第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループは、グループのVISION(目指す姿)である「リユースを『思想』から『文化』にする。」を実現するため、グループ会社が一丸となって各事業に取組んでおり、「ブランド・ファッション事業」、「タイヤ・ホイール事業」、及び「不動産賃貸事業」を展開しております。

 「ブランド・ファッション事業」は国内向け事業では、株式会社コメ兵並びに株式会社K-ブランドオフ、株式会社KOMEHYOオークション、株式会社イヴコーポレーション及び株式会社シェルマンにおいて中古品をメインとした宝石・貴金属、時計、バッグ、衣料、きもの、カメラ、楽器等の買取・仕入・販売・仲介及びオークション運営を、海外向け事業では、主に、KOMEHYO HONG KONG LIMITED(香港)、BRAND OFF LIMITED(香港)及び名流國際名品股份有限公司(台湾)おいて宝石・貴金属、時計等の販売を行っております。

 「タイヤ・ホイール事業」は、株式会社クラフト、株式会社オートパーツジャパン及び株式会社フォーバイフォーエンジニアリングサービスにおいて、乗用車用タイヤ、アルミホイール、自動車用品及び部品の企画、制作及び販売サービスを行っております。

 「不動産賃貸事業」は、店舗、会議室の賃貸管理のほか、グループ会社の主要店舗をグループ会社に賃貸しております。

 

(1)当社グループの経営環境等に関する現状の認識について

 リユース業界においても、新型コロナウイルス感染症拡大を受けた店舗休業や外出自粛の影響で急速に業績が落ち込み、その後も緊急事態宣言の再発令もあり、従来の店舗型ビジネスを中心に弱い動きとなりました。

 一方、コロナ禍でのSDGsに代表される持続可能な社会の実現に向けた意識の高まりにより、生活者のリユースへの関心は高まっております。

 また、M&A等による業界内の再編成が進んでおり、資本力のある企業を中心とした買取面、販売面における競争の激化が更に進んでいくものと予想されます。

 このような環境の下、当社グループにおいても、新型コロナウイルスに対しては、お客様と従業員の安全を第一に考え、感染症拡大の防止策を継続しております。当社グループでは、ECサイトをハブとしたお客様とのオンラインでのコミュニケーション強化や、法人向けオンライン入札方式オークションを開催するなど、安心して利用できるサービスを強化しております。

 リユースのニーズの高まりに伴い、積極的な新規出店等の買取チャネルを拡大し、個人のお客様からの買取りを強化し、様々な営業施策を実施していく他、業務や経費などの効率化に注力してまいります。中長期的には、AI等のテクノロジーを活用し、アジアを中心としたグローバルで「リレーユース」を展開してまいります。

 

(2)当社グループの中長期的な成長に向けた経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

<ブランド・ファッション事業>

① 個人買取の強化

 買取イベントを中心としたアライアンスの強化に加え、買取専門店の新規出店を積極的に行います。また、既存店の底上げとLTV(ライフ タイム バリューの略で、1人の顧客が特定の企業やブランドとの取引を開始してから終了するまでの間にもたらす利益)を重視したCRM(カスタマー リレーションシップ マネジメントの略で、顧客との関係性を構築するマーケティング活動。)の強化により中長期的な店舗収益力の強化を目指します。

 

② 法人事業の強化

 オークション事業の強化及び効率化を進めるとともに、提携事業の推進並びに総流通量(GMV)の拡大を図り、新規顧客の獲得を目指し、ブランド・リユース事業での優位性を確保します。

 

③ 小売事業の強化

 利便性の高いECサイトを中心とした顧客との接点づくりと、店舗の魅力を生かした「リレーユース」を体験する場を提供してまいります。また、顧客データの活用に注力し、お客様のご要望に合わせた提案をするため、1to1(顧客一人ひとりの趣向や属性などを基とした上で、顧客に対して個別に行うマーケティング活動。)によるお客様との関係性強化につながるCRMを推進してまいります

 

④ 海外事業の強化

 グループ会社同士が連携して、様々な営業施策を進めてまいります。

 

⑤ リユーステックの強化

 テクノロジーの活用によって、便利に安心して利用できる健全なリユース市場を創造し、モノのシェアによる持続可能な社会を実現するためのソリューションであるリユーステックを強化し、事業の中長期的な成長を目指します。

 

<タイヤ・ホイール事業>

① 収益力の強化

 天候に左右される冬タイヤ商戦に依存せず、嗜好に合わせて編集した専門店を強化するほか、中古専門店である「U-ICHIBAN」での中古タイヤ・ホイールの販売及びタイヤ周辺パーツ等の販売を強化し、収益力の向上を目指してまいります。

 

② 新製品の強化

 ホイール等の自動車部品の企画及び製造に注力し、魅力的で長くご愛用いただける製品を日本市場だけでなく、グローバル市場にもお届けしてまいります。

 

<グループ全体の取組み>

① 環境対応

 「リレーユースを『思想』から『文化』にする。」をビジョンに、健全で気軽に安心してご利用いただけるリユース市場を形成し、「リレーユース」を体験する場をグループ全体で創出してまいります。

 

② 社会課題対応

 資源が有限な中、持続可能な社会の実現に向け、ただ単にモノをつなぐだけでなく、良質な素材を生かしたリメイク事業に取り組むことでモノの価値を高めるアップサイクルを実現していきます。

 また、多様性を尊重し、従業員のエンゲージメント(従業員一人ひとりが企業の掲げる戦略・目標を適切に理解し、自発的に力を発揮する貢献意欲。)の向上を図ってまいります。

 

③ ガバナンス対応

 コンプライアンス推進責任者を選出して、グループ全体で経営資源の効率化及び内部統制の強化を図ってまいります。

 

※「リレーユース」とは、「モノは人から人へ伝承(リレー)され、有効に活用(ユース)されてこそ、その使命を全うする」という当社グループ独自の概念であります。

 

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、当社グループの事業又は本株式の投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。

① 中古品の仕入について

イ.中古品の安定確保について

 中古品は、新品と異なり仕入量の調節が難しいという性格を有しております。このため、当社グループでは買取センター、宅配買取、イベント買取、出張買取、販売時の下取り、中古品取扱事業者等と仕入チャネルを多様化することにより、安定的な仕入を可能とする中古品仕入体制を構築してまいりました。しかしながら、今後における景気動向の変化、競合の買取業者の増加、顧客マインドの変化、宝石・貴金属等一部の商品については貴金属・地金相場の変動等によって、質量ともに安定的な中古品の確保が困難となる可能性があります。中古品の確保が計画どおり進まない場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

ロ.鑑定士について

 中古品の仕入金額については、金やプラチナ等の相場がある場合を除き、あらかじめ流通価格が決まっているものはありません。また、ブランド人気の定着や近年における中古品流通量の増大により、当社グループの中古品仕入においては、商品の真贋チェックを行い、適正な買取価格を提示できる鑑定士の存在が欠かせません。従って、高度な専門知識と豊富な経験を持ち合わせた優秀な鑑定士の人員確保は、当社グループの重要な経営課題であると認識しております。
 以上より、優秀な鑑定士の人員確保が計画どおり進まない場合、当社グループの中古品仕入活動及び店舗の出店計画は制約を受けます。また、経験豊富な鑑定士の退職は、当社グループの重要な経営資源である買取ノウハウの流出を意味し、短期間に多数の鑑定士が退職した場合、当社グループ業績は大きな影響を受ける可能性があります。

ハ.コピー商品の買取リスクについて

 中古品の流通量の増加に伴い「コピー商品」に関するトラブルは社会的に重要な問題となってきており、これらトラブルを事前に回避し、顧客の利益保護をいかに実現していくかが中古品小売業界全般の共通課題であると認識しております。
 当社グループにおいては、日頃から各鑑定士の真贋チェック能力を養い、高度な専門知識と豊富な経験を持った鑑定士を育成することにより、不良品及びコピー商品の買取防止に努めております。また、お客様に安心感を持って商品をお買い求めいただくために、中古品を商品化する流れの中で再度入念な真贋チェックを行っており、誤って仕入れたコピー商品については、すべて廃棄処理を行い、コピー商品の店頭への陳列防止に努めております。なお、真贋チェックが難しい商品については、日本流通自主管理協会(注)等、社外に真贋チェックを依頼するケースもあります。
 今後も、お客様からの信頼を維持していくため、当社グループはコピー商品の排除を徹底してまいります。しかしながら、中古のブランド商品を取り扱う当社グループの事業は、常にコピー商品に関するトラブル発生のリスクを含んでおり、これらコピー商品に関する大きなトラブルが発生した場合、当社グループの取扱商品に対する信頼性が低下することにより、当社グループ業績は影響を受ける可能性があります。

(注)『著名ブランド商品市場』(並行輸入商品市場)からの“偽造品”、“不正商品”の流通防止及び排除を目指して、1998年に発足した団体であります。量販店、専門店、質店、リサイクル店等多くのカテゴリーの販売店が小売会員企業として、また、専門知識を有した数多くのインポーターや卸業者が卸売会員企業として加盟しております。

ニ. 盗品の買取リスクについて

 買取行為については、古物営業法及び民法で規制されています。当社グループにおいては、古物営業法及び民法遵守の観点から買取点数の多い商材の古物台帳(古物の買い受け記録を記載した台帳)POSデータと連動させることにより、盗品買取が発覚した場合は、古物営業法及び民法の基準により、被害者へ適切に対応できる体制を整えております。

 これらに対応するため、中古品の安定供給や、コピー品、盗品の買取リスクに対しては、買取専門店の新規出店や、宅配買取の強化を行い、真贋判定の教育を受けた鑑定士により、リスクを低減させる対応を取っており、AIでの真贋判定及び型番判定もテスト運用を開始しております。

 

② 出店政策について

イ.今後の店舗出店について

 当社グループは、これまで中部、関東、関西エリア中心にブランドリユースストア「KOMEHYO」をはじめ「KOMEHYO買取センター」、「BRAND OFF」、「BRAND OFF買取専門店」、「LINK SMILE」、「USED MARKET」、「WORM TOKYO」、「Shellman」、「クラフト」、「U-ICHIBAN」を展開することにより事業を拡大してまいりました。

 しかしながら、今後の買取店舗の出店計画に対し、当社グループの希望に適う物件の選定及び出店のための人員計画等が予定どおり進まなかった場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

ロ.当社グループの営業エリアについて

 当社グループは、経営資源を集中することによる経営の効率化等のメリットを活かし、愛知県を中心とした東海地区に店舗を集約して事業展開を行ってきた経緯があるため、地域経済の減衰が発生した場合における売上高の伸び悩みや、東海大地震をはじめとした大規模災害による販売活動への影響等、販売店舗の地域集中に伴うリスクが存在しております。

ハ.出店に関する規制について

 当社の店舗「KOMEHYO名古屋本店本館」(名古屋市中区)は店舗面積が1,000㎡を超えるため、「大規模小売店舗立地法」による規制を受けております。また、今後出店を計画する店舗等についても、売場面積によっては、同法による規制を受ける可能性があります。

ニ.賃貸借契約による店舗退店、賃料上昇

 大半の店舗は賃借店舗であることから、何らかの理由により契約が更新できない場合、また、契約更新時などに賃料が上昇した場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 これらのリスクに対して、当社グループは小売と法人販売のバランスを考え、また、オンライン販売の強化をしております。出店の候補地については、「KOMEHYO」と「BARND OFF」のエリアバランスの検討を行っており、店舗数を増加させることにより、1店舗当たりの影響度を小さくするようにしております。

 

③ 外部経済環境の変化に伴う売上変動について

 当社グループは商品の取り扱いを古着やきものから始め、宝石・貴金属、時計、ブランドバッグ、衣料、カメラ、楽器、タイヤ・ホイール等と、その時代の流行や市場のニーズに合わせながら変化・多様化させることにより、特定の商品に依存しない安定した営業体制を構築してまいりました。しかしながら、商品によっては流行の変化に伴う経済的陳腐化により、また、為替相場及び貴金属・地金相場の変動等により短期間の内に価値下落がもたらされるものや、牽引役となる人気商品・ヒット商品の有無により販売動向を大きく左右されるものが存在しております。また、為替・株式市況等の乱高下、景況感の急激な変化等により、高額品を中心に大きく売上高が変動するリスクが存在しております。そのため、当社グループでは、商品在庫の滞留や陳腐化を防ぐため、POSシステム等での在庫管理徹底しております。また、為替の変動を注意してチェックし、為替変動の兆しが見えた場合に機動的に転換するなど、当社グループの業績及び財政状況への影響が最小限になるよう為替変動リスクを抑えることとしております。

④ 自然災害や季節的変動と天候による影響について

 当社グループは各店舗における店舗販売が中心であり、大規模な自然災害、事故、感染症の拡大(パンデミック)等が発生した場合には、当社グループの営業活動に著しい支障が生じ、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 また、タイヤ・ホイールの売上高は、冬場の降雪時等に使用するスタッドレスタイヤの交換期にあたる下期(10月~3月)に集中する傾向があります。降雪時期の遅れや降雪量の減少といった予期できない天候不順が発生した場合、売上高の減少や過剰在庫を招く可能性があり、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 当該リスクが顕在化する可能性の程度及び時期について予測することは困難でありますが、当社グループでは、事業活動を継続し、社会インフラとしての役割を果たすため、BCPの基本方針や災害対策マニュアル等を整備し、災害による不測の事態に備えるため、避難・防災についての教育訓練を定期的に実施しております。

※新型コロナウイルス感染症拡大について

 新型コロナウイルス感染症拡大による店舗営業の短縮・臨時休業や業者間取引の縮小等により、売上高や個人買取の減少等の影響が生じております。また、当社グループの各本社、商品センター、店舗等において新型コロナウイルスの感染が発生した場合、一定期間商品の供給や店舗の営業等の事業活動に支障をきたす可能性があります。新型コロナウイルス感染症の収束の時期は未だ不透明であり、経済活動への影響を現時点では予測できない状況となっております。これらの環境下において、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は、翌期以降の当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。

 当社グループでは、感染状況の確認、安全衛生の徹底、在宅勤務、WEB会議の活用などの感染防止策を講じながら、顧客と従業員の安全の確保を前提としたオンラインでの販売を強化するなど非接触型の営業活動を実施しております。

 

⑤ 個人情報の管理について

 当社グループでは、店舗業務や販売促進等において、顧客の住所、氏名、職業、年齢、クレジットカード情報等を取り扱っており、これら個人情報も帳簿等に記載又は電磁的方法により記録し、管理しております。

 このため、当グループにおいては社内規程等ルールの整備、社内管理体制の強化、社員教育の徹底、情報システムのセキュリティ強化等により、個人情報保護マネジメント機能の向上を図り、「個人情報の保護に関する法律」の遵守、個人情報の漏洩防止に努めております。しかしながら、これら個人情報が漏洩した場合、社会的信用の失墜、事後対応による多額の経費発生等により、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 

⑥ 海外の事業展開について

 当社グループでは、事業拡大を図るとともに、グループ事業の海外展開を進めていく方針であります。そのなかで、各国の景気変動、政治的・社会的混乱、法規制等の変更、大幅な為替変動などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、各国情勢を注視し、現地法令等へ適正に対応するとともに、各現地グループ会社でコンプライアンス体制を適切に構築し、法令遵守に努めております。

 

⑦ 古物営業法に関する規制について

 当社グループの取り扱う中古品は「古物営業法」に定められた「古物」に該当するため、同法による規制を受けております。「古物」は、古物営業法施行規則により次の13品目に分類されております。
  美術品類、衣類、時計・宝飾品類、自動車、自動二輪車及び原動機付自転車、自転車類、写真機類、
  事務機器類、機械工具類、道具類、皮革・ゴム製品類、書籍、金券類
 同法の目的ならびに同法及び関連法令による規制の要旨は次のとおりであります。

A.目   的

 この法律は、盗品等の売買の防止、速やかな発見等を図るため、古物営業に係る業務について必要な規制等を行い、もって窃盗その他の犯罪の防止を図り、及びその被害の迅速な回復に資することを目的とする(第1条)。

B.規制の要旨

(a) 古物の売買もしくは交換を行う営業を営もうとする者は、都道府県公安委員会の許可を受けなければならない(第3条)。

(b) 古物の買い受けもしくは交換を行う場合、又は売却もしくは交換の委託を受けようとする場合には、その相手方の住所、氏名、職業、年齢が記載された文書(その者の署名のあるものに限る。)の交付を受けなければならない(第15条)。

(c) 売買もしくは交換のため、又は売買もしくは交換の委託により、古物を受け取り、又は引き渡したときは、その都度、取引の年月日、古物の品目及び数量、古物の特徴、相手方の住所、氏名、職業、年齢を帳簿等に記載、又は電磁的方法により記録し、3年間営業所に備えつけておかなければならない(第16条、第18条)。

(d) 買い受け、又は交換した古物のうち盗品又は遺失物があった場合においては、被害者又は遺失主は、古物商に対し、盗難又は遺失から1年以内であればこれを無償で回復することを求めることができる(第20条)。なお、当社グループでは民法(第193条)の基準に従って、2年以内であれば無償回復に対応しております。

 

⑧ その他の法的規制について

 当社グループで取り扱う商品の一部は、「特定家庭用機器再商品化法」(家電リサイクル法)に定められた「特定家庭用機器」に該当するため、同法による規制を受けております。また、当社グループにおいてはインターネットを活用した通信販売及びお客様のご要望に応じた出張買取や一部では質屋業を行っており「特定商取引に関する法律」及び「質屋営業法」による規制を受けております。
 なお、今後税制改正により消費税率がさらに引き上げられた場合、短期的な消費マインドの冷え込みから、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 そのため、当社グループでは、各業務主管部及び関係会社にて、それぞれが主管する業務に関係する法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられていないかについて確認、対応することとしており、そのリスク情報については各部門責任者へ報告することとしております。今後も、関係当局の動向を注視し、法的規制の変更に伴う業績変化を回避すべく、適時適切に対応してまいります。

⑨ 有利子負債依存度について

 中古品の買取りは即日又は数日中の現金決済により行われていることから、回転差資金がマイナスとなる傾向にあるため、仕入高増加に比例して運転資金が必要となります。これに加え、業容拡大に伴う出店や改装及びM&A等に係る費用を、主として金融機関からの借入金により調達していることから、今後の出店及び商品調達、また、M&A等の状況により、当社グループの有利子負債依存度が比較的高水準で推移する可能性があります。
 また、今後は業績拡大、収益性の向上により、財務体質の強化に努める方針でありますが、金利動向等の金融情勢や取引金融機関の融資姿勢等の変化により、当社グループの業績は少なからぬ影響を受ける可能性があります。 このような状況にあって、常に金融機関との関係強化を図り、安定した資金供給を受けてまいります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国経済は、世界的に感染が拡大する新型コロナウイルス感染症の影響を受ける中、段階的な経済活動の再開や各種政策の効果等により持ち直しの動きも見られましたが、その後も断続的に感染が再拡大するなど、依然として厳しい状況で推移いたしました。

 このような環境のもと、当社グループは、新型コロナウイルス感染症に対しては、お客様と従業員の安全を第一に考え、感染拡大の防止に向けた対応を強化するとともに、店舗の臨時休業や営業時間短縮を行いました。緊急事態宣言解除後から、感染状況の確認、安全衛生の徹底、在宅勤務、WEB会議の活用などの感染防止策を講じながら、お客様と従業員の安全の確保を前提とした営業を再開しておりますが、外国人旅行客の渡航禁止や外出自粛による来店者数の減少による影響を受けました。

 一方で、経費コントロールに努めるとともに、株式会社コメ兵において、新生活様式に対応したオンラインストアの利用促進のためのECサイトのリニューアルや、コンタクトセンターの設置など、お客様とのコミュニケーションの強化を行いました。また、「安心できるいつもの場所での買取」をコンセプトとした商材確保のためのイベント買取を積極的に行いました。

 当連結会計年度の業績については、上記の取り組みの結果により、売上高は50,723百万円(前期比11.8%減)、営業利益は590百万円(同98.5%増)、経常利益は431百万円(前期は9百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純損失は595百万円(前期は234百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 なお、2020年10月1日付で持株会社体制へ移行いたしました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

<ブランド・ファッション事業>

 ブランド・ファッション事業は、国内のグループ会社においては、株式会社コメ兵の「KOMEHYO 新宿店」の移転計画に伴い「KOMEHYO SHINJUKU WOMEN」を新規出店し、個人買取強化のために買取専門店を株式会社コメ兵では9店舗、株式会社K-ブランドオフでは3店舗をそれぞれ新規出店いたしました。また、株式会社K-ブランドオフで2店舗を退店いたしました。

 海外のグループ会社においては、米濱上海商貿有限公司では期間限定で上海梅龍鎮伊勢丹に1店舗、SAHA KOMEHYO COMPANY LIMITEDではタイ バンコク市に1店舗をそれぞれ新規出店いたしました。

 中古品仕入については、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための店舗の臨時休業や営業時間短縮等の影響がある中、株式会社コメ兵ではイベント買取を中心に個人のお客様からの買取強化や、AIでの真贋判定を開発中であり、お客様とのコミュニケーションを重視した安心して利用できるリユース市場の形成促進に努めました。

 販売については、株式会社コメ兵のECサイトのリニューアルに伴い、コンタクトセンターの拡大によるお問い合わせ機能の強化やお客様との関係性を深める施策による利用促進、株式会社KOMEHYOオークションの法人向け販売強化のため、リアルオークションに代わりオンラインオークションを開催するなど新生活様式に対応した取り組みを強化いたしました。

 以上の結果、当連結会計年度の当セグメント売上高は46,608百万円(前期比13.5%減)、営業利益は484百万円(同13.9%増)となりました。

 

<タイヤ・ホイール事業>

 タイヤ・ホイール事業では、株式会社オートパーツジャパンにおいて3店舗を退店いたしました。

 新型コロナウイルス感染症拡大防止のための店舗の臨時休業や営業時間短縮等による影響を受けましたが、株式会社クラフト及び株式会社オートパーツジャパンにおいて、冬用タイヤの販売が好調に推移いたしました。また、コールセンターの設置による接客強化、SNS等による株式会社フォーバイフォーエンジニアリングサービスで開発した新作ホイールの販売に努めました。株式会社オートパーツジャパンにおいて、「U-ICHIBAN」による中古タイヤ・ホイールの販売強化に努めました。

 以上の結果、当連結会計年度の当セグメント売上高は4,046百万円(前期比14.1%増)、営業利益は39百万円(前期は128百万円の営業損失)となりました。

 

<不動産賃貸事業>

 不動産賃貸事業では、店舗、会議室等の賃貸管理の他、第3四半期会計期間よりグループ会社の主要な店舗をグループ会社に賃貸しております。

 当連結会計年度の当セグメント売上高は204百万円(前期比128.2%増)、営業利益は45百万円(前期は1百万円の営業利益)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度中における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、4,564百万円増加し、11,894百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、獲得した資金は4,379百万円となりました(前期は1,268百万円の使用)。

 これは主に、減価償却費944百万円、減損損失614百万円、のれんの償却額126百万円、たな卸資産の減少額2,216百万円、未収入金の減少額776百万円、及び未払消費税等の増加額546百万円が、税金等調整前当期純損失452百万円、売上債権の増加額207百万円、及び法人税等の支払額223百万円を超過したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、使用した資金は1,222百万円となりました(前期は669百万円の獲得)。

 これは主に、店舗出店等に伴う有形及び無形固定資産の取得による支出1,457百万円、並びに差入保証金の差入による支出134百万円が、差入保証金の回収による収入306百万円を超過したことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、獲得した資金は1,353百万円となりました(前期は1,651百万円の獲得)。

 これは主に、短期借入金の純増額305百万円、及び長期借入れによる収入2,600百万円が、長期借入金の返済による支出1,010百万円、リース債務の返済による支出294百万円、及び配当金の支払額174百万円を超過したことによるものであります。

 

③ 仕入及び販売の実績

  a. 仕入実績

     当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2020年4月1日

至  2021年3月31日)

前年同期比(%)

ブランド・ファッション事業(千円)

32,499,142

79.2

タイヤ・ホイール事業(千円)

3,546,662

135.9

不動産賃貸事業(千円)

合計(千円)

36,045,805

82.6

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去前の数値によっております。

   2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

  b. 販売実績

    当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2020年4月1日

至  2021年3月31日)

前年同期比(%)

ブランド・ファッション事業(千円)

46,608,261

86.5

タイヤ・ホイール事業(千円)

4,046,125

114.1

不動産賃貸事業(千円)

204,815

228.2

合計(千円)

50,859,202

88.4

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去前の数値によっております。

   2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析

 当連結会計年度において、当社グループは組織力の強化、販売力の強化、販促活動の拡充、オンラインストアの強化、内部統制の推進、教育制度の充実等、様々な経営施策に取り組み、企業価値の向上に努めてまいりました。また、設備投資計画に基づき、株式会社コメ兵の「KOMEHO 新宿店」の移転により「KOMEHYO SHINJUKU WOMEN」を新規出店し、個人買取仕入の強化を目的として買取専門店を株式会社コメ兵では9店舗、株式会社K-ブランドオフでは3店舗をそれぞれ新規出店いたしました。

a.経営成績等

1)経営成績

①売上高

 当連結会計年度の売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた対応のため、店舗の臨時休業や営業時間短縮を行ったことや、外国人旅行客の減少を受け50,723百万円(前期比11.8%減)となりました。

②売上総利益、売上高総利益率

 適正な買取及び販売価格の設定に注力するとともに、売上総利益が確保しやすい中古品の売上高構成比向上に引き続き注力し、在庫コントロールの強化を行いましたが、売上高の減少等により当連結会計年度の売上総利益は13,836百万円(前期比5.0%減)、売上高総利益率は27.3%(前期2.0ポイント増)となりました。

③営業利益、売上高営業利益率

 広告宣伝費等の販管費抑制により、販売費及び一般管理費は13,245百万円(前期比7.1%減)となりました。この結果、当連結会計年度の営業利益は590百万円(同98.5%増、売上高営業利益率は1.2%(前期比0.7ポイント増)となりました。

④経常利益、売上高経常利益率

 為替差損92百万円、開店前店舗賃料41百万円の計上等の影響により、当連結会計年度の経常利益は431百万円(前期は9百万円の経常利益)、売上高経常利益率は0.9%(前期比0.8ポイント増)となりました。

⑤親会社株主に帰属する当期純損失

 のれんや不採算店舗の固定資産の減損損失614百万円、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための臨時休業による損失549百万円を計上したこと等により、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は595百万円(前期は234百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 

2)財政状態

①資産合計

 資産合計は、37,402百万円(前期比5.0%増)となり、前連結会計年度末に比べ1,791百万円増加いたしました。これは主に、現金及び預金4,098百万円の増加が、商品2,234百万円の減少を上回ったことによるものであります。

②負債合計

 負債合計は18,955百万円(同15.4%増)となり、前連結会計年度末に比べ2,534百万円増加いたしました。これは主に短期借入金289百万円、未払法人税等276百万円、及び長期借入金1,696百万円の増加によるものであります。

③純資産

 純資産は18,446百万円となり、前連結会計年度末に比べ743百万円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失595百万円、及び剰余金の配当175百万円によるものであります。

 

b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりであります。

 

c.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

資本の財源及び資金の流動性

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品買取・仕入費用のほか、外注修理費、荷造運賃、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、新規出店、ソフトウエア開発等によるものであります。

短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、主に金融機関からの長期借入を基本としております。

なお、当連結会計年度末における借入金及び社債での有利子負債の残高は14,553百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は11,894百万円となっております。

 

② キャッシュ・フロー

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の状況

当社グループは、中期経営計画を作成し事業に取り組んでおります。中期経営計画は、消費者動向や他の小売動向などの社会情勢、業績や各部門別課題の整備状況などの会社情勢を踏まえ、今後の3年間の基本的経営目標として策定しておりました。しかしながら、昨今の新型コロナウイルス感染症拡大による影響で、日本国内でも消費活動の停滞による経済減速の流れが懸念されており、当社グループの事業を取り巻く環境も変化し、業績に大きな影響が及ぶことも想定され、感染拡大の収束時期等の見通しが不透明なため、2021年3月期までは中期経営計画を未定としておりましたため、当連結会計年度における経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の状況は記載しておりません。このような環境の下、2024年3月期までの中期経営計画は、新型コロナウイルスの感染症拡大による経済活動への影響は2022年3月期までは続くものと仮定し、2022年3月期からの3年間の経営計画の概要を以下のとおり公表しております。

(単位:百万円)

連結指標

2022年3月期(計画)

2023年3月期(計画)

2024年3月期(計画)

売上高

60,000

65,000

70,000

営業利益

1,550

2,100

2,800

経常利益

1,450

2,000

2,700

親会社株主に帰属する当期純利益

1,000

1,300

1,800

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 (持株会社体制への移行に伴う吸収分割契約の締結)

 当社は、2020年6月25日開催の第42回定時株主総会において承認された吸収分割契約に基づき、2020年10月1
日付で当社の営むブランド・ファッション事業を株式会社コメ兵に承継し持株会社体制へと移行いたしました。また同日付で、当社は商号を「株式会社コメ兵ホールディングス」に変更いたしました。
 詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 「注記事項」(企業結合等関係)」に記載のとおりであります。

 

5【研究開発活動】

  該当事項はありません。