第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益と賃金・雇用環境の改善が続く中、訪日外国人による消費拡大が継続するなど引き続き緩やかな景気回復基調にあるものの、生活物価の上昇等により消費者の生活防衛意識が高まりを見せていることや、海外経済の不透明感の高まりによる影響等も見られることから、景気は足踏み状態にあるといえます。

 外食産業におきましては、食材価格や人件費の上昇をはじめ、利用シーンごとに費用対満足度を熟慮した消費者の選別志向の高まり、中食事業者等との業種の垣根を越えた競合激化など予断を許さない状況が続いております。

 このような状況のもと、当社グループは「健康でおいしい食事」を「より価値のある価格で提供する」ことを理念として、新製品を投入したメニュー施策やクリンリネスの徹底、さらには提供時間の短縮など他社との差別化を図る施策に取り組んでまいりました。 

 売上高につきましては、昨年7月にオープンした「まるまつ吉岡店」および同年8月にオープンした「まるまつ荒井店」、「まるまつ寒河江店」や同年11月にオープンした「まるまつ横手中央店」が寄与しましたが、既存店が前年割れをし、全店舗を合計した売上高は減少しました。また、原材料価格の上昇や人件費の増加に加えて、上記新店舗の開店費用、ならびに業態変更(かつグルメ元倉店、十割蕎麦丸まつ向陽台店)の実施による改装費用等が費用増加の大きな要因となりました。

 また、既存5店舗に係る減損損失63百万円等を特別損失に計上致しました。

 この結果、当連結会計年度における売上高は79億59百万円(前年同期比1.1%減)、営業利益は1億83百万円(同44.4%減)、経常利益は1億93百万円(同40.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は45百万円(同54.3%減)となりました。 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、5億61百万円となりました。

当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は2億8百万円となりました。収入の主な内訳は税金等調整前当期純利益1億7百万円、減価償却費2億69百万円等であり、支出の主な内訳は、法人税等の支払額1億99百万円等であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は2億34百万円となりました。主な内訳は、新店設備等の有形固定資産の取得による支出2億94百万円、貸付金の回収73百万円等であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は47百万円となりました。その内訳は、長期借入れによる収入10億円、長期借入金の返済による支出9億86百万円、配当金の支払額60百万円であります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

       レストラン事業

927,970

110.8

合計

927,970

110.8

 

(注) 1 金額は製造原価によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 仕入実績

当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

A 原材料仕入実績

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

       レストラン事業

727,525

120.0

合計

727,525

120.0

 

(注) 1 金額は仕入価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

B 商品仕入実績

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

       レストラン事業

1,605,596

94.2

合計

1,605,596

94.2

 

(注) 1 金額は仕入価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 受注状況

当社グループは店舗の販売予測に基づき見込み生産を行っておりますので、該当事項はありません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度の販売実績を業態別に示すと、次のとおりであります。

A 業態別販売実績

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

       レストラン事業

7,959,352

98.9

和風ファミリーレストラン

6,318,298

99.7

その他の業態

1,641,053

95.8

合計

7,959,352

98.9

 

(注) 1 金額は販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

B 県別販売実績

 

地域県別

金額(千円)

前年同期比(%)

東北地方

宮城県(注1)

4,052,592

98.6

福島県

1,009,314

96.5

岩手県

957,994

98.1

青森県

542,928

106.5

山形県

389,666

108.9

秋田県

381,479

103.7

小    計

7,333,976

99.5

関東地方

栃木県

536,866

96.6

茨城県

88,510

71.1

小    計

625,376

91.9

合    計

7,959,352

98.9

 

(注) 1 本社及び子会社分につきましては、僅少であることや地域を特定することが困難であるため、
宮城県に含めて記載しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

今後のわが国の経済につきましては、政府の経済金融政策や原油安と交易条件の改善、経済対策の実施、などの国内要因が下支え役となり、緩やかに回復する見通しでありますが、米国大統領選挙におけるトランプ氏の勝利が、主に円高、株安、世界経済の減速、という波及経路を通じて日本経済に負の影響を与えるリスクがあり、予断の許さない状況が継続するものと思われます。

外食業界におきましても、消費税増税による影響が少なからず出ており、今後消費の低迷や食材価格の高騰による原価率の上昇、さらには人材不足等が懸念され、厳しい経営環境が継続するものと思われます。

このような状況下、当社グループは、「和風レストランまるまつ」の新規出店により、顧客第一主義をモットーに、お客様に健康的で美味しい食事を、清潔感のある雰囲気の良い店舗の中で、よりスピーディにより安くご提供することで、トータル的な価値の創造に取組んでまいります。
 また、より安全で安心な食事を提供するために、生産から販売までの一貫した仕組み(マス・マーチャンダイジング)の構築を目指すとともに、本社工場にHACCPの導入を今後の課題とし、経営体質の一層強化を図り、収益力の向上に取組んでまいります。
 その実現のために当社グループが対処すべき課題は、以下のとおりであります。

 

①商品力の強化

従来からの課題であります商品の10分以内提供については継続しつつ、各業態の主力商品の磨き上げを徹底して行います。

特に主力業態である「まるまつ」においては、和食のベーシックアイテム(すし・そば・天ぷら)の商品力強化に取り組み、他社との差別化を明確にすることで、客数アップを目指します。

また、一部店舗においてオートフライヤーを導入し、店舗での手作り感をアピールした「とんかつ」を提供して、商品力の強化を図ります。

②地域特性に合わせた店舗作り

御膳メニューを提供する個室対応の店舗や、定食メニューをメインとしたダウンタウン立地の店舗等、地域特性に応じた店舗作りを行い、顧客満足の充足を図ります。

③経費の削減

効率的な店舗レイアウトに取り組むことで総投資金額を抑制するとともに、店舗オペレーションの見直しを行い、効率化を図ることで、投下労働時間の削減を推進いたします。

また物流部門での配送経費の削減、本社工場部門での生産性向上、本社管理部門の経費の削減を行い、収益力の向上に取り組んでまいります。

④人材の確保と育成

人手不足の状況下、店舗運営が円滑に行えるように人員の確保をするとともに、キャリアプランに基づく適正なジョブローテーションにより、継続的な人材の育成を行ってまいります。

 

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

当社はこれらのリスク発生の可能性を十分に認識した上、発生の回避もしくは発生した場合でも影響を最小限に留めるべく努力をしてまいります。

 なお、記載内容のうち、将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものです。
(1)出店政策について

 当社の主力業態は、「まるまつ」であり、当事業年度末(平成29年2月28日)現在、120店舗中99店舗が「まるまつ」であり、今後においても「まるまつ」を中心とした店舗展開に注力していく方針であります。

 「まるまつ」においては、日本人の日常食である和食を美味しくかつ価値ある価格で提供するというコンセプトにより、競合他社との差別化が図られているものと当社は考えております。今後においても、平均客単価800円前後というロー・プライスに対する社会の絶対的支持はゆるがないと考えております。しかし、出店に当たっては、採算重視を前提とする社内基準に基づき、出店候補地の商圏人口、交通量、競合店状況、賃借料等の条件を検討した上で、出店地の選定を行っておりますので、当社の条件に合致した物件がなく、計画通りに出店出来ない場合や、出店後に立地環境等に変化が生じた場合には、当社の業績は影響を受ける可能性があります。

(2)出店地域について

 当社は、本社所在地である宮城県を中心とした東北地方及び北関東で店舗展開を図っており、今後においても当該地域にドミナント効果が出やすいように集中的に出店していく方針であります。

(3)出店形態について
 当社は、主に、店舗の土地及び建物を賃借する方式で出店しており、出店時に、土地等所有者に対して、敷金・保証金及び建設協力金として、資金の差入を行っており、建設協力金は、当社が月々支払う賃借料との相殺により回収しております。
 新規出店の際には、対象物件の権利関係等の確認を行っておりますが、土地所有者である法人、個人が破綻等の状態に陥り、土地等の継続的使用や債権の回収が困難となった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社が締結している土地に係る長期賃借契約のうち、当社の事情により中途解約する場合、当社が代替借主を紹介することを敷金・保証金等の返還条件としているものがあります。そのため、当社の事情により中途解約する場合には新たな代替借主を紹介できないことにより、敷金・保証金等を放棄せざるを得ず、損失が発生する可能性があります。
(4)外食業界の動向について
 当社が属している外食市場については、長引く景気低迷による消費不況、調理済食材や惣菜を家庭に持ち帰って食する中食市場の成長等の影響により、近年、外食事業の既存店の売上高は減少する傾向にあります。そのため、当社においても、既存店についてはメニューの改定、店舗のリニューアルを実施すること等により、また、新規出店については採算重視の上、積極的に展開し売上高を維持する方針であります。
 但し、売上高全体に占める既存店舗の売上高構成比が相当程度まで高まり、既存店舗の売上高が減少した場合には、当社の全体の売上高も減少する可能性があります。
(5)競合店の影響について
 当社の主力業態である「まるまつ」は、宮城県を中心とした東北地方及び北関東に店舗展開しており、潜在顧客が見込めるロードサイドに出店する方針をとっているため、「まるまつ」の店舗周辺においては、同業である和風ファミリーレストランとの競合の他、洋風ファミリーレストラン、ファーストフード等各種の外食業者との間に、品揃え、品質、価格及びサービス等の面において競合が生じているものと考えております。
 さらに、外食業者との競合に加えて、コンビニエンスストアや宅配事業者等との競合や、当社が目指している日常食の提供というコンセプトから中食事業者も競合関係にあります。。
 当社といたしましては、低価格で美味しい和食を提供すべく、徹底したコスト削減、旬の素材を活かした品揃え等、競争力の確保に努めておりますが、これらの業者との競合関係が激化し、相対的に自社の競争力が低下した場合には、当社の業績は影響を受ける可能性があります。
(6)金利変動の影響について
 当社は、本社・工場及び一部の店舗用地の取得資金を主として金融機関からの借入により調達していたため、総資産に占める有利子負債の割合が比較的高く、平成29年2月期末においては、負債純資産額の合計に対して、37.2%となっております。このうちほとんどは期間5年以内の長期借入金で、うちおよそ98%は固定金利でありますが、残りは変動金利となっており、金利が上昇した場合には、当社の業績が影響を受ける可能性があります。
(7)人材の確保及び育成について
 当社の経営に係る基本的な方針は、「顧客満足の充足」であり、当該方針を実現できる人材の確保と育成を重要な経営課題として捉えており、従来以上に人材の確保及び育成に取り組んでまいります。
 当社としましては、新規採用は当然のこととして、即戦力としての中途採用にも力を入れ、積極的に優秀な人材を採用して行く方針であります。
 また、従業員に対しては、目標管理制度等のインセンティブを導入することにより、モラルの向上を促すとともに、研修プログラムの充実、出店時における研修スタッフの現地での実地指導等、きめ細かな研修に取り組んでおります。
 しかしながら、新規出店を賄える人材の確保及び育成ができない場合には、出店計画の見直し等を行わざるを得ないことにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)物流及び生産体制について
 当社は、宮城県富谷市の本社配送センターを経由して、全店舗に食材を配送しており、一部の食材加工につきましても、本社工場にて行っております。
 このように、当社の物流機能及び生産機能はすべて宮城県富谷市に集中しているため、当該地区において地震、火災等、不測の事態が発生した場合には、物流及び生産機能の低下により、当社の業績は影響を受ける可能性があります。
(9)法的規制について
 当社が属する外食事業におきましては、「労働安全衛生法」、「消防法」、「食品衛生法」、「食品リサイクル法」、「浄化槽法」等様々な法的規制を受けております。
 これらの法的規制が強化された場合には、設備投資等、新たな費用が発生することにより、当社の業績は影響を受ける可能性があります。
(10)衛生管理について
 当社においては、消費者に安全な食品を提供するために、保健所の指導で行っている衛生検査に加えて、必要に応じて随時各種検査やモニタリング検査を実施しております。又、独自に策定したクリンリネスマニュアル、指導書に基づき、定期的に店舗及び工場内での衛生状態を確認しております。
 当社は、今後においても、衛生面に留意していく方針であります。しかし、近年、消費者の食品の安全性に対する関心が高まっていることにより、食中毒の発生等、当社固有の衛生問題のみならず、仕入先における無認可添加物の使用等による食品製造工程に対する不信、同業他社の衛生管理問題等による連鎖的風評等、各種の衛生上の問題が発生した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。

  (11)訴訟リスクについて

    当社グループは、業務遂行するにあたり法令遵守に努めておりますが、訴訟リスクが皆無ではありません。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

特記すべき事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

以下は、当社グループの財政状態及び経営成績に関する情報であり、分析及び検討内容は、原則として連結財務諸表に基づいたものであります。
 なお、文中に記載する将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成におきましては、当社グループにおける過去の実績等を踏まえ合理的に見積りを行っておりますが、実際の結果は、将来事象の結果に特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

特に主力業態である「まるまつ」においては、和食のベーシックアイテム(すし・そば・天ぷら)の商品力強化に取り組み、他社との差別化を明確にすることで、客数アップを目指します。

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、消費者の生活防衛意識の高まりや節約志向により厳しい経営環境が続くなかで、和食のファミリーレストランとして、和食のベーシックアイテム(すし・そば・天ぷら)の商品力強化に取り組み、他社との差別化を明確にすることで、既存店の活性化に努めましたが、売上高は79億59百万円(前年同期比1.1%減)、営業利益は人件費の増加及び新規店舗に係る初期費用の発生等により1億83百万円(同44.4%減)、経常利益は1億93百万円(同40.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は45百万円(同54.3%減)となりました。

 

(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループを取り巻く環境は非常に競争が激しく、同業他社との競合に加えて宅配事業者との競合や、当社が目指している日常食の提供というコンセプトからコンビニ等の中食事業者との垣根を越えた競争激化が、当社の出店している地域にも多大な影響が出ております。

 

(4)戦略的現状と見通し

当社グループといたしましては、「健康でおいしい食事」を「より価値のある価格で提供する」ことを理念として、新製品を投入したメニュー施策やクリンリネスの徹底、さらには提供時間の短縮など他社との差別化を図る施策を行い、より競争力の確保に尽力してまいります。 

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1 業績等の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

(6)経営者の問題認識と今後の方針について

昨今の世界的な景気減退を受け、先行き不安による個人消費の低迷から外食を手控える傾向が一段と鮮明になり、厳しい経営環境が続くと思われます。このような状況において、「生産から販売までの一貫した体制の確立」により、「健康的で美味しい食事を、より価値ある価格で提供し続ける」ための基盤づくりに取り組み、経営体質を一層強化してさらなる収益力の向上を推進してまいります。また、外食産業として、我々はお客様に対して何を提供できるのか、其れは本当にお客様のためになるのかをもう一度見直し、本気になって顧客満足の充足を図り社会貢献をすることにチャレンジして行かなければならないと考えております。