第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前期との対比の記載はしておりません。

(1) 業績

  当連結会計年度におけるわが国経済は、海外における不安定な政治情勢や地政学リスクの影響などが懸念される一方で、国内においては企業収益の改善や、雇用・所得環境の改善に加え、個人消費の持ち直しも見られたことなどにより、景気は緩やかな回復基調が継続しました。
 当社グループが属する専門店業界におきましては、少子高齢化、人口減少社会の進行により、市場規模の拡大に期待が持てないだけでなく、慢性的な人手不足による人件費の高騰などにより店舗運営維持コストが上昇するなど、厳しい環境で推移しました。
 このような環境の中、当社グループは平成29年8月21日付けで持株会社体制へ移行し、事業会社となった株式会社パレモ(株式会社パレモ分割準備会社から商号変更)において、引き続き店舗小売事業での基幹事業における利益体質の定着化と、次期以降の増収基盤を構築すべく、常にお客様に対してトレンドを取り入れた旬な商品と、シーズンやイベント毎に必要となる実需商品の提供に心がけるとともに、アパレル事業の新規ブランドと雑貨事業の「イルーシー300」(300円均一雑貨ショップ)を中心に新規出店による収益拡大にも注力してまいりました。
 その結果、アパレル事業においては適正在庫コントロールが定着したことで、概ね堅調な推移となりましたが、夏の長雨や冷夏といった環境に加え、年明け以降の記録的寒波の影響により苦戦する局面も見られました。一方で雑貨事業においてはバラエティ雑貨での商品鮮度改善が進んだほか、300円均一雑貨業態の「イルーシー300」が好調に推移したこともあり、雑貨事業全体としては堅調な推移となりました。この結果、全社の既存店売上高前年比は100.0%と前年の水準を維持することができました。
 店舗の出退店におきましては、アパレル事業の主力ブランドである「ルディックパーク」12店舗、雑貨事業の「イルーシー300」7店舗を中心に、新規に27店舗を出店する一方で、定期賃貸借契約の満了と不採算店舗を中心に53店舗を閉鎖した結果、当連結会計年度末現在の店舗数は469店舗となりました。また、FC(フランチャイズ)事業におきましては、イオンモール鶴見緑地店と徳島ゆめタウン店の営業を終了したことにより、期末店舗数は11店舗となりました。以上の結果、当連結会計年度におきましては、売上高232億62百万円、営業利益7億41百万円、経常利益7億68百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益に退職給付制度改定益1億59百万円の計上並びに、税効果会計に伴う法人税等調整額が△1億65百万円計上されたこと等により9億49百万円となりました。

 

  セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。 

○ 店舗小売事業
 店舗小売事業の売上高は224億81百万円となりました。アパレルにおいては、夏の天候不順の影響から、水着・浴衣を中心とした夏のシーズン主力商品が苦戦を強いられたほか、年明け以降の記録的な寒波や大雪の影響により春物商品の立ち上がりが遅れるなどの影響を除くと、既存店ベースで、ほぼ前年並みの推移となりました。雑貨においては、バッグ業態が市場全体の不振の影響もあり苦戦傾向となりましたが、前期から引き続き300円均一の「イルーシー300」が好調に推移するほか、バラエティ雑貨においてはヒット玩具の出現での収益押し上げ効果もあり、雑貨事業全体においては年間通して堅調な推移となりました。

 

○ FC(フランチャイズ)事業
 FC事業の売上高は6億43百万円となりました。ブランド全体の苦戦傾向が前年から継続したほか、イオンモール鶴見緑地店の営業権を他社に譲渡し、徳島ゆめタウン店の営業が契約満了により終了したことも減収の要因となりました。

 

○ その他
 「その他」の区分は報告セグメントに含まれていない事業セグメントであり、インターネットでの商品販売等であります。展開するサイトの選択と集中を進め、自社ECサイトである「パレモバ」について特に強化した結果、レディスアパレルの大きいサイズの商品販売が好調に推移し、インターネットでの商品販売は1億37百万円と堅調な推移となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」といいます。)は22億22百万円となりました。それらの要因は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、2億21百万円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が8億77百万円となり、非資金取引の減価償却費1億41百万円の収入増と退職給付制度改定による退職給付引当金2億50百万円の取崩しによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、1億32百万円の支出となりました。これは主に、差入保証金の回収による収入が5億29百万円ありましたが、新設、既存店舗の改装など有形固定資産の取得による支出が4億円、差入保証金の差入による支出が1億61百万円あったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、6億35百万円の支出となりました。これは主に、借入金の返済によるものであります。

 

 

2【仕入及び販売の状況】

当連結会計年度より連結財務諸表を作成しておりますので、前年同期との比較分析は行っておりません。

(1) 仕入実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年2月21日

至 平成30年2月20日)

前年同期比

金額(千円)

(%)

店舗小売事業

10,266,244

その他事業

56,441

合計

10,322,685

 

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 販売実績

① 区分別販売実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成29年2月21日

至 平成30年2月20日)

前年同期比

金額(千円)

(%)

店舗小売事業

22,481,089

FC事業

643,618

その他事業

137,611

合計

23,262,319

 

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

② 地域別販売実績

当連結会計年度のセグメント別の販売実績を地域別に示すと、次のとおりであります。

        店舗小売事業

地域

売上高
(千円)

期末店舗数
(店)

店舗異動状況

新規出店
(店)

退店(店)

北海道

1,251,713

28

1

2

東北

2,093,952

43

2

1

関東

7,044,720

124

12

19

信越

915,453

22

1

北陸

767,279

20

2

1

東海

4,037,588

95

4

14

近畿

1,576,217

34

1

4

中国

915,750

25

2

2

四国

370,246

8

1

九州

2,902,212

58

2

7

沖縄

605,955

12

1

1

合計

22,481,089

469

27

53

 

                       (注) 1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

                       2 単位当たり売上高は以下のとおりであります。

項目

当連結会計年度

(自 平成29年2月21日

至 平成30年2月20日)

売上高(千円)

 

22,481,089

1㎡当たり売上高

売場面積(平均)(㎡)

86,560

1㎡当たり売上高(千円)

259

1人当たり売上高

従業員数(平均)(人)

1,811

1人当たり売上高(千円)

12,414

 

                      (注)1 売場面積(平均)は、営業店舗の期中平均であります。

 2 従業員数(平均)は、店舗における正社員・嘱託社員及びパートタイマー(8時間換算)を含めた期中平均人員であります。

 

        FC事業  

地域

売上高
(千円)

期末店舗数
(店)

店舗異動状況

新規出店
(店)

退店(店)

関東

296,959

6

東海

129,472

2

近畿

23,639

1

四国

31,882

1

九州

161,665

3

合計

643,618

11

2

 

(注)  上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 基幹事業の競争力強化による収益安定化

今後、少子高齢化、人口減少が加速し、国内市場全体が縮小していく環境下においては、当社グループの基幹事業である、アパレル事業ならびに雑貨事業のすべてのブランドで同業他社との競争力を高め、顧客からの支持を獲得し続けていくことが、収益を安定させる上で最も重要な課題と考えております。3年間におよぶ事業構造改革により、アパレル、雑貨の両事業で在庫低減が進み、商品鮮度は大幅に改善することができましたが、今後更に業績を維持向上させていくためにも、MD(マーチャンダイジング)の精度を高め、商品供給と販売サービスの両面での質を向上させることで、基幹事業の収益性を更に向上、安定化させてまいります。

 

(2) 新規出店の拡大と成長事業への投資による増収基盤の構築

当社グループが永続的安定成長を遂げていくためには、基幹事業において、主力ブランドおよび好調ブランドを中心に新規出店の拡大を進めると同時に、更なる成長が期待できるEC(ネット通販)事業などへの投資を拡大することで増収基盤を構築していく必要があると考えます。アパレル事業においては、前期より拡大を進めている新規ブランド「ルディックパーク」を軸に、今後更に出店と改装を加速させ、雑貨事業におきましてはこの一年で顧客からの支持が高まった「イルーシー300」を軸に出店機会を増やしてまいります。また、EC事業においては、同業他社のEC化率に比べ、まだまだ成長の余地があると考え、成長拡大に向けた投資を積極的に進めてまいります。

 

(3) 経営環境の変化への対応と人財育成

持株会社体制へと移行した当社グループが、今後更なる成長を目指していく中においては、当社が当社グループ全体の戦略立案と、経営管理およびリスク管理を適切に行なうことに注力するとともに、事業子会社においては、マーケット環境の変化に迅速に対応するだけでなく、新たな事業にも挑戦できる体制を構築していくことが重要と考えております。そのためにも、グループ内の重要な資源である人財につきまして、より多くの従業員が活躍できる場を広げていくほか、若手幹部の積極的登用による次世代のリーダーを育成し、グループ全体の成長を実感できる風土を醸成してまいります。

 

4【事業等のリスク】

以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性がある主な事項を記載しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

なお、本稿においては将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在(平成30年2月20日)において判断したものであります。

 

(1)出店及び退店に関するリスク

当社グループは当連結会計年度末において、469店舗の展開を行っておりますが、そのほとんどはショッピングセンター内に賃借によるテナント出店を行っております。そのため、ショッピングセンターにおける集客力の変化により影響を受けるほか、大規模小売店舗の開設・営業を規制する法令の影響を間接的に受けております。

また、当社グループにおける新規出店はショッピングセンターの新規開設や、既存のショッピングセンターのテナント入れ替え状況に影響を受けるほか、出店契約形態において定期賃貸借契約が増加していることに伴い、契約期間満了時に当社の意思に反して契約更新できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 店舗賃借の契約に関するリスク

当社グループは店舗の大半で賃貸人に対し保証金を差し入れております。当連結会計年度末における差入保証金残高は、44億93百万円であり、破産・倒産等賃貸人に生じた事由により回収不能が生じた場合には、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(3) 競合に関するリスク

当社グループは「多核化ブランド戦略」のもと、アパレル事業及び雑貨事業において複数の業態単位でショップブランドを展開しており、それぞれの業態において競合する企業が存在しております。当社グループでは常に同業他社との差別化をはかる運営を心掛けておりますが、当社グループが出店する同一ショッピングセンターに競争力のある競合他社が多数出店した場合は業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)ファッションサイクル等の流行の変化に関するリスク

当社グループは、ファッションの流行に左右されやすい商品を多く取り扱っており、季節商品の処分による損失が発生するため、業績変動の要因となります。当社グループではクイックレスポンス(早期追加生産)の体制を整えると共に、商品情報企画会社とも契約し、売れ筋商品の早期掌握を行い、また、アイテム管理を徹底しタイムリーな追加投入と不振商品の処分を進め、市場の変化に迅速に対応するよう努めておりますが、急激なファッションサイクルの変化が生じた場合、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 業績の季節変動に関するリスク

当社グループは、四半期単位で安定した売上ならびに利益の確保に努めておりますが、主力事業であるアパレル事業において、売上と利益の確保が難しい夏物最終処分と冬物最終処分の時期が、いずれも当社グループの下半期(8月21日~2月20日)に該当することから、通期の利益水準が上半期に偏重する傾向があります。そのため上半期(2月21日~8月20日)において業績が伸びない場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)固定資産の減損会計に関するリスク

当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。当連結会計年度における減損損失計上額は45百万円であります。これは、営業活動から生じる損益が継続して赤字となっている店舗で固定資産簿価の回収ができないと判断した店舗を対象としております。

当社グループはスクラップ&ビルド政策を推し進めておりますが、ショッピングセンターの環境変化等により減損会計の対象店舗が増加した場合、当社グループの財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(7)海外におけるリスク

当社グループが販売する商品は、中国を中心とした諸外国からの輸入品が大半を占めております。海外からの仕入条件は発注の都度決定しておりますが、為替相場の大幅な変動により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、中国以外のアセアン地域への取り組み強化などを進めておりますが、仕入先のある主要国における地域情勢等によっては当社グループの商品供給に影響を及ぼし、当社グループの財政状態及び業績に影響を与える可能性があります。

 

(8)気象状況及び災害によるリスク

当社グループは「多核化ブランド戦略」の一環として、天候に左右されにくい雑貨事業の育成、拡大にも注力しておりますが、当社が扱う衣料品は、天候不順に加え台風等の予測できない気象状況の変化によって売上が変動しやすく、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループは全国各地に出店している関係上、店舗が集中しております地域で震災などの自然災害が発生したときは、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

  

(9)税務上の繰越欠損金に関するリスクについて

当社には本書提出日現在において税務上の繰越欠損金が4,424百万円存在しております。これは法人税負担の軽減効果があり、今後も当該欠損金の繰越期間の使用制限範囲内においては納税額の減少により、キャッシュ・フロー改善に貢献することになりますが、当社の業績が順調に推移するなどして繰越欠損金が解消した場合には、通常の税率に基づく法人税等が計上されることとなるため、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

  

 

5【経営上の重要な契約等】

当社は平成29年8月21日にて会社分割を実施し、持株会社体制へ移行しました。同日付で平成29年3月31日付で締結した吸収分割契約に基づき、当社が営むアパレル小売事業、雑貨小売事業及びFC事業を株式会社パレモへ承継させました。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」に記載しております。

 

6【研究開発活動】

特記事項はありません。

 

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績の分析

当連結会計年度におきましては、売上高232億62百万円、営業利益7億41百万円、経常利益7億68百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益に退職給付制度改定益1億59百万円の計上並びに、税効果会計に伴う法人税等調整額が△1億65百万円計上されたこと等により9億49百万円となりました。

 

(2)財政状態の分析

(資産)

流動資産は、52億65百万円となりました。その主な内訳は、現金及び預金22億72百万円、商品16億36百万円であります。

固定資産は、51億16百万円となりました。その主な内訳は、差入保証金42億45百万円、建物(純額)7億46百万円であります。

 

(負債)

流動負債は、53億3百万円となりました。その主な内訳は、電子記録債務17億98百万円、支払手形及び買掛金15億15百万円であります。

固定負債は、20億51百万円となりました。その主な内訳は、長期借入金12億33百万円、資産除去債務7億67百万円であります。

 

(純資産)

純資産合計は、30億25百万円となりました。その主な内訳は、資本剰余金19億79百万円、利益剰余金9億49百万円であります。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの概要につきましては、「第2事業の状況 1業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

なお、当社グループは平成29年8月21日付けで持株会社体制に移行したことにより、当連結会計年度(平成29年2月21日から平成30年2月20日まで)の連結業績は、株式会社パレモとしての第2四半期累計期間(平成29年2月21日から平成29年8月20日まで)6ヶ月分の業績に、当社グループの第3四半期連結会計期間(平成29年8月21日から平成29年11月20日まで)、第4四半期連結会計期間(平成29年11月21日から平成30年2月20日まで)6ヶ月分の連結業績を合算した金額となっております。

また、当社グループは第3四半期連結会計期間より連結決算へ移行いたしました。そのため、前連結会計年度において連結財務諸表を作成していないことから、上記経営成績及び財政状態の対前期末との比較を省略しております。