戦略の立案・実行及び監査を継続不断の取り組みとして充実させる。

 

 

(2)ガバナンス

 当社グループでは、サステナビリティ経営への取り組みを経営上の重要課題と認識し、サステナビリティ担当者は各部門及び親会社のサステナビリティ推進室と連携し、各種取り組みを推進しております。

 また、サステナビリティ担当者は、各種取り組みの進捗状況等を執行会議にて議論しガバナンス体制を構築するとともに、その取り組みに対して取締役会による監督を行っております。

 

(3)リスク管理

 当社グループでは、サステナビリティ等に関するリスクについて、コンプライアンス・リスク管理委員会にて識別・評価し、必要により適宜取締役会に報告しております。

 これを受けて、サステナビリティ担当者は、識別・評価したリスクの最小化に向け、当社各部門及び親会社のサステナビリティ推進室と連携し、各種取り組みを推進しております。

 

(4)戦略

 当社グループが特定した5つのマテリアリティのうち、特に重要であると考えているのは、気候変動への対応を含む「地球環境への貢献」です。

気候変動は、当社グループの事業活動に対して様々な「リスク」と「機会」を及ぼすものでありこれらに対応していくことが重要であると考え、事業活動に与える気候変動のリスク(物理的リスク及び移行リスク)と機会を抽出しております。

当社グループにおいて、「持続可能な社会への貢献」と「企業価値の向上」を両立していく為に、グループ一丸となって気候変動に関する課題に取り組んでまいります。

〔気候変動のリスクと機会〕

リスク・機会の分類

想定されるリスク・

機会の概要

事業及び財務への影響

リスク

移行

リスク

政策と法

・CO2排出量の規制強化による運営コストの増加

・規制強化に伴う事業運用コストの増加

・規制強化に伴う店舗等の投資コストの増加

・プラスチック資源循環法への対応

大きい

評判

・環境課題への対応遅れに伴うステークホルダーからの信用失墜

・ブランド価値の毀損

・FC加盟店の離脱

非常に

大きい

市場と

技術

・食材調達コストの増加

・再生可能エネルギーへの転換に伴う調達コストの増加

・プラスチックの容器や包材の再生可能資源に置換わることによるコスト増加

・生活者の嗜好の変化による需要の変化

大きい

物理的

リスク

・大規模自然災害の発生に伴う店舗閉鎖による営業機会損失

・サプライチェーン断絶による調達コストの増加

・店舗における電力使用量の増加

非常に

大きい

機会

エネルギー/技術

・省エネ推進に伴う電力使用コストの削減

・「SAF(Sustainable Aviation Fuel)」の原料となる廃食用由の供給による廃棄物の削減

・物流の効率化による輸送コストの減少

大きい

市場

・サステナビリティ推進によるステークホルダーからの共感獲得

・環境配慮型商品・サービスの開発による売上の増加

・気温上昇による嗜好の変化に合わせた商品・サービスの開発

大きい

 

また当社グループは、「働く仲間の成長と多様性の尊重」を5つのマテリアリティのうちの1つとして特定しております。

 「働く仲間の成長と多様性の尊重」は、企業の競争力の源泉ともなるものです。従業員があらゆるライフステージにおいて安心して勤務し、ジェンダーの区別なくワークライフバランスのある働き方ができ、それぞれの成長を目指せる職場環境を提供して参ります。

 

〔人材育成方針〕

 当社グループは、一人一人が働きがいを感じ成長することが、グループ全体の発展に繋がることになり、「持続可能な社会への貢献」と「企業価値の向上」の両立を実現することができるため、全ての従業員が自律的に成長できる機会を提供し、自己成長していく人材を育成して参ります。

 

〔社内環境整備方針〕

 当社グループは、多様な人材がそれぞれの能力・スキル、ライフステージに合わせて働き方を選択できる制度など、多様な就業形態や活躍機会を提供することで、働きやすく、働きがいのある職場環境を整備して参ります。

 

 

〔人材育成と社内環境整備に関する主な取組〕

① 階層別研修

② eラーニング研修(スマホ視聴による隙間時間を利用した自己成長の促進)

③ JOB型人事制度(能力・スキルに応じた適所適材配置)

④ フレキシブル社員制度(ライフステージ(出産・育児・介護・シニア等)に合わせた多様な働き方(地域限定・時短勤務等)の選択)

⑤ キャリアチャレンジ制度(グループ横断公募による能力・スキルに応じた働き方の選択)

⑥ 女性活躍推進(女性活躍推進プロジェクトによる女性活躍推進の促進等)

⑦ 外国人採用の促進

⑧ 障害者雇用の促進

⑨ 定期的なエンゲージメントサーベイの実施

 

(5)指標と目標

 当社グループは、気候変動のリスクと機会を管理するための指標として、CO2排出量及びフードマイレージの削減目標を設定し、推進して参ります。

 

〔CO2排出量に関する目標〕

 2030年度までに、グループ全体(海外子会社除く)2020年度対比、原単位で50%削減。

 

〔フードマイレージに関する目標〕

 2026年度までの米の輸送におけるフードマイレージを50%削減。

 

  また、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、女性社

 員比率と女性管理職比率の指標を設定しました。

 

〔女性社員比率に関する目標〕

2026年度までにグループ全体で30%(2023年度32.1%)

〔女性管理職比率に関する目標〕

2026年度までにグループ全体で30%(2023年度12.2%)

 

 

 

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)株式会社日本アクセスに対する配送依存度の高さについて

 当社グループは、各店舗で日々使用する多品種・少量の食材の配送について、全面的に株式会社日本アクセスに委託しております。

 効率・コスト面から、同社による配送集中のメリットが大きいと考えておりますが、同社の配送センターにおける事故等、不測の事態が生じた場合には、同社の配送機能が一時的に停止し、当社グループの商品に必要な食材が欠品に陥り、当社グループ店舗の営業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)店舗展開と出店政策について

 当社グループは、駅周辺立地、繁華街立地、ショッピングセンター内等の集客力がある施設等への出店を中心として、店舗展開を行っております。

 当社グループが新規出店する際の出店先の選定については、店舗の採算性を最も重視しており、差入保証金や家賃等の出店条件、周辺人口や店前通行量等の事前立地調査に基づく投資回収期間及び予想利益等の一定条件を満たすものを出店対象物件としております。このため、当社グループの出店条件に合致する物件が出店計画数に満たない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)人材の確保及び育成について

 当社グループは、店内調理による高品質な商品をお客様に提供することにより、他社との差別化を図っております。そのため、「調理技術」と店舗運営のための「管理能力」を備えた店主の育成が重要であります。従って、人材育成が順調に進まない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)競合及び価格競争の激化について

 当社グループが属する外食産業市場は成熟段階に入っており、同業者との競合のみならず、コンビニエンス・ストア等の他業態との競合も激しさを増しています。これら競合先の動向や、外食産業の市場規模の縮小等により、当社グループの商品価格や出店計画等が変更された場合や、来客数が減少した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)店舗の衛生管理について

 当社グループは、衛生管理について重視しており、食品衛生研究所を設け、店舗における衛生状態に関する調査・指導を徹底するとともに、外部専門業者による調査も実施しております。また、食材の仕入先の工場についても定期的に調査を実施しております。しかしながら、当社グループにおいて、万一、食中毒などの重大な衛生上の問題が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)仕入食材について

 当社グループは、安全・安心な食材の調達に向けた調達ルートの多様化に加え、トレーサビリティーの追求により、産地、物流を確認しつつ、安全性の確保を図っておりますが、BSEや鳥インフルエンザのような食材に関する問題が発生した場合、また、天候不順で農作物が不作という状況になった場合には、仕入価格への影響が考えられ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)海外展開について

 当社グループは、海外出店に際して事前に入念な調査を行っておりますが、当該国における法規制、宗教、慣習等の違いや、政策変更、経済情勢や為替相場の変動、テロ、戦争の発生等によるカントリーリスクが、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、海外での店舗展開が計画通りの成果を挙げられない場合にも、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)経済事情の急変について

 世界的な経済金融危機等、今後経済事情に大きな影響を与える事象が発生した場合には、お客様の購買意欲の低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)自然災害等のリスクについて

 当社グループは、国内外に店舗展開しておりますが、大規模な地震や台風等の自然災害が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)敷金及び差入保証金について

 当社グループでは、出店に際して賃貸人に対し敷金及び差入保証金を支払っております。当社グループでは賃貸借契約の時点で賃貸人の資産状況等を審査しておりますが、賃貸人の破綻等により、敷金及び差入保証金の一部または全部が回収不能になる場合や、中途解約となった場合に返還されなくなり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11)フランチャイズ加盟店との関係について

 当社グループは、加盟者とフランチャイズ契約を締結し、加盟者に「大戸屋ごはん処」の店舗を出店する権利を付与しております。当社グループは加盟者に対し、食材卸売りなどの売掛債権を有しており、加盟店の経営悪化による貸倒が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(12)固定資産の減損会計について

 当社グループは、今後、当社グループが保有する固定資産を使用する店舗の営業損益に悪化が見られ、回復が見込まれない場合や、固定資産の市場価格が著しく下落した場合等には、当該固定資産について減損損失を計上することにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 なお、当連結会計年度末における、国内直営事業及び海外直営事業の有形固定資産残高は、それぞれ1,333百万円(連結総資産に占める割合12.3%)及び110百万円(同1.0%)であります。

 

(13)法的規制について

① 法的規制全般について

 当社グループでは、会社法、金融商品取引法、労働基準法の法令に加え、食品衛生関係、環境関係などの様々な法的規制を受けております。これらの法的規制が変更された場合には、これに対応するための新たな費用が発生するなどにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

② 食品衛生法について

 当社グループの直営及びフランチャイズ加盟店舗は、食品衛生法の規制を受けておりますが、食中毒事故等が発生した場合には、当社グループのブランドイメージや社会的信用の毀損に繋がり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)主要業態への依存について

 当社グループは、現状では「大戸屋ごはん処」が売上高の大半を占めております。他方、惣菜事業やテイクアウト事業及び冷凍食品の通販・EC販売による外販事業を強化しておりますが、「大戸屋ごはん処」の売上高が予期せぬ事情により著しく減少した場合には、他の事業で補うことが困難であり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(15)個人情報の保護について

 当社グループは、お客様、株主様及び従業員等の個人情報を取り扱っております。個人情報の取扱いにつきましては、適正管理に努めておりますが、万一、個人情報の漏洩や不正使用などの事態が発生した場合には、社会的信用の毀損による企業イメージの低下、損害賠償の支払い等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16)コンプライアンスについて

 当社グループは「コンプライアンス規程」及び「リスク管理規程」を定め、「コンプライアンス・リスク管理委員会」を開催するなど、役職員のコンプライアンス意識の醸成と定着に取り組んでおりますが、役職員個人による法令違反などコンプライアンス上の問題が発生した場合には、社会的信用の毀損による企業イメージの低下等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(経営成績等の状況の概要)

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

(1)財政状態及び経営成績の状況

a.経営成績

当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類に移行したことや水際対策が撤廃されたことを契機に、個人消費及びインバウンド需要等を中心として社会経済活動が緩やかな回復傾向にあります。一方で、ウクライナ情勢の長期化及び中東情勢の影響や世界的な資源価格の高騰等を中心として、依然として先行き不透明な状況が続くと予想されます。

外食産業におきましても、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類に移行されたことで、個人消費は回復の基調を見せつつありますが、原油・原材料価格の高騰等による仕入価格や光熱費の上昇及び慢性的な人手不足の影響等により依然として厳しい経営環境が続いております。

このような状況下、当社グループは、2021年5月20日に公表した中期経営計画の最終年度を迎え、目標数値を達成すべく事業推進に努めて参りました。

営業施策では、グランドメニューを変更したほか、「アジアン」メニューや季節の食材を使用した数量限定メニュー等の販売をいたしました。

また、人材の採用及び育成に注力し、店舗売上状況に応じた適正な人員配置による運営体制の強化等、事業環境の変化に順応した取り組みを行ったことにより、「大戸屋ごはん処」既存店売上高は堅調に推移いたしました。

このほか、人手不足によるオペレーションの課題や投資コストの削減に対応するべく、ショッピングモール内のフードコートモデルを確立したほか、コロナ禍で変化した生活様式に適応すべく、郊外・ロードサイド等中心に出店を進めております。また、お客様の健康志向を捉えた「蕎麦」をメインとした新業態の開発を行い、蕎麦処大戸屋(田無店、淵野辺店)2店舗を新規出店いたしました。

 サステナビリティへの取り組みにも注力しており、従業員の健康保持や増進に向けた取り組み等を行い、経済産業省と日本健康会議が共同で実施する「健康経営優良法人2024(大規模法人部門)」に認定されました。また各地域で穫れたお米をその土地で精米まで行うことでフードマイレージを削減させる取り組みを開始したほか、フードロス削減の一環として規格外のしまほっけを使用した商品を企画するなど、地球環境や地域・社会への貢献を行って参りました。

 この結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高は278億94百万円(前年同期比17.0%増)、営業利益16億46百万円(前年同期比505.4%増)、経常利益16億99百万円(前年同期比378.9%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は14億2百万円(前年同期比406.5%増)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

① 国内直営事業

 国内直営事業においては、毎年恒例となった1月8日の「大戸屋定食の日」に数量限定「贅沢ミックスフ

ライ定食」を販売したほか、「韓国フェア」として数量限定メニューの販売や産学連携企画としてフードロスと栄養バランスをテーマに開発した期間限定メニューも販売いたしました。このほか、テレビCM放映等の

広告宣伝及び販売促進活動等を実施した結果、売上高・セグメント利益ともに前年同期より改善することと

なりました。

  店舗展開につきましては、「大戸屋ごはん処」6店舗(トーブイコート草加松原店、アリオ橋本店、東大

和店、越谷南町店、宇都宮テラス店、ダイナシティ小田原店)の新規出店及び新業態「蕎麦処大戸屋」2店

舗(田無店、淵野辺店)の新規出店を行いました。また、国内直営事業でありました1店舗(小牧店)を国

内フランチャイズ事業とした一方、国内フランチャイズ事業でありました4店舗(ノースポートモイーアスつくば店、ひたちなかファッションクルーズ店、イオンモール水戸内原店)を国内直営事業としました。また、4店舗(札幌エスタ店、武蔵小山店、イトーヨーカドー拝島店、イトーヨーカドー東大和店)を閉店いたしました。

 これにより、当連結会計年度末における国内直営事業に係る稼働店舗数は「大戸屋ごはん処」143店舗、「蕎麦処大戸屋」2店舗、その他4店舗となりました。

 以上の結果、国内直営事業の当連結会計年度の売上高は165億14百万円(前年同期比23.7%増)、セグメント利益は6億43百万円(前年同期は3億97百万円の損失)となりました。

 

② 国内フランチャイズ事業

 国内フランチャイズ事業においても、国内直営事業同様に数量限定「贅沢ミックスフライ定食」、「韓国フェア」の数量限定メニュー、産学連携企画の期間限定メニューを販売したほか、テレビCM放映等の広告宣伝及び販売促進活動等を実施した結果、売上高・セグメント利益ともに前年同期より改善することとなりました。

 店舗展開につきましては、「大戸屋ごはん処」の新規出店はありませんでした。また、国内フランチャイズ事業でありました4店舗(ノースポートモール店、イーアスつくば店、ひたちなかファッションクルーズ店、イオンモール水戸内原店)を国内直営事業とした一方、国内直営事業でありました1店舗(小牧店)を国内フランチャイズ事業としました。また、7店舗(イオンモール浜松志都呂店、大分明野店、函館漁火通り店、阪奈菅原店、アリオ仙台泉店、イオンモール太田店、マックスバリュー千代田店)を閉店いたしました。

 これにより、当連結会計年度末における国内フランチャイズ事業に係る稼働店舗数は「大戸屋ごはん処」159店舗となりました。

 以上の結果、国内フランチャイズ事業の当連結会計年度の売上高は76億21百万円(前年同期比7.3%増)、セグメント利益は16億22百万円(前年同期比28.7%増)となりました。

 

③ 海外直営事業

 海外直営事業においては、米国ニューヨーク州及び香港等では生活様式の変化による個人消費の縮小等により厳しい環境が続いておりますが、グランドメニュー変更等、販売施策の強化に取り組んだことから、売上高は前年同期より改善することとなりました。

 当連結会計年度末における海外直営事業に係る稼働店舗数として9店舗(香港大戸屋有限公司が香港において4店舗、AMERICA OOTOYA INC.が米国ニューヨーク州において4店舗、M OOTOYA (THAILAND) CO., LTD.がタイ王国において1店舗)を展開しております。

 以上の結果、海外直営事業の当連結会計年度の売上高は30億37百万円(前年同期比12.1%増)、セグメント損失は1億38百万円(前年同期は1億48百万円の損失)となりました。

 

④ 海外フランチャイズ事業

 海外フランチャイズ事業においては、各国・地域ごとに販売促進活動等を行ったことから、売上高は前年同期より改善することとなりました。

 当連結会計年度末における海外フランチャイズ事業に係る稼働店舗数102店舗(タイ王国において49店舗、台湾において45店舗、インドネシア共和国において8店舗)を展開しております。

 以上の結果、海外フランチャイズ事業の当連結会計年度の売上高は2億74百万円(前年同期比0.6%増)、セグメント利益は1億円(前年同期比13.6%減)となりました。

 

⑤ その他

 その他は、タイ王国におけるプライベートブランド商品の輸入・販売事業であり、当連結会計年度末現在、THREE FOREST (THAILAND) CO., LTD.がプライベートブランド商品の輸入・販売をタイ王国で行っております。

 その他の当連結会計年度の売上高は4億46百万円(前年同期比8.8%増)、セグメント利益は74百万円(前年同期比6.2%減)となりました。

 

b.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は108億49百万円(前連結会計年度末比13.0%増)となりました。

 当連結会計年度末の流動資産は、現金及び預金45億39百万円を主なものとして63億18百万円(前連結会計年度末比11.6%増)、固定資産は、店舗等の有形固定資産16億81百万円と敷金及び保証金17億7百万円を主なものとして45億31百万円(同15.0%増)となりました。これは主に、現金及び預金が5億95百万円、預け金が99百万円増加したことによるものです。

 

 当連結会計年度末の負債合計は59億円(前連結会計年度末比0.2%増)となりました。

 当連結会計年度末の流動負債は、買掛金10億34百万円、1年内返済予定の長期借入金4億円および未払金12億71百万円を主なものとして39億19百万円(前連結会計年度末比12.8%増)、固定負債は、長期借入金6億円、資産除去債務8億3百万円を主なものとして19億81百万円(同17.9%減)となりました。これは主に、1年内返済予定の長期借入金が2億40百万円、長期借入金が4億円減少した一方、未払金が2億13百万円、未払法人税等が1億74百万円、買掛金が60百万円増加したことによるものです。

 

 当連結会計年度末の純資産は、49億49百万円(前連結会計年度末比33.2%増)となり、自己資本比率は44.1%となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益14億2百万円の計上により利益剰余金が増加したことによるものです。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により22億34百万円を獲得し、投資活動により7億87百万円を使用し、財務活動により8億89百万円を使用した結果、45億34百万円(前連結会計年度末比15.1%増)となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

 当連結会計年度における営業活動の結果、増加した資金は22億34百万円(前年同期は7億26百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益15億84百万円を計上し、減価償却費の計上3億31百万円、未払金の増加1億37百万円があったためであります。

 

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

 当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は7億87百万円(前年同期は4億78百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出7億66百万円があったためであります。

 

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

 当連結会計年度における財務活動の結果、使用した資金は8億89百万円(前年同期は7億73百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出6億40百万円、配当金の支払額2億46百万円あったためであります。

 

(3)生産、受注及び販売の実績

a.生産実績及び受注実績

 当社グループは、生産活動を行っていないため該当事項はありません。

 

b.食材等仕入実績

 当連結会計年度における食材等仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

国内直営事業

4,820

117.3

国内フランチャイズ事業

5,502

102.7

海外直営事業

693

105.8

海外フランチャイズ事業

0

4.3

その他

299

111.3

合計

11,315

108.9

 

c.販売実績

① 販売方法

 当社グループは、主に大戸屋ごはん処等の直営店舗を展開し、また、フランチャイズ店舗からロイヤルティ等の収入を得ております。

 

② 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

(セグメント別販売実績)

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

国内直営事業

16,514

123.7

国内フランチャイズ事業

7,621

107.3

海外直営事業

3,037

112.1

海外フランチャイズ事業

274

100.6

その他

446

108.8

合計

27,894

117.0

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、過去の実績等を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積りを行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

(2)当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績について

 当連結会計年度につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の分類が5類に移行したことや水際対策が撤廃されたことを契機に、個人消費及びインバウンド需要等を中心として社会経済活動が緩やかな回復傾向にあります。一方で、ウクライナ情勢の長期化及び中東情勢の影響や世界的な資源価格の高騰等を中心として、依然として先行き不透明な状況が続くと予想されます。

 このような状況下、当社グループは「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の概要 (1)財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりの経営成績となりました。

 当連結会計年度につきましては、国内直営事業での165億14百万円(前年同期比23.7%増)、国内フランチャイズ事業での76億21百万円(同7.3%増)、海外直営事業での30億37百万円(同12.1%増)、海外フランチャイズ事業での2億74百万円(同0.6%増)及びその他事業での4億46百万円を合わせて、売上高278億94百万円(同17.0%増)を獲得した一方、コロワイドグループとの共同購買の実施及び仕入管理の徹底等により前年に引き続き、商品原価を抑制し、売上原価は113億14百万円(同9.0%増)、売上総利益で165億79百万円(同23.1%増)となりました。

 給与及び手当66億94百万円(同20.1%増)、地代家賃20億61百万円(同6.3%増)を主とする販売費及び一般管理費は総額149億33百万円(同13.1%増)となり、営業利益16億46百万円(同505.4%増)となりました。

 営業外収益及び営業外費用はそれぞれ80百万円(同33.2%減)及び27百万円(同30.7%減)となり、経常利益16億99百万円(同378.9%増)となりました。

 特別利益は0百万円(同99.4%減)、特別損失1億15百万円(同69.8%増)となり、法人税等の負担額1億46百万円(同13.6%増)及び非支配株主に帰属する当期純利益35百万円(同3.1%増)となった結果、親会社株主に帰属する当期純利益14億2百万円(同406.5%増)となりました。

 

b.財政状態について

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ12億46百万円増加し、108億49百万円となりました。

 流動資産は、前連結会計年度末に比べ6億56百万円増加し、63億18百万円となりました。これは現金及び預金が5億95百万円、預け金が99百万円増加したことが主な要因です。また、固定資産は前連結会計年度末に比べ5億90百万円増加し、45億31百万円となりました。これは有形固定資産が前連結会計年度末に比べ4億72百万円増加したことが主な要因です。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ12百万円増加し、59億円となりました。

 流動負債は前連結会計年度末に比べ4億44百万円増加し、39億19百万円となりました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が2億40百万円減少した一方、未払金が2億13百万円、未払法人税等が1億74百万円、買掛金が60百万円増加したことが主な要因です。また、固定負債は前連結会計年度末に比べ4億32百万円減少し、19億81百万円となりました。これは長期借入金が4億円減少したことが主な要因です。

 当連結会計年度末の純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益14億2百万円を計上したことにより、前連結会計年度末に比べ12億34百万円増加し、49億49百万円となりました。

 

c.資本の財源及び資金の流動性について

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 当社グループの資金需要の主なものは、新規出店及び既存店改装等に係る投資であり、投資活動によるキャッシュ・フローに示した有形固定資産の取得、無形固定資産の取得、長期前払費用の取得及び敷金及び保証金の差入による支出総計8億80百万円であります。

 これら資金の源泉は、財務活動により獲得した資金であります。

 当連結会計年度末の借入金等の状況は以下のとおりであります。

区分

当連結会計

年度末残高

(百万円)

返済スケジュール

1年以内

(百万円)

1年超2年以内

(百万円)

2年超3年以内

(百万円)

1年内に返済予定の

長期借入金

400

400

長期借入金(1年以

内に返済予定のもの

を除く。)

600

 

400

200

1年以内に返済予定の

リース債務

1

1

リース債務(1年以

内に返済予定のもの

を除く。)

合計

1,001

401

400

200

 

d.経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

e.経営者の問題認識と今後の方針について

 経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

5【経営上の重要な契約等】

(連結子会社)

会社名 株式会社大戸屋

「大戸屋ごはん処」フランチャイズ契約

① 契約の内容

(a)当社が所有する商標及びサービスマークの使用を許諾するとともに、当社の開発した商品の製造・販売方法、サービスの提供及び経営ノウハウを伝授することにより、「大戸屋ごはん処」の営業活動を行う権利を付与する。

 

(b)フランチャイズ加盟店は、「大戸屋ごはん処」の同一イメージと品質の維持を図るため、厨房設備、ディスプレイ及び看板並びに什器備品等については、原則として当社が指定するものを当社から購入しなければならない。

 

(c)フランチャイズ加盟店は、当社が指定メニューに使用することを指定した食材及び当社が店舗運営のために使用することを指定した消耗品を用いて店舗を営業し、当該食材及び消耗品は当社から購入しなければならない。

 

② 契約の期間、契約の更新

 契約の締結より満3ヵ年とする。ただし、原則としてさらに3年間ごとに自動更新されるものとする。

 

③ 加盟に際し、徴収する契約料、保証金等

加盟契約料         4百万円

保証金           1百万円

ロイヤルティ    月間売上高の5%

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。