当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当中間連結会計期間(2024年4月1日~2024年9月30日)における国内経済は、社会経済活動の正常化による企業収益や雇用環境の改善を背景に緩やかな回復が見られました。また、昨年から続く個人消費の回復やインバウンド需要が下支えとなり、高付加価値商品・サービスに関連する消費は堅調に推移しました。一方、長引く猛暑に加え、南海トラフ臨時情報の発表や週末に相次いだ台風、豪雨等の災害による消費への影響に加え、円安傾向の継続や労働力不足の進行、世界的な政情不安、資源・エネルギー価格の高騰など、依然として先行きが不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループは、各事業において顧客に寄り添った価値提供をさらに深め、新たな機会の創出による集客拡大や単価向上を目指して、徹底した工夫と施策を重ねてまいりました。また、インバウンド需要の積極的な取り込みにも注力し、これを強力に推進してまいりました。一方、長引く猛暑の影響で外出を控える傾向が多く見られ、一部ホテルに影響が出たほか、夏の観光シーズンに発生した様々な災害発生によりパーティの中止や婚礼、宿泊の延期・キャンセル、及び2024年3月末に退店した「アルジェント」(銀座)の影響があったものの、各種施策が奏功し、各事業の売上は堅調に推移いたしました。
尚、当社グループは、2024年3月27日付「当社保有ホテル資産の譲渡に関する売買契約及びホテル運営に関する運営委託契約の締結並びに資本業務提携解消に関するお知らせ」の通り、2024年7月1日付でホテル資産を譲渡し、対象ホテルの運営受託(MC契約)を開始いたしました。譲渡日より対象ホテルの売上が当社に帰属しなくなることから、ホテル事業の売上高が減少しておりますが、従来と同様に各店の売上を集計したセグメント別売上高は次の通り、各事業とも増収となりました。
連結セグメント別売上 (単位 金額:百万円、増減率:%)
連結セグメント別売上(従来と同様に各店の売上を集計) (単位 金額:百万円、増減率:%)
注)上記は、監査法人による期中レビューの対象外です。
利益面においては、増収効果に加え、高騰する原材料やエネルギーコスト等の影響をしっかりとコントロールした結果、営業利益、経常利益は、前年同期比、計画比共に損失減となり、当期利益はホテル資産売却による特別利益計上により前年同期比大幅増となりました。
これらの結果、当中間連結会計期間における当社グループの業績は、売上高5,555百万円(前年同期比13.9%減、計画比2.3%増)、営業損失50百万円(前年同期は営業損失133百万円、計画は営業損失99百万円)、経常損失129百万円(前年同期は経常損失175百万円、計画は経常損失146百万円)、親会社株主に帰属する中間純利益1,676百万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失205百万円、計画は中間純利益1,261百万円)となりました。
なお、2025年3月期の連結業績予想につきましては、今後の不確定要因に鑑み一旦据え置きますが、確定次第速やかに公表いたします。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
(レストラン事業)
当中間連結会計期間におけるレストラン事業の売上高は4,279百万円(前年同期比4.3%増、計画比2.5%増)、営業利益は318百万円(前年同期比19.1%増、計画比45.9%増)となりました。
2024年3月31日に退店したレストラン「アルジェント」(銀座)の影響があったものの、戦略投資として前期にリニューアルオープンした「リストランテASO」及び「カフェ・ミケランジェロ」(代官山)が引き続き好調に推移したことに加え、新たな価値の創出により集客機会となるパーティ開催や、メニュー構成の変更、高単価ワインペアリングの提案など、集客と単価アップに向けた様々な施策の積み重ねにより売上アップにつなげたこと、また、宝飾メーカーやブランド企業の大規模パーティが増加したことなどにより、既存店の売上は計画並びに前年同期を上回る結果となりました。
婚礼営業につきましては、台風や豪雨等の影響により一部店舗にてキャンセルや延期の影響がありましたが、料飲の提案をはじめ、多様化する顧客ニーズを的確に捉えたこだわりの高品質商品の提案を網羅的に展開することで、人数減の影響から減少傾向にある組単価を高く維持することができ、既存店売上は計画並びに前年同期を上回る結果となりました。
利益面においては、増収効果に加え、各種コストコントロールにより、営業利益は前年同期比、計画比共に増益となりました。
(ホテル事業)
当中間連結会計期間におけるホテル事業の売上高は1,029百万円(前年同期比52.8%減、計画比1.7%増)、営業損失は38百万円(前年同期は営業利益85百万円、計画は営業損失42百万円)となりました。なお、前述の通り、2024年7月1日付でホテル資産を譲渡し、対象ホテルの運営受託を開始したことより、譲渡日より対象ホテルの売上が当社に帰属しなくなったため、売上高は前年同期比減収となりましたが、従来と同様に各店の売上を集計した売上高においては、前年同期比4.4%の増収となっております。
長引く猛暑により京都の稼働率が伸び悩んだことや、南海トラフ臨時情報の発表や週末に相次いだ台風、豪雨等の災害によるキャンセルなどの影響があったものの、リピーターや外国人観光客を中心に長期滞在の利用が増えていることや、法人営業強化による富裕層団体利用を取り込んだことで、稼働および単価がアップし、売上は堅調に推移しました。各ホテルにおいては、引き続き地産地消の料理に加え、地域と連携した商品を開発し、魅力ある体験を提案できる価値作りを進めており、その結果として全店でリピート率が伸びる傾向となり、安定した予約の確保に繋がっております。また、インバウンドについては、京都の他、箱根仙石原、熱海、軽井沢御代田における影響が大きく、アジア圏を中心に、ヨーロッパ、アメリカからのお客様も増える傾向にあり、連泊利用やスイートルームの利用が増えることで、稼働率の上昇に加え、前年を上回る単価に繋がっております。また「ミシュランガイド2024」において、ホテルにおける新たな評価指標としてアジア初となる「ミシュランキー」が宿泊施設108軒に付与されましたが、そのうち当社の5つのホテルが1ミシュランキーとして掲載されました。足元では、早速「ミシュランキー」の付与を確認して来訪したインバウンドの事例もあり、今後のインバウンド獲得等への寄与が期待されます。
利益面においては、増収効果により営業利益は計画比損失減となりましたが、前年同期比においては、前期より進めてきた人員増強による人件費増加などの影響により損失増となりました。
(その他)
当中間連結会計期間におけるその他の売上高は349百万円(前年同期比45.8%増)、営業利益は101百万円(前年同期比377.8%増)となりました。なお、連結子会社との内部取引にかかる調整額を除いた実績は、売上高246百万円(前年同期比45.0%増)、営業利益99百万円(前年同期比286.4%増)となっております。なお、2024年7月1日付で開始したホテルの運営受託報酬を当中間連結会計期間よりその他売上として計上しております。
ホテルの運営受託報酬による増収に加え、引き続き高価格帯商品の販売が好調なオンライン販売や、「カフェ・ミケランジェロ」のライセンス1号店「アルベルゴ・カフェ・ミケランジェロ」(難波)の運営受託等が堅調に推移いたしました。
当中間連結会計期間末の総資産は前連結会計年度末に比べ9,409百万円減少し、12,462百万円となりました。これは主に、有形固定資産が10,335百万円減少したことによるものであります。
負債合計は前連結会計年度末に比べ11,108百万円減少し、6,416百万円となりました。これは主に、長期借入金が12,181百万円減少したことによるものであります。
純資産は前連結会計年度末に比べ1,699百万円増加し、6,046百万円となりました。これは主に、利益剰余金が1,676百万円増加したことによるものであります。
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,021百万円増加し、6,652百万円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、支出した資金は572百万円(前年同期は384百万円の収入)となりました。これは主に、仕入債務の減少が330百万円(同159百万円の増加)、未払金の減少が203百万円(同199百万円の増加)となったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、獲得した資金は12,259百万円(前年同期は324百万円の支出)となりました。これは主に、有形及び無形固定資産の売却による収入が12,126百万円(同実績なし)となったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、支出した資金は10,668百万円(前年同期は19百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が14,481百万円(同実績なし)となったことによるものであります。
当中間連結会計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。