第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

 当事業年度におけるわが国経済は、円安や堅調な株価を背景に企業収益や雇用情勢の改善傾向が続き、景気は緩やかな回復基調で推移しました。しかしながら、消費者の節約志向は根強く個人消費に停滞感が見られる中、年明けには中国経済の減速懸念の影響などから、急激な株価下落、円高に見舞われるなど、先行き不透明な状況で推移しました。
 当社が属する専門店業界は、少子高齢化で国内市場の拡大が見込めない中、商業施設や専門店の間で顧客の争奪が一層激しさを増し、優勝劣敗がより鮮明となってきました。また、円安による商品調達コスト上昇の影響に加え、人員不足も深刻化してきていることから、採用コストについても負担増となるなど、厳しい経営環境で推移しました。
 このような環境の中、当社におきましては、4つの変革「MD(マーチャンダイジング)変革」「サービス変革」「店舗基盤変革」「コスト変革」を柱とした事業構造改革に取り組むことで、基幹事業の収益力を回復させるとともに、個店毎のマーケット環境と収益性を精査し不採算店舗の退店を進めることで、赤字額の削減ならびに営業費の低減につなげてまいりました。その結果、アパレル事業においてはシーズンMDの精度向上による在庫低減、商品鮮度改善が進んだことで徐々に売上が回復基調となる一方で、雑貨事業においては昨年好調であったキャラクターグッズが低調に終わったほか、暖冬によりシーズン商品においても販売が伸び悩んだことなどが影響し、全社の既存店売上高前年比は95.5%に終わりました。
 店舗の出退店におきましては、「木糸土・ハレノヒ」の2店舗を含め、新規に5店舗を出店する一方で、不採算店舗の退店を131店舗まで積み増しした結果、当事業年度末現在の店舗数は574店舗となりました。また、FC(フランチャイズ)事業におきましては、店舗数の増減はなく、期末店舗数は13店舗となりました。
 以上の結果、売上高273億2百万円(前年同期比14.3%減)、営業利益1億36百万円(前期は営業損失7億25百万円)、経常利益1億88百万円(前期は経常損失6億62百万円)と、営業利益ならびに経常利益におきましては、3期ぶりに黒字となりました。当期純損益につきましては、営業活動から生じる損益が継続して赤字となっている店舗の減損損失として2億97百万円を特別損失に計上したことなどにより、当期純損失3億13百万円(前期は当期純損失21億86百万円)となりました。

 

  セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。 

○ 店舗小売事業
 店舗小売事業の売上高は262億90百万円(前年同期比14.6%減)となりました。

 アパレルについては、猛暑の影響もあり水着をはじめとする夏のシーズン主力商品が堅調に推移したほか、冬シーズンにおいても、アウターは苦戦するも、ニットの販売が好調に推移しました。
 雑貨においては、昨年に引き続きバッグ業態は安定した推移となりましたが、バラエティ雑貨においては、秋以降シーズン商品や生活雑貨の販売が伸び悩んだほか、昨年のようなキャラクターグッズのヒット商品も少なかったことから、全体的に低調な推移となりました。

○ FC(フランチャイズ)事業

 FC事業の売上高は8億91百万円(前年同期比6.9%減)となりました。夏から秋にかけては堅調な推移となりましたが、冬シーズンに入って以降、アウターを中心に販売が伸び悩み、既存店売上高前年比が減収となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下 資金)は5億92百万円となり、前事業年度末の資金2億56百万円から、3億36百万円増加しました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、9億16百万円の増加(前年同期は39百万円の増加)となりました。これは主に、棚卸資産の減少7億89百万円があること等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、6億20百万円の増加(前年同期は2億3百万円の増加)となりました。これは、退店による差入保証金の回収による収入によるもの等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、12億円の減少(前年同期は2億96百万円の減少)となりました。これは、借入金の返済等によるものであります。

 

 

 

2【仕入及び販売の状況】

(1) 仕入実績

セグメントの名称

当事業年度

(自 平成27年2月21日

至 平成28年2月20日)

前年同期比

金額(千円)

(%)

店舗小売事業

11,541,890

△18.3

その他事業

51,769

△18.4

合計

11,593,659

△18.3

 

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 販売実績

① 区分別販売実績

セグメントの名称

当事業年度

(自 平成27年2月21日

至 平成28年2月20日)

前年同期比

金額(千円)

(%)

店舗小売事業

26,290,811

△14.6

FC事業

891,127

△6.9

その他事業

120,134

△11.0

合計

27,302,073

△14.3

 

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

② 地域別販売実績

当事業年度のセグメント別の販売実績を地域別に示すと、次のとおりであります。

        店舗小売事業

地域

売上高
(千円)

期末店舗数
(店)

店舗異動状況

新規出店
(店)

退店(店)

北海道

1,469,253

34

0

11

東北

2,541,612

46

1

14

関東

7,999,331

151

0

39

信越

964,292

24

0

4

北陸

827,005

20

0

1

東海

4,814,122

123

1

20

近畿

2,005,239

46

0

15

中国

1,267,639

33

0

5

四国

527,688

12

0

3

九州

3,413,615

70

0

16

沖縄

461,010

15

3

3

合計

26,290,811

574

5

131

 

                       (注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

                       2 単位当たり売上高は以下のとおりであります。

項目

当事業年度

(自 平成27年2月21日

至 平成28年2月20日)

売上高(千円)

 

26,290,811

1㎡当たり売上高

売場面積(平均)(㎡)

113,368

1㎡当たり売上高(千円)

232

1人当たり売上高

従業員数(平均)(人)

2,000

1人当たり売上高(千円)

13,145

 

                      (注)1 売場面積(平均)は、営業店舗の期中平均であります。

 2 従業員数(平均)は、店舗における正社員・嘱託社員及びパートタイマー(8時間換算)を含めた期中平均人員であります。

 

        FC事業  

地域

売上高
(千円)

期末店舗数
(店)

店舗異動状況

新規出店
(店)

退店(店)

関東

412,221

6

東海

174,376

2

近畿

64,671

1

四国

46,380

1

九州

193,477

3

合計

891,127

13

 

(注)  上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

(1) 基幹事業の収益性向上

基幹事業における収益性の向上は、当社が継続して黒字を計上し、経営基盤の安定化を実現する上で、最も重要な課題と考えております。
 「MD(マーチャンダイジング)変革」と「サービス変革」を更に追求することで、「商品供給の最適化」と「販売体制の最適化」に取り組んでまいります。アパレル事業においては個店毎に最も適した品揃えの実現とコア商品の供給を強化、雑貨事業においては商品鮮度改善に向けた在庫低減、適正コントロールに取り組んでまいります。
 また、店舗の販売体制においては、人員不足の状態を早期に解消し、販売サービスレベル向上に繋がる教育機会の充実をはかり、顧客満足を高めることで、既存店の売上高向上に繋げてまいります。

 

(2)スクラップ&ビルドの推進による店舗基盤の安定化

当社は、赤字体質から脱却するために、当期においても不採算店舗の退店を加速してまいりました。
 今後も、当社が出店しているショッピングセンターを取り巻く環境は厳しさを増し、集客力の優劣が鮮明となることから、収益性が著しく低下する既存店の発生は避けることができません。このような環境からも、個店毎の収益性の変化を常に注視したうえで不採算となった店舗は引き続き退店を進めると同時に、将来の成長に向けた新規の出店においても慎重に吟味したうえで行なう必要があると考えております。

 

(3)成長拡大基盤の育成

今後、当社が経営体質の改善を果たした後に、安定成長を目指すうえにおいては、新規の出店拡大を担うブランドの育成が不可欠であると考えます。現状、ディベロッパーからの出店依頼が多いライフスタイル提案型の「木糸土」「ハレノヒ」「イルーシー300」におきましては、MD(マーチャンダイジング)に磨きをかけるとともに、アパレルブランドにおいても、当社の強みが発揮できる新規のブランド開発にも挑戦していく必要があると考えます。

 

(4)ローコスト経営の徹底

当社は営業費の低減を目的に、ローコスト推進プロジェクトによる取り組みを強化してまいりました。今後も引き続き不透明な経済環境が続くことが予測されることからも、ローコスト経営については当社の変わらぬ経営方針として継続的に取り組んでまいります。

 

4【事業等のリスク】

以下において、当社の事業展開上のリスク要因となる可能性がある主な事項を記載しております。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

なお、本稿においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当事業年度末現在(平成28年2月20日)において判断したものであります。

 

(1)出店及び退店に関するリスク

当社は当事業年度末において、574店舗の展開を行っておりますが、そのほとんどはショッピングセンター内に賃借によるテナント出店を行っており、大規模小売店舗の開設・営業を規制する法令の影響を間接的に受けております。また、ショッピングセンターを新設するディベロッパーの開発計画の変更及び既存のショッピングセンターの集客力の動向は当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 
 また、当社は賃貸人に対し、保証金を差し入れております。当事業年度末における差入保証金残高は、58億60百万円であり、倒産等賃貸人に生じた事由により回収不能になる可能性があり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(2)ユニーグループ内出店に関するリスク

当社は、ユニーグループの一員であり、ユニーグループであるユニー株式会社から店舗を賃貸借契約し出店いたしております。当事業年度末現在の店舗小売事業の店舗数等及び当事業年度の売上構成比は下記の表のとおりです。

 

期末店舗数

店舗構成比(%)

売上構成比(%)

イオングループ

147

25.6

27.5

ユニーグループ

120

20.9

15.2

セブン&アイグループ

35

6.1

5.3

そ の 他

272

47.4

52.0

合   計

574

100.0

100.0

 

ユニーグループへの出店は、イオングループへの出店に次いで多く、将来においては、ユニーグループの業界における地位や集客力が変動した場合は、当社の財政状態及び経営成績も影響を受ける可能性があります。

 

(3)ファッションサイクル等の流行の変化に関するリスク

当社は、ファッションの流行に左右されやすい商品を多く取り扱っており、季節商品の処分による損失が発生するため、業績変動の要因となります。当社ではクイックレスポンス(早期追加生産)の体制を整えると共に、商品情報企画会社とも契約し、売れ筋商品の早期掌握に努め、また、アイテム管理を徹底しタイムリーな追加投入と不振商品の処分を進め、市場の変化に迅速に対応するよう努めておりますが、急激なファッションサイクルの変化が生じた場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)固定資産の減損会計に関するリスク

当社は「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。当事業年度における減損損失計上額は、2億97百万円であります。これは、営業活動から生じる損益が継続して赤字となっている店舗で固定資産簿価の回収ができないと判断した店舗を対象としております。

当社はスクラップ&ビルド政策を推し進めておりますが、ショッピングセンターの環境変化等により減損会計の対象店舗が増加した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
 

(5)海外におけるリスク

当社が販売する商品は、中国を中心とした諸外国からの輸入品が大半を占めております。海外からの仕入条件は発注の都度決定しておりますが、為替相場の大幅な変動により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、中国以外のアセアン地域への取り組み強化などを進めておりますが、仕入先のある主要国における地域情勢等によっては当社の商品供給に影響を及ぼし、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(6)気象状況及び災害によるリスク

当社は「多核化ブランド戦略」の一環として、天候に左右されにくい雑貨事業の育成、拡大にも注力しておりますが、当社が扱う衣料品は、天候不順に加え台風等の予測できない気象状況の変化によって売上が変動しやすく、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社は全国各地に出店している関係上、店舗が集中しております地域で震災などの自然災害が発生したときは、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)継続企業の前提に関する重要事象等

当社は前事業年度まで2期連続して営業損失及び当期純損失を計上し、当事業年度においても当期純損失を計上していることから、将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しております。しかしながら、当該事象を解消するため、当期におきましては、親会社でありますユニーグループ・ホールディングス株式会社の支援のもと、「MD(マーチャンダイジング)変革」と「サービス変革」に取り組むことで基幹事業の収益回復を進めるとともに、不採算店舗退店による赤字額の削減をはじめ、様々なコスト削減への取り組みを進めた結果、3期ぶりに営業利益の黒字化を果たしました。今後も引き続き、上記の対策を続けることにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

  

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

特記事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績の分析

当事業年度におきましては、売上高は273億2百万円(前年同期比14.3%減)、営業利益1億36百万円(前期は営業損失7億25百万円)、経常利益1億88百万円(前期は経常損失6億62百万円)となりました。売上高は不採算店舗を131店舗退店したことで既存店売上高が95.5%となり減収しましたが、在庫低減効果等による売上総利益率の改善、営業費の削減効果により、営業利益ならびに経常利益は3期ぶりに黒字となりました。当期純損益につきましては、営業活動から生じる損益が継続して赤字となっている店舗の減損損失として2億97百万円を特別損失に計上したことなどにより、当期純損失は3億13百万円(前年同期は当期純損失21億86百万円)となりました。

 

(2)財政状態の分析

当事業年度の総資産は104億21百万円となり、前事業年度末に比べて22億84百万円減少しました。これは主に、経営政策上の在庫低減や退店等による商品の減少、減損や償却による有形固定資産の減少、回収による差入保証金の減少によるものであります。

負債については、前事業年度末に比べて17億78百万円減少して86億68百万円となりました。これは主に、借入金の返済によるものであります。

純資産については、17億52百万円となり、前事業年度末に比べて5億5百万円減少しました。これは主に、当期純損失の計上並びに退職給付に関する会計基準等の適用により、繰越利益剰余金が減少したためであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの概要につきましては、「第2事業の状況 1業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

(4)事業等のリスクに記載した重要事象等についての分析・検討内容及び当該重要事象等を解消し、又は改善するための対応策

当社は前事業年度まで2期連続して営業損失及び当期純損失を計上し、当事業年度においても当期純損失を計上していることから、将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況が存在しております。当社は、当該事象を解消するため、親会社でありますユニーグループ・ホールディングス株式会社の支援のもと、以下のような対応を実施します。

当社が属する専門店業界は、少子高齢化の進行に伴いヤングマーケットが縮小し、大人化へのシフトが顕在化しております。また、消費税増税後における消費マインドの低下も鮮明となり、節約志向が根強く残る厳しい環境となっております。そのような中、当社アパレル部門においては、独自性の発揮とコア商品の販売強化、雑貨部門においては、ライフスタイル提案力とオリジナル性の強化を目的に、「MD(マーチャンダイジング)変革」に取り組むと同時に、「サービス変革」として、 店舗における接客販売サービスレベルの向上に努めます。

また、メンバーズカード会員ならびにパレモバ(ネット)会員拡大による顧客拡大にも注力するとともに、店頭の在庫鮮度を高め、収益性を改善するための在庫低減、商品効率改善をはかってまいります。さらに、前事業年度に引き続き不採算店舗の閉店を進めることで赤字額を削減し、ローコスト推進プロジェクトによる販売管理費の低減等を更に進める事で、全体の営業費削減につなげてまいります。

上記の施策を徹底することにより、将来にわたって事業活動を継続する前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況を解消してまいります。