第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

 当事業年度におけるわが国経済は、政府による経済政策や日銀の金融緩和を背景に企業収益や雇用情勢は緩やかな回復基調にありますが、不安定な海外経済の動向や日銀によるマイナス金利導入等の影響もあり、経済環境は依然として不透明な状況が続いております。

  外食業界におきましては、訪日外国人の増加による客数の押し上げ効果がみられたものの、原材料価格高騰等による商品価格値上げの影響は家計への負担感を強めております。また、消費の二極化が顕著になり、日常の消費に対する節約志向が強まる等、厳しい環境が続いております。加えて、「人件費の増加」、「食の安心・安全への関心の高まり」、「業種・業態の垣根を越えた競争の激化」等、様々な課題に直面しており、きめ細かく俊敏な対応が必要となってきております。

このような中、当社では市場環境や競争環境の変化に業態・店舗ならびに商品・サービスを適合させていくことが重要であると捉え、主に以下の2点について取り組んでまいりました。

 

(1)既存の各業態のコンセプトをお客様視点から再定義し、そのコンセプトをそれぞれの店舗で具現化するた
   め地域に合わせた業態へ転換し、差別性のある商品の開発および接客サービスの向上に取り組みました。   
   さらに、人材力の強化に向けてオペレーションにとどまらず、当社理念の浸透を図るべく、従業員への教
   育を実施してまいりました。

(2)焼き鳥をメインに据えた本格品質の大衆酒場「アカマル屋」を拡大するとともに、次代に向けて、生パス
   タと厳選ワインを気軽に楽しめる「元祖壁の穴」、安心・安全な厳選素材を店内で炊き上げたカスタード
   を主役とした「Custard Lab Tokyo」等、様々な実験を行ってまいりました。

 

  以上の取り組みにより、店舗の出店および退店等につきましては、12店舗の新規出店、3店舗の業態転換および契約期間満了等により9店舗の閉店を実施いたしました。

  売上高は、前年度に大幅店舗再編を実施したことから、137億45百万円(前年同期比5.2%減)となりました。営業利益は継続的な改善傾向にあり、2億68百万円(前年同期は営業損失76百万円)、経常利益は3億24百万円(前年同期は経常利益14百万円)、当期純利益は2億94百万円(前年同期は当期純損失6億59百万円)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べて3億59百万円増加し、合併に伴う現金及び現金同等物の増加額2億37百万円を加えて、40億85百万円となりました。

なお、当事業年度における各キャッシュ・フローの状況及び増減要因は、「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3)キャッシュ・フローの分析」に記載のとおりであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

当社は、飲食事業の単一セグメントであるため、業態別により記載しております。
 なお、前事業年度までは「東方見聞録」「月の雫」「黄金の蔵(金の蔵を含む)」および「その他(東京チカラめし・楽釜製麺所・パスタママ・吉今・FC等)」に区分しておりましたが、当事業年度から「金の蔵・黄金の蔵」「月の雫・東方見聞録・吉今」「アカマル屋・バリバリ鶏」および「その他」に区分しております。

(1) 原材料仕入実績

業態別

第40期

(自 平成27年7月1日

至 平成28年6月30日)

前年同期比(%)

金の蔵・黄金の蔵

2,040,139 千円

99.4

月の雫・東方見聞録・吉今

660,926

73.6

アカマル屋・バリバリ鶏

218,310

171.4

その他

599,816

98.3

合計

3,519,192

95.4

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 販売実績

業態別

第40期

(自 平成27年7月1日

至 平成28年6月30日)

前年同期比(%)

金の蔵・黄金の蔵

 8,276,869千円

98.7

月の雫・東方見聞録・吉今

2,639,170

72.3

アカマル屋・バリバリ鶏

853,404

166.5

その他

1,975,790

101.7

合計

13,745,235

94.8

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 収容能力及び収容実績

業態別

第39期

(自 平成26年7月1日

至 平成27年6月30日)

第40期(当事業年度)

(自 平成27年7月1日

至 平成28年6月30日)

客席数
(千席)

構成比
(%)

来店客数
(千人)

構成比
(%)

客席数
(千席)

構成比
(%)

来店客数
(千人)

構成比
(%)

金の蔵・黄金の蔵

4,486

63.2

4,327

45.3

3,933

63.3

3,826

45.9

月の雫・東方見聞録・吉今

1,974

27.8

1,516

15.8

1,487

24.0

1,040

12.5

アカマル屋・バリバリ鶏

263

3.7

209

2.2

392

6.3

361

4.3

 その他

377

5.3

3,509

36.7

396

6.4

3,112

37.3

合計

7,102

100.0

9,563

100.0

6,210

100.0

8,340

100.0

 

(注) 客席数は、各月末現在の各店舗客席数×営業日数として算出しております。

 

 

3 【対処すべき課題】

  当社が属する外食産業におきましては、人件費の増加、食品の安全性への規制強化、ならびに同業および異業種・異業態との競争が増すことは確実視され、経営環境はより厳しさを増すことが予想されます。このような経営環境の下、当社は以下の課題に取り組んでいく方針であります。

① ブランド価値、個店力の向上

② 柱となる新たな業態開発

③ 経営幹部候補の育成

④ 人材の確保・教育強化

⑤ 衛生管理体制の強化・徹底

 

 

4 【事業等のリスク】

 当社の経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがあります。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避に努め、発生した場合に適切に対応する所存であります。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
 
① 経済事情の急変
 年度初めには予想も出来なかった経済事情の急変があった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 
② 食材の調達について
 BSEや鳥インフルエンザ等の疫病の発生、異常気象、天候不順、自然災害の発生等により、食材の調達が難しくなり、調達価格が上昇した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 
③ 食の安全性
 食材の安全性確保に支障が生じた場合、調達先の見直し、調達先の分散、メニューの主要食材の見直し、原産地表示などのトレーサビリティーを確立し、お客様の不安を抑える必要があります。当社といたしましては、取引先の協力を仰ぎながら、産地、加工工場及び工程管理、添加物、微生物検査基準の遵守を徹底し、食材の安全を確保しておりますが、万一、表示内容に重大な誤り等が発生した場合には信用低下等を招き、店舗売上の減少など、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 
④ 営業店舗での食品事故
 当社の各営業店舗は食中毒の発生を未然に防ぐために、品質管理及び衛生管理を徹底し、お客様に安心していただける料理の提供に努めております。万一、不可抗力的な食品事故が発生した場合、損害賠償による損失の発生、一定期間の営業停止などにより当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 
⑤ 自然災害等の影響について
 当社の店舗は、首都圏を中心とした都市部の駅前に集中しており、地震、台風、津波等により、首都圏の駅周辺の被害が甚大な場合や、火災等により営業の継続が困難となった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 
⑥ 店舗賃借物件について
 当社は、店舗の多くを賃借しており、賃貸借契約は更新可能なものも多くありますが、賃貸人側の事情により賃貸借契約期間終了前に解約された場合、業績好調な店舗であっても閉店を余儀なくされる可能性があります。
 また、新規出店に際して、商圏の人口、賃料などを総合的に判断した結果、条件に合致する物件が調達できない場合、新規出店の計画が達成できない可能性があります。
 さらに、当社は、賃貸借契約締結の際に敷金又は保証金等を支払うことが通常でありますので、賃貸人の与信審査を行うなど、賃貸人の信用不安に備えておりますが、これらの敷金又は保証金等のうち全部又は一部が倒産その他の賃貸人側の事情により回収不能となった場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 

 

⑦ 法的規制について
 当社が営む外食産業は、食品衛生法、食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律(食品リサイクル法)、健康増進法、消防法、エネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)及びその他の店舗の運営に関する各種法令による規制を受けております。これらの法的規制が強化された場合、それに対応するための新たな費用が増加すること等により、当社の経営成績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 
 
⑧ 「固定資産の減損に係る会計基準」の適用について
 当社は、営業店舗を中心に土地、設備等を保有しており、直営店舗について営業活動から生ずる損益が、継続してマイナスとなる場合や土地等の市場価格が著しく下落した場合には、「固定資産の減損に係る会計基準」の適用により減損損失が計上され、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 
⑨ 外食業界の動向について
 当社が属する外食産業市場は縮小傾向にあります。当社は、お客様のニーズの変化を考慮した新規出店や業態開発を行っておりますが、想定以上の市場規模の縮小などが発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当社は、平成27年10月8日開催の取締役会において、平成27年12月25日を効力発生日として当社の完全子会社である株式会社三光FCシステムズを合併により経営統合することを決議し、平成27年10月30日付で合併契約を締結しております。詳細につきましては「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」を参照下さい。

 

6 【研究開発活動】

  該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態の分析

① 資産

イ 流動資産

前事業年度末に比べて、13.4%増加し、46億5百万円となりました。これは主に現金及び預金が5億97百万円増加したことによるものであります。
 

ロ 固定資産

前事業年度末に比べて、10.2%減少し、67億23百万円となりました。これは主に閉店に伴い差入保証金が6億41百万円、子会社を吸収合併したことに伴い関係会社株式が2億20百万円、それぞれ減少したことによるものであります。

 

② 負債

イ 流動負債

前事業年度末と比べて、9.1%減少し、17億37百万円となりました。これは主に未払金が1億8百万円、未払消費税が98百万円それぞれ減少したことによるものであります。

ロ 固定負債

前事業年度末に比べて、7.8%減少し、13億4百万円となりました。これは主にその他固定負債が1億円減少したことによるものであります。
 

③ 純資産

前事業年度末に比べて、0.7%増加し、82億86百万円となりました。これは主に利益剰余金が63百万円増加したことによるものであります。

 

(2) 経営成績の分析

① 売上高

前年同期比5.2%減少し、137億45百万円となりました。
この主な減少要因は、前事業年度に実施した大幅店舗再編によるものであります。
 

② 売上原価

前年同期比4.7%減少し、35億14百万円となりました。
この主な減少要因は、前事業年度に実施した大幅店舗再編によるものであります。
 

③ 売上総利益

前年同期比5.3%減少し、102億31百万円となりました。
 

④ 販売費及び一般管理費

前年同期比8.4%減少し、99億62百万円となりました。
この主な減少要因は、前事業年度に実施した大幅店舗再編により、アルバイト給与が1億86百万円、地代家賃が4億15百万円それぞれ減少したことによるものであります。
 

⑤ 営業利益

以上の結果、営業利益は2億68百万円(前年同期は営業損失76百万円)となりました。
 

⑥ 営業外収益

前年同期比54.4%減少し、66百万円となりました。
この主な減少要因は、保険解約返戻金が86百万円減少したことによるものであります。

⑦ 営業外費用

前年同期比81.1%減少し、10百万円となりました。
 

⑧ 経常利益

以上の結果、経常利益は3億24百万円(前年同期は経常利益14百万円)となりました。
 

⑨ 特別利益

前年同期比214.1%増加し、1億2百万円となりました。
この主な増加要因は、受取補償金を67百万円、抱合せ株式消滅差益を25百万円、それぞれ計上したことによるものであります。

 

 

⑩ 特別損失

 

前年同期比84.2%減少し、92百万円となりました。
この主な減少要因は、固定資産除却損が1億7百万円、店舗閉鎖損失が54百万円、減損損失が2億93百万円それぞれ減少したことによるものであります。
 

⑪ 当期純利益

以上の結果、当期純利益は2億94百万円(前年同期は当期純損失6億59百万円)となりました。

 

 

 

(3) キャッシュ・フローの分析

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べて3億59百万円増加し、合併に伴う現金及び現金同等物の増加額2億37百万円を加えて、40億85百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況につきましては次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果得られた資金は、6億17百万円(前年同期は26百万円の収入)となりました。これは主に、その他の流動負債の減少額が1億87百万円、その他の固定負債の減少額が1億12百万円あったものの、税引前当期純利益を3億34百万円、非現金支出項目である減価償却費を4億47百万円、減損損失を68百万円計上したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果支出した資金は、27百万円(前年同期は4億6百万円の収入)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出が4億98百万円、差入保証金の差入による支出が2億14百万円あったものの、差入保証金の回収による収入が7億55百万円あったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果支出した資金は、2億29百万円(前年同期比2.5%減)となりました。これは、配当金の支払額が2億29百万円あったことによるものであります。

 

なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。

 

 

平成26年6月期

平成27年6月期

平成28年6月期

自己資本比率(%)

70.7

71.2

73.1

時価ベースの自己資本比率(%)

100.9

115.7

114.2

債務償還年数(年)

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

1,111.4

 

 

1 上記指標の算出方法は、以下のとおりであります。

① 自己資本比率 : 自己資本/総資産

② 時価ベースの自己資本比率 : 株式時価総額/総資産

(株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数により算出しております。)

③ 債務償還年数 : 有利子負債/営業キャッシュ・フロー

④ インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業キャッシュ・フロー/利払い

2 各指標は、いずれも財務数値により計算しております。

3 営業キャッシュ・フローはキャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

4 有利子負債は、貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについてはキャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

5 平成26年6月期の債務償還年数とインタレスト・カバレッジ・レシオにつきましては、キャッシュ・フローがマイナスのため表示しておりません。また、平成27年6月期の債務償還年数につきましては、有利子負債が存在しないため表示しておりません。平成28年6月期の債務償還年数とインタレスト・カバレッジ・レシオにつきましては、有利子負債が存在しないため表示しておりません。