当社は「常に新しいファッションライフの提案を通じて社会に貢献する」ことを社是としております。そしてその実現に向け、商品、サービス、販売技術、財務体質や社員の質などすべてにおいて、お客様はもとより、株主の皆様、お得意先様、また、社会から認められる企業として成長し、信頼を確立することを基本方針としております。
当企業集団は、企業基盤を強化し、高収益体質の構築を目指しております。その結果として、ROE(自己資本利益率)12%を安定的に達成することを目標として企業経営に取り組んでおります。
2019年度におけるわが国の経済環境は、企業収益の改善や雇用環境の改善などを背景に緩やかながら回復をみせており、また、個人消費につきましても改善しつつありましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、先行きは極めて不透明な状況になってきております。
アパレル小売業界におきましては、低価格商品への訴求がまだまだ強い中、コーディネート商品の買い回し等も起こってきております。また、店舗での購入からECでの購入への販路の変化は従来以上に進んできております。
このような状況のもと、当社企業集団では、『価格戦略商品の投入』による客数の増加に注力してまいりました。また、EC売上につきましても、従業員の教育を徹底し、社内インフルエンサー制度の強化など、全社での取り組みを推進することで、大きく伸ばすことができました。
これらの施策により、当年度においては、売上高、経常利益ともに前年比増加いたしましたが、コロナウイルス感染症による来年度収益への影響は極めて大きくなることが確実になってきております。
2020年4月には緊急事態宣言が発令され、外出自粛要請が強化されるとともに、全国に展開しております当社のほとんどの店舗が臨時休業を余儀なくされました。5月4日には同宣言が延長されたことから、大都市圏においては臨時休業の長期化が予想され、ゴールデンウィーク明けには大都市圏以外において一部の店舗が開店したものの、時間短縮の営業となっております。このため、当社の2020年4月度及び5月度の売上高が前年比大幅減少となることは確実となっております。
こうした状況から、当社ではインスタライブをはじめ、様々なITによる当社商品の紹介に注力するとともに、ポイント付与拡大、期間限定セール等の様々な施策を打つことによりEC売上拡大に努めております。さらに従来より実施している在庫管理の徹底やさまざまなコストの削減といった施策についても原点に戻って引き続き推進しております。
持株会社体制に移行いたしました目的である、スピード感のある経営がまさに求められる環境の中、積極的にグループ運営を展開し、一層の効率性の向上に向けた対応を実施していくことで、今後も安定的な成長を目指していく所存です。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1)ファッション動向の変化について
一般に、ファッション動向は常に変化する流行に左右されることから、当社グループが属するファッション衣料業界におきましては、業績に対する流行の影響を排除することは困難であります。また、主要顧客である若年層向のマーケットにおける同業他社との競争は熾烈であります。
当社グループでは、複数のブランドを持つことにより広範囲のファッションをカバーし、また、一週間単位で事業部毎に各店責任者が集まり、販売動向、在庫動向等の検証を行う等、流行に即した商品企画および仕入に努めております。
(2)出店政策について
①テナント出店について
当社グループは、主として駅ビルや商業施設等にテナントとして出店しております。これは集客力を有する駅ビル等に出店することで販売力を確保すること、周辺環境や人の流れの変化に迅速に対応し出退店によるスクラップアンドビルドを行う際に過剰な固定資産や設備の保有を極力避けることを目的とするものであります。
当社グループは、今後もストアブランドを保ちながら、駅ビルや商業施設等へのテナント店舗を中心に積極的な出店を進めていく方針であります。
また、出店先の選定にあたり、賃借料、商圏人口、特に衣料品に関しては主要顧客である若者に魅力ある出店先であるかどうか等を総合的に勘案することで、効率的な店舗展開を図っております。当社グループにとって魅力的な出店先が充分に確保できない場合には出店数を縮小する可能性があるほか、店舗の出店数、出店場所、出店時期等により、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
さらに、テナント店舗の出店にあたり店舗賃借のための保証金の差し入れを行っているため、2020年2月末時点において保証金が総資産の13.7%を占めております。当社グループは大手デベロッパーへの出店がほとんどでありますが、倒産その他賃貸人の事由により保証金の全部または一部が回収できない可能性があります。
②スクラップアンドビルドに伴う費用について
当社グループは、ファッショントレンドの変化を迅速かつ正確に読み取り新しい業態を開発する一方、時流に合わなくなった古い業態は積極的に見直しております。一般に小売業界におきましては開店後の経過等により既存店舗の売上は減少する傾向にあることから、当社グループでは新規出店に加えて、既存店舗におきましても商品構成の見直し、業態変更、必要な場合は退店を行う等、スクラップアンドビルドを積極的に行うことで店舗全体の活性化を図っております。当社グループでは、このような事業再構築のための費用が、いわば必要経費的に発生するものと認識しております。
(3)顧客情報の管理について
当社グループでは、顧客情報の管理には細心の注意を払っておりますが、顧客情報の外部漏洩事件が発生した場合には、当社グループの信用力が低下する等により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
①経営成績の状況
当連結会計年度(2019年3月1日から2020年2月29日まで)におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善などを背景に緩やかな回復基調で推移しましたが、米中貿易摩擦の激化や中国経済の減速に加え、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により先行きは極めて不透明な状況にあります。このような事業環境のもと、当企業集団は業態の確立と出店の促進とを積極的に行うとともに、業態変更による既存店の活性化と不採算店舗の撤退とを推し進め、業容の拡大と経営効率の改善に努めてまいりました。
衣料事業におきましては、積極的なブランドプロモーションを展開するとともに、MDの改革を推進し、機動的な商品投入によって店頭商品の鮮度を向上させるなどした結果、売上高は前年比1.0%増加の97,102百万円となりました。また、雑貨事業につきましては、売上高は前年比2.2%増加の34,968百万円となりました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は前年比1.3%増加の132,163百万円となりました。利益面につきましては、売上総利益率は前年比0.6ポイント増加の56.3%となりました。営業利益は前年比1,133百万円増加の9,067百万円となり、経常利益は前年比1,336百万円増加の9,168百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前年比2,267百万円増加の7,028百万円となりました。
セグメントごとの経営成績を示すと、次のとおりであります。
(衣料事業)
売上高は前年比1.0%増加の97,102百万円となり、セグメント利益(営業利益)は6.2%増加の6,701百万円となりました。
(雑貨事業)
売上高は前年比2.2%増加の34,968百万円となり、セグメント利益(営業利益)は48.8%増加の2,329百万円となりました。
②財政状態の状況
(資産)
流動資産は、商品及び製品が2,582百万円減少しましたが、現金及び預金が7,094百万円、受取手形及び売掛金が812百万円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて5,275百万円増加しました。固定資産は、建物及び構築物が211百万円減少しましたが、投資有価証券が1,806百万円、繰延税金資産が613百万円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて1,952百万円増加しました。
(負債)
流動負債は、短期借入金が1,856百万円、未払法人税等が1,315百万円それぞれ減少しましたが、支払手形及び買掛金が3,947百万円、1年内返済予定の長期借入金が753百万円、未払消費税等が848百万円それぞれ増加したことなどにより、前連結会計年度末に比べて2,645百万円増加しました。固定負債は、退職給付に係る負債が145百万円増加しましたが、長期借入金が170百万円、債務保証損失引当金が174百万円、リース債務が198百万円それぞれ減少したことなどにより、前連結会計年度末に比べて405百万円減少しました。
(純資産)
純資産は利益剰余金が5,158百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末と比べて4,988百万円増加しました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により取得した資金が14,705百万円となったことなどにより、前連結会計年度末に比べ7,094百万円増加し、52,727百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度におきましては、営業活動の結果取得した資金は10,378百万円でありましたが、当連結会計年度は、たな卸資産が2,590百万円減少したこと、仕入債務が3,859百万円増加したこと、税金等調整前当期純利益が8,604百万円となったことなどにより、営業活動の結果取得した資金は14,705百万円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度におきましては、投資活動の結果使用した資金は1,182百万円でありましたが、当連結会計年度は、有形固定資産の取得による支出が1,148百万円、関係会社株式の取得による支出が1,829百万円あったことなどにより、投資活動により使用した資金は3,543百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
前連結会計年度におきましては、財務活動の結果使用した資金は4,291百万円でありましたが、当連結会計年度は、短期借入金が1,856百万円減少したこと、配当金の支払額が1,869百万円あったことなどにより、財務活動により使用した資金は4,068百万円となりました。
④ 生産、受注及び販売の実績
(注) 1.セグメント間取引については,相殺消去しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
(注) 1.セグメント間取引については,相殺消去しております。
2.金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容は次の通りであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表作成にあたって、見積りが必要となる事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては、「第5経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社では、経営指標であるROE(自己資本利益率)12%の安定的達成のため、売上総利益率及び経常利益率の向上を重点施策としております。このため、各ブランドでは、新たな視点での集客力アップのため、プラスワンカテゴリー施策を実行するとともに、商品に関しては4週間を1シーズンとする4週MDの徹底と推進に努めております。また、売上高に占める販売費及び一般管理費の比率の低減のため、外部コンサルタント起用による経費削減、店舗におけるシフトの効率化を実施し、経常利益率向上に努めました。
この結果、ROEは、子会社合併に伴う税効果の影響がありますが、4.0ポイント増の15.9%となりました。また、売上総利益率は前年比0.6ポイント増の56.3%、経常利益率は0.9ポイント増の6.9%と改善いたしました。
主要損益項目の状況は以下の通りであります。
(売上高及び売上総利益)
売上高は前年比1.3%増加の132,163百万円となりました。売上高の詳細については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況及び④生産、受注及び販売の実績」をご参照ください。
差引売上総利益は前年比2.3%増加の74,386百万円となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益、経常利益)
販売費及び一般管理費については、売上高販売費及び一般管理費率は前年比0.2ポイント減少し、65,319百万円となりました。
営業利益は前年比14.3%増加の9,067百万円となり、経常利益は前年比17.1%増加の9,168百万円となりました。
(特別損益)
特別損失は、店舗の撤退、業態変更などによる固定資産除却損162百万円を計上するとともに、減損損失を387百万円を計上するなどで合計564百万円計上しました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、前年比47.6%増加の7,028百万円となりました。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2事業の状況 2事業等のリスク」に記載の通りであります。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況)
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。また、キャッシュ・フロー指標のトレンドは、以下のとおりであります。
(注) 1 自己資本比率 : 自己資本/総資産
2 時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産
3 キャッシュ・フロー対有利子負債比率: 有利子負債/営業キャッシュ・フロー
4 インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業キャッシュ・フロー/利払い
5 各指標はいずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
6 株式時価総額は発行済株式数をベースに計算しております。
(運転資金)
運転資金は、主に営業活動による現金収入によっておりますが、状況に応じて銀行借入により資金調達することとしております。
(出店に伴う資金等)
一般にテナント店舗の出店にあたり店舗賃借のための保証金の差入が必要ですが、当社グループは、一定金額及び一定期間以上の保証金については、原則として借入金により調達する方針をとっております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。