第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、昨年9月に発表されたアベノミクス第二ステージの「新・三本の矢」から始まり、12月のTPPの大筋合意と為替相場の円安基調及び原油価格の安値定着等により回復への期待が高まりました。しかしながら、TPPの批准は日米両国とも国内での強い抵抗が予想される中、1月の日銀によるわが国初のマイナス金利政策の発動を機に、為替相場は1ドル120円を超える円安水準から円高方向に振れ、6月の英国のEU離脱の決定による先行き不透明感から、その後は100円近辺で推移いたしました。また、株式相場は日経平均が年末には一時2万円を超える局面もありましたが、その後は徐々に下げ、期末にかけては1万6千5百円を挟んだ水準で推移いたしました。さらに、実質GDPは今年の1月以降2四半期連続してプラス成長となりましたが、円高による企業収益の低迷が顕在化したのに加え、6月の消費税率引き上げの延期表明があったにも係わらず、個人消費は依然として回復に力強さは見られませんでした。

 

このような環境のもと、100円ショップ「Watts(ワッツ)」「meets.(ミーツ)」「silk(シルク)」等を展開する当社グループは、前連結会計年度から、ビジネスモデルの再構築を進めております。

これは、実生活雑貨を中心にお買い得感のある商品群をプライベートブランド「ワッツセレクト」として開発・販売し、店舗においてはローコストでの出退店とローコスト・オペレーションを継続することで、お客様満足度の向上と店舗収益確保を両立させるという、従来培ってきたノウハウは活かしながらも、多様化する顧客ニーズに応えるために新たなブランド価値を創造すべく、店舗パッケージや商品構成、POSシステムや発注支援システムの導入等のハード面、並びに店舗運営、従業員教育等のソフト面の双方を全面的に見直す取組みであります。

当該取組みによる新たな100円ショップ「Watts」「Watts with」は、新規出店と既存店改装によって着々と増えており、当連結会計年度末店舗数は、合わせて115店舗となっております。売上高は好調に推移しておりますが、引き続き店舗・商品の魅力を高める努力を続けるとともに、運営の効率化や経費のコントロールにも取り組んでまいります。

 

当社の基幹事業である国内100円ショップ事業におきましては、売上規模の小さな店舗が多い傾向は継続しているものの、通期計画の98店舗に対して102店舗の出店を行いました。一方で不採算店舗の整理や母店閉鎖等による退店が82店舗(うちFC3店舗)あり、当連結会計年度末店舗数は、直営が981店舗(23店舗純増)、FCその他が47店舗(3店舗純減)の計1,028店舗となりました。

国内その他事業につきましては、ナチュラル雑貨の「Buona Vita(ブォーナ・ビィータ)」は、不採算店舗の整理と、品揃えの改善等の既存店底上げに注力いたしました。その結果、既存店売上高は対前年比105.0%と好調であったものの、直営を4店舗出店、6店舗退店し、期末店舗数は21店舗(うちFC1店舗)と純減いたしました。生鮮スーパーとのコラボである「バリュー100」は、店舗数の増減はなく1店舗のままとなりました。

加えて、デンマークのライフスタイル雑貨店「Sostrene Grene(ソストレーネ・グレーネ)」の日本上陸に係る事業のため、合弁会社を設立いたしました。当連結会計年度の出店はありませんでしたが、平成28年10月28日、東京都渋谷区に旗艦店となる一号店を出店いたしました。

海外事業につきましては、東南アジアを中心とした均一ショップ「KOMONOYA(こものや)」は、タイでは9店舗出店、2店舗退店して29店舗、マレーシアでは3店舗出店、1店舗退店して6店舗、ベトナムでは7店舗出店して10店舗、ペルーでは3店舗出店して5店舗となりました。中国での均一ショップ「小物家園(こものかえん)」は、直営店を5店舗、代理商(中国式FC)を1店舗出店し、直営店を1店舗退店して計9店舗(うち代理商2店舗)となっており、日系百貨店などにおける催事販売も引き続き好調に推移しております。

 

以上の結果、当連結会計年度の売上高は46,176百万円前期比3.9%増)と伸びたものの、比較的高い売上高が見込める大型のWatts店舗の出店・改装を積極的に進めたことや人件費の高騰、「Sostrene Grene」への先行投資等により販管費が想定以上に嵩んだことなどから、営業利益は1,205百万円同4.2%減)、経常利益は1,193百万円同5.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は718百万円同2.5%増)と利益は前年並みに留まり、計画には及びませんでした。

なお、当社グループの事業は、100円ショップの運営及びその付随業務の単一セグメントであるため、セグメントの記載をしておりません。

また、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ118百万円減少し、5,030百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、獲得した資金は728百万円(前年同期は621百万円の使用)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益1,161百万円、減価償却費376百万円、仕入債務の増加額300百万円であります。支出の主な内訳は、たな卸資産の増加額532百万円、法人税等の支払額398百万円、売上債権の増加額127百万円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は702百万円(前年同期は687百万円の使用)となりました。この主な内訳は、新規出店のための有形固定資産の取得による支出672百万円、敷金及び保証金の差入による支出268百万円、敷金及び保証金の回収による収入224百万円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、使用した資金は93百万円(前年同期は279百万円の使用)となりました。この主な内訳は、長期借入金の返済による支出717百万円、配当金の支払額229百万円、長期借入れによる収入845百万円であります。

2【仕入及び販売の状況】

当社グループは、単一セグメントであるため、事業部門別及び地方別により記載しております。

当連結会計年度の仕入、販売の実績は次のとおりであります。

(1)商品仕入実績

当連結会計年度における事業部門別の商品仕入実績は、以下のとおりであります。

区分

当連結会計年度

(自 平成27年9月1日

至 平成28年8月31日)

前年同期比(%)

100円ショップ事業(千円)

29,369,184

104.4

合計(千円)

29,369,184

104.4

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)販売実績

① 当連結会計年度における事業部門別の販売実績は、以下のとおりであります。

区分

当連結会計年度

(自 平成27年9月1日

至 平成28年8月31日)

前年同期比(%)

100円ショップ事業(千円)

直営

38,704,488

103.3

卸他

7,471,569

106.5

合計(千円)

46,176,057

103.9

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.上記の100円ショップ事業「卸他」には、100円ショップ以外の業態の販売額を含めております。

3.販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の得意先はありません。

 

② 当連結会計年度における地方別・事業部門別の売上高は、以下のとおりであります。

地方別

金額(千円)

前年同期比

(%)

店舗数

期末店舗数

新規出店数

閉鎖店舗数

北海道地方

1,499,144

112.1

56

10

5

東北地方

1,406,855

114.6

50

6

関東地方

12,056,637

102.1

254

24

21

中部地方

6,045,070

104.9

159

17

10

近畿地方

9,317,209

101.6

196

13

8

中四国地方

4,430,548

102.4

141

16

19

九州地方

3,949,021

103.5

125

16

16

100円ショップ事業 直営店舗合計

38,704,488

103.3

981

102

79

100円ショップ事業 卸他

7,471,569

106.5

128

32

13

100円ショップ事業 合計

46,176,057

103.9

1,109

134

92

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.地方別の区分は、次のとおりであります。

北海道地方

北海道

東北地方

青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県

関東地方

茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県

中部地方

新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県

近畿地方

滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県

中四国地方

鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県

九州地方

福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県

 

3【対処すべき課題】

「新たなビジネスモデルの構築」「収益力の強化」「新業態の収益性の確立」「海外事業の拡大」「次世代人材の育成」を重点課題として取り組み、収益性の一段の向上と、持続的成長と中長期的な企業価値の増大の実現を目指した経営を展開してまいります。これらの課題に対し、当社グループでは以下のように取り組んでおります。

 

「新たなビジネスモデルの構築」

当社は、国内100円ショップをこれまでのローコスト出退店、ローコストオペレーション戦略を維持しつつも、店舗パッケージや商品構成、POSシステムの導入等ハード面並びに店舗運営、従業員教育等のソフト面双方を全面的に見直し新たなブランド価値を創造できるよう、ビジネスモデルの再構築を進めてまいります。また、これまで同様実生活雑貨を重点商品と位置づけ、独自に開発した台所・掃除・レジャー用品などを中心にした良品質でお買い得感のある商品を、プライべートブランド「ワッツセレクト」として店舗へ投入してまいります。

 

「収益力の強化」

昨今の円安基調が定着した環境下でも確り収益が残せるように、上記の「新たなビジネスモデルの構築」と併せて、商品調達力と経費の管理強化に取り組んでまいります。

 

「新業態の収益性の確立」

当社は、新たな事業を開発し、経営内容の多角化及び既存事業との連携による事業拡大を新たな成長の原動力にしたいと考えております。ナチュラル雑貨の「Buona Vita」、北欧雑貨の「Sostrene Grene」、生鮮スーパーとのコラボで路面単独店の「バリュー100」等、直接に消費者との係わりを持つ店舗の展開の中から、100円ショップ事業を補完する新しい収益源の構築に取り組んでまいります。

 

「海外事業の拡大」

当社グループでは、将来の国内市場の成長の鈍化を見込み、平成21年8月期より海外での店舗展開を模索してまいりました。足がかりとして取り組んだタイでの展開においては現地有力企業グループと合弁化し、売上・収益極大化に向けて加速させています。今後、中国、マレーシア、ベトナム、ペルー等での積極的な展開を行い、グループの成長を牽引する事業となりうるよう、さらなる挑戦を継続してまいります。

 

「次世代人材の育成」

当社は、グループ規模の拡大、業務内容の多角化、海外への積極展開、未経験業務への挑戦など、グループを取り巻く環境の変化に対応できる人材を多く育成するために、この要請に応えられる人事制度の構築を目指します。また、即戦力としての中途採用も併せて実施してまいります。

 

 

4【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

① 出退店施策について

当社グループが全国でチェーン展開している100円ショップは、特定の地域に重点的に出店する施策をとっておりません。出店の判断基準は、収益性が見込め、存続する店舗となりうるかどうかであります。賃借料、入居保証金その他費用といった出店条件、商圏人口及び競合店舗の有無等を総合的に勘案して、収益性を見極めております。出店の判断は、各担当地域の責任者が行っておりますので、採算条件に合致する案件がない場合は、出店数の減少により業績に影響を与える可能性があります。また、売上より利益を重視する方針をとっておりますので、不採算店舗は積極的に退店してまいります。また、当社グループの出店先は、ショッピングセンター、スーパーマーケット等量販店が中心になっているため、商業施設全体の閉鎖やテナントの入れ替え等により、退店を余儀なくされる場合があります。その結果、店舗数が減少し、業績に影響を与える可能性があります。

 

② 従業員の確保、指導教育について

当社グループは、各地域のスーパーバイザー(正社員)が担当店舗のパート、アルバイト従業員の指導教育を行い、店舗運営は所定のマニュアルにより、このパート、アルバイト従業員に任せております。そのため、指導力のあるスーパーバイザーを確保できない場合は、パート、アルバイトへの指導が行き届かず、店舗運営のレベル及びお客様へのサービスの質が低下し、業績に影響を与える可能性があります。さらに労務面においては、短時間労働者に対する社会保険の適用基準拡大や有給休暇制度適用等により、新たに社会保険に加入するパート、アルバイトの増加等による費用負担が発生する可能性があります。

③ 為替変動、商品市況について

当社グループは、原則円建てで国内メーカー及び問屋から仕入れておりますので、為替変動の影響を直接受けませんが、それらのメーカー及び問屋は中国を始めとする海外からの輸入商品を多く扱っております。このため、為替レートの変動により、当社の業績に間接的に影響を与える可能性があります。また、原材料価格や原油価格の上昇等により、プラスチック製品をはじめとした一部商品について原価の変動幅が大きくなっており、当社の仕入コストの見通しが不安定になる可能性があります。

 

④ 新規参入リスクについて

現在、100円ショップ業界はまだ業績を拡大させておりますが、他業界からの100円ショップ事業への参入及び既存量販店内の均一販売コーナーの増加等、当社グループの主要事業の市場において競争が激化する傾向にあり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑤ 在庫リスクについて

店舗数の増加に伴い、当然に商品在庫が増加してまいります。また、今後も店舗数のさらなる増加を計画しております。店舗における売場効率を維持するためには、常に新規商品の投入を行うとともに、陳腐化した滞留在庫の撤去及び処分を行う必要があります。順次導入を進めているPOSシステムから得られるデータの有効活用により、在庫のコントロールを図ってまいりますが、今後、消費者動向の変化等により多額の滞留在庫が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑥ 貸倒損失について

当社グループは出店に際して家主に対して敷金、保証金の差入を行っているほか、一部のインショップ店では売上金を預託しております。また、卸販売(掛売り)も行っております。これら出店先及び卸販売先の財務内容に応じて貸倒引当金を設定するなど、現状なしうる限りの保全対策を行っておりますが、破綻等が発生して貸倒損失が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑦ システム障害に関するリスクについて

インターネット網の不通やサーバーの故障、コンピューターウィルスの感染等によって当社グループの商品発注・配送システムに支障が生じる可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑧ 事業の継続について

自然災害、その他突発的な事故により、店舗運営の休止や本社機能の停止に追い込まれ、売上減少や当社グループ全般の業績に影響を与える可能性があります。

 

⑨ 海外での事業展開について

当社グループは、規模の拡大を目的として海外市場での店舗展開を目指してまいります。海外における事業活動は、経済の動向や為替相場の変動、また投資、貿易、競争、税制等に関する法的規制の変更、商慣習の相違、労使関係、異常気象、その他の政治的・社会的要因により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑩ 固定資産の減損について

当社グループは「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、毎期、必要性の計測を実施しております。その結果として固定資産の減損処理が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

⑪ M&Aに係わるリスクについて

100円ショップ事業を補完する新しい収益源の構築に際し、M&Aも有力な選択肢として捉えております。実施に当たっては費用対効果を慎重に検討してまいりますが、様々な要因で所期の目的を達成できず投下資金が回収できない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

平成28年4月18日開催の当社取締役会において、株式会社ワッツオースリー販売(当社連結子会社)を吸収分割会社、株式会社ワッツオースリー中四国(当社連結子会社)を吸収分割承継会社とする会社分割を行うことを決議し、平成28年6月16日付にて当該子会社間で分割契約を締結いたしました。また、同取締役会において、株式会社ワッツオースリー販売(当社連結子会社)を存続会社、株式会社ワッツオースリー北海道(当社連結子会社)を消滅会社とする吸収合併を行うことを決議し、平成28年6月16日付にて当該子会社間で合併契約を締結いたしました。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表(1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」をご参照ください。

 

 

6【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。

 

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

(1)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成に採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。連結財務諸表の作成においては、過去の実績やその時点で合理的と考えられる情報に基づき、会計上の見積りや判断を行っておりますが、見積りや判断は特有の不確実性を伴うため、実際の結果と異なることがあり、結果的に連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

① 売上高及び売上総利益

売上高は46,176百万円(前期比3.9%増)で、内訳は、100円ショップ事業直営店舗が38,704百万円(同3.3%増)、卸他が7,471百万円(同6.5%増)であります。売上総利益率は37.5%(同0.1ポイント減)で、売上総利益は17,331百万円(同3.6%増)となりました。

 

② 販売費及び一般管理費及び営業利益

販売費及び一般管理費は16,126百万円(同4.2%増)で、この内訳は、販売費553百万円(同0.9%増)、人件費6,391百万円(同4.6%増)、管理費9,181百万円(同4.2%増)となっております。販売費、人件費及び管理費の増加は、店舗数の増加が主な要因であります。売上高に対する販売費及び一般管理費の割合は、34.9%(同0.1ポイント増)となりました。この結果、営業利益は1,205百万円(同4.2%減)となりました。

 

③ 営業外損益及び経常利益

営業外収益は58百万円で前連結会計年度に比べ20百万円(同25.4%)減少し、営業外費用は71百万円で前連結会計年度に比べ2百万円(同2.8%)減少しております。経常利益は1,193百万円で、前連結会計年度に比べ70百万円(同5.6%)減少となりました。

 

④ 特別損益及び親会社株主に帰属する当期純利益

特別利益は51百万円で、前連結会計年度に比べ44百万円(同638.6%)増加しております。特別損失は83百万円で、前連結会計年度に比べ12百万円(同13.4%)減少しております。その主な内訳は、固定資産除却損が13百万円減少したことであります。結果として親会社株主に帰属する当期純利益は718百万円となり、前連結会計年度に比べ17百万円(同2.5%)の増加となりました。また、1株当たり当期純利益は53円04銭であります。

 

(3)経営戦略の現状と見通し

当社グループの基本戦略は、「いい商品を安く売る仕組みの構築」であります。

この基本戦略は、お買い得感のある実生活雑貨を中心に品揃え(商品戦略)した商品を、ローコスト出店(出店戦略)した中・小型店舗にて、ローコスト・オペレーション(運営戦略)により販売することに反映しております。

ローコスト出店とは、「資産を極力持たない」「出店経費を最小限に抑える」「店舗賃借契約の撤退条件を軽くする」ことをいい、退店時の損失額の極小化も含みます。ローコスト・オペレーションとは、店舗のオペレーションを単純かつ簡単にし、それを標準化することでパート・アルバイトのみでの運営と、社員の店舗指導効率の向上を可能にすることをいいます。そして、獲得した収益をプライベートブランド「ワッツセレクト」を中心としたお買い得感のある実生活雑貨の開発に投入してまいります。この好循環を育てることにより、収益基盤を強固にするとともに、「お客様に100円以上の価値のある商品を提供する」という当社の使命を果たしてまいります。

加えて、新たなブランド価値を創造すべく、店舗パッケージや商品構成、POSシステムや発注支援システムの導入等のハード面、並びに店舗運営、従業員教育等のソフト面の双方を全面的に見直す、ビジネスモデルの再構築を今期より積極的に取り組んでおり、徐々に効果が表れつつあります。

 

さらに、当社グループの将来の成長を実現する為に、国内成長戦略と海外成長戦略を展開してまいります。

国内成長戦略では、新業態の収益性の確立とグループ内シェアの増加に挑戦します。

海外事業におきましては、Thai Watts Co.,Ltd.の合弁会社化による規模の拡大と収益の極大化、中国における出店・店舗運営モデルの確立、ベトナムでの新たな店舗立地獲得による店舗網拡大、マレーシアでの直営店舗とフランチャイズビジネスを絡めた事業拡大、また、ペルーでの直営ビジネスの拡大や新たな国への進出及び卸売の加速を目指します。また、これらを実現するための体制として、中国での物流機能の構築に取り組みます。そして、今後のグループの成長を牽引する事業となりうるところまで、業容の拡大を目指してまいります。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

① キャッシュ・フローについて

キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社は積極的な出店施策を行っておりますので、営業キャッシュ・フローから生まれる資金以上の新規出店投資を行う場合があります。

 

② 資産、負債及び純資産の状況

当連結会計年度末の資産につきましては、総資産は前連結会計年度末比608百万円増加して18,485百万円となりました。うち流動資産は、商品及び製品が475百万円、受取手形及び売掛金が110百万円、それぞれ増加した一方、現金及び預金が118百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末比441百万円増加して13,908百万円となりました。固定資産は、新規出店や既存店改装等のため、建物及び構築物が101百万円、工具、器具及び備品が93百万円、それぞれ増加したことなどにより前連結会計年度末比167百万円増加して4,577百万円となりました。

負債につきましては、前連結会計年度末比310百万円増加して9,220百万円となりました。流動負債は前連結会計年度末比217百万円増加して8,142百万円、固定負債は前連結会計年度末比92百万円増加して1,077百万円となりました。また、有利子負債は127百万円増加して、1,261百万円となりました。

純資産は、前連結会計年度末比298百万円増加して9,265百万円となりました。利益剰余金は488百万円増加しております。また、1株当たり純資産額は683円92銭であります。

 

(5)経営者の問題認識と今後の方針について

当社は単なるディスカウンターではなく、実生活雑貨の分野において100円以上の価値ある商品を提供し続けることで、お客様にとって日常生活に欠かせない店舗になることを目指しています。そのために、「いい商品を安く売る仕組みの構築」のための努力を積み重ね、また経営資源の投資を行ってまいります。

また、「経営戦略の現状と見通し」に記載の通り、販売力・商品調達力の強化を主な目的として、海外事業へ積極的に挑戦してまいります。

上記方針の実現に向けた投資の原資には、中核事業である100円ショップ事業により獲得した収益の一部を充当いたします。