第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)基本方針

当社ではこれまでに構築してきた経営基盤をベースに、アフターコロナの事業環境を見据えたより積極的な成長戦略にシフトすべく、2023年3月期を初年度とした3ヵ年の新中期経営計画を策定しました。本中期経営計画では、初年度の営業キャッシュ・フローの黒字化、2年目の営業利益の黒字化、最終年度の営業利益10億円の達成を目指します。保有する資産の徹底的な磨き上げと有効活用を行い、競合に対して圧倒的に差別化できる事業領域をさらに伸ばすことで早期の黒字化の実現を目指してまいります。特に2023年3月期および2024年3月期を中心に収益貢献が見込まれる領域に効果的な投資を行うことで、中計最終年度における収益最大化と、その先の更なる飛躍的な成長の土台づくりを行います。早期の黒字化と投資家のみなさまの成長期待に応える中計最終年度(2025年3月期)の利益最大化を両立させてまいります。

当社の全ての事業の根幹はレストランが生み出す付加価値にあります。全事業共通の提供価値である『食体験』と『ホスピタリティ』をもう一段磨き込み、価値を広く顧客に訴求してまいります。新中期経営計画における各事業の基本方針ですが、まずレストラン事業におけるレストラン営業に関しては、店舗、人材、マーケティングに改めて投資を行い、料理とサービスに磨きをかけて顧客の体験価値の抜本的な改善を行います。また、ブライダル営業においては、レストラン・ブライダルとしての独自性を再構築し、圧倒的な食体験とお客様のニーズに寄り添った“ひらまつならではの価値”を提供し、営業強化を図ってまいります。次にホテル事業においては、ひらまつが展開する新たなオーベルジュとして、お客様の旅の目的が食体験となる「予約の取れないホテル」を目指すと共に、オペレーションの磨き込みを行い、収益性の改善を図ってまいります。続いて新規事業においては、当社の有形・無形の資産を有効活用できる事業に種まきを行うことで、当社の4つ目の事業の柱として育ててまいります。最後に全社共通の方針として、ブランディングおよびIR・PRを強化し、お客様とマーケットの期待感の醸成と、事業間シナジーの最大化を目指します。レストラン・ブライダル・ホテルが一体となって、顧客の生涯顧客化を実現する唯一無二のビジネスモデルを構築してまいります(事業間が連携し、Table Time ValueからStay Time Value、そしてLife Time Valueへ)。

 

各事業の戦略フォーカスについては以下の通りです。

 

レストラン事業(レストラン営業)

① 既存店舗の改装や修繕による店舗環境の整備

② 人材基盤の構築と店舗オペレーションの最適化による店舗運営レベルの向上

③ 店舗での営業強化と販促施策による再来店率の向上

 

レストラン事業(ブライダル営業)

① お客様の“Top of Mind”を確立することによる見学数の拡大

② 試食のレベルアップと営業手法の改善による成約率の向上

③ 圧倒的な食体験とお客様に寄り添った提案による組単価の向上

 

ホテル事業

① 体験価値の更なる向上と認知の拡大による稼働率とADRの向上

② ホテルオペレーションの効率化と生産性向上による収益性の向上

③ 客室稼働の安定化や投資負担の少ない新たな事業モデルの検討

 

(2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 事業構造の変革

当社を取り巻く厳しい経営環境に対応すべく、収益基盤を支えるリストラ策の着実な実行と事業横断型のCRM施策の強化を核として、各事業において抜本的な事業構造改革を行なってまいります。当社の根幹であるレストラン事業の競争力を磨き直し、レストランの価値をベースとした成長を目指します。

 


 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)当社グループ事業について

当社グループの根幹となるレストラン事業を中核に、レストランにおけるブライダル事業、ホテル事業、ワインその他のEC事業等を展開しております。

今後の景況感、市場動向、外食に係る顧客の消費、嗜好の変化、環境リスク等により、当社グループが提供するレストラン・ホテルのコンセプト、料理、サービスが受入れられない場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(2)ブランドの毀損リスクについて

海外シェフとの提携契約に基づき当社グループが展開するブランドにおいて、何らかの要因により契約の持続ができなくなった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(3)原材料価格の上昇リスクについて

天候不順や自然災害の発生、原油の高騰、為替の変動等による原材料価格の上昇は、当社グループにおける原価の上昇につながる可能性があります。一定の範囲においては、メニュー価格の改定等により対応可能でありますが、その影響が一定の範囲を超え、コストの上昇を十分に吸収できない場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(4)個人情報保護について

当社グループは、個人情報保護法に定められた個人情報を取り扱っており、管理体制の整備及び個人情報の取り扱いについては細心の注意を払っておりますが、当社グループが保有する顧客情報等の個人情報が漏洩した場合、当社グループの社会的信用の失墜、損害賠償請求の提起等により当社グループのブランドイメージを大きく損ね、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(5)法的規制について

当社グループでは、食品衛生法、労働基準法、消防法等レストラン・ホテル営業に関わる各種法的規制を受けております。これらの法的規制に変更が生じた場合、それに対応するための新たな費用が発生することにより、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(6)災害リスクについて

当社グループの店舗や本店所在地を含む地域で、大規模な地震や洪水や台風等の自然災害、感染症の蔓延などが発生した場合、被災状況によっては正常な事業活動が困難な状態となり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(7)感染症に関するリスクについて

2019年12月に発生した新型コロナウイルス感染症をはじめとした感染症等が発生・拡大した場合、又は収束が長引いた場合には、外出自粛などにより当社のサービスに対する需要が減少し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

(8)固定資産の減損について

当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しておりますが、消費動向や事業環境の変動等により収益性が著しく悪化した場合、減損損失を計上する可能性があり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 (9)継続企業の前提に関する重要事象等について

当社は、新型コロナウイルス感染症拡大による多大な影響を受け、2022年3月期において営業損失2,108百万円、親会社株主に帰属する当期純損失2,469百万円を計上し、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。しかしながら、このような先行き不透明な経営環境に備えた財務安定化に向け、第三者割当増資による約46億円の資金調達及び、株式会社日本政策投資銀行から30億円の資本性劣後ローンによる資金調達を行いました。更にこれに加え、各金融機関との間で、2023年3月まで既存借入に関する貸付元本の返済猶予について合意していることから、当面の間の運転資金および投資資金において、資金繰りに重要な懸念はないと判断しております。以上より、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象及び状況は引き続き存在するものの、重要な不確実性は認められないものと判断して、「継続企業の前提に関する注記」の記載を解消いたしました。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 財政状態

当連結会計年度末の総資産は前連結会計年度末に比べ3,426百万円増加し、22,804百万円となりました。これは主に、現金及び預金が4,940百万円増加した一方、有形固定資産が967百万円減少したことによるものであります。

負債合計は前連結会計年度末に比べ1,224百万円増加し、17,416百万円となりました。これは主に、長期借入金が6,210百万円増加した一方、転換社債型新株予約権付社債が1,999百万円、1年内返済予定の長期借入金が1,820百万円、短期借入金が1,100百万円減少したことによるものであります。

純資産は前連結会計年度末に比べ2,202百万円増加し、5,387百万円となりました。これは主に、資本金が2,299百万円並びに資本剰余金が2,091百万円増加した一方、利益剰余金が2,465百万円減少したことによるものであります。

 

(2) 経営成績

当連結会計年度における経営環境は、引き続き新型コロナウイルス感染症拡大の影響を強く受け、長引く緊急事態宣言とまん延防止等重点措置により、飲食店や商業施設に対する休業や時短営業、酒類提供の制限が要請されるなど、飲食・サービス業界において非常に厳しいものとなりました。

このような環境の中、当社グループでは、社会的な責任とお客様及び従業員の安全を確保するため、行政からの各種要請を遵守することを基本としながら売上の最大化を図る方針で各事業を展開してまいりました。コロナ禍当初より推進している当社独自の安全基準「Hiramatsuスタンダード」について、コロナ感染状況等を見ながら事業毎により進化させ、レストラン、ブライダル、ホテルそれぞれのお客様が安心してご来店いただける環境を整えました。これに加え、レストラン事業においては、コロナ禍におけるディスタンスを確保した営業による集客数減や、列席人数減による婚礼組単価低下を補うため、各種単価アップ施策を行いコロナ禍における売上最大化を目指しました。ホテル事業においては、高付加価値のコンセプトがコロナ禍における消費者ニーズにマッチしたことを背景に既存店が堅調であったことに加え、「THE HIRAMATSU 軽井沢御代田」の新規出店効果により、ホテル事業全体の売上は過去最高となりました。

一方で、このような経営環境に対応するため、ビジネスリストラクチャリング(店舗の再配置、人件費や採用コストの削減・適正化、家賃や広告宣伝費を中心とした経費の見直し、遊休資産の売却等)にも取り組み、2店舗の閉鎖と減損損失などによる特別損失を917百万円計上いたしました。

これらの結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高9,221百万円(前年同期比47.2%増)、営業損失2,108百万円(前年同期は営業損失2,458百万円、前年同期比14.2%損失減)、経常損失1,574百万円(前年同期は経常損失2,440百万円、前年同期比35.5%損失減)、親会社株主に帰属する当期純損失2,469百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失4,111百万円、前年同期比39.9%損失減)となり、コロナ前である一昨年前の売上には届かなかったものの、前年同期に対して増収・損失減となりました。

また、長期間に及ぶコロナウイルス感染症の影響による不安定な事業環境にも耐えうるための財務基盤及び収益基盤を強化するため、2021年7月16日公表の第三者割当増資による約46億円の調達及び、2022年3月28日公表の資本性劣後ローンによる30億円の調達により当面の間の運転資金および投資資金を確保いたしました。これにより不透明な経営環境が続く中、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象及び状況が存在するものの、重要な不確実性は認められないものと判断し、「継続企業の前提に関する注記」の記載を解消いたしました。今後はこれらの資金をベースに収益構造の改善を進め、当該事象及び状況の早期解消に取り組んでまいります。

それに当たり、2020年9月25日に公表した中期経営計画の前提条件が、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化により大幅に変動したことから、アフターコロナの事業環境を見据えたより積極的な成長戦略を考慮して、41期(2023年3月期)を初年度とした新たな3ヵ年の新中期経営計画を2022年5月13日に公表いたしました。この41期は当社の40周年メモリアルイヤーであることから好機と捉え、新型コロナウイルス感染拡大収束後に予想される本格的な消費の拡大に向けて各事業で準備を進め、新たな食の体験価値の創造にチャレンジしていくことで、更なる売上拡大を図って参ります。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

(レストラン事業)

当連結会計年度におけるレストラン事業の売上高は5,731百万円(前年同期比45.5%増)、営業損失は527百万円(前年同期は営業損失935百万円、408百万円の損失減)となりました。長引く緊急事態宣言とまん延防止等重点措置により、飲食店や商業施設に対する休業や時短営業、酒類提供の制限が要請されるなど、厳しい制限の中でも当社独自の安全基準となる「Hiramatsuスタンダード」を強化したことへの評価が下支えとなり、ランチ営業が堅調に推移したことや、春の「フォアグラ×旬野菜」、夏の「オマール海老」、秋の「くまもとあか牛の一頭買い」、冬の「トリュフ」など四半期毎に行う食材をテーマにした全社プロモーションや、ソムリエによる高付加価値のノンアルコール飲料(カクテル、スパークリングワイン、緑茶や台湾青茶など)のペアリングコースなどの新たな価値提案により集客数、客単価共に昨年を上回り増収となりました。また、繁忙期のクリスマスシーズンおいて、ピークを分散し高単価メニューを長期間展開実施した「Every Day is Christmas」プロモーションは、コロナ禍で変化した消費者ニーズを捉えた企画として今後予想される本格的な消費の拡大に向けた取組みの一つとなり、着実な結果に結びつきました。

今後は、需要の回復が遅れているパーティ利用に対する法人営業の強化、更なる既存店の磨きこみによる顧客の体験価値向上によりリピート客を増やして早期の業績回復を目指します。

 

レストランにおける婚礼につきましてもイベント、大人数での会食の自粛が続き、業界全体として苦戦を強いられました。そのような中においても、酒類提供中止の対策として実施した婚礼参列者へのワインプレゼントや、家族婚、フォト婚、オンラインウエディングなど、コロナ禍における新たな顧客ニーズを取り込んだことに加え、より高品質なレストラン・ブライダルとしての提供価値による差別化や、個室を活用した少人数婚礼、顧客ニーズに寄り添ったフレキシブルな商品企画などにより、売上は前年を大きく上回ることができました。

また、新規獲得営業においても、デジタルマーケティング専属チームの発足により予約率の改善に着実な成果を出し始めていることに加え、今期注力してきたスタッフ研修による営業力の強化が進み、成約率は目標を上回る結果となりました。

今後は、創業40周年を記念した地域ごとのプランの拡販によりお客様の人生に寄り添った提供価値をさらに磨き上げるとともに、時代の先を見据えた新たなひらまつならではの体験価値の提案により売上の最大化を図ってまいります。

 

(ホテル事業)

当連結会計年度におけるホテル事業の売上高は3,333百万円(前年同期比52.2%増)、営業損失は362百万円(前年同期は営業損失415百万円、52百万円の損失減)となりました。なお、GOP(販売費及び一般管理費より地代家賃・減価償却費を控除した営業粗利益)につきましては、627百万円(前年同期比84.3%増)となっております。

緊急事態宣言発出やまん延防止等重点措置の影響を大きく受け、厳しいマーケット状況が続くなか、当社独自の安全基準の徹底と、高付加価値のコンセプトがコロナ禍における消費者ニーズにマッチしたことなどにより、既存店が昨年及び新型コロナウイルス感染拡大前となる一昨年をも上回ったことに加え、「THE HIRAMATSU 京都」および「THE HIRAMATSU 軽井沢御代田」の新規出店効果もあり、ホテル事業全体の売上は過去最高となりました。

観光地である京都は厳しいマーケット状況が続きましたが、2021年3月に開業した森のグラン・オーベルジュ「THE HIRAMATSU 軽井沢御代田」は土地の魅力を最大限に活かしたお食事や、愛犬と泊まれるドッグヴィラスイート、焚き火ラウンジなどが人気となり、閑散期である冬季においても高稼働を維持することができました。

今後も各施設の特徴を活かしたひらまつが展開する新たなオーベルジュならではの付加価値の高い食体験や、株式会社太平洋クラブをはじめとする業務提携に伴う相互優待等、国内旅行需要の取込みを強化し、引き続き客室稼働の最大化と早期の収益化を図ってまいります。

 

(その他)

当連結会計年度におけるその他の売上高は288百万円(前年同期比25.5%増)、営業利益は62百万円(前年同期は営業損失45百万円)となりました。新型コロナウイルス感染症拡大の長期化による新たな顧客ニーズに対応するため、オンラインによるワイン販売やテイクアウト、デリバリーの強化を行いました。また、オリンピック・パラリンピックの開催時期にはSNSを利用し、自宅で食事が楽しめる「おうちで応援プラン」を拡販したことや、クリスマス期間限定のテイクアウトやデリバリー、おせちのテイクアウト販売等の新たな取組みも着実な成果につながりました。今後もレストランのブランド力をベースに、アフターコロナを見据えたテイクアウト・デリバリーのメニューの増強や、各店シェフ監修によるメニュー開発提携など、新事業領域における売上確保を推進し、収益多様化を加速してまいります。

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

 ①生産実績

  該当事項はありません。

 

 ②受注実績

 該当事項はありません。

 

 ③販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 (イ)収入実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2021年4月1日

至  2022年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

レストラン

5,731,987

+45.5

ホテル

3,333,550

+52.2

その他

156,454

+15.0

合計

9,221,992

+47.2

 

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2. 上記の収入実績(合計)に対する婚礼営業の構成比は、26.1%であります。

 

 (ロ)収容実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2021年4月1日

至  2022年3月31日)

人数(人)

前年同期比(%)

レストラン

509,167

+29.2

ホテル

98,167

+49.7

合計

607,334

+32.1

 

(注)1.上記には、婚礼営業及びパーティの実績は含まれておりません。

 

 

(3)キャッシュ・フロー及び資本の財源及び資金の流動性についての分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末から4,940百万円増加し5,581百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、支出した資金は68百万円(前連結会計年度は2,695百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失2,430百万円(同税金等調整前当期純損失3,914百万円)、非資金費用項目である減価償却費861百万円(同647百万円)によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、支出した資金は63百万円(前連結会計年度は2,874百万円)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の取得により265百万円(同2,977百万円)の支出となった一方、保険積立金の解約による収入により131百万円(同実績無し)獲得したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、獲得した資金は5,072百万円(前連結会計年度は1,577百万円)となりました。これは、主に新株発行による収入が4,302百万円(同実績無し)、長期借入による収入が3,750百万円(同2,800百万円)となった一方、社債の償還による支出が2,199百万円(同200百万円)、長期借入金の返済による支出が460百万円(同2,111百万円)となったことによるものであります。

 

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

  当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。なお、新型コロナウイルス感染症については、新型コロナウイルスの変異株の感染が拡大するなど、その影響については、引き続き、不確定要素が多いため、2022年6月頃までは一定の影響が残るものとし、2022年6月以降は緩やかな回復見込みと予想しております。

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

 

(イ)固定資産の減損損失

 当社グループは、営業活動から生ずる損益が継続してマイナスである資産グループについては、その帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。回収可能価額の算定にあたっては、決算時点で入手可能な情報や資料に基づき合理的に判断しておりますが、新型コロナウイルス感染症の収束に更に時間を要する場合など、消費動向や事業環境の変動等により、利益計画の見直しが必要となった場合、当社グループの翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の減損損失が発生する可能性があります。

 

(ロ)繰延税金資産の回収可能性

当社グループは、将来の利益計画に基づいた課税所得の見積りを行い、将来減算一時差異等に対して繰延税金資産を計上しています。繰延税金資産の回収可能性は、決算時点で入手可能な情報や資料に基づき合理的に判断しておりますが、新型コロナウイルス感染症の収束に更に時間を要する場合など、消費動向や事業環境の変動等により、利益計画及び課税所得の見直しが必要となった場合、当社グループの翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産の金額に重要な影響が及ぶ可能性があります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1)海外ブランドレストランの日本における展開契約

① 「プルセル」ブランド

フランス、モンペリエのレストラン「ル・ジャルダン・デ・サンス」のオーナーシェフであるローラン・プルセル氏が代表を務めるJDS HOLDING(現JLO HOLDINGS)と「プルセル」ブランドのレストランを展開する契約を締結しております。

なお、提携契約の要旨は、下記のとおりであります。

 

概要

ジャック・プルセル氏及びローラン・プルセル氏により、メニュー企画、店舗コンセプト企画、技術指導を行い、プルセル両氏と当社が日本の市場にあわせて料理、サービス、コンセプトについての協議を行ったうえで、当社が指名するシェフにより業務運営を行う。

契約日

2001年12月11日

契約期間

当該レストラン開店日(2002年9月6日)より5年とする。ただし、契約期間満了日より6ヶ月前までに契約解除通告がなされない限り5年ごとに自動更新される。

契約先

JLO HOLDINGS(フランス・カイヤール)

出店場所

東京都千代田区丸の内2丁目4―1  丸の内ビルディング35階「サンス・エ・サヴール」

排他条項

契約期間において、当社は独占的に日本で「プルセル」に係わるブランドが使用できる。一方、当社は、JLO HOLDINGSの了解なくして、別の場所における当該ブランドを用いた営業行為を行うことはできない。

 

 

② 「エーベルラン」ブランド

フランス、アルザスのレストラン「オーベルジュ・ド・リル」のオーナーシェフであるマルク・エーベルラン氏と「エーベルラン」ブランドのレストランを展開する契約を締結しております。

なお、提携契約の要旨は、下記のとおりであります。

 

概要

マルク・エーベルラン氏により、メニュー企画、店舗コンセプト企画、及び技術指導を行い、マルク・エーベルラン氏と当社が日本の市場にあわせて料理、サービス、コンセプトについての協議を行ったうえで、当社が指名するシェフにより業務運営を行う。

契約日

2005年12月4日

契約期間

2005年12月4日より3年とする。ただし、契約期間満了日より6ヶ月前までに契約解除通告がなされない限り3年ごとに自動更新される。

契約先

マルク・エーベルラン氏

出店場所

愛知県名古屋市中村区名駅4丁目7―1  ミッドランド スクエア42階「オーベルジュ・ド・リル ナゴヤ」

東京都港区西麻布1丁目―6―4「オーベルジュ・ド・リル トーキョー」

北海道札幌市中央区南1条西28―3―1「オーベルジュ・ド・リル サッポロ」

排他条項

契約期間において、当社は独占的に日本で「マルク・エーベルラン」に係わるブランドが使用できる。一方、当社は、マルク・エーベルラン氏の了解なくして、別の場所における当該ブランドを用いた営業行為を行うことはできない。

 

 

③ 「ボキューズ」ブランド

フランス、リヨンのレストラン「ポール・ボキューズ」を運営するProduits Paul BOCUSEと、日本国内において「ボキューズ」ブランドのレストランを展開する契約を締結しております。

なお、提携契約の要旨は、下記のとおりであります。

 

概要

Produits Paul BOCUSEのスタッフにより、メニュー企画、店舗コンセプト企画の提案、及び技術指導を行い、Produits Paul BOCUSEと当社が料理、サービス、コンセプトについての協議を行ったうえで、当社が指名するシェフにより業務運営を行う。

契約日

2005年12月1日

契約期間

2005年12月1日より5年とする。ただし、期間中の6ヶ月前までに契約解除通告がなされない限り5年ごとに自動更新される。

契約先

Produits Paul BOCUSE(フランス・リヨン)

出店場所

東京都港区六本木7丁目22―2  国立新美術館 3階「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」
東京都渋谷区猿楽町17―16  代官山フォーラム地下1階「メゾン ポール・ボキューズ」
東京都中央区銀座2丁目2―14  マロニエゲート10階「ブラッスリー ポール・ボキューズ 銀座」
東京都千代田区丸の内1丁目9―1  グラントウキョウノースタワー12階「ブラッスリー ポール・ボキューズ 大丸東京」

石川県金沢市広坂2丁目1―1  石川県政記念  しいのき迎賓館内「ジャルダン ポール・ボキューズ」「カフェ&ブラッスリー ポール・ボキューズ」
 

排他条項

契約期間において、当社は独占的に日本で「ポール・ボキューズ・ビストロ」及び「ブラッスリー  ポール・ボキューズ」に係わるブランドを使用できる。ただし、当社はProduits Paul BOCUSEの了解なくして、別の場所における当該ブランドを用いた営業行為を行うことはできない。

 

 

④ 「フィリップ・ミル」ブランド

シャンパーニュ地方・ランスのシャトー「レ・クレイエール」のレストラン「ル・パルク」とブラッスリー「ル・ジャルダン」のシェフ、フィリップ・ミル氏との業務提携契約を締結しております。

なお、提携契約の要旨は、下記のとおりであります。

概要

フィリップ・ミル氏及びフィリップ・ミル氏のスタッフによりメニュー企画、店舗コンセプト企画の提案、及び技術指導を行い、フィリップ・ミル氏及びフィリップ・ミル氏のスタッフと当社が料理、サービス、コンセプトについての協議を行ったうえで、当社が指名するシェフにより業務運営を行う。

契約日

2016年12月20日

契約期間

2016年12月20日より6年とする。ただし、契約期間満了日より6ヶ月前までに契約解除通告がなされない限り6年ごとに自動更新される。

契約先

PM CONSULTING(フランス・ランス)

出店場所

東京都港区赤坂9丁目7―4  東京ミッドタウン  ガーデンテラス4階「フィリップ・ミル東京」

排他条項

契約期間において、当社は独占的に日本で「フィリップ・ミル」に係わるブランドが使用できる。一方、当社は、フィリップ・ミル氏の了解なくして、別の場所における当該ブランドを用いた営業行為を行うことはできない。

 

 

(2)資本業務提携契約の締結、第三者割当による新株式及び新株予約権の発行

 当社は、2021年7月16日開催の取締役会において、株式会社マルハン太平洋クラブインベストメント(以下「マルハン太平洋クラブインベストメント」といいます。)及び株式会社太平洋クラブ(以下「太平洋クラブ」という。)との間で株式引受契約(以下「本株式引受契約」といいます。)及び業務提携契約(以下「本業務提携契約」という。)を、マルハン太平洋クラブインベストメントとの間で新株予約権引受契約(以下「本新株予約権引受契約」といい、本株式引受契約及び本業務提携契約を併せて、以下「本資本業務提携契約」といい、これらの契約に基づく資本業務提携を「本資本業務提携」という。)をそれぞれ締結し、これに基づき、マルハン太平洋クラブインベストメント及び太平洋クラブ(以下、両社を併せて「本割当先」という。)を割当先として第三者割当による普通株式(以下「本普通株式」という。)並びにマルハン太平洋クラブインベストメントを割当先とする第7回新株予約権(以下「本新株予約権」という。)の発行(以下、本普通株式の発行を「本普通株式第三者割当」といい、本新株予約権の発行を「本新株予約権第三者割当」という。また、本普通株式第三者割当と本新株予約権第三者割当を併せて「本第三者割当」という。)を行いました。

① 資本業務提携の概要

(イ)資本業務提携の目的及び理由

 当社グループにおいては、2021年3月期連結会計期間末時点、新型コロナウイルス感染症の収束及び外食やブライダル需要の回復にはまだ一定の期間を要すると見込まれることに起因して、営業債務の支払い及び借入金等の返済の資金繰りに懸念が生じていること、長期借入金4,677百万円(シンジケートローン契約を含みます。)及び転換社債型新株予約権付社債2,000百万円に付されている財務制限条項に抵触していることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しておりました。また、2021年3月末日以降に弁済期限の到来する借入金については、取引金融機関から元本返済の猶予を受けている状況にあり、依然として事業環境及び財務面において厳しい状況下にあることから、事業環境への対応をするため、収益基盤の強化と財務体質を改善することが最優先の経営課題であると認識しておりました。

 このような経営課題へ対処するため、当社グループでは、新たなパートナーとしてマルハン太平洋クラブインベストメント及び太平洋クラブを迎え、本割当先との間で本資本業務提携契約を締結し、本第三者割当を実行することにより当社の財務基盤を強化するとともに、既存顧客に加えて本割当先のお客様に向けた新たなサービスの拡充等、お客様の体験価値の向上等に取り組むことで、当社の企業価値の向上を図ってまいります。

(ロ) 業務提携の内容

 当社及び本割当先は、本第三者割当の実行後、本業務提携契約に基づく業務提携の内容として、以下の事項及び今後、全当事者間で別途合意する事項について連携してまいります。

・顧客基盤の拡大と新規顧客獲得

・マーケティング戦略の実現によるブランド価値の向上

・人材の相互活用による接客サービス、店舗運営をはじめとする経営ノウハウの共有、顧客満足度の向上

・原材料の共通仕入による仕入コストの削減

・商品の共同開発、PB(プライベート・ブランド)の立上げなど新規事業の開発

・デジタル・トランスフォーメーション(DX)を活用した顧客管理等システムの開発、業務効率の向上

・戦略的PR強化による集客力の向上

・当社の人員強化を目的とした本割当予定先から当社に対する人員派遣

・本割当予定先から当社に対する経営管理全般についての指導、サポート

(ハ)資本提携の内容

 当社は、本第三者割当により、本割当先に本普通株式を、マルハン太平洋クラブインベストメントに本新株予約権を割り当てました。

 

(3)事業提携契約の解消

 当社は、2021年7月16日開催の取締役会において、アドバンテッジアドバイザーズ株式会社(以下「AA社」という。)との間で2019年8月9日付で締結した事業提携契約(以下「本事業提携契約」という。)について、AA社との間で本事業提携契約に係る終了に関する合意書(以下「本終了合意書」という。)の締結を決議いたしました。

1.事業提携契約解消の理由

 新株予約権付社債の繰上償還が、AA社との間で2019年8月9日付で締結した事業提携契約(以下「本事業提携契約」といいます。)の終了事由に該当するため、本事業提携契約に係る終了に関する、AA社との間の本終了合意書の締結を決議いたしました。

2.事業提携契約解消の相手先の概要

(1)

名称

アドバンテッジアドバイザーズ株式会社

(2)

所在地

東京都港区虎ノ門四丁目1番28号 虎ノ門タワーズオフィス

(3)

代表者の役職・氏名

代表取締役 笹沼 泰助

(4)

事業内容

経営コンサルタント業

(5)

資本金

500千円(2021年3月31日現在)

(6)

設立年月日

2018年1月5日

(7)

大株主及び持株比率

Advantage Partners (H.K.) Limited 100%

(8)

上場会社と当該会社

との間の関係

資本関係

該当事項はありません

人的関係

該当事項はありません

取引関係

該当事項はありません

関連当事者への該当状況

該当事項はありません

(9)

当該会社の最近3年間の連結経営成績及び連結財政状態

 

当該会社の要望により公表を控えさせていただきます。

 

 

5 【研究開発活動】

特に記載すべき事項はありません。