第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、会社の設立に当たって、その存在意義を明確にしようと掲げたのが、「豊かさの追求」であります。

 当社が存在することによって、多くの人々を豊かにできる会社にしたいと考えております。出店した地域のお客様が豊かになり、多くのお客様に支持されることで会社が豊かになり、さらには従業員、株主、取引先の人々も豊かになる。そのためには、「自分を変え、会社を変え、社会を変える」という経営理念のもと会社は年々変わっていかなければならないと考えております。また、社員一人ひとりも日々向上していく「自己革新」も欠かせないと考えております。

 この経営方針の基に常に会社が変革し続けることで、「ESLP(エブリディ・セーム・ロープライス)」を実現し、「どこよりも安く買物していただける店」をコンセプトとして展開し、お客様の食品に関する支出を引き下げることで、地域消費者の皆様に貢献したいと考えております。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、岡山県南部を中心に山陽地区、関西地区、山陰地区、四国地区、九州地区、北陸地区、中部地区、東海地区へと店舗展開してまいりました。今後は、当地区を中心にさらなる市場拡大を図るとともに新たな地区にも積極的に店舗展開を図る予定であります。

 したがいまして出店地域の拡大に伴う競合激化、価格競争に耐えうる基盤作りとして、「ESLP(エブリディ・セーム・ロープライス)」実現のための「ローコスト経営」の確立、及び出店加速による企業規模の拡大を図り、さらなるマスメリットの追求をすることにより、お客様へ高品質、低価格商品を提供し地域社会に貢献したいと考えております。

 

(3)目標とする経営指標

 目標とする経営指標といたしましては、連結ROE(自己資本純利益率)を安定的に10%以上とすること、及び連結ROA(総資産経常利益率)を15%以上とすることであります。資本効率の向上はもとより、お客様への利益還元・株主様への利益配分を両立させながら、経営資源の最適な活用により当該目標達成を目指してまいります。

 

(4)経営環境

 当連結会計年度におけるわが国経済は、上期は企業収益の回復や雇用環境の改善が見られるなど景気は緩やかな回復基調で推移していたものの、下期は消費増税による消費動向の低迷、米中貿易摩擦の長期化に加えて、中国発の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が全国的に拡大しました。緊急事態宣言による不要不急の外出自粛、訪日外国人の減少、輸出入の低迷などにより企業収益、雇用環境は悪化し将来への不安感も急激に増しております。

 小売業界におきましては、新型コロナウイルス感染症による外食控えなどで、家庭内消費の需要が高まる一方、物流費の値上げ、最低賃金の引き上げによる人件費の増加、パート・アルバイトの採用難が深刻になるなど、大変厳しい状況が続いております。

 今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症拡大等の影響により、国内外の経済活動はさらに先行き不透明感を増しており、個人消費の低迷や業種・業態を越えた販売競争の激化など、小売業を取り巻く環境は当連結会計年度と同様に厳しい状況が続くと予想されます。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループは、食を通じて人々の暮らしを豊かに変える「豊かさの追求」という経営の基本方針のもと、「ESLP(エブリデイ・セーム・ロープライス)」実現のための、「ローコスト経営」確立に向けて、商品開発、生産性向上、物流効率向上の3つを優先的に対処すべき課題と捉え、次の取り組みをしてまいります。

① PBO商品(プライベート・ブランド商品、ブルー・オーシャン商品)の開発強化及び既存商品をアナライズ(商品の品質・価値の分析及び検証)することで、さらなる高品質・低価格な商品開発を推進

② 店舗数の増加、出店地域の拡大に対応するため、店舗オペレーションの標準化、単純化、統一化によるAPO化(オールパートオペレーション化)の早期実践

③ 店舗の広域化に伴う物流センター及び物流システムの整備による物流効率の最大化の実現

 

(6)新型コロナウイルス感染症拡大が経営戦略に及ぼす影響

 新型コロナウイルス感染症の影響下において、当社グループはお客様・従業員の安全を最優先に予防措置を講じつつ、ライフラインを担う社会的使命のもと、商品の安定供給に努め、安心・安全なサービスを提供してまいります。現時点では上記課題への取り組みに変更はありませんが、今後も新型コロナウイルス感染症の影響は不透明な状況が続くと予想されます。当社グループへの影響を見極めながら、環境変化に機動的かつ柔軟に対応し、必要に応じて戦略の変更を行ってまいります。

 

2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)業界の消費動向について

 小売業界の業績は、事業展開を行う地域における景気動向・消費動向等の経済情勢、同業・異業種の小売他社との競争状況等により大きく影響を受ける可能性があります。当社グループでは店舗網の拡大を図るとともに、商品開発、販売力の強化等により店舗の活性化を図っておりますが、上記のような業界要因により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)当社グループの出店政策について

 当社グループの出店形態は、賃借もしくは事業用定期借地権方式により設備投資額を極力抑えた出店戦略を基本とし、店舗形態は、ディオ店舗に加え、ラ・ムー店舗での出店を中心に計画しております。ラ・ムー店舗は、ショッピングセンター型店舗形態であり、ディオ店舗と比べ設備投資額が増加するのに加え、ショッピングセンター内の各テナントの経営成績及び出退店によって、当社グループの業績が影響を受ける場合があります。出店については、十分な情報収集及び慎重な意思決定に基づき決定しておりますが、出店場所が確保できない場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)24時間営業について

 当社グループは、2020年5月31日現在、全186店舗のうち107店舗で24時間営業を行っております。今後の出店は24時間営業店舗を中心に行っていく方針でありますが、出店に際し地元住民等との調整等により、24時間営業が実施できなくなる可能性があります。お客様にとっての24時間営業のメリットとしては、休業日や閉店時間を気にせず、いつでも来店できることがあります。また、他のコンビニエンスストア等深夜営業の小売事業者よりも、当社グループの商品は、生鮮食品などの食料品の品揃えが豊富であり、価格が安いことが挙げられます。しかしながら、夜間の騒音対策・防犯対策等が必要となり、24時間営業特有の投資や経費が発生するにもかかわらず、売上高が計画通りに計上できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、深夜時間帯にも営業を行うことによる投資回転率の上昇、店舗への商品搬入・陳列が24時間行えることによる効率的な人員配置等、経営資源の有効活用を徹底することで、リスクの低減を図ってまいります。

(4)出店に関する法的規制について

 2020年5月31日現在において、全186店舗中137店舗が「大規模小売店舗立地法」の規制を受けて出店しております。「大規模小売店舗立地法」の主な届出事項及び調整事項は、①新設備、店舗面積の合計、②駐車場、駐輪場、荷捌き施設、廃棄物等保管施設の位置及び数量、③開・閉店時刻、駐車場利用可能時間帯、出入口数及び位置、荷捌き可能時間帯、④駐車場の充足その他による大型店周辺の地域住民の利便性、⑤交通渋滞、駐車、駐輪、交通安全の問題及び騒音の発生、廃棄物、町並み作りへの配慮であります。

 当社グループといたしましては、今後の1,000㎡超の新規出店並びに既存店舗の増改築の際、「大規模小売店舗立地法」の規制を受ける場合がありますが、官公庁及び地域住民の方々との調整を図りつつ、店舗展開を行っていく方針であります。

(5)人材確保・育成について

 当社グループでは今後の事業拡大を図るためには、パート社員を含めた優秀な人材の確保と育成が必要不可欠であると認識しており、採用と教育を専門に行う部署をそれぞれ設けております。しかしながら、雇用環境変化に伴い、流通・小売業界においては、優秀な人材の確保が困難となる可能性も想定されており、当社グループの今後の事業規模の拡大に応じた優秀な人材の確保ができない場合、又は教育が計画どおり進まない場合、出店計画の見直しや店舗運営レベルの低下等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)食品衛生管理について

 当社グループは、小売業として「食品衛生法」の規制を受けております。当社グループでは衛生管理、鮮度管理、温度管理等を行うことにより、食中毒等の発生防止に取り組んでおります。

 過去において、当社グループで処理された食材及び惣菜を原因とする食中毒等が発生したことはありませんが、当社グループの衛生管理のための施策にもかかわらず、食中毒等が将来発生する可能性は否定できず、食中毒等が発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)自然災害に関するリスク

 当社グループは、岡山県倉敷市に本社を置き、中国地方、四国地方、九州地方、関西地方、北陸地方、中部地方、東海地方に出店を進めてまいりました。今後は、その他の地域への出店にも積極的に取り組んでまいります。このため、出店地域において大規模な地震や台風・水害等の自然災害が発生した場合には、店舗の物理的損害や人材・商品・電力の確保等に影響が生じ、店舗の営業継続に支障をきたし、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、BCP(事業継続計画)の基本方針策定をはじめ、各種災害時の防災マニュアル等の整備や防災訓練の実施等、平時から災害への備えを怠らないことで、社会インフラとして災害時にも営業を継続できるよう対策を講じております。

(8)固定資産の減損に関するリスク

 当社グループは、営業用資産の他、製造・生産用設備等を保有しております。保有資産の実質的価値の下落や事業計画の見直し等により収益性が著しく低下し、固定資産の減損処理が今後必要となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(9)家畜及び養殖魚の疾病等のリスク

 当社グループは、連結子会社に酪農事業、養豚事業及び魚の養殖事業を行う会社を有しております。各社での防疫体制には万全を期しておりますが、牛海綿状脳症(BSE)や豚流行性下痢(PED)のような疾病発生や赤潮等の飼育環境の悪化により、生産物の大量廃棄や販売停止を余儀なくされる可能性があり、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(10)新型コロナウイルス感染症の影響について

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響が継続した場合、国内外での経済活動・生産活動への影響が懸念されます。当社グループの営業店舗におきましては、お客様・従業員の安全を最優先に予防措置(マスクの着用の徹底、アルコール消毒液・レジ前アクリル板・ソーシャルディスタンスマークの設置等)を講じつつ、ライフラインを担う社会的使命のもと、安心・安全なサービス提供を継続してまいります。しかしながら、店舗従業員等が感染した場合は一時的な営業店舗の閉店を余儀なくされる、輸入規制やメーカー・仕入先における生産活動の制限や物流活動が阻害された場合は商品の安定供給が実現できない、仕入価格の高騰により当社グループの特徴である「ESLP(エブリデイ・セーム・ロープライス)」が実現できなくなるなど、これらの事象が単独または複合的に発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、上期は企業収益の回復や雇用環境の改善が見られるなど景気は緩やかな回復基調で推移していたものの、下期は消費増税による消費動向の低迷、米中貿易摩擦の長期化に加えて、中国発の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響が全国的に拡大しました。緊急事態宣言による不要不急の外出自粛、訪日外国人の減少、輸出入の低迷などにより企業収益、雇用環境は悪化し将来への不安感も急激に増しております。

 小売業界におきましては、新型コロナウイルス感染症による外食控えなどで、家庭内消費の需要が高まる一方、物流費の値上げ、最低賃金の引き上げによる人件費の増加、パート・アルバイトの採用難が深刻になるなど、大変厳しい状況が続いております。

 このような環境の中、当社グループでは、食の安心・安全を確保するための品質・鮮度管理の徹底、売場環境の整備、接客の向上、「安くて新鮮で美味しい商品」をスローガンに商品開発の実践、ESLP(エブリデイ・セーム・ロープライス)による地域最安値価格を目指すなど、魅力ある店作りを展開してまいりました。また、成長戦略として、新潟県、愛知県、和歌山県、香川県、愛媛県にそれぞれ1店舗の新規出店と、既存店舗の老朽化に伴う建替えを1店舗、生鮮売場を強化した大幅改装を3店舗で実施いたしました。

 これらの結果、当連結会計年度の売上高は2,120億5千9百万円(前年同期比15.6%増)、経常利益は61億4千9百万円(前年同期比110.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は37億3千5百万円(前年同期の親会社株主に帰属する当期純利益2億8千4百万円)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動によるキャッシュ・フローの資金の増加要因が、投資活動によるキャッシュ・フローと財務活動によるキャッシュ・フローの資金の減少要因を上回ったことにより、前連結会計年度末に比べ8千3百万円増加し、当連結会計年度末の資金は74億4千6百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により得られた資金は、132億6千3百万円(前連結会計年度の71億5千2百万円の資金の増加に比べ61億1千万円の増加)となりました。

 これは主に、税金等調整前当期純利益(58億6千6百万円)、減価償却費(53億4千3百万円)、減損損失(3億2千6百万円)、売上債権の減少額(1億5千3百万円)、たな卸資産の減少額(1億2千1百万円)、仕入債務の増加額(24億9千8百万円)、その他の流動負債の増加額(15億3千6百万円)などによる資金の増加要因が、その他の流動資産の増加額(12億6千万円)、法人税等の支払額(15億5千1百万円)などの資金の減少要因を上回ったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動により支出した資金は、56億7千3百万円(前連結会計年度の85億2百万円の資金の支出に比べ28億2千8百万円の支出の減少)となりました。

 これは主に、有形固定資産の取得による支出(53億8千万円)、無形固定資産の取得による支出(1億5千8百万円)、差入保証金の払込による支出(1億9千万円)、建設協力金の支払による支出(2億3千2百万円)などの資金の減少要因が、有形固定資産の売却による収入(2億6千8百万円)などによる資金の増加要因を上回ったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により支出した資金は、75億6百万円(前連結会計年度の23億2千9百万円の資金の増加に比べ98億3千5百万円の支出の増加)となりました。

 これは、短期借入金の減少額(32億5千万円)、長期借入金の返済による支出(40億8千3百万円)、リース債務の返済による支出(1億6千4百万円)、自己株式の取得による支出(3億2千3百万円)、配当金の支払額(3億5千万円)の資金の減少要因が、長期借入れによる収入(6億6千5百万円)の資金の増加要因を上回ったことによるものであります。

③仕入及び販売の実績

イ.仕入実績

 当連結会計年度における仕入実績をセグメントに関連付けて示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年6月1日

至 2020年5月31日)

前年同期比(%)

小売事業

 

 

 一般食品(百万円)

97,230

112.4

 生鮮品(百万円)

53,964

117.1

 雑貨等(百万円)

4,548

128.9

 小計(百万円)

155,743

114.4

その他の事業(百万円)

2,036

134.9

合計(百万円)

157,779

114.6

 (注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

ロ.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントに関連付けて示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年6月1日

至 2020年5月31日)

前年同期比(%)

小売事業

 

 

 一般食品(百万円)

123,882

113.4

 生鮮品(百万円)

75,916

117.5

 雑貨等(百万円)

5,303

113.5

 その他(百万円)

5,296

139.4

 小計(百万円)

210,399

115.4

その他の事業(百万円)

1,660

147.9

合計(百万円)

212,059

115.6

 (注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

当連結会計年度の販売実績を地域別に示すと次のとおりであります。

区分

当連結会計年度

(自 2019年6月1日

至 2020年5月31日)

前年同期比(%)

小売事業

 

 

 中国・四国地区(百万円)

92,007

108.6

 関西・中部地区(百万円)

95,080

116.0

 その他(百万円)

23,312

149.5

 小計(百万円)

210,399

115.4

その他の事業(百万円)

1,660

147.9

合計(百万円)

212,059

115.6

  (注)上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

当連結会計年度の単位当たり小売事業売上高は、次のとおりであります。

項目

当連結会計年度

(自 2019年6月1日

至 2020年5月31日)

前年同期比(%)

小売事業売上高(百万円)

210,399

115.4

売場面積(期中平均)(㎡)

1㎡当たり期間売上高(円)

261,640.42

804,156

112.1

103.0

従業員数(期中平均)(人)

1人当たり期間売上高(円)

7,310

28,782,443

105.9

109.0

 (注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.期中平均従業員数(臨時雇用者を含み、当社グループの製造部門を除く。)は8時間換算をもとに算出しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。その作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5 経理の状況 1連結財務諸表等 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しております。

 なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う会計上の見積りについては、第5 経理の状況 1連結財務諸表等 1 連結財務諸表等 注記事項(追加情報)に記載しております。

 

②財政状態に関する分析

(流動資産)

 当連結会計年度末における流動資産の残高は、192億9千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ10億4千8百万円増加いたしました。

 その主たる変動要因は、受取手形及び売掛金の減少(2億6千3百万円から1億1千万円へ1億5千3百万円減少)などに対し、その他の流動資産の増加(42億1千1百万円から54億4千8百万円へ12億3千6百万円増加)などによるものであります。

(固定資産)

 当連結会計年度末における固定資産の残高は、541億9千3百万円となり、前連結会計年度末に比べ6千6百万円増加いたしました。

 その変動要因は、有形固定資産の減少(424億9千1百万円から414億4千3百万円へ10億4千8百万円減少)に対し、無形固定資産の増加(1億4千9百万円から3億3千8百万円へ1億8千8百万円増加)、投資その他の資産の増加(114億8千4百万円から124億1千1百万円へ9億2千6百万円増加)によるものであります。

(流動負債)

 当連結会計年度末における流動負債の残高は、292億6百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億3千2百万円増加いたしました。

 その主たる変動要因は、短期借入金の減少(79億9千5百万円から37億9千3百万円へ42億1百万円減少)などに対し、支払手形及び買掛金の増加(124億8千9百万円から149億8千8百万円へ24億9千8百万円増加)、未払法人税等の増加(7億3千6百万円から20億4千8百万円へ13億1千2百万円増加)、その他の流動負債の増加(69億7千4百万円から77億7千2百万円へ7億9千8百万円増加)などによるものであります。

(固定負債)

 当連結会計年度末における固定負債の残高は、79億5千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ24億2千8百万円減少いたしました。

 その主たる変動要因は、資産除去債務の増加(25億4千4百万円から27億3千万円へ1億8千5百万円増加)などに対し、長期借入金の減少(55億7千9百万円から31億1千2百万円へ24億6千6百万円減少)、リース債務の減少(5億2千万円から3億6千4百万円へ1億5千6百万円減少)などによるものであります。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産の残高は、363億3千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ31億1千1百万円増加いたしました。

 その主たる変動要因は、自己株式の増加による減少(△5億5千7百万円から△8億8千万円へ3億2千3百万円減少)に対し、利益剰余金の増加(301億6千8百万円から335億5千3百万円へ33億8千4百万円増加)などによるものであります。

 

③経営成績に関する分析

(売上高と営業利益)

 当連結会計年度における売上高は2,120億5千9百万円(前期比15.6%増)となりました。

 当社グループでは、当連結会計年度において、ラ・ムー亀田店(新潟市江南区)、ラ・ムー新居浜店(愛媛県新居浜市)、ラ・ムー和歌山東店(和歌山県和歌山市)、ラ・ムー田村店(香川県丸亀市)、ラ・ムー木場店(名古屋市港区)の合計5店舗の新規出店、店舗老朽化に伴う既存店の建替えを1店舗、生鮮売場を強化した大幅改装を3店舗で実施したこと、前連結会計年度中に連結子会社化した㈱小田商店及びマミーズ㈱の業績が通期にわたり寄与したこと、さらには第4四半期に入り新型コロナウイルス感染症による外食控えなどで家庭内消費の需要が高まったことなどにより、売上高は堅調に推移いたしました。

 売上総利益は497億7千2百万円(前期比18.8%増)となりました。

 販売費及び一般管理費は438億3千7百万円(前期比11.9%増)となりました。主たる変動要因は、売上高増加に伴う各種変動費の増加などによるものであります。なお、売上高対販売費及び一般管理費比率は20.7%となり、前期比0.7ポイント改善いたしました。

 これらの結果、営業利益は59億3千5百万円(前期比116.5%増)となりました。

(営業外損益と経常利益)

 当連結会計年度における営業外収益は、受取保険金の増加などにより、前期比1億2千2百万円増の3億3千5百万円となりました。営業外費用は、賃貸費用の発生などにより、前期比8千5百万円増の1億2千1百万円となりました。

 これらの結果、経常利益は61億4千9百万円(前期比110.7%増)となりました。

(特別損益)

 当連結会計年度における特別利益は、固定資産売却益や補助金収入の計上があったものの、前期に計上した受取保険金や受取補償金がなくなったことにより前期比3百万円減の8千6百万円となりました。また、当連結会計年度における特別損失は、前期に計上した災害による損失がなくなり、減損損失の計上額が大きく減少したことなどにより、前期比13億4百万円減の3億6千9百万円となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 前述の結果、当連結会計年度における税金等調整前当期純利益は58億6千6百万円(前期比339.6%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税等合計を前期比10億7千9百万円増の21億2千万円計上した結果、37億3千5百万円(前期比1,215.2%増)となりました。

 この結果、1株当たり当期純利益金額は267円50銭となりました。

④キャッシュ・フローの状況の分析

 キャッシュ・フローの内容分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ②キャッシュ・フローの状況」の項目をご参照ください。

 

当社グループのキャッシュ・フロー指標

 

2018年5月期

2019年5月期

2020年5月期

自己資本比率(%)

50.3

45.7

49.3

時価ベースの自己資本比率(%)

118.1

66.9

76.4

債務償還年数(年)

1.7

2.1

0.6

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

285.3

218.1

424.6

(注)1.時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

2.債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

3.インタレスト・カバレッジ・レシオ : 営業キャッシュ・フロー/利払い

4.各指標はいずれも連結ベースの財務数値によって計算しております。

5.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

6.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

7.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債の内、利子を支払っている全ての負債を対象としております。

8.利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

⑤経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑥資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。

 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は79億6百万円であります。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は74億4千6百万円であります。

 

⑦目標とする経営指標の達成状況等

 当社グループは連結ROE(自己資本純利益率)を安定的に10%以上とすること、及び連結ROA(総資産経常利益率)を15%以上とすることを目標としております。

 当連結会計年度の連結ROEは10.8%(前期0.9%に対して9.9%増)となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の増加によるものと、資本効率の向上・機動的な資本政策を行うために実施した自己株式の取得3億2千3百万円などによるものであります。

 連結ROEに関しては、翌連結会計年度以降も引き続き維持・改善を目指し、さらなる資本効率の向上を図る所存であります。

 また、連結ROAは8.4%(前期4.2%に対して4.2%増)となりました。これは主に売上高経常利益率が2.9%(前期1.6%に対して1.3%増)に改善されたことなどによるものであります。

 連結ROAは目標である15%を達成すべく、「ローコスト経営」の推進により販売費及び一般管理費を圧縮することで一層の売上高経常利益率の改善を図るとともに、新規出店や新規事業展開等の投資に際しては、投資効果の高いものを厳選することで、投資効率の向上を目指してまいります。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

該当事項はありません。