第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国の経済は、政府の経済政策及び金融政策等によって企業収益が改善傾向にあるものの、株価の急激な変動などが個人消費の抑制に繋がり、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 このような経営環境のもと、当社グループは「顧客満足の追求と基本の徹底」を念頭に店舗環境の改善に注力し、新規業態店舗や新規取引の開拓に取組み、新たな収益創出に向けた組織力の向上に努めて参りました。

 以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上高8,150百万円、営業利益213百万円、経常利益220百万円、親会社株主に帰属する当期純利益25百万円となりました。

 

 セグメントごとの状況は、次のとおりであります。

 

<店舗運営事業>

 当事業につきましては、複合カフェ「スペースクリエイト自遊空間」チェーンにおいて設備やサービスの拡充、イベントの企画運営を図り、集客力の高い店舗開発と、より快適な空間を提供できるよう一層のサービス向上に努めております。店内設備においては、日々のお客様のニーズに合った環境を整えるため店内の改装・設備投資を行い、最新機種のPC・ダーツ、カラオケ等の導入によって常に新鮮な環境を構築しております。店舗で提供しているフードグランドメニューの開発を毎年実施し、スポットメニューを導入することで売上単価と滞在時間の向上に寄与しております。また、店舗間のダーツ対抗戦形式の大会「頂天-TEPPEN-」を定期的に開催し、ダーツ利用者の増加と参加者間のコミュニティの醸成を図っております。加えて、スマートフォン向け会員証アプリ「自遊空間とくとくクーポンアプリ」とスマートフォン向けゲームアプリの連繋によって、ゲームを遊ぶと自遊空間店舗がお得に利用できるクーポンがもらえるキャンペーン等を継続的に展開しております。自遊空間全店のサービスの質的向上を図るために「基本の徹底」を念頭におき、店舗スタッフのサービスレベル、ホスピタリティレベル向上のための教育や研修を直営店及びフランチャイズ店で実施し、OJTや講義を通じて従業員の接客力の底上げに注力しております。

 平成27年7月に新宿にオープンした「アミューズメントカジノ ジクー」は「for the good smile」を基本コンセプトとした店舗で、ポーカーやブラックジャック等のカジノゲームを通して、コミュニケーションを創出する新たなアミューズメントスポットとして運営しております。ポーカー大会の予選会場や貸切パーティ会場、タレントやアーティストとファンが交流できるイベント会場としての利用も促進し、カジノゲーム初心者の方から本格的にプレイしたい方にも幅広く楽しんでいただける店舗です。

 今後も当社は新規事業の開発・出店に注力し、自遊空間事業に続く主力事業の構築を目指して参ります。

 当連結会計年度末時点では176店舗(直営店舗68、FC加盟店舗108)となりました。

 以上の結果、当セグメント全体の売上高は7,189百万円、セグメント利益は487百万円となりました。

 

<不動産事業>
 当事業につきましては、不動産賃貸物件の適切な管理に注力し、計画通りの売上推移となりました。

 以上の結果、当セグメント全体の売上高は377百万円、セグメント利益は91百万円となりました。

 

 上記事業の他に、システム等の外販事業及びメディア広告事業、子会社である株式会社ランウェルネスにおいて児童発達支援事業及び放課後等デイサービス事業を運営しております。

 システム等の外販事業では、入会システム、会員管理システム等を販売しております。

 メディア広告事業では、主に自遊空間店内外における広告営業やスマートフォン向けアプリの開発及びアプリを活用したサービスを実施しております。

 児童発達支援事業及び放課後等デイサービス事業では、放課後等デイサービス施設「ハッピーキッズスペースみんと」を設立し、当期中に4施設を開所し、児童・生徒の発達支援に関するサービスを行っております。

 

 なお、当連結会計年度は連結財務諸表の作成初年度であるため、前年同期との比較分析は行っておりません。(以下、「(2)キャッシュ・フロー、「2 仕入及び販売の状況」及び「7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」においても同じ。)

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は796百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果得られた資金は472万円となりました。主なプラス要因は、税金等調整前当期純利益86百万円、減価償却費424百万円、減損損失130百万円等であり、主なマイナス要因は、法人税等の支払額127百万円等であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果使用した資金は232百万円となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入240百万円が得られた一方、有形固定資産の取得による支出357百万円、敷金の差入による支出58百万円、長期預り金の返還による支出33百万円等による支出が増加したものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果得られた資金は4百万円となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出600百万円及び長期借入金の返済による支出485百万円等により資金が減少した一方、短期借入れによる収入600百万円及び長期借入れによる収入500百万円等により資金が増加したことによるものであります。

 

2【仕入及び販売の状況】

(1) 商品仕入実績

商品仕入実績をセグメントごとに記載しますと、次の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自平成27年7月1日

至平成28年6月30日)

前年同期比(%)

店舗運営事業

(千円)

1,414,045

その他

(千円)

370,379

合計

(千円)

1,784,425

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 販売実績

販売実績をセグメントごとに記載しますと、次の通りであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自平成27年7月1日

至平成28年6月30日)

前年同期比(%)

店舗運営事業

(千円)

7,189,788

直営店売上

(千円)

5,913,060

加盟店等に対する売上

(千円)

1,276,728

不動産事業

(千円)

377,256

その他

(千円)

583,656

合計

(千円)

8,150,702

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

 業態ごとの今後の課題につきましては次のとおりであります。

<店舗運営事業>
 複合カフェ業界は業態の発展と認知度向上に伴い、新規参入企業の出店が増え市場規模が拡大してきましたが、近年は地域によっては競合店との競争の激化などの影響により、店舗の入れ替わりが起こっております。市場規模の成長は鈍化しているものの、今後は多様なサービスを展開していくことが予想されます。
 このような環境下において、当社では下記の事項を今後の課題と考えております。

(出店戦略について)
 安定期に入り始めた当業界では、全国規模でのシェアとブランド力、スケールメリットの追求を行っていく中で、その出店戦略は最重要課題であると考えております。そのため、M&Aによる店舗取得の他、優良物件情報の早期取得、店舗施工能力の拡充及び設備投資のローコスト化など、店舗開発体制の強化に取り組んで参ります。また、フランチャイズ加盟店につきましても、営業及び管理体制のより一層の強化を図って参ります。加えて、既存ブランド以外の新規事業の出店についても注力して参ります。
(既存店の売上高向上について)
 当社では、独自の経営分析ツールを活用することで、既存店においても更なる収益性の向上が可能であると考えており、今後もその施策を積み重ねノウハウを蓄積していくことで、その効果を高めて参ります。

(店舗の老朽化への対応について)

 既存店の経年による老朽化への対応として適正な時期に設備投資によるケアを行い、店内環境の向上・改善に努めて参ります。
(店舗管理体制の強化及び人材の開発について)
 指揮・命令系統を更に明確にすることで、店舗管理体制の強化を図ります。顧客満足度の向上を目的として、接客サービスの向上や法令の遵守など、店長やアルバイトスタッフ等社員の教育体制の一層の充実を図り、リーダーシップのある人材の育成に努めて参ります。

<不動産事業>

 当事業においては、安定的な収益を確保すべく、不動産賃貸物件の管理に努めて参ります。

<その他>

 その他においては、システム等の外販事業における広範な新規取引の開拓及びメディア広告事業での安定的な収益化を課題としており、今後も様々な業態への販路の拡大を図って参ります。

 児童発達支援事業、放課後等デイサービス事業は、待機児童の数に対し施設数が足りず社会的ニーズの高い事業であることから、施設数の拡大に努めて参ります。

 

4【事業等のリスク】

 当社グループの事業展開及び経営成績等に影響を及ぼす可能性のあるリスクについて主な事項を以下に記載しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。なお、将来に関する記載事項については、当連結会計年度末現在における判断によるものとなります。

 

<店舗運営事業について>

①競争の激化について

 複合カフェ業界は業態の発展と認知度向上に伴い、新規参入企業の出店が増え市場規模が拡大してきましたが、一部地域では店舗の撤退・業態転換等によって店舗数が減少しております。当社では、今後も出店を推進して参りますが、地域によっては競合店との競争の激化による業績の低下や低迷により、店舗の撤退や移転を選択する場合があります。このような場合、それに伴い発生する費用や減収は当社の業績に影響を与える可能性があります。

②人材の確保及び育成について

 複合カフェの基本的営業形態は、年中無休かつ24時間体制であります。このため営業時間中にはアルバイトスタッフを中心に運営する時間帯があり、充分な接客サービスが行えない可能性があります。そのため、サービスレベルの向上に向けた教育体制を構築し、レベルの確保に努めております。
 また、店舗数の変動に対して定期的・計画的に従業員の募集を行っておりますが、店舗によっては、店舗の管理を行う店長やフランチャイズ加盟店の指導を行うスーパーバイザーについて、優秀な人材の確保ができない場合、出店ペースに影響を与え、当社の業績に影響を与える可能性があります。

③著作権について

 当事業の店舗において、顧客サービスの一部として設置・提供しているコンピュータにインストールされたソフトウェア等については、著作権法でその権利が保護されております。このため、当社が使用しておりますこれらのソフトウェアは、著作権者から業務用としての利用の許諾を受けたものだけを使用しております。
 また、同じく店舗にて提供しております、漫画や雑誌等につきましても、著作権法上の著作物に該当いたしますが、当事業におけるこれらの提供は、同一店内での利用に限られており、現時点では貸与行為にあたらないと解釈されております。しかしながら、今後の法改正や著作権者側との何れかの取り決めが行われますと、業務利用が出来なくなったり、許諾料等の支払いが必要となった場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。

④インターネットを利用した犯罪等について

 当社の店舗において、顧客サービスの一部として提供しているインターネットは、情報収集やコミュニケーションのツールとして非常に優れた側面がある一方で、匿名性が高いことを利用しての、詐欺行為、個人・社会に対する誹謗中傷、迷惑メール等の行為が犯罪や不法行為として社会問題となることが多く見受けられるようになっております。当社では、店舗を利用する顧客全員について身分を確認のうえ会員登録を行うこととしており、会員のみインターネットの利用が出来るようにしております。また、業界団体である日本複合カフェ協会を通じて、都道府県警察等との情報交換を行い、これらの犯罪抑制に努めております。

⑤会員の個人情報の管理について

 当社は運営する店舗において、顧客に対して会員登録を行っており、会員の個人情報を保有しております。また、これらの個人情報と会員番号が連動したデータベースを構築し、本社サーバーにて管理しておりますが、関連する部署の社員は、随時これらの情報を閲覧することが可能となっております。このため、当社は、情報管理に関する規程を設け、関連する部署の社員に対して情報の秘密保持を義務付けるなど、保有する個人情報が外部に漏洩しないよう管理体制の整備に努めております。しかしながら、不測の事態により当社が保有する個人情報が外部に漏洩した場合は、信用低下による売上減少や損害賠償費用等により、当社の業績に影響を与える可能性があります。

⑥店舗物件の契約に関し、敷金等が返却されないリスクについて

 当社の直営店舗の出店は、店舗用物件の賃借により行うことを基本としており、賃貸借契約の締結時に賃貸人に対して敷金を差し入れております。当該敷金は、基本的には契約の終了をもって当社に返還されることになっておりますが、貸主の経済的破綻等によりその一部または全額について回収が出来なくなる可能性があります。また借主である当社側の理由によって契約の中途解約をする場合は、契約内容に従って敷金返還請求権の放棄や違約金の支払いが必要となる場合があります。
 一方で、更地に建物の建築を依頼し賃借を行う場合、建築費の一部を貸主に対し建設協力金として貸し付け、契約期間内に賃料との相殺で当社に返済される契約を締結する場合があります。当該建設協力金も敷金と同様に回収が困難となる場合、もしくは返還請求権の放棄が必要となった場合、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

<法的規制について>

 当社グループは各事業において下記の各法令による規制を受けており、それぞれ許可を得て営業しております。それぞれの法令を遵守するための体制を構築し、業務に従事する社員全員に周知徹底を図り、コンプライアンスの観点から精度の向上に努めておりますが、これらの法改正等により、当社の業績に影響を与える可能性があります。

①食品衛生法

②風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律

③各都道府県の条例等

④個人情報保護法

⑤児童福祉法

 

5【経営上の重要な契約等】

 フランチャイズ契約

 当社は商品仕入の効率化、及び多店舗展開によるチェーン店のイメージアップを図ることを基本方針として、フランチャイジーとの間にフランチャイズ契約を締結しております。

 フランチャイズ契約の要旨は、次のとおりであります。

内容

自遊空間事業

店舗名称

スペースクリエイト自遊空間

主な契約内容

統一的イメージのもとに店舗経営を行う権利「フランチャイズ権」を付与する。

円滑な運営のための経営指導を行う。

商品の卸売り及び商品情報の供給を行う。

主な卸売品目

商品

備品・消耗品

書籍

加盟金

2,000千円

ロイヤリティ

売上高(消費税等を除く)の3%。但し、平成12年1月31日以前に開業した店舗については2%。

契約期間

契約締結日から5年間。契約期間満了の3ヶ月前までに双方より書面による申し出がない場合は2年間自動更新され、以後も同様とする。

契約先

108店舗

 (注)1.上記契約内容については、平成28年6月30日現在の基本契約であり、過去の契約内容から一部変更されている条件もあります。また、プレミアムフランチャイズ契約など基本契約とは異なる特殊契約については、全体に対してのその件数が少ないことから記載しておりません。

2.契約には特約事項などを定める場合があり、上記内容と一部契約内容について異なる店舗があります。

3.POSシステム及びインターネット端末に関し、必要に応じ別途保守契約を行っております。

4.契約先店舗数につきましては開業済みの店舗数を記載しており、契約済みで現在準備中の店舗数は含まれません。

 

6【研究開発活動】

 特記すべき事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。

(2) 経営成績の分析

 「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。

(3) 財政状態の分析

 当連結会計年度末における流動比率は124.8%、当座比率は80.9%、固定比率は162.0%となりました。また、当連結会計年度末における資産、負債及び純資産の金額は以下のとおりであります。

A.資産の部

 当連結会計年度末の資産の部は4,846百万円となりました。

(流動資産)

 流動資産は1,564百万円となりました。主な内訳は、現金及び預金が796百万円、売掛金が218百万円、商品及び製品が257百万円であります。

(固定資産)

 固定資産は3,282百万円となりました。主な内訳は、建物及び構築物(純額)が924百万円、土地が752百万円、敷金が892百万円であります。

B.負債の部

 当連結会計年度末の負債の部は2,819百万円となりました。

(流動負債)

 流動負債は1,253百万円となりました。主な内訳は、買掛金が261百万円、短期借入金が150百万円、1年内返済予定の長期借入金が441百万円であります。

(固定負債)

 固定負債は1,566百万円となりました。主な内訳は、長期借入金が1,126百万円、資産除去債務が206百万円であります。

C.純資産の部

 当連結会計年度末の純資産の部は2,026百万円となりました。主な内訳は、資本金が803百万円、資本剰余金が841百万円、利益剰余金が393百万円であります。

(4) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における「営業活動によるキャッシュ・フロー」により得られた資金は472百万円、「投資活動によるキャッシュ・フロー」により使用した資金は232百万円、「財務活動によるキャッシュ・フロー」により得られた資金は4百万円となり、現金及び現金同等物の期末残高は796百万円となりました。

 なお、詳細につきましては「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照ください。

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因につきましては「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」をご参照ください。

 

(6) 経営戦略の現状と見通し

 経営戦略の現状につきましては「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。

 なお、見通しにつきましては以下のとおりであります。

 ①店舗運営事業

 当事業においては、「スペースクリエイト自遊空間」の運営を軸とし、ネットとリアルの連動をコンセプトとして店舗内外でのサービスの親和性を高め、新しい空間と時間の楽しみ方をデザインし提供していきたいと考えております。また、これまで店舗を利用されたことの無い方へのアプローチを強化し、顧客層の拡大を図ります。今後も様々なサービスを通してお客様の利便性と満足度の向上を追求して参ります。

②不動産事業

 当事業においては、不動産賃貸物件の適切な管理に注力し、安定した収益を見込んでおります。

③その他

 その他においては、メディア広告事業での新たなサービス提供や外販事業の拡大に注力します。新たな購買案件の増加、システム等の外販案件の新規開拓による収益向上を見込んでおります。また、児童発達支援事業及び放課後等デイサービス事業では、放課後等デイサービス施設である「ハッピーキッズスペースみんと」を積極的に開所して事業の拡大に努めて参ります。