第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における我が国の経済は、政府による金融政策、財政政策を背景に緩やかな回復基調が見られたものの、新興国経済の下振れ懸念などもあり、景気の先行については不透明な状況が続いております。

外食産業におきましては、食の安全に対する社会的な関心の高まりに加え、円安による原材料価格の高騰や人件費の上昇などから引き続き厳しい経営環境にあります。

このような状況のもと、当社グループは「健康でおいしい食事」を「より価値のある価格で提供する」ことを基本において、新製品を投入したメニュー施策やクリンリネスの徹底、さらには提供時間の短縮など他社との差別化を図り既存店の強化に取り組んでまいりました。 

売上高につきましては、昨年12月にオープンした「まるまつ三沢店」および一昨年7月にオープンした「かに政宗本町店」や同9月にオープンした「かに政宗盛岡店」が寄与したこともあり増収となりましたが、原材料価格の上昇や人件費の増加に加えて新店舗(まるまつ三沢店)開店に係る初期費用、ならびに業態変更(寿松庵結城店、十割蕎麦丸まつ石巻店)の実施による改装費用等が発生したため、費用が増加しました。

また、一部店舗に係る減損損失72百万円等を特別損失に計上致しました。

この結果、当連結会計年度における売上高は80億50百万円(前年同期比1.1%増)、営業利益は3億29百万円(同9.8%減)、経常利益は3億24百万円(同10.4%減)、当期純利益は98百万円(同117.8%増)となりました。 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、6億34百万円となりました。
 当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果得られた資金は6億8百万円(前年同期は3億95百万円の獲得)となりました。収入の主な内訳は税金等調整前当期純利益2億63百万円、減価償却費2億92百万円等であり、支出の主な内訳は、未払金の支払32百万円、法人税等の支払額23百万円等であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果使用した資金は1億6百万円(前年同期は5億74百万円の使用)となりました。主な内訳は、新店設備等の有形固定資産の取得による支出1億74百万円、貸付金の回収81百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果使用した資金は6億87百万円(前年同期は1億81百万円の獲得)となりました。その内訳は、長期借入による収入4億円、長期借入金の返済による支出10億27百万円、配当金の支払額60百万円であります。
 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

       レストラン事業

837,554

93.0

合計

837,554

93.0

 

(注) 1 金額は製造原価によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 仕入実績

当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

A 原材料仕入実績

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

       レストラン事業

649,619

94.9

合計

649,619

94.9

 

(注) 1 金額は仕入価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

B 商品仕入実績

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

       レストラン事業

1,704,308

106.2

合計

1,704,308

106.2

 

(注) 1 金額は仕入価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 受注状況

当社グループは店舗の販売予測に基づき見込み生産を行っておりますので、該当事項はありません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度の販売実績を業態別に示すと、次のとおりであります。

A 業態別販売実績

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

       レストラン事業

8,050,678

101.1

和風ファミリーレストラン

6,338,260

99.7

その他の業態

1,712,417

106.7

合計

8,050,678

101.1

 

(注) 1 金額は販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

B 県別販売実績

 

地域県別

金額(千円)

前年同期比(%)

東北地方

宮城県(注1)

4,112,203

99.5

福島県

1,045,884

101.5

岩手県

976,176

110.0

青森県

509,961

102.5

山形県

357,974

99.3

秋田県

367,998

101.4

小    計

7,370,199

101.3

関東地方

栃木県

556,044

94.5

茨城県

124,434

126.1

小    計

680,478

99.0

合    計

8,050,678

101.1

 

(注) 1 本社及び子会社分につきましては、僅少であることや地域を特定することが困難であるため、
宮城県に含めて記載しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

今後のわが国の経済につきましては、政府の経済金融政策や円安を背景とした景気回復基調は見られるものの、消費者の賃金上昇については不透明な状況であり、予断の許さない状況が継続するものと思われます。

外食業界におきましても、消費税増税による影響が少なからず出ており、今後消費の低迷や食材価格の高騰による原価率の上昇、さらには人材不足等が懸念され、厳しい経営環境が継続するものと思われます。

このような状況下、当社グループは、「和風レストランまるまつ」の新規出店により、顧客第一主義をモットーに、お客様に健康的で美味しい食事を、清潔感のある雰囲気の良い店舗の中で、よりスピーディにより安くご提供することで、トータル的な価値の創造に取組んでまいります。
 また、より安全で安心な食事を提供するために、生産から販売までの一貫した仕組み(マス・マーチャンダイジング)の構築を目指すとともに、経営体質を一層強化して、収益力の向上に取組んでまいります。
 その実現のために当社グループが対処すべき課題は、以下のとおりであります。

 

① 商品力強化による他社との差別化
 従来の課題でありました10分以内提供遵守は継続しつつ、各業態ごとの主力商品の磨き上げを徹底して行います。特に主力業態である「まるまつ」においては天ぷらの商品力の強化に取り組み、他社との差別化を明確にすることでブランドの確立を目指します。

 

② 標準化の推進
 新規出店の加速を見据えて店舗の標準化を推進いたします。特にレイアウトの研究に取り組むことで、総投資金額を抑制した上でメニュー内容に対応した店舗設備を整え、顧客満足の充足を図ります。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

当社はこれらのリスク発生の可能性を十分に認識した上、発生の回避もしくは発生した場合でも影響を最小限に留めるべく努力をしてまいります。

なお、記載内容のうち、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものです。

 

(1)出店政策について

当社の主力業態は、「まるまつ」であり、当事業年度末(平成28年2月29日)現在、116店舗中95店舗が「まるまつ」であり、今後においても「まるまつ」を中心とした店舗展開に注力していく方針であります。

「まるまつ」においては、日本人の日常食である和食を美味しくかつ価値ある価格で提供するというコンセプトにより、競合他社との差別化が図られているものと当社は考えております。今後においても、平均客単価700円~800円というロー・プライスに対する社会の絶対的支持はゆるがないと考えております。しかし、出店に当たっては、採算重視を前提とする社内基準に基づき、出店候補地の商圏人口、交通量、競合店状況、賃借料等の条件を検討した上で、出店地の選定を行っておりますので、当社の条件に合致した物件がなく、計画通りに出店出来ない場合や、出店後に立地環境等に変化が生じた場合には、当社の業績は影響を受ける可能性があります。

 

(2)出店地域について

当社は、本社所在地である宮城県を中心とした東北地方及び北関東で店舗展開を図っており、今後においても当該地域にドミナント効果が出やすいように集中的に出店していく方針であります。

 

(3)出店形態について

当社は、主に、店舗の土地及び建物を賃借する方式で出店しており、出店時に、土地等所有者に対して、敷金・保証金及び建設協力金として、資金の差入を行っており、建設協力金は、当社が月々支払う賃借料との相殺により回収しております。

新規出店の際には、対象物件の権利関係等の確認を行っておりますが、土地所有者である法人、個人が破綻等の状態に陥り、土地等の継続的使用や債権の回収が困難となった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社が締結している土地に係る長期賃借契約のうち、当社の事情により中途解約する場合、当社が代替借主を紹介することを敷金・保証金等の返還条件としているものがあります。そのため、当社の事情により中途解約する場合には新たな代替借主を紹介できないことにより、敷金・保証金等を放棄せざるを得ず、損失が発生する可能性があります。

 

(4)外食業界の動向について

当社が属している外食市場については、長引く景気低迷による消費不況、調理済食材や惣菜を家庭に持ち帰って食する中食市場の成長等の影響により、近年、外食事業の既存店の売上高は減少する傾向にあります。そのため、当社においても、既存店についてはメニューの改定、店舗のリニューアルを実施すること等により、また、新規出店については採算重視の上積極的に展開し売上高を維持する方針であります。

但し、売上高全体に占める既存店舗の売上高構成比が相当程度まで高まり、既存店舗の売上高が減少した場合には、当社の全体の売上高も減少する可能性があります。

 

(5)競合店の影響について

当社の主力業態である「まるまつ」は、宮城県を中心とした東北地方及び北関東に店舗展開しており、潜在顧客が見込めるロードサイドに出店する方針をとっているため、「まるまつ」の店舗周辺においては、同業である和風ファミリーレストランとの競合の他、洋風ファミリーレストラン、ファーストフード等各種の外食業者との間に、品揃え、品質、価格及びサービス等の面において競合が生じているものと考えております。

さらに、外食業者との競合に加えて、宅配事業者等との競合や、当社が目指している日常食の提供というコンセプトから中食と言われる業態とも潜在的には競合関係にあるものと思われます。

当社といたしましては、低価格で美味しい和食を提供すべく、徹底したコスト削減、旬の素材を活かした品揃え等、競争力の確保に努めておりますが、これらの業者との競合関係が激化し、相対的に自社の競争力が低下した場合には、当社の業績は影響を受ける可能性があります。

 

(6)金利変動の影響について

過年度において、当社は、本社・工場及び一部の店舗用地の取得資金を主として金融機関からの借入により調達していたため、総資産に占める有利子負債の割合が比較的高く、平成28年2月期末においては、35.9%となっております。このうちすべてが期間5年以内の長期借入金で、うちおよそ95%は固定金利でありますが残りは変動金利となっており、金利が上昇した場合には、当社の業績が影響を受ける可能性があります。

 

(7)人材の確保及び育成について

当社の経営に係る基本的な方針は、「顧客満足の充足」であり、当該方針を実現できる人材の確保と育成を重要な経営課題として捉えており、従来以上に人材の確保及び育成に取り組んでまいります。

当社としましては、新規採用は当然のこととして、即戦力としての中途採用にも力を入れ、積極的に優秀な人材を採用して行く方針であります。

又、従業員に対しては、目標管理制度等のインセンティブを導入することにより、モチベーションの向上を促すとともに、研修プログラムの充実、出店時における研修スタッフの現地での実地指導等、きめ細かな研修に取り組んでおります。

しかしながら、新規出店を賄える人材の確保及び育成ができない場合には、出店計画の見直し等を行わざるを得ないことにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)物流及び生産体制について

当社は、宮城県黒川郡の本社配送センターを経由して、全店舗に食材を配送しており、一部の食材加工につきましても、本社工場にて行っております。

このように、当社の物流機能及び生産機能はすべて宮城県黒川郡に集中しているため、当該地区において地震、火災等、不測の事態が発生した場合には、物流及び生産機能の低下により、当社の業績は影響を受ける可能性があります。

 

(9)法的規制について

当社が属する外食産業におきましては、「労働安全衛生法」、「消防法」、「食品衛生法」、「食品リサイクル法」、「浄化槽法」等様々な法的規制を受けております。

これらの法的規制が強化された場合には、設備投資等、新たな費用が発生することにより、当社の業績は影響を受ける可能性があります。

 

(10)衛生管理について

当社においては、消費者に安全な食品を提供するために、保健所の指導で行っている衛生検査に加えて、必要に応じて随時各種検査を実施しております。又、独自に策定したクリンリネスマニュアル、指導書に基づき、定期的に店舗及び工場内での衛生状態を確認しております。

当社は、今後においても、衛生面に留意していく方針でありますが、近年、消費者の食品の安全性に対する関心が高まっていることにより、食中毒の発生等、当社固有の衛生問題のみならず、仕入先における無認可添加物の使用等による食品製造工程に対する不信、同業他社の衛生管理問題等による連鎖的風評等、各種の衛生上の問題が発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (11)訴訟リスクについて

    当社グループは、業務遂行するにあたり法令遵守に努めておりますが、訴訟リスクが皆無ではありません。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

特記すべき事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

以下は、当社グループの財政状態及び経営成績に関する情報であり、分析及び検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいたものであります。
 なお、文中に記載する将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成におきましては、当社グループにおける過去の実績等を踏まえ合理的に見積りを行っておりますが、実際の結果は、将来事象の結果に特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、消費者の生活防衛意識の高まりや節約志向により厳しい経営環境が続くなかで、和食のファミリーレストランとしての原点回帰を図り、安全で安心でき、しかも健康的でおいしい食事をより価値ある価格で提供することにより競合他社との差別化を図り、既存店の活性化に努めた結果、売上高は前期比1.1%増の80億50百万円となりました。営業利益は人件費の増加及び新規店舗に係る初期費用の発生等により前期比9.8%減の3億29百万円、経常利益は同10.4%減の3億24百万円となりました。当期純利益は一部店舗に係る減損損失72百万円等を計上したものの同117.8%増の98百万円となりました。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループを取り巻く環境は非常に競争が激しく、同業他社との競合に加えて宅配事業者との競合や、当社が目指している日常食の提供というコンセプトからコンビニ等の中食と言われる業態とも競合関係にあり、当社の出店している地域にも多大な影響が出ております。

 

(4)戦略的現状と見通し

当社グループといたしましては、これらの状況を踏まえて、日本人の日常食である和食を美味しく、かつ価値ある価格で提供すべく、食の安全性やこれまで蓄積してきたノウハウを最大限に活かした自社工場製品のさらなる品質向上に取り組み、より競争力の確保に尽力してまいります。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(6)経営者の問題認識と今後の方針について

昨今の世界的な景気減退を受け、先行き不安による個人消費の低迷から外食を手控える傾向が一段と鮮明になり、厳しい経営環境が続くと思われます。このような状況において、「生産から販売までの一貫した体制の確立」により、「健康的で美味しい食事を、より価値ある価格で提供し続ける」ための基盤づくりに取り組み、経営体質を一層強化してさらなる収益力の向上を推進してまいります。また、外食産業として、我々はお客様に対して何を提供できるのか、其れは本当にお客様のためになるのかをもう一度見直し、本気になって顧客満足の充足を図り社会貢献をすることにチャレンジして行かなければならないと考えております。