第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

 当事業年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・家計所得に緩やかな回復基調が見られる一方で、引き続き消費者に根強く残る節約志向に加え、インバウンド消費の減速等もあり、個人消費の改善ペースについては緩慢なものとなりました。また、英国のEU離脱問題や米国の新政権の誕生などにより、為替や株価が乱高下するなど、景気の先行きは不透明な状況で推移しました。当社が属する専門店業界は、マーケット環境については大きな変化が見られない中、引き続き商業施設や専門店の間で優劣が鮮明となるほか、業界全体における人手不足が深刻化するなど、厳しい環境で推移しました。このような環境の中、当社におきましては事業構造改革の柱である「MD(マーチャンダイジング)変革」と「サービス変革」における諸施策を通じて、基幹事業の収益性の向上並びに、商品効率の改善について重点的に取り組んでまいりました。また、前期に引き続き不採算店舗の閉店を推し進めることで、当期純利益の黒字化を確実なものとし、アパレル事業において新しいショップブランドでの出店を強化することで、今後の成長に向けた基盤作りにも注力してまいりました。その結果、アパレル事業においては商品供給の最適化と在庫コントロールの適正化が進行したことにより店頭の商品鮮度が改善し、すべてのシーズンにおいてプロパー販売が堅調に推移する結果となりました。一方、雑貨事業においては業界全体が弱含みとなる中で販売は低調に推移しましたが、在庫水準の低減・適正化に努めた結果、商品鮮度の維持・改善を確保することができました。この結果、全社の既存店売上高前年比は103.9%となりました。
 店舗の出退店におきましては、新規で立ち上げましたアパレルのショップブランド「Lilou de chouchou(リルデシュシュ)」2店舗、「Daisy Merry(デイジーメリー)」2店舗を含め、新規に9店舗を出店する一方で、不採算店舗を中心に88店舗を閉鎖した結果、当事業年度末現在の店舗数は495店舗となりました。また、FC(フランチャイズ)事業におきましては、店舗数の増減は無く、期末店舗数は13店舗となりました。以上の結果、当事業年度の売上高は246億93百万円(前年同期比9.6%減)、営業利益6億27百万円(前年同期比360.5%増)、経常利益6億45百万円(前年同期比242.6%増)となり、当期純利益は3億24百万円(前期は当期純損失3億13百万円)となり、当期純利益は4期ぶりの黒字となりました。

 

  セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。 

○ 店舗小売事業
 店舗小売事業の売上高は238億25百万円(前年同期比9.4%減)となりました。アパレルにおいては、水着・浴衣を中心とした夏のシーズン主力商品が特に好調であったほか、すべてのシーズンにおいてプロパー販売が堅調な推移となりました。雑貨においては、前期に引き続きバッグ業態が安定した販売推移となったほか、秋以降は300円均一のイルーシー300も好調な販売を維持する一方で、バラエティ雑貨においてはファンシー雑貨、文具などが苦戦し、ライフスタイル提案型雑貨も伸び悩んだ結果、雑貨事業全体としては低調な販売推移となりました。

 

○ FC(フランチャイズ)事業

 FC事業の売上高は7億48百万円(前年同期比16.1%減)となりました。ブランド全体が年間通して苦戦する中で当社の店舗も既存店売上高前年比が減収となったほか、主力店舗であるイオンモール熊本店において、熊本地震発生から約3ヶ月間休業を余儀なくされたことも影響しました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は27億68百万円となり、前事業年度末の資金5億92百万円から、21億76百万円増加しました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、13億35百万円の増加(前年同期は9億16百万円の増加)となりました。これは主に、税引前当期純利益5億28百万円とたな卸資産の減少5億79百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、5億41百万円の増加(前年同期は6億20百万円の増加)となりました。これは、退店による差入保証金の回収によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、2億99百万円の増加(前年同期は12億円の減少)となりました。これは、借入金の増加によるものであります。

 

 

 

2【仕入及び販売の状況】

(1) 仕入実績

セグメントの名称

当事業年度

(自 平成28年2月21日

至 平成29年2月20日)

前年同期比

金額(千円)

(%)

店舗小売事業

10,354,529

△10.3

その他事業

48,975

△5.4

合計

10,403,504

△9.8

 

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 販売実績

① 区分別販売実績

セグメントの名称

当事業年度

(自 平成28年2月21日

至 平成29年2月20日)

前年同期比

金額(千円)

(%)

店舗小売事業

23,825,210

△9.4

FC事業

748,064

△16.1

その他事業

120,161

0.0

合計

24,693,436

△9.6

 

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

② 地域別販売実績

当事業年度のセグメント別の販売実績を地域別に示すと、次のとおりであります。

        店舗小売事業

地域

売上高
(千円)

期末店舗数
(店)

店舗異動状況

新規出店
(店)

退店(店)

北海道

1,286,594

29

1

6

東北

2,218,475

42

0

4

関東

7,251,214

131

2

22

信越

929,056

23

0

1

北陸

781,107

19

0

1

東海

4,431,034

105

2

20

近畿

1,822,414

37

3

12

中国

1,072,443

25

0

8

四国

443,655

9

0

3

九州

2,971,599

63

1

8

沖縄

617,615

12

0

3

合計

23,825,210

495

9

88

 

                       (注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

                       2 単位当たり売上高は以下のとおりであります。

項目

当事業年度

(自 平成28年2月21日

至 平成29年2月20日)

売上高(千円)

 

23,825,210

1㎡当たり売上高

売場面積(平均)(㎡)

95,683

1㎡当たり売上高(千円)

249

1人当たり売上高

従業員数(平均)(人)

1,919

1人当たり売上高(千円)

12,415

 

                      (注)1 売場面積(平均)は、営業店舗の期中平均であります。

 2 従業員数(平均)は、店舗における正社員・嘱託社員及びパートタイマー(8時間換算)を含めた期中平均人員であります。

 

        FC事業  

地域

売上高
(千円)

期末店舗数
(店)

店舗異動状況

新規出店
(店)

退店(店)

関東

346,860

6

東海

148,329

2

近畿

52,164

1

四国

39,799

1

九州

160,911

3

合計

748,064

13

 

(注)  上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【対処すべき課題】

(1) 基幹事業の収益性向上

当社が永続的安定成長を成し遂げるためには、アパレル事業並びに雑貨事業における基幹事業の収益性向上と安定化が最も重要な課題と考えております。事業構造改革により、この2年間で在庫低減が進み、商品鮮度の大幅改善が進みましたが、今後においても「MD(マーチャンダイジング)変革」と「サービス変革」をテーマに、「商品供給の最適化」と「販売体制の最適化」を更に追求することで、基幹事業の収益性を更に向上させてまいります。また、メンバーズカード会員並びにパレモバ(ネット)会員の獲得を進めることで顧客安定化を推進し、基幹事業の客数増、収益の安定化に繋げてまいります。

 

(2)スクラップ&ビルドの推進による店舗基盤の安定化

当社は赤字体質から脱却するために、前期に引き続き不採算店舗の退店を推し進めてまいりましたが、今後においても個店毎の収益性の低下や契約満了による退店の発生は避けることができないものと考えております。こうした環境下で当社が安定した売上と利益を確保し続ける為にも、アパレル事業においては、当期に立ち上げました新規ブランドによる出店を加速するとともに、既存店の活性化についても積極的に推し進めていく必要があると考えます。また、雑貨事業におきましても、「illusie(イルーシー)300」を軸に出店機会を増やし、その他のブランドにおいても、MD(マーチャンダイジング)に磨きをかけ、既存店の活性化に繋げていかなければならないと考えています。

 

(3)人財の確保と育成の強化

当社が属する専門店業界はじめ、小売業からサービス業に至るまで、人手不足が深刻化しており、当社においても、特に店舗運営面での人財確保が大きな課題であると考えております。そのためにも、今後も引き続きローコスト経営については当社の変わらぬ経営方針として取り組んでまいりますが、店舗における人財確保と将来の経営を担う人財育成に向けた適切な投資ができるよう心がけてまいります。

 

(4)経営環境の変化への対応

当社は、経営環境の変化に適応するため、迅速な改革を可能とし、経営資源の最適な配分を行い効率的な経営管理を行うべく、当社の事業を当社100%出資の株式会社パレモ分割準備会社に吸収分割により承継させる方法で、持株会社制に移行することを平成29年3月31日の取締役会で決議いたしました。平成29年5月18日に開催の第32回定時株主総会での承認決議を経て、本件の効力発生日は、平成29年8月21日を予定しており、同日付で、当社は「パレモ・ホールディングス株式会社」に、株式会社パレモ分割準備会社は「株式会社パレモ」に、それぞれ商号を変更いたします。
 このたびの持株会社制への移行により、戦略と事業の機能を分離し、当社が当社グループの戦略の立案、経営管理及びリスク管理を担い、事業子会社が事業推進に特化することで、当社グループの経営効率の向上に努めてまいります。

 

4【事業等のリスク】

以下において、当社の事業展開上のリスク要因となる可能性がある主な事項を記載しております。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

なお、本稿においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当事業年度末現在(平成29年2月20日)において判断したものであります。

 

(1)出店及び退店に関するリスク

当社は当事業年度末において、495店舗の展開を行っておりますが、そのほとんどはショッピングセンター内に賃借によるテナント出店を行っており、大規模小売店舗の開設・営業を規制する法令の影響を間接的に受けております。また、ショッピングセンターを新設するディベロッパーの開発計画の変更及び既存のショッピングセンターの集客力の動向は当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 
 また、当社は賃貸人に対し、保証金を差し入れております。当事業年度末における差入保証金残高は、49億22百万円であり、倒産等賃貸人に生じた事由により回収不能になる可能性があり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(2)ファッションサイクル等の流行の変化に関するリスク

当社は、ファッションの流行に左右されやすい商品を多く取り扱っており、季節商品の処分による損失が発生するため、業績変動の要因となります。当社ではクイックレスポンス(早期追加生産)の体制を整えると共に、商品情報企画会社とも契約し、売れ筋商品の早期掌握に努め、また、アイテム管理を徹底しタイムリーな追加投入と不振商品の処分を進め、市場の変化に迅速に対応するよう努めておりますが、急激なファッションサイクルの変化が生じた場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)固定資産の減損会計に関するリスク

当社は「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。当事業年度における減損損失計上額は、1億13百万円であります。これは、営業活動から生じる損益が継続して赤字となっている店舗で固定資産簿価の回収ができないと判断した店舗を対象としております。

当社はスクラップ&ビルド政策を推し進めておりますが、ショッピングセンターの環境変化等により減損会計の対象店舗が増加した場合、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
 

(4)海外におけるリスク

当社が販売する商品は、中国を中心とした諸外国からの輸入品が大半を占めております。海外からの仕入条件は発注の都度決定しておりますが、為替相場の大幅な変動により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、中国以外のアセアン地域への取り組み強化などを進めておりますが、仕入先のある主要国における地域情勢等によっては当社の商品供給に影響を及ぼし、当社の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。

 

(5)気象状況及び災害によるリスク

当社は「多核化ブランド戦略」の一環として、天候に左右されにくい雑貨事業の育成、拡大にも注力しておりますが、当社が扱う衣料品は、天候不順に加え台風等の予測できない気象状況の変化によって売上が変動しやすく、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社は全国各地に出店している関係上、店舗が集中しております地域で震災などの自然災害が発生したときは、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

  

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

特記事項はありません。

 

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績の分析

当事業年度におきましては、売上高は246億93百万円(前年同期比9.6%減)、営業利益6億27百万円(前年同期比360.5%増)、経常利益6億45百万円(前年同期比242.6%増)となりました。これは、既存店売上高が103.9%となり売上高が増加したことによるものであります。当期純損益につきましては、当期純利益3億24百万円(前期は当期純損失3億13百万円)となり、当期純利益は4期ぶりの黒字となりました。

 

(2)財政状態の分析

当事業年度の総資産は109億84百万円となり、前事業年度末に比べて5億62百万円増加しました。これは主に、退店並びに在庫コントロールによる商品の減少、また、保証金の回収による差入保証金が減少したものの、現金及び預金が増加したことによるものであります。

負債については、前事業年度末に比べて2億38百万円増加して89億7百万円となりました。これは主に、借入金の増加によるものであります。

純資産については、20億76百万円となり、前事業年度末に比べて3億24百万円増加しました。これは、当期純利益の計上により、繰越利益剰余金が増加したためであります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの概要につきましては、「第2事業の状況 1業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。