独立監査人の監査報告書

 

 

 

2021年9月24日

株式会社ランシステム

 

取締役会 御中

 

 

 

アスカ監査法人

 

 

東京事務所

 

 

 

指定社員

業務執行社員

 

公認会計士

石 渡 裕一朗  ㊞

 

 

指定社員

業務執行社員

 

公認会計士

今 井 修 二  ㊞

 

監査意見

当監査法人は、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査証明を行うため、「経理の状況」に掲げられている株式会社ランシステムの2020年7月1日から2021年6月30日までの第33期事業年度の財務諸表、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、重要な会計方針、その他の注記及び附属明細表について監査を行った。

当監査法人は、上記の財務諸表が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、株式会社ランシステムの2021年6月30日現在の財政状態及び同日をもって終了する事業年度の経営成績を、全ての重要な点において適正に表示しているものと認める。

 

監査意見の根拠

当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準における当監査法人の責任は、「財務諸表監査における監査人の責任」に記載されている。当監査法人は、我が国における職業倫理に関する規定に従って、会社から独立しており、また、監査人としてのその他の倫理上の責任を果たしている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。

 

強調事項

重要な後発事象に記載されているとおり、会社は2021年8月31日開催の取締役会において、2021年9月29日開催の第33回定時株主総会に、資本準備金の額の減少及び剰余金の処分を付議することを決議している。

当該事項は、当監査法人の意見に影響を及ぼすものではない。

 

監査上の主要な検討事項

 監査上の主要な検討事項とは、当事業年度の財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

 

 

(1)直営店舗事業の固定資産の減損

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由

監査上の対応

 会社は、直営店舗事業において、複合カフェ「スペースクリエイト自遊空間」チェーン直営店舗の運営をメインに全国展開している。当事業年度末現在で53店舗(有形固定資産の帳簿価額:859,553千円)となっており、当事業年度において、直営店舗事業に係る店舗固定資産について減損損失129,089千円を計上している。

店舗固定資産の減損の兆候の判定には、各店舗を独立したキャッシュ・フローを生み出す最小の単位とし、各店舗の営業損益が過去2年連続してマイナスとなった場合、各店舗の営業損益がマイナスであり翌期予算も継続してマイナスである場合、店舗固定資産の時価が著しく下落した場合、あるいは店舗閉鎖の意思決定をした場合等に減損の兆候があるものとしている。

減損の兆候が認められた店舗については、割引前将来キャッシュ・フローと店舗固定資産の帳簿価額を比較することで減損の認識を行っている。店舗固定資産の減損損失の認識に用いられた重要な仮定には以下の事項が含まれている。

1) 各店舗の将来キャッシュ・フローの見積り期間の予測あるいは閉店予定

2) 各店舗の将来収益予測

3) 各店舗の将来キャッシュ・フロー予測

店舗固定資産の減損損失の測定にあたっては、当該資産グループの回収可能価額を主として将来キャッシュ・フローに基づく使用価値により測定している。

これら将来キャッシュ・フローをはじめとする見積りは、今後の市場動向等により大きく影響を受ける可能性があり、不確実性を伴うものである。また、財務諸表注記(追加情報)に記載のとおり、新型コロナウイルス感染症の影響は2022年6月期まで継続し、2023年6月期には同感染症拡大前の90%まで回復すると仮定して将来キャッシュ・フローを見積っている。

これらの見積り及び当該見積りに使用された仮定は、経営者による主観的な判断を伴い、不確実性が高い領域であることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項と選定した。

当監査法人は、会社が実施した減損の兆候の判定、減損損失の認識及び測定を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。

・減損の兆候の判定、減損損失の認識および測定に関する内部統制の整備・運用状況の評価

・経営陣へのインタビューによる直営店舗事業に係る事業経営の理解

・店舗別年度損益の推移表の入手

・翌期店舗別損益予測及び店舗閉店計画の入手

・過年度の店舗別損益予測と実績との乖離分析

・店舗のセルフ化を含む設備投資や販促活動等の施策等による営業損益改善予測の妥当性の検討

・事業計画の不確実性に対応するため、ストレス・テストを実施

 

 

(2)継続企業の前提に関する経営者による対応策の評価

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由

監査上の対応

 会社は新型コロナウイルス感染症の長期化によって個人消費の低迷が続いており、店舗運営事業においても多大な影響を受け、売上高が著しく減少し、重要な営業損失を計上していることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象または状況が存在していると認識している。しかしながら、各種対応を図るとともに、取引金融機関からの継続的な支援も得ており、必要な運転資金は確保していることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断している。

会社の主たる事業は店舗運営事業であり、新型コロナウイルス感染症の拡散防止を最優先に運営を行っているが、個人消費の影響を受けやすい状況にある。さらに新型コロナウイルスの具体的な収束時期を判断することは難しく、また一定の時点で完全に収束するようなものでもない。

継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が識別された場合、監査人は経営者の対応策の実行可能性について十分な裏付けを入手した上で、ほぼ確実といえる資金計画において十分な資金的余裕が認められるかを判断する必要があるが、資金計画の前提となる翌事業年度の事業計画については不確実性を伴い、経営者の判断が必要である。

よって当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に相当する事項に該当するものと判断した。

 当監査法人は継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況を解消し、又は改善するために会社が実施した対応策等について検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。

・継続企業の前提に関する会社経営者の評価を検討するにあたり、その前提となる資金計画についての質問、作成の前提となる翌期の事業計画についての会社の業績予想の策定プロセスの理解、当事業年度までの予算実績分析により、予算の信頼性を検討した。

・新型コロナウイルス感染症の影響は先行きが不透明であり、継続企業の前提に関する重要な不確実性を評価するうえでは、保守的なシナリオを採用したとしても合理的な期間(少なくとも貸借対照表日の翌日から1年間)の資金繰りに問題がないことを、外部公表数値との整合性も勘案し資金計画の合理性を確かめることにより検討した。

・会社の期末日における預金残高及び当座貸越契約等について残高確認により実在性を検討した。

・会社の策定した対応策について、経営者に質問し、対応策の効果及び実行可能性について検討し経営者確認書を入手した。

・主要金融機関へ会社を取り巻く経営環境及び事業の評価や、会社との取引方針についてのヒアリングを実施した。

 

財務諸表に対する経営者並びに監査役及び監査役会の責任

経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用することが含まれる。

財務諸表を作成するに当たり、経営者は、継続企業の前提に基づき財務諸表を作成することが適切であるかどうかを評価し、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づいて継続企業に関する事項を開示する必要がある場合には当該事項を開示する責任がある。

監査役及び監査役会の責任は、財務報告プロセスの整備及び運用における取締役の職務の執行を監視することにある。

 

財務諸表監査における監査人の責任

監査人の責任は、監査人が実施した監査に基づいて、全体としての財務諸表に不正又は誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得て、監査報告書において独立の立場から財務諸表に対する意見を表明することにある。虚偽表示は、不正又は誤謬により発生する可能性があり、個別に又は集計すると、財務諸表の利用者の意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。

監査人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に従って、監査の過程を通じて、職業的専門家としての判断を行い、職業的懐疑心を保持して以下を実施する。

・ 不正又は誤謬による重要な虚偽表示リスクを識別し、評価する。また、重要な虚偽表示リスクに対応した監査手続を立案し、実施する。監査手続の選択及び適用は監査人の判断による。さらに、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手する。

・ 財務諸表監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではないが、監査人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制を検討する。

・ 経営者が採用した会計方針及びその適用方法の適切性、並びに経営者によって行われた会計上の見積りの合理性及び関連する注記事項の妥当性を評価する。

・ 経営者が継続企業を前提として財務諸表を作成することが適切であるかどうか、また、入手した監査証拠に基づき、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関して重要な不確実性が認められるかどうか結論付ける。継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合は、監査報告書において財務諸表の注記事項に注意を喚起すること、又は重要な不確実性に関する財務諸表の注記事項が適切でない場合は、財務諸表に対して除外事項付意見を表明することが求められている。監査人の結論は、監査報告書日までに入手した監査証拠に基づいているが、将来の事象や状況により、企業は継続企業として存続できなくなる可能性がある。

・ 財務諸表の表示及び注記事項が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠しているかどうかとともに、関連する注記事項を含めた財務諸表の表示、構成及び内容、並びに財務諸表が基礎となる取引や会計事象を適正に表示しているかどうかを評価する。

監査人は、監査役及び監査役会に対して、計画した監査の範囲とその実施時期、監査の実施過程で識別した内部統制の重要な不備を含む監査上の重要な発見事項、及び監査の基準で求められているその他の事項について報告を行う。

監査人は、監査役及び監査役会に対して、独立性についての我が国における職業倫理に関する規定を遵守したこと、並びに監査人の独立性に影響を与えると合理的に考えられる事項、及び阻害要因を除去又は軽減するためにセーフガードを講じている場合はその内容について報告を行う。

 監査人は、監査役及び監査役会と協議した事項のうち、当事業年度の財務諸表の監査で特に重要であると判断した事項を監査上の主要な検討事項と決定し、監査報告書において記載する。ただし、法令等により当該事項の公表が禁止されている場合や、極めて限定的ではあるが、監査報告書において報告することにより生じる不利益が公共の利益を上回ると合理的に見込まれるため、監査人が報告すべきでないと判断した場合は、当該事項を記載しない。

 

利害関係

会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。

 

 

以 上

 

 (注)1.上記は監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は当社(有価証券報告書提出会社)が別途保管しております。

2.XBRLデータは監査の対象には含まれていません。

 

E03434-000 2022-05-23