当事業年度におけるわが国経済は、政府や日銀による経済、金融政策を受けて雇用情勢や所得環境の改善が見られ、緩やかな回復基調が続いておりますが、中国の景気減速、原油価格の下落に加え、円高、株安の影響や、低調な個人消費など依然として節約志向が続いており、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
このような経済環境の中、家具・ホームセンター業界におきましては、大手企業の商勢圏の拡大による競争の激化や異業種との企業間競争もますます厳しさを増しております。
当社といたしましては、従来からの経営理念である「お客様満足度100%」を目指して、従業員教育による販売力の向上や、お客様のニーズにあった商品政策の強化に努めてまいりました。「資材・DIY・園芸用品」「生活用品」「家具・ホームファッション用品」の品揃えの強化を図り、他社との差別化に取り組んでまいりました。
経営基盤の一層の充実のため積極的な店舗展開にも取り組み、岡山県、兵庫県、滋賀県、千葉県に各2店舗、福岡県、長崎県、熊本県、山口県、広島県、鳥取県、和歌山県、大阪府、富山県、長野県、栃木県、茨城県に各1店舗の計20店舗を開店いたしました。また、既存店の活性化を図るため7店舗の増床と3店舗の改装を行いました。同時に既存店の見直しも行い8店舗を閉鎖いたしました。これにより、当事業年度末での店舗数は鹿児島県から宮城県までの33府県にわたり364店舗となりました。
この結果、売上高2,299億8百万円(前期比3.4%増)、営業利益87億9百万円(前期比19.2%増)、経常利益93億8百万円(前期比21.3%増)、当期純利益52億3百万円(前期比29.5%増)となり増収増益となりました。
セグメント業績を示すと、次のとおりであります。
「資材・DIY・園芸用品」は、最も売上構成比の高い当社の主力商品でありますが、比較的天候不順に影響を受けやすい商品であります。当事業年度は、売上高は921億3百万円(前期比5.5%増)、売上総利益320億86百万円(前期比5.2%増)、売上総利益率は34.8%となっております。
「生活用品」も、天候不順や競合他社との企業間競争が大きく影響している商品であります。当事業年度は、売上高は658億67百万円(前期比4.0%増)、売上総利益178億20百万円(前期比1.0%増)、売上総利益率は27.1%となっております。
「家具・ホームファッション用品」は、当社の差別化された商品でありますが、他の商品と同様に天候不順や競合他社との企業間競争の影響を受けております。当事業年度は、売上高は518億70百万円(前期比0.8%増)、売上総利益203億14百万円(前期比0.8%減)、売上総利益率は39.2%となっております。
「その他」は、カー用品、乗り物、ペット用品、灯油他が含まれておりますが、異業種を含め、企業間競争の影響を大きく受けております。当事業年度は、売上高は200億66百万円(前期比0.4%減)、売上総利益59億51百万円(前期比0.6%増)、売上総利益率は29.7%となっております。
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、205億29百万円と前年同期比32億66百万円の増加となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フローの状況)
営業活動により得られた資金は、154億4百万円(前年同期比で104億3百万円の増加)となりました。この主な要因は、税引前当期純利益89億76百万円及び減価償却費61億92百万円などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フローの状況)
投資活動により使用した資金は、106億32百万円(前年同期比で10億54百万円の支出増)となりました。この主な要因は、新規出店に伴う有形固定資産の取得による支出100億79百万円などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フローの状況)
財務活動により使用した資金は、15億5百万円(前年同期比で9億30百万円の支出減)となりました。この主な要因は、長期借入れによる収入30億円に対し、長期借入金の返済による支出19億82百万円やリース債務の返済による支出13億90百万円及び配当金の支払額11億31百万円によるものであります。
仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | |
金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
資材・DIY・園芸用品 | 60,057 | 107.9 |
生活用品 | 48,001 | 108.5 |
家具・ホームファッション用品 | 31,161 | 99.5 |
その他 | 14,162 | 102.2 |
合計 | 153,383 | 105.7 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | |
金額(百万円) | 前年同期比(%) | |
資材・DIY・園芸用品 | 92,103 | 105.5 |
生活用品 | 65,867 | 104.0 |
家具・ホームファッション用品 | 51,870 | 100.8 |
その他 | 20,066 | 99.6 |
合計 | 229,908 | 103.4 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3) セグメントごとの構成内容
セグメントごとの構成内容は次のとおりであります。
資材・DIY・園芸用品 | 大工道具、建築金物、ペイント、左官用品、園芸用品、水道用品、エクステリア、木材・シェルフ、ルームアクセサリー、作業用品、グリーン、電材 |
生活用品 | 家庭用品、季節用品、収納用品、文具、日用品、調理家電、履物、食品、化粧品、アウトドア用品 |
家具・ホームファッション用品 | 家具、フロアカバリング、カーテン、インテリア小物、照明、寝具、リフォーム、床材 |
その他 | カー用品、乗り物、ペット用品、灯油他 |
販売実績を府県別に示すと、次のとおりであります。
府県別 | 当事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) | ||||
売上高(百万円) | 前年同期比(%) | 期末店舗数 | 店舗移動状況(店) | ||
新規出店 | 退店 | ||||
福岡県 | 56,430 | 101.7 | 76 | 1 | 3 |
山口県 | 19,476 | 102.4 | 31 | 1 | ― |
広島県 | 17,507 | 99.8 | 29 | 1 | ― |
熊本県 | 18,393 | 107.2 | 28 | 1 | ― |
長崎県 | 15,549 | 106.0 | 24 | 1 | ― |
兵庫県 | 15,956 | 101.3 | 23 | 2 | 1 |
鹿児島県 | 9,582 | 101.6 | 20 | ― | ― |
宮崎県 | 13,181 | 100.3 | 17 | ― | ― |
大分県 | 10,313 | 99.1 | 15 | ― | ― |
岡山県 | 7,963 | 106.3 | 15 | 2 | 1 |
佐賀県 | 7,853 | 99.2 | 12 | ― | ― |
島根県 | 5,272 | 97.6 | 10 | ― | ― |
静岡県 | 5,827 | 109.0 | 10 | ― | ― |
滋賀県 | 3,840 | 119.2 | 9 | 2 | ― |
大阪府 | 4,580 | 94.7 | 8 | 1 | 2 |
鳥取県 | 2,616 | 99.1 | 4 | 1 | ― |
香川県 | 1,470 | 114.1 | 4 | ― | ― |
和歌山県 | 1,402 | 142.7 | 4 | 1 | ― |
愛知県 | 2,268 | 99.8 | 4 | ― | ― |
その他 | 10,419 | 126.4 | 21 | 6 | 1 |
合計 | 229,908 | 103.4 | 364 | 20 | 8 |
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
今後の経営環境におきましては、消費動向の見通しが依然として不透明なことから、さらに厳しい状況が続くものと予想されます。
当社といたしましては、「店はお客様のためにある」の原則を踏まえ、「人・商品・店舗」における他社との差別化を図りながら、業績の向上に努めていく所存であります。
また、経営基盤のさらなる強化のために積極的な出店政策として、商圏人口に応じた「併合店」「ホームセンター単独店」「300坪型小型ホームセンター単独店」「ツーワン・スタイル単独店」の4つの業態を駆使してドミナント化を図り、シェアーアップに努めていくとともに既存店の増床、改装を行っていく方針であります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
① 出店に対する法的規制について
平成12年6月1日付にて、規制緩和の一環として「大規模小売店舗における小売業の事業活動の調整に関する法律」にかわり、「大規模小売店舗立地法」(以下「大店立地法」)が施行されました。
大店立地法は、売場面積1,000㎡超の新規出店や既存店舗の増床等について、騒音、交通渋滞、ごみ処理問題等、出店地近隣住民の生活を守る立場から、都道府県または政令指定都市が一定の審査を行い規制するものであります。
当社は、1,000㎡超の大型店舗を新規出店する場合には、出店計画段階から地域環境を考慮した店舗構造、運営方法を採用し、地域住民・自治体との調整を図りながら出店していく方針でありますが、上述の法的規制等により計画どおりの出店ができない場合には、今後の当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、大型店舗の郊外出店を規制する「まちづくり三法」の改正により、大型店の郊外出店に対する計画へ影響を及ぼす可能性があります。
② 競合について
当社は、「資材・DIY・園芸用品」「生活用品」「家具・ホームファッション用品」を取り扱い、これらを複合あるいは専門店とした店舗展開を行っております。
当社は、平成28年3月末現在、九州・中国・関西・中部地区を中心に364店舗を展開しておりますが、当社が出店している地域の一部においては、当社と同様の商品を扱う他社の店舗が多数存在しており、現在、当社店舗の近隣に他社の競合店舗が存在しない場合でも、今後の新規参入によっては、競争が激化する可能性もあります。また、当社の取り扱う各種家具商品は、最近の住宅構造の変化、少子化・晩婚化・非婚化等により市場が停滞傾向になっている状況です。当社の業績は、こうした競合、新規参入、家具市場の変化によって影響を受ける可能性があります。
③ 個人情報の保護について
当社は、営業活動の中でお預りしたお客様個人に関する情報につきましては、正確かつ厳重なる管理を行い、また、「個人情報取扱規程」や「プライバシーポリシー」を策定し、従業員への周知徹底も行っております。しかしながら、万が一、個人情報の流出が発生した場合には、当社の信用が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 天候要因について
当社は、家具商品やホームセンターにおける季節商品(冷暖房用品、催事用品、園芸用品等)を多く取り扱っております。このため冷夏や暖冬等の天候不順が長く続くなど予想以上の変化があった場合には、来店客数や季節商品の需要動向が著しく変動するなど、業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたりまして、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて判断しております。
詳細につきましては、第5「経理の状況」、1「財務諸表等」(重要な会計方針)に記載しております。
(2)財政状態の分析
(流動資産)
当事業年度末における流動資産の残高は、899億87百万円(前事業年度末比33億10百万円増)となりました。増加の主な要因は、現金及び預金の増加(前事業年度末比32億67百万円増)などによるものであります。
(固定資産)
当事業年度末における固定資産の残高は、1,366億51百万円(前事業年度末比107億83百万円増)となりました。増加の主な要因は、有形固定資産の増加(前事業年度末比101億43百万円増)などによるものであります。有形固定資産の増加では、新規出店などによる建物の増加(前事業年度末比83億38百万円増)が主な要因であります。
(流動負債)
当事業年度末における流動負債の残高は、801億41百万円(前事業年度末比79億76百万円増)となりました。増加の主な要因は、設備関係支払手形の増加(前事業年度末比40億41百万円増)、買掛金の増加(前事業年度末比20億96百万円増)などによるものであります。
(固定負債)
当事業年度末における固定負債の残高は、155億49百万円(前事業年度末比20億54百万円増)となりました。増加の主な要因は、資産除去債務の増加(前事業年度末比9億39百万円増)、長期借入金の増加(前事業年度末比4億41百万円増)などによるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産の残高は、1,309億48百万円(前事業年度末比40億62百万円増)となりました。増加の主な要因は、別途積立金の増加(前事業年度末比30億円増)などによるものであります。
(3)キャッシュ・フローの分析
第2「事業の状況」、1「業績等の概要」(2)キャッシュ・フローの状況に記載しております。
(4)経営成績の分析
当事業年度における売上高は2,299億8百万円(前年同期比3.4%増)、営業利益は87億9百万円(前年同期比19.2%増)、経常利益は93億8百万円(前年同期比21.3%増)、当期純利益は52億3百万円(前年同期比29.5%増)となりました。
① 売上高、売上総利益
売上高は、積極的な店舗展開に取り組んだ結果、2,299億8百万円(前年同期比3.4%増)となりました。また、店舗数は20店舗の新規出店と8店舗の閉鎖により364店舗となりました。売上総利益は、761億73百万円(前年同期比2.2%増)となり、売上総利益率は、前年同期比0.4ポイント減少の33.1%となりました。
② 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は、1,537億35百万円(前年同期比4.1%増)となり、売上原価率は、前年同期比0.4ポイント増加の66.9%となりました。販売費及び一般管理費は、674億63百万円(前年同期比0.3%増)となり、売上高に対する販売費及び一般管理費率は、前年同期比1.0ポイント減少の29.3%となりました。
③ 営業利益
営業利益は、87億9百万円(前年同期比19.2%増)となり、営業利益率は、3.8%となりました。
④ 営業外収益、営業外費用
営業外収益は、9億1百万円(前年同期比33.9%増)、営業外費用は、3億1百万円(前年同期比1.6%減)となりました。
⑤ 経常利益
経常利益は、93億8百万円(前年同期比21.3%増)となり、経常利益率は、4.0%となりました。
⑥ 特別利益、特別損失
特別利益は、2億78百万円(前年同期比943.8%増)、特別損失は、6億10百万円(前年同期比89.9%増)となりました。
⑦ 当期純利益
当期純利益は、52億3百万円(前年同期比29.5%増)となり、当期純利益率は、前年同期比0.5ポイント増加の2.3%となりました。1株当たり当期純利益金額は、174円70銭となりました。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し
当社を取り巻く事業環境は非常に厳しい状況が続いております。家具・ホームセンター業界におきましては、大手企業によるナショナルチェーン化(全国展開)と店舗の大型化による地域間競争の激化、さらには異業種(ドラッグストア、ディスカウントストア、大型量販店、家電専門店等)との品揃えや価格における企業間競争が激しさを増しております。
当社といたしましては、これらの状況を踏まえ、競争力強化、商品構成の充実と付加価値の高い商品の開発、顧客ニーズに合わせた商品の提供等、競合店とのさらなる差別化が不可欠になるとの認識のもと、商品政策におきましては、当社オリジナル商品である「良品得価」のさらなる値入率の改善や品質の向上に取り組んでまいります。また、利益率の高い輸入品についても品目数や取引量をさらに拡大していく計画であります。「資材・DIY・園芸用品」「生活用品」「家具・ホームファッション用品」を3本柱と考え一般消費者の方からプロの業者の方まで幅広い顧客層のニーズに対応できる商品を、地域一番の品揃え・価格・品質で提供できるよう取り組んでまいります。また、積極的な店舗展開を実施しながら、大商圏では家具・ホームファッション、インテリアをコーディネートした「ツーワン・スタイル」とホームセンターを併設した併合店を、中商圏では1,000~1,500坪型のホームセンターを、小商圏では300坪型の小型ホームセンターの出店を継続し、店舗のドミナント化に取り組んでまいります。
(6)経営者の問題意識と今後の方針について
「お客様満足度100%」を目指した経営は、お客様の声を背景とした商品開発に、作業システムの改善に、顧客サービスの向上にと反映させ、全社一丸となった経営努力を続けてまいりました。そして、より快適な生活を創造する「暮らしのクリエーター」としてさらに進化してまいります。具体的な今後の商品戦略といたしましては、「資材・DIY・園芸用品」「生活用品」「家具・ホームファッション用品」の3本柱をさらに強化するとともに、お客様のニーズを把握し、他社にない独自の商品開発に取り組み、マス化(大量仕入)による有利な仕入ができるように、商品開発と調達力の強化に努めてまいります。在庫コントロールの向上、POSデータをはじめとした情報システムのさらなる活用も継続して取り組んでまいります。店舗戦略といたしましては、増床、改装による既存店の活性化を図りながら、300坪から3,000坪型までの小商圏、中商圏、大商圏と地域に適した店舗展開を行ってまいります。地域戦略といたしましては、九州・中国・関西・中部地区はさらにドミナント化を図りながら、関東地区等の他地域へも商勢圏を拡げてまいります。
なお、当社は、投下資本に対する利益率をみる総資本経常利益率を経営指標にしており、中期的に10.0%以上を目標としております。また、資本の効率性を高めることで、株主資本利益率の向上にも努めてまいります。