第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループは、グループのVISION(目指す姿)である「リユースを『思想』から『文化』にする。」を実現するため、グループ会社が一丸となって各事業に取組んでおり、「ブランド・ファッション事業」、「タイヤ・ホイール事業」、及び「不動産賃貸事業」を展開しております。

 「ブランド・ファッション事業」は国内向け事業では、株式会社コメ兵、株式会社K-ブランドオフ、株式会社KOMEHYOオークション、株式会社イヴコーポレーション及び株式会社シェルマンにおいて中古品をメインとした宝石・貴金属、時計、バッグ、衣料、きもの、カメラ、楽器等の買取・仕入・販売(店舗・EC)・仲介及びオークション運営を、海外向け事業では、主に、KOMEHYO HONG KONG LIMITED(香港)、BRAND OFF LIMITED(香港)及び名流國際名品股份有限公司(台湾)において宝石・貴金属、時計等の販売を行っております。

 「タイヤ・ホイール事業」は、株式会社クラフト、株式会社オートパーツジャパン及び株式会社フォーバイフォーエンジニアリングサービスにおいて、乗用車用タイヤ、アルミホイール、自動車用品及び部品の企画、研究開発、製造及び販売を行っております。

 「不動産賃貸事業」は、店舗、会議室の賃貸管理のほか、グループ会社の主要店舗をグループ会社に賃貸しております。

 

(1)当社グループの経営環境等に関する現状の認識について

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスのオミクロン変異株による感染症拡大防止のための緊急事態宣言等が断続的に発出され、外出自粛要請等により厳しい状況が続きました。

 リユース業界においても、資源価格の高騰及び為替相場の急激な変動等、先行きが不透明な状況が継続しています。一方、SDGsに代表される持続可能な社会の実現に向けた意識の高まりにより、生活者のリユースへの関心は高まっております。また、M&A等による業界内の再編成が進んでおり、資本力のある企業を中心とした買取面、販売面における競争の激化が更に進んでいくものと予想されます。

 このような環境の下、当社グループにおいては、感染症拡大の防止策を継続しつつ、買取専門店の出店やイベント買取の実施、ECサイトをハブとしたお客様とのコミュニケーション強化や、法人向けオークションの強化等のデジタルを活用した営業施策を実施しております。

 今期は、積極的な新規出店等を行い、買取チャネルの拡大を継続することにより、個人のお客様からの買取りを強化するほか、様々な営業施策を実施してまいります。中長期的には、リユーステック(※⑤ リユーステック参照)を活用し、アジアを中心としたグローバルで「リレーユース」を展開してまいります。

 

(2)当社グループの中長期的な成長に向けた経営戦略及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

<ブランド・ファッション事業>

① 個人買取の強化

 買取専門店の積極的な出店に加え、買取イベントを中心としたアライアンスを強化いたします。また、LTV(ライフタイムバリューの略で、1人の顧客が特定の企業やブランドとの取引を開始してから終了するまでの間にもたらす利益)を重視したCRM(カスタマーリレーションシップマネジメントの略で、顧客との関係性を構築するマーケティング活動)の強化により既存店の底上げを行います。

 

② 小売事業の強化

 利便性の高いECサイトを中心としたOMO(オンライン マージ オフラインの略で、オンライン(EC)とオフライン(店舗)を融合させること)による顧客体験価値向上を推進し、お客様がより便利に安心してお買い物ができる環境を提供します。また、1to1(顧客一人ひとりの趣向や属性などを基とした上で、顧客に対して個別に行うマーケティング活動)によりお客様との関係性を強化し、LTV向上とブランドスイッチ(お客様が他社に乗り換えること、他社を利用すること)防止に取り組みます。

 

③ 法人事業の強化

 法人向けオークションにおける新規会員企業の獲得、FC展開に伴う出品促進等により、リユース事業者からの出品を増加させるとともに、当社グループからの継続的な出品等を行い、出来高及び手数料収入の拡大を目指します。また、より多くの事業者のニーズに応えるため、エリアや開催方式の多様性を活かしたオークションを開催するほか、会員企業にリユーステックを活用したサービスやノウハウ・相場情報等を提供することで、ブランドリユース市場での優位性を確保します。

 

④ 海外事業の強化

 進出地域における買取・販売強化のための出店やオンライン施策の強化に加え、グループ内でのグローバルな商品流通を行うことで、販売チャネルを最適化し、海外売上高の拡大を目指します。また、リユーステックを活用し、アジア、中国エリアにおける取扱量を増やすことで、収益につながるビジネスモデルの構築を進めます。

 

⑤ リユーステックの強化

 テクノロジーの活用によって、便利に安心して利用できる健全なリユース市場を創造していきます。AI真贋判定システムを社内外で活用すること等により、事業の効率的な運営や、当社グループへの商品の流入(仕入、オークションへの出品)拡大を図り、持続可能な社会の実現と中長期的な成長を支える手段として活用します。

 

<タイヤ・ホイール事業>

① マーケティングの強化

 株式会社クラフトでは、データに基づいた店舗イベントの設計、店舗在庫の編集に加え、SNSを使った顧客へのイベント案内や関係性構築などを通じて、天候に左右される冬商戦に依存することのない、安定的な収益確保を目指します。

 

② 中古事業の再構築

 株式会社オートパーツジャパンでは、好調なオンライン販売をさらに強化するため、仕入れから出品までの業務を見直し、出品量を拡大することで利益率の高い中古事業の売上高構成比を向上させます。また、新品販売を行う株式会社クラフトとの連携で引き続き「良質な中古品」の獲得を目指します。

 

③ メーカー事業の認知拡大と商品開発

 株式会社フォーバイフォーエンジニアリングサービスでは、メーカーとして、SNSやイベント参加により、日本市場だけでなく海外市場での認知拡大活動を強化します。また、ホイール等の自動車部品の新製品の開発やメインブランドのサイズ展開を進めることで国内・海外からの受注増加を目指します。

 

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、当社グループの事業又は本株式の投資に関するリスクを全て網羅するものではありません。

① 中古品の仕入について

イ.中古品の安定確保について

 中古品は、新品と異なり仕入量の調節が難しいという性格を有しております。このため、当社グループでは買取センター、宅配買取、イベント買取、出張買取、販売時の下取り、中古品取扱事業者等と仕入チャネルを多様化することにより、安定的な仕入を可能とする中古品仕入体制を構築してまいりました。しかしながら、今後における景気動向の変化、競合の買取業者の増加、顧客マインドの変化、宝石・貴金属等一部の商品については貴金属・地金相場の変動等によって、質量ともに安定的な中古品の確保が困難となる可能性があります。中古品の確保が計画どおり進まない場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

ロ.鑑定士について

 中古品の仕入金額については、金やプラチナ等の相場がある場合を除き、あらかじめ流通価格が決まっているものはありません。また、ブランド人気の定着や近年における中古品流通量の増大により、当社グループの中古品仕入においては、商品の真贋チェックを行い、適正な買取価格を提示できる鑑定士の存在が欠かせません。従って、高度な専門知識と豊富な経験を持ち合わせた優秀な鑑定士の人員確保は、当社グループの重要な経営課題であると認識しております。
 以上より、優秀な鑑定士の人員確保が計画どおり進まない場合、当社グループの中古品仕入活動及び店舗の出店計画は制約を受けます。また、経験豊富な鑑定士の退職は、当社グループの重要な経営資源である買取ノウハウの流出を意味し、短期間に多数の鑑定士が退職した場合、当社グループ業績は大きな影響を受ける可能性があります。

ハ.コピー商品の買取リスクについて

 中古品の流通量の増加に伴い「コピー商品」に関するトラブルは社会的に重要な問題となってきており、これらトラブルを事前に回避し、顧客の利益保護をいかに実現していくかが中古品小売業界全般の共通課題であると認識しております。
 当社グループにおいては、日頃から各鑑定士の真贋チェック能力を養い、高度な専門知識と豊富な経験を持った鑑定士を育成すること及び、一部商品の鑑定には、真贋・型番を判定できるAIを導入することにより、不良品及びコピー商品の買取防止に努めております。また、お客様に安心感を持って商品をお買い求めいただくために、中古品を商品化する流れの中で再度入念な真贋チェックを行っており、誤って仕入れたコピー商品については、すべて廃棄処理を行い、コピー商品の店頭への陳列防止に努めております。なお、真贋チェックが難しい商品については、日本流通自主管理協会(注)等、社外に真贋チェックを依頼するケースもあります。
 今後も、お客様からの信頼を維持していくため、当社グループはコピー商品の排除を徹底してまいります。しかしながら、中古のブランド商品を取り扱う当社グループの事業は、常にコピー商品に関するトラブル発生のリスクを含んでおり、これらコピー商品に関する大きなトラブルが発生した場合、当社グループの取扱商品に対する信頼性が低下することにより、当社グループ業績は影響を受ける可能性があります。

(注)『著名ブランド商品市場』(並行輸入商品市場)からの“偽造品”、“不正商品”の流通防止及び排除を目指して、1998年に発足した団体であります。量販店、専門店、質店、リサイクル店等多くのカテゴリーの販売店が小売会員企業として、また、専門知識を有した数多くのインポーターや卸業者が卸売会員企業として加盟しております。

ニ. 盗品の買取リスクについて

 買取行為については、古物営業法及び民法で規制されています。当社グループにおいては、古物営業法及び民法遵守の観点から買取点数の多い商材の古物台帳(古物の買い受け記録を記載した台帳)のPOSデータと連動させることにより、盗品買取が発覚した場合は、古物営業法及び民法の基準により、被害者へ適切に対応できる体制を整えております。

 これらに対応するため、中古品の安定供給や、コピー品、盗品の買取リスクに対しては、買取専門店の新規出店や、宅配買取の強化を行い、真贋判定の教育を受けた鑑定士により、リスクを低減させる対応を取っております。

 

② 出店政策について

イ.今後の店舗出店について

 当社グループは、これまで中部、関東、関西エリア中心にブランドリユースストア「KOMEHYO」をはじめ「KOMEHYO買取センター」、「BRAND OFF」、「BRAND OFF買取専門店」、「LINK SMILE」、「USED MARKET」、「SNEAKER MARKET」、「WORM」、「Shellman」、「クラフト」、「U-ICHIBAN」を展開することにより事業を拡大してまいりました。

 しかしながら、今後の買取店舗の出店計画に対し、当社グループの希望に適う物件の選定及び出店のための人員計画等が予定どおり進まなかった場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

ロ.当社グループの営業エリアについて

 当社グループは、経営資源を集中することによる経営の効率化等のメリットを活かし、愛知県を中心とした東海地区に店舗を集約して事業展開を行ってきた経緯があるため、地域経済の減衰が発生した場合における売上高の伸び悩みや、東海大地震をはじめとした大規模災害による販売活動への影響等、販売店舗の地域集中に伴うリスクが存在しております。

ハ.出店に関する規制について

 当社の店舗「KOMEHYO名古屋本店本館」(名古屋市中区)は店舗面積が1,000㎡を超えるため、「大規模小売店舗立地法」による規制を受けております。また、今後出店を計画する店舗等についても、売場面積によっては、同法による規制を受ける可能性があります。

ニ.賃貸借契約による店舗退店、賃料上昇

 大半の店舗は賃借店舗であることから、何らかの理由により契約が更新できない場合、また、契約更新時などに賃料が上昇した場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 これらのリスクに対して、当社グループは小売と法人販売のバランスを考え、また、オンライン販売の強化をしております。出店の候補地については、「KOMEHYO」と「BRAND OFF」のエリアバランスの検討を行っており、店舗数を増加させることにより、1店舗当たりの影響度を小さくするようにしております。

 

③ 外部経済環境の変化に伴う売上変動について

 当社グループは商品の取り扱いを古着やきものから始め、宝石・貴金属、時計、ブランドバッグ、衣料、カメラ、楽器、タイヤ・ホイール等と、その時代の流行や市場のニーズに合わせながら変化・多様化させることにより、特定の商品に依存しない安定した営業体制を構築してまいりました。しかしながら、商品によっては流行の変化に伴う経済的陳腐化により、また、為替相場及び貴金属・地金相場の変動等により短期間の内に価値下落がもたらされるものや、牽引役となる人気商品・ヒット商品の有無により販売動向を大きく左右されるものが存在しております。また、為替・株式市況等の乱高下、景況感の急激な変化等により、高額品を中心に大きく売上高が変動するリスクが存在しております。そのため、当社グループでは、商品在庫の滞留や陳腐化を防ぐため、POSシステム等での在庫管理徹底しております。また、為替の変動を注意してチェックし、為替変動の兆しが見えた場合に機動的に転換するなど、当社グループの業績及び財政状況への影響が最小限になるよう為替変動リスクを抑えることとしております。

 

④ 自然災害や季節的変動と天候による影響について

 当社グループは各店舗における店舗販売が中心であり、大規模な自然災害、事故、感染症の拡大(パンデミック)等が発生した場合には、当社グループの営業活動に著しい支障が生じ、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。

 また、タイヤ・ホイールの売上高は、冬場の降雪時等に使用するスタッドレスタイヤの交換期にあたる下期(10月~3月)に集中する傾向があります。降雪時期の遅れや降雪量の減少といった予期できない天候不順が発生した場合、売上高の減少や過剰在庫を招く可能性があり、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 当該リスクが顕在化する可能性の程度及び時期について予測することは困難でありますが、当社グループでは、事業活動を継続し、社会インフラとしての役割を果たすため、BCPの基本方針や災害対策マニュアル等を整備し、災害による不測の事態に備えるため、避難・防災についての教育訓練を定期的に実施しております。

※新型コロナウイルス感染症拡大について

 新型コロナウイルスの感染状況によっては、店舗営業の短縮・臨時休業や業者間取引の縮小等により売上高や個人買取に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの各本社、商品センター、店舗等において新型コロナウイルスの感染が発生した場合、一定期間商品の供給や店舗の営業等の事業活動に支障をきたす可能性があります。新型コロナウイルス感染症の収束の時期は未だ不透明であり、経済活動への影響を現時点では予測できない状況となっております。これらの環境下において、新型コロナウイルス感染症拡大による影響は、翌期以降の当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があります。

 当社グループでは、感染状況の確認、安全衛生の徹底、在宅勤務、WEB会議の活用などの感染防止策を講じながら、顧客と従業員の安全の確保を前提としたオンラインでの販売を強化するなど非接触型の営業活動を実施しております。

 

⑤ 個人情報の管理について

 当社グループでは、店舗業務や販売促進等において、顧客の住所、氏名、職業、年齢、クレジットカード情報等を取り扱っており、これら個人情報も帳簿等に記載又は電磁的方法により記録し、管理しております。

 このため、当社グループにおいては社内規程等ルールの整備、社内管理体制の強化、社員教育の徹底、情報システムのセキュリティ強化等により、個人情報保護マネジメント機能の向上を図り、「個人情報の保護に関する法律」の遵守、個人情報の漏洩防止に努めております。しかしながら、これら個人情報が漏洩した場合、社会的信用の失墜、事後対応による多額の経費発生等により、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 

⑥ 海外の事業展開について

 当社グループでは、事業拡大を図るとともに、グループ事業の海外展開を進めていく方針であります。そのなかで、各国の景気変動、政治的・社会的混乱などの地政学リスク、法規制等の変更、大幅な為替変動などにより、業績に影響を及ぼす可能性があります。そのため、各国情勢を注視し、現地法令等へ適正に対応するとともに、各現地グループ会社でコンプライアンス体制を適切に構築し、法令遵守に努めております。

 

⑦ 古物営業法に関する規制について

 当社グループの取り扱う中古品は「古物営業法」に定められた「古物」に該当するため、同法による規制を受けております。「古物」は、古物営業法施行規則により次の13品目に分類されております。
  美術品類、衣類、時計・宝飾品類、自動車、自動二輪車及び原動機付自転車、自転車類、写真機類、
  事務機器類、機械工具類、道具類、皮革・ゴム製品類、書籍、金券類
 同法の目的ならびに同法及び関連法令による規制の要旨は次のとおりであります。

A.目   的

 この法律は、盗品等の売買の防止、速やかな発見等を図るため、古物営業に係る業務について必要な規制等を行い、もって窃盗その他の犯罪の防止を図り、及びその被害の迅速な回復に資することを目的とする(第1条)。

B.規制の要旨

(a) 古物の売買もしくは交換を行う営業を営もうとする者は、都道府県公安委員会の許可を受けなければならない(第3条)。

(b) 古物の買い受けもしくは交換を行う場合、又は売却もしくは交換の委託を受けようとする場合には、その相手方の住所、氏名、職業、年齢が記載された文書(その者の署名のあるものに限る。)の交付を受けなければならない(第15条)。

(c) 売買もしくは交換のため、又は売買もしくは交換の委託により、古物を受け取り、又は引き渡したときは、その都度、取引の年月日、古物の品目及び数量、古物の特徴、相手方の住所、氏名、職業、年齢を帳簿等に記載、又は電磁的方法により記録し、3年間営業所に備えつけておかなければならない(第16条、第18条)。

(d) 買い受け、又は交換した古物のうち盗品又は遺失物があった場合においては、被害者又は遺失主は、古物商に対し、盗難又は遺失から1年以内であればこれを無償で回復することを求めることができる(第20条)。なお、当社グループでは民法(第193条)の基準に従って、2年以内であれば無償回復に対応しております。

 

⑧ その他の法的規制について

 当社グループにおいてはインターネットを活用した通信販売及びお客様のご要望に応じた出張買取や一部では質屋業を行っており「特定商取引に関する法律」及び「質屋営業法」による規制を受けております。
 なお、今後税制改正により消費税率がさらに引き上げられた場合、短期的な消費マインドの冷え込みから、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 そのため、当社グループでは、各業務主管部及び関係会社にて、それぞれが主管する業務に関係する法的規制の改廃や新たな法的規制が設けられていないかについて確認、対応することとしており、そのリスク情報については各部門責任者へ報告することとしております。今後も、関係当局の動向を注視し、法的規制の変更に伴う業績変化を回避すべく、適時適切に対応してまいります。

⑨ 有利子負債依存度について

 中古品の買取りは即日又は数日中の現金決済により行われていることから、回転差資金がマイナスとなる傾向にあるため、仕入高増加に比例して運転資金が必要となります。これに加え、業容拡大に伴う出店や改装及びM&A等に係る費用を、主として金融機関からの借入金により調達していることから、今後の出店及び商品調達、また、M&A等の状況により、当社グループの有利子負債依存度が比較的高水準で推移する可能性があります。
 また、今後は業績拡大、収益性の向上により、財務体質の強化に努める方針でありますが、金利動向等の金融情勢や取引金融機関の融資姿勢等の変化により、当社グループの業績は少なからぬ影響を受ける可能性があります。

 このような状況にあって、常に金融機関との関係強化を図り、安定した資金供給を受けてまいります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の懸念により、断続的に緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発出されておりましたが、ワクチン接種の進展や新規感染者数の減少等により緊急事態宣言が全国的に解除となり、経済活動の持ち直しの動きがみられました。しかしながら、新型コロナウイルスの新たな変異株の発生による感染再拡大の懸念が強まるとともに、原油価格の高騰や国際情勢に端を発した円安傾向等による個人消費へ影響が懸念されるなど、先行きは不透明な状況で推移いたしました。

 このような環境のもと、当社グループは、新型コロナウイルス感染症に対しては、お客様と従業員の安全を第一に考え、感染拡大の防止に向けた対応を継続いたしました。安全衛生の徹底、在宅勤務、WEB会議の活用などの感染防止策を講じながら、お客様と従業員の安全の確保を前提とした営業を再開しておりますが、外国人旅行客の渡航禁止や集客施策の自粛等の影響を受け、法人販売による在庫コントロールと経費コントロールに努めました。

 株式会社コメ兵においては、前連結会計年度から引続き新生活様式に対応したお客様とのコミュニケーションの強化やサービスのご提供に加え、店舗の安全を確保したうえでの限定的なイベントを行いました。また、個人買取の強化において「安心できる“いつもの”“近くの”場所での買取」をコンセプトに、商材確保のためのイベント買取や買取専門店の新規出店を積極的に行いました。

 また、業務の効率化を推進するとともに、オンラインストアの利用促進や、当社グループ会社主催の法人向けオンラインオークションによる法人販売の強化に注力するなど非接触型営業の取り組みをすることにより、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により来店客数が戻らない状況が継続しても、売上を確保できる体制を整えてまいりました。

 以上の結果、当連結会計年度の業績については、売上高は71,148百万円(前期は50,723百万円)、営業利益は3,714百万円(前期比529.1%増)、経常利益は3,772百万円(同774.6%増)、法人税等調整額は△215百万円

(△は利益)(前期は法人税等調整額△347百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,259百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失595百万円)となりました。

 なお、当連結会計年度の期首から「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。このため、前連結会計年度と収益の会計処理が異なることから、経営成績の説明において、売上高の増減額及び前年同期比(%)は記載せずに説明しております。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

<ブランド・ファッション事業>

 ブランド・ファッション事業は、国内のグループ会社では、当連結会計年度で過去最多となる買取専門店を株式会社コメ兵で32店舗、株式会社K-ブランドオフで3店舗を出店しております。また、株式会社コメ兵では、スニーカー専門店「SNEAKER MARKET by KOMEHYO」も出店いたしました。海外のグループ会社では、BRAND OFF LIMITEDにおいて香港に買取・販売の店舗を1店舗出店いたしました。

 中古品仕入高については、新型コロナウイルス感染症拡大防止のための店舗の営業時間短縮等の影響がある中、株式会社コメ兵ではイベント買取や新規出店を中心に個人のお客様からの買取を強化したほか、AIでの真贋判定を試験導入し、お客様とのコミュニケーションを重視した安心して利用できる買取サービスの促進に努めました。

 販売については、前連結会計年度に行った株式会社コメ兵のコンタクトセンターの拡大やECのリプレイスによるお客様の利便性向上やお客様との関係性を深める施策による販売強化、個人買取が好調に推移したことにより、小売り向け商品を充実させたうえで法人販売を強化するとともに、株式会社KOMEHYOオークションと株式会社K-ブランドオフそれぞれが運営する法人向けオークションを強化いたしました。

 営業利益については、個人買取が好調に推移したことで小売売上高が順調に推移し、さらに法人販売を強化したことにより大幅に売上高が増加し、売上総利益が増加したことに加え、経費コントロールによる販管費の抑制が奏功いたしました。

 以上の結果、当連結会計年度の当セグメント売上高は66,688百万円(前期は46,608百万円)、営業利益は3,254百万円(前期比572.1%増)となりました。

 

<タイヤ・ホイール事業>

 株式会社クラフト及び株式会社オートパーツジャパンにおいては、タイヤの販売が中古・新品ともに順調に推移いたしました。その中でも、在庫コントロールと降雪の影響等から、11月以降冬用タイヤの販売が好調に推移いたしました。また、前連結会計年度から行っております株式会社クラフトでのコールセンターによる接客強化、SNS等によるコミュニケーション強化と株式会社フォーバイフォーエンジニアリングサービスで開発した新作ホイールの販売に努めました。

 以上の結果、当連結会計年度の当セグメント売上高は4,382百万円(前期は4,046百万円)、営業利益は147百万円(同276.3%増)となりました。

 

<不動産賃貸事業>

 不動産賃貸事業では、店舗、会議室等の賃貸管理の他、グループ会社の主要な店舗をグループ会社に賃貸しております。

 当連結会計年度の当セグメント売上高は334百万円(前期は204百万円)、営業利益は101百万円(前期比121.5%増)となりました

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、1,155百万円減少し、10,738百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、獲得した資金は1,134百万円となりました(前期は4,379百万円の獲得)。

 これは主に、税金等調整前当期純利益3,326百万円、減価償却費941百万円、減損損失327百万円、賞与引当金の増加額251百万円及び契約負債の増加額539百万円が、棚卸資産の増加額2,619百万円、その他(その他の資産の増加額及びその他の負債の減少額)869百万円及び法人税等の支払額684百万円を超過したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、使用した資金は529百万円となりました(前期は1,222百万円の使用)。

 これは主に、店舗出店等に伴う有形及び無形固定資産の取得による支出628百万円並びに差入保証金の差入による支出257百万円が、差入保証金の回収による収入255百万円を超過したことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、使用した資金は1,895百万円となりました(前期は1,353百万円の獲得)。

 これは主に、短期借入金の減少額500百万円、長期借入金の返済による支出883百万円、リース債務の返済による支出274百万円及び配当金の支払額219百万円によるものであります。

 

③ 仕入及び販売の実績

  a. 仕入実績

     当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2021年4月1日

至  2022年3月31日)

前年同期比(%)

ブランド・ファッション事業(千円)

53,262,643

タイヤ・ホイール事業(千円)

4,137,829

不動産賃貸事業(千円)

合計(千円)

57,400,472

 

  b. 販売実績

    当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2021年4月1日

至  2022年3月31日)

前年同期比(%)

ブランド・ファッション事業(千円)

66,688,237

タイヤ・ホイール事業(千円)

4,382,757

不動産賃貸事業(千円)

334,313

合計(千円)

71,405,308

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去前の数値によっております。

   2.当連結会計年度の期首から「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。このため、前連結会計年度と収益及び費用の計上基準が異なることから、仕入実績及び販売実績の前年同期比(%)は「-」と記載しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 文中における将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析

 当連結会計年度において、当社グループは組織力の強化、販売力の強化、販促活動の拡充、オンラインストアの強化、内部統制の推進、教育制度の充実等、様々な経営施策に取り組み、企業価値の向上に努めてまいりました。設備投資計画に基づき、当社事務所の改装、及び個人買取仕入の強化を目的として買取専門店を株式会社コメ兵では32店舗、株式会社K-ブランドオフでは3店舗をそれぞれ新規出店いたしました。また、相場システム等のソフトウエアを開発いたしました。

a.経営成績等

1)経営成績

①売上高

 当連結会計年度の売上高は、新型コロナウイルス感染症拡大防止策を講じながら、オンラインストアの利用促進やオンラインオークションによる法人販売の強化に注力したことから、71,148百万円(前期は50,723百万円)となりました。

②売上総利益、売上高総利益率

 適正な買取及び販売価格の設定に注力するとともに、売上総利益が確保しやすい中古品の売上高構成比向上に引き続き注力し、在庫コントロールの強化を行いました。個人買取の強化により、小売に必要な商品量は確保し、他の商品を法人販売に向け回転率を高めたことで、当連結会計年度の売上総利益は18,415百万円(前期は13,836百万円)、売上高総利益率は25.9%(前期は27.3%)となりました。

③営業利益、売上高営業利益率

 広告宣伝費及び人件費等の販管費増加により、販売費及び一般管理費は14,700百万円(前期比11.0%増)となりました。この結果、当連結会計年度の営業利益は3,714百万円(同529.1%増)、売上高営業利益率は5.2%(前期比4.0ポイント増)となりました。

④経常利益、売上高経常利益率

 為替差益66百万円の計上等の影響により、当連結会計年度の経常利益は3,772百万円(前期比774.6%増)、売上高経常利益率は5.3%(前期比4.4ポイント増)となりました。

⑤親会社株主に帰属する当期純利益

 のれんや不採算店舗の固定資産の減損損失327百万円を計上したこと等により、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は2,259百万円(前期は595百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 

2)財政状態

①資産合計

 資産合計は39,667百万円(前期比6.1%増)となり、前連結会計年度末に比べ2,265百万円増加いたしました。これは主に、商品2,627百万円、預け金214百万円、流動資産のその他(短期貸付金等)751万円及び無形固定資産のリース資産222百万円の増加が、現金及び預金1,458百万円の減少を上回ったことによるものであります。

②負債合計

 負債合計は18,966百万円(同0.1%増)となり、前連結会計年度末に比べ10百万円増加いたしました。これは主に1年内返済予定の長期借入金139百万円、未払金477百万円、未払法人税等585百万円、流動負債の契約負債507百万円、賞与引当金251百万円及びリース債務229百万円の増加が、短期借入金500百万円、流動負債のその他616百万円(未払消費税等)、社債72百万円、及び長期借入金1,023百万円の減少を上回ったことによるものであります。

③純資産

 純資産は20,700百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,254百万円増加いたしました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益2,259百万円の計上及び為替換算調整勘定142百万円の増加が、剰余金の配当219百万円を上回ったことによるものであります。

 

b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりであります。

c.セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

(3) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

① 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品買取・仕入費用のほか、外注修理費、荷造運賃、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、新規出店、ソフトウエア開発等によるものであります。

短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達については、主に金融機関からの長期借入を基本としております。

なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は13,519百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は10,738百万円となっております。

 

② キャッシュ・フロー

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の状況

当社グループは、中期経営計画を作成し事業に取り組んでおります。中期経営計画は、消費者動向や他の小売動向などの社会情勢、業績や各部門別課題の整備状況などの会社情勢を踏まえ、今後の3年間の基本的経営目標として策定しております。また、この中期経営計画は、毎年見直しを行うローリング方式をとっております。

なお、詳細につきましては、WEBサイトに掲載いたしました「第44期(2022年3月期)決算説明会資料」をご覧ください。

2022年3月期の達成・進捗状況は以下のとおりであります。

売上高は計画比11,148百万円増(18.6%増)となりました。これは、オンラインストアの利用促進や、当社グループ会社主催の法人向けオンラインオークションによる法人販売の強化に注力するなど非接触型営業の取り組みが奏功したことによるものであります。営業利益は広告宣伝費及び人件費等の販管費増加に比較して、売上高の増加による増益が寄与したこと等により、計画比2,164百万円増(139.7%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益はこれらの増益要因等により計画比1,259百万円増(125.9%増)となりました。

(単位:百万円)

連結指標

2022年3月期(計画)

2022年3月期(実績)

2022年3月期(計画比)

売上高

60,000

71,148

11,148百万円増 ( 18.6%増)

営業利益

1,550

3,714

2,164百万円増(139.7%増)

経常利益

1,450

3,772

2,322百万円増(160.1%増)

親会社株主に帰属する

当期純利益

1,000

2,259

1,259百万円増(125.9%増)

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

  該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

  該当事項はありません。