第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、ITとインターネットをベースにグローバル領域において新しい市場を創造するためにプラットフォームを生み出し続ける「グローバルプラットフォーマー」を目指しております。

世界中の素晴らしい商品やコンテンツをグローバルに流通させ世界中の消費者に届けるために、国内外のマーケットプレイスを繋げるとともに、日本の素晴らしい商品やコンテンツをアジアの国々をはじめ世界に流通させるグローバルコマースの構築を推進し企業価値の増大を図って参ります。

 

 

(2)目標とする経営指標

流通総額

当社グループがグローバルマーケットにおけるプレイヤーとして認知され、また「グローバルプラットフォーマー」として新しい価値を創造する企業グループとなるためには、数千億円規模の流通総額を創り出す必要があると考えております。そのため、第1ステップとして、流通総額1,000億円を目指して参ります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題

グローバルプラットフォーマーとして事業の拡大を目指すにあたって次の戦略を進めてまいります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。

 

 《1》クロスボーダー領域における新しい価値創造
 ①物販アービトラージ

 AIテクノロジーの活用等によって、世界中のマーケットプレイスの間に生じている商品価格の差異をデータベース化することで、そのデータそのものが新しい価値を創造することができると考えています。当社はこれを物販アービトラージと呼んでおり、このような新しい価値の提供を推進してまいります。

 

②バーティカル構想

 当社は世界中の消費者にロングテールに様々な日本の商品が購入できるプラットフォームを提供しております。これを商品カテゴリー毎に切って、専門性の高いプラットフォームを新しく構築していくことで、海外のお客様によりユーザビリティーの高いサービスを提供できると考えております。当社はこれをバーティカル構想と呼んでおり、複数のプラットフォームを展開してまいります。

 

③海外マーケットプレイスとの接続

 当社は当期中に台湾のネットオークションサービスと日本のネットオークションサービスをつなぐ新たな越境ECサービスを開始いたしました。当社は東南アジア諸国やインドのオンラインマーケットプレイスに出資しネットワークを構築してまいりましたが、これら出資先のマーケットプレイスと日本のマーケットプレイス、ひいては出資先マーケットプレイス同士をつないでいくことで新しい流通を創造してまいります。

 

 2》国内のサブカルチャー領域への進出

 当社は日本の素晴らしい商品を世界中から購入できるプラットフォームを展開しております。日本が誇れるものは、商品だけにとどまらず、コンテンツ、特にサブカルチャーと呼ばれる領域のコンテンツは海外から高い評価を得ています。当社はこれまで蓄積してきた商品開発力やネットワークを活かし、新しいコンテンツの発掘につとめ、当社のプラットフォームを通じて世界中に発信してまいります。

 

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な関係会社の業績動向について

当社グループは、持株会社によるグループ経営体制をとっております。グループ全体の経営最適化のための戦略機構として、当社は、グループ経営戦略、経理、財務、法務、経営管理、人事、内部監査、広報、IRなどのサポート機能及び上場企業として必要な機能を保有し、各事業はそれぞれ連結子会社14社、持分法適用会社3社が運営しております。

子会社及び関連会社は、それぞれ経営状況は異なっておりますが、それぞれ競争と技術の変化の激しい業界であり、これらの企業の業績が悪化した場合には、当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 投融資について

当社グループは、ITとインターネットをベースにグローバル市場において新しい市場を創造するために、プラットフォームを生み出し続ける「グローバルプラットフォーマー」を目指しており、今後も新たな業態や市場を創造していく方針であり、その実現のため、日本国内外におけるインターネット関連企業への投資育成、子会社の設立、合弁事業の展開等を行っております。投資を行う際にはその対象企業または事業のリスクとリターンについて綿密なデューデリジェンスを行うことにより、リスクを極力回避することが必要不可欠と理解しておりますが、当初期待した利益を計上できず、投資額を回収できない可能性があります。また、事前に検出できなかった偶発債務や未認識債務等が顕在化した場合や、投資先の今後の業績如何によっては、当社保有有価証券等の減損適用等により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(3) 業務提携について

当社グループは、事業拡大のための外部企業との提携は重要な経営戦略のひとつと考えております。当社グループは、特定の提携企業に集中して依存度が高まることのないよう事業展開しておりますが、提携企業における事業戦略の変更等に伴い、各提携メディアにおける連動が困難になった場合、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。

 

(4) 技術革新への対応について

インターネット業界は、技術革新のスピードが極めて早く、新技術を基盤としたサービスの新規参入が相次いで行われております。このため、当社グループは、優秀なエンジニアの採用・育成に取り組んでおりますが、こうした急速な技術革新への対応が遅れた場合、また、技術革新への対応のためにシステム投資や人件費の多大な支出が必要となった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(5) 競合について

当社グループが属するEコマース市場は、成長を続けており、かつ、参入が比較的容易とみられることから、今後も新規参入の増加によって競争が激化することが予想されます。当社グループではクロスボーダーでのEコマースを強みとし、さらに徹底した低コストオペレーションの追求や商品やサービスの差別化等により、競争力の強化を図っておりますが、競争激化による販売価格の低下やサービスレベルの向上施策のためのコスト増等をもたらす可能性があり、その場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

(6) 個人情報の保護について

当社グループは、事業運営に際して、データベースサーバーには、サービスを利用する顧客の氏名、住所、電話番号、メールアドレス等の個人情報がデータとして蓄積されております。これらの情報については安全管理措置義務があり、当社グループが知り得た情報については、データへアクセスできる人数の制限、ID登録及び外部侵入防止のためのシステム等の採用により漏洩防止を図っております。また、社内規定を作成し、取得・保有する個人情報の取扱方法並びに個人情報データベースへのアクセス制限について定め、さらに、運用状況の監査や教育を行う等の漏洩防止策を実施しております。しかしながら、当社グループが実施している上記の個人情報保護策にもかかわらず、個人情報の漏洩を完全に防止できるという保証はありません。今後、個人情報が社外に漏洩した場合には、損害賠償請求や信用低下等によって財政状態及び経営成績に悪影響を与える可能性があります。

 

 (7)訴訟等について

当社グループは、コンプライアンス体制の整備及びその運用により、安全な運営を推進し、訴訟及びクレーム等の発生の回避に尽力しております。しかしながら、当社グループの事業活動の遂行過程において、顧客等から、当社グループが提供するサービスの不備、個人情報の漏洩、又は知的財産の侵害等に関する訴訟その他の法的手続きを提起され、また当局による捜査や処分等の対象となり、これらの法的手続に関連して多額の費用を支出し、また、事業活動に支障をきたす可能性があります。係る法的手続は長期かつ多額となることがあり、また結果の予測が困難となる場合があり、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(8) 知的財産等について

当社グループは、これまで第三者より知的財産権に関する重大な侵害訴訟等を提起されておりません。しかし、事業活動領域の多様化に伴って、将来に渡って知的財産権を巡る重大な紛争が発生する可能性がないとはいえません。

当社グループは知的財産権に対する社内管理体制を構築しておりますが、第三者から知的財産権侵害の訴訟を受けた場合は、解決までに多くの時間と費用が発生する等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(9) 法的規制等について

当社グループの各事業において下記のとおりの法的規制等があります。当社グループでは、当該規制に対して、顧問弁護士との定期的な情報交換や、業界団体への加盟により、積極的な情報の収集及び対応を行っておりますが、今後各省庁等における現行の法解釈に何らかの変更が生じた場合、もしくは新たに当社の事業又は営業方法を規制する法律等が制定・施行された場合、その内容によっては当社の事業が制約を受けたり、当社が新たな対応を余儀なくされる可能性があります。このような場合には、当社グループの経営成績又は今後の事業展開が影響を受ける可能性があります。

 全社共通

① メール配信に関する規制等

登録会員に向けて配信しているメールマガジンの配信については、「特定電子メールの送信の適正化に関する 法律」により表示義務等が課されている他、「消費者契約法」、「不当景品類及び不当表示防止法」等の一般的な関係法令を遵守する必要があります。

 Eコマース事業

(クロスボーダー部門)

tenso㈱

② 商品受取に関する規制等

転送サービス・代理購入事業のうち、郵便物等の受取サービスについては、「犯罪による収益の移転防止に関  する法律」及び関係法令による規制を受けており、当社では法律を遵守すべく、会員登録時に申込者の本人確認の手続を徹底しております。

 

(バリューサイクル部門)

㈱デファクトスタンダード、㈱帝国酒販

③ 中古品流通に関する規制等

古物の買取及び販売に関しましては「古物営業法」の規制の対象となっております。当社では古物営業を行うに際し、営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会の許可を取得のうえ、当該法令に基づく確認及び書類備置を実施しております。

④ 酒類販売に関する規制

㈱帝国酒販における酒類の販売に際しては、「酒税法」の規制を受けており、1986年2月1日付けで全酒類卸売業免許および一般酒類小売業免許(免許条件なし)を取得しております。なお、未成年者に対する酒類の販売防止策としては、未成年者飲酒禁止法及び酒税法等の関連法規に基づき専任の酒類販売管理者のもと、①酒類商品の販売サイト上において、未成年者への酒類の販売が法律で禁止されている旨、及び未成年者への酒類の販売を行わない旨を記載する等、未成年者飲酒防止のための注意の喚起を行い、また②酒類の販売サイトにおいては、購入者が成人であることを確認するチェック項目の設置を行う等、申込者の年齢確認の徹底を図っております。

 

(リテール・ライセンス部門)

 モノセンス㈱

⑤ 商品販売に関する規制等

当社グループは、主に「特定商取引に関する法律」、「不当景品類及び不当表示防止法」及び「不正競争防止法」の規制を受けており、また取り扱う商品により「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、「健康増進法」、「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律」及び「食品衛生法」の規制を受けております。具体的には、当社グループが販売する商品の情報をWEBサイト上に記載する場合には、価格表示及び商品の機能や効果等の記載に関しては前述の「不当景品類及び不当表示防止法」、香水等の化粧品及び健康食品の販売におけるその効果効能等の記載に関しては「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」、健康食品を含む食品全般の販売に際しては「健康増進法」、「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律」及び「食品衛生法」等の法的規制をそれぞれ受けております。当社グループでは、これらの法律を遵守すべく、社内での定期的な勉強会を開催するとともに、商品情報のWEBサイトへの掲載にあたっては、外部専門家の指導を受けるなど最善の方法を取っております。

 

(10) バリューサイクル部門の事業内容について

① コピー商品の排除について

中古品の流通量の増加に伴い「コピー商品」に関するトラブルは社会的に重要な問題となってきており、これらトラブルを事前に回避し、ユーザー及び購入者の利益保護をいかに実現していくかが中古品小売業界全般の共通課題になっております。
 当社グループにおいては、中古品等の真贋鑑定にかかる各商品ごとのマニュアルやデータベースの整備、コピー商品にかかる情報収集、複数名チェック体制の構築、真贋鑑定能力向上を目的とした社内研修実施及び社内資格の策定等により、コピー商品の買取防止に努めております。
 また、安心感を持って商品をお買い求めいただくために、誤って仕入れたコピー商品についてはすべて廃棄処理を行い、コピー商品の販売防止に努めております。
 今後においても、当社グループの信頼を維持していくために、コピー商品等の排除を徹底していく方針でありますが、誤ってコピー商品の仕入及び販売を行ってしまった場合やコピー商品の取り扱いについて重大なトラブル等に発展した場合等においては、当社グループに対する信頼性が損なわれ、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

② 盗品について

バリューサイクル部門の事業特性上、盗品の買取防止の対策を講じておりますが、盗品の買取を完全に防止することは困難であり、意図しない盗品買取が生じた場合は盗品買取による損失が生じる可能性があり(古物営業法の規定等により、本来の所有者に対して無償返還義務が生じます。)、また、盗品に起因したトラブル等が発生した場合には、当社グループに対する信頼性が損なわれ、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(11) システムリスクについて

当社グループの事業は、コンピューターシステムを結ぶ通信ネットワークに依存しており、自然災害や事故等によって通信ネットワークが切断された場合には、当社グループの営業は困難な状況になります。また、アクセス増等の一時的な過負荷によって当社グループあるいはホスティング先のサーバー・ネットワーク機器が作動不能に陥ったり、当社グループ、提携先、購入者、もしくはその他のシステム利用者のハードウェア又はソフトウェアの欠陥により、正常な取引が行われなかったり、システムが停止する可能性があります。さらには、外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入等の犯罪や役職員の過誤等によって、当社グループや提携先のサイトが書き換えられたり、重要なデータを消去又は不正に入手されたりするおそれもあります。これらの障害が発生した場合には、直接損害が生じるほか、当社グループのサーバーの作動不能や欠陥に起因する取引の停止等については、システム自体への信頼性の低下を招きかねず、当社グループの事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。

 

(12) 自然災害について

当社グループの本社及び主要な拠点は首都圏にあり、当地域内において地震等の大規模災害が発生したことにより本社またはその他の拠点が被害を受けた場合、事業を円滑に運営できなくなる可能性や、物流拠点において保管している商品が販売不能になる可能性、顧客への商品の発送及び配送が円滑に実施できなくなる可能性があり、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 海外事業展開及び為替変動に関するリスクについて

当社グループは、日本国内のほか、米国、欧州、東南アジア等における事業活動を積極的に展開しております。海外子会社の現地通貨建て財務諸表については、収益、費用、資産、負債、資本に関して米国ドル、英国ポンド、欧州ユーロ等を円換算して連結財務諸表を作成することとなります。当社グループは、為替変動リスクに対し、為替予約などリスクを軽減する手段を一部講じておりますが、かかる手段は為替変動リスクの全体を回避するものではなく、当社グループの業績、資産・負債及び純資産は、為替の動向により影響を受ける可能性があります。また、かかる海外地域において景気の後退、政情の変化、法規制等の変更、税制の変更、テロ・紛争等の発生、感染性疾病の流行や災害の発生があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)内部管理体制について

当社グループは、企業価値の最大化のため、コーポレートガバナンスの強化を重要な経営課題と考えております。業務の適正化及び財務報告の信頼性を確保するため、内部統制が有効に機能する体制を構築、整備、運用しておりますが、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかず、適切な事業運営が困難となり、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(業績等の概要)

(1) 業績

当社グループは、ITとインターネットをベースに新しい市場を切り拓き、新しい産業を創造する「グローバルプラットフォーマー」を目指しております。そのような中、今期は既存事業の拡大に加え、「バーティカル構想」・「物販アービトラージ(データベースとAI技術の活用)」・「越境BtoB」の3つをテーマとした新規事業創造を積極的に推進してまいりました。また、祖業であるオンラインショッピング事業を行っていた株式会社ネットプライスの売却を行う一方、バリューサイクル部門の強化のため酒類買取販売事業の株式会社帝国酒販(現 JOYLAB株式会社)を取得し、連結子会社化いたしました。

その結果、当連結会計年度の売上高は22,768,203千円(前年比9.9%増)、営業利益は1,533,508千円(前年比1.7%増)、経常利益は1,728,753千円(前年比11.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は922,927千円(前年比8.7%減)となりました。

当社が経営指標として重視している流通総額につきましては、当連結会計年度では463億円(前年比9.4%増)となりました。

 

事業のセグメント別の業績は、次のとおりであります。

 

ⅰ  Eコマース事業

1―1 クロスボーダー部門

「海外転送・代理購入事業(FROM JAPAN)」におきましては、国内ECストアや海外Webメディアとの連携、ユーザーからの問い合わせへのChat対応の開始、スマートフォンアプリのリリース等によりユーザー満足度の向上を図ったことで、売上高が好調に推移しました。特に、2018年9月に、戦略的な重点地域と位置付けている台湾のネットオークションサービス「ヤフー奇摩(キモ)オークション」と日本のオークションサービス「ヤフオク!」とで台湾・日本間の越境EC提携を開始し、台湾ユーザーのさらなる満足度向上を図っております。また、物流倉庫やカスタマーサポートの拠点を分散化する等、収益体質の改善にも努めたことにより営業利益も好調に推移しました。

「グローバルショッピング事業(TO JAPAN)」におきましては、国際送料の事前確定モジュールのリリース、SEO対策、アフィリエイトやメディア提携の強化による新規会員の獲得、販売チャネルの拡大等により、売上高は堅調に推移しました。また、基幹システム刷新を行うなど、積極的な開発費の投下を行いました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は4,504,103千円(前年比8.5%増)、営業利益は684,519千円(前年比1.7%増)となりました。

 

1-2 バリューサイクル部門

「ブランド品・アパレル買取販売事業」におきましては、買取面では、テレビCMの実施により認知度の向上を図るとともに、「ブランディア」買取サービスの公式スマホアプリをリリースいたしました。また、宅配キットのポスト投函可能な小サイズ化や、「当日査定チャレンジキャンペーン」等のユーザビリティの向上に努めました。買取商品面では“セカンドハイ”と呼んでいる、比較的高単価の商品に注力したことにより、買取単価・買取金額が上昇しました。販売面では、自社販路「ブランディアオークション」の売上構成比が向上するとともに、定額で購入可能な公式ECアプリ「ブランディアマーケット」をリリースし、よりユーザーが自社チャネルから商品を購入しやすい環境を整えてまいりました。

「酒類買取販売事業」におきましては、2018年3月1日付で取得(連結上のみなし取得日は2018年3月31日)した株式会社帝国酒販において、ターゲットを明確にしたマーケティング戦略により売上総利益率を改善させるとともに、経営管理体制の強化等により収益体質の改善に努めました。

なお、株式会社帝国酒販は、2018年10月1日より社名を「JOYLAB株式会社」に変更しております。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は12,424,329千円(前年比18.2%増)、営業利益は440,130千円(前年比0.3%増)となりました。

 

 

 1-3 リテール・ライセンス部門

「リテール・ライセンス部門」におきましては、「エンターテイメント事業」において、イベント会場でのグッズを品切れ前に手に入れたいファンや、行列を避けて確実にグッズを手に入れたいファン、また、イベントに来場できないファン等のニーズに応えるべく、ECサイトでの商品の品揃えや販売施策の強化を行った結果、EC売上構成比率が向上するとともに、売上高販管費率の改善に繋がったことで、収益体質を強化しました。「商品プロデュース・ライセンス事業」においては、マスターライセンスを保有するアーティストとのコラボ企画やインテリア雑貨ブランドSWATi(スワティー)の新たなショップの出店ならびに戦略商品開発にコストを投下することにより、認知度向上やブランディング強化、商品力強化を図りました。

なお、同部門に含まれていた株式会社ネットプライスは、2017年11月1日に発表した連結子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせのとおり、同年12月1日より連結の範囲から除外しております。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は4,635,514千円(前年比8.5%減)、営業利益は121,115千円(前年比112.5%増)となりました。

 

Eコマース事業全体では、当連結会計年度の売上高は21,563,947千円(前年比9.3%増)、営業利益は1,245,764千円(前年比6.5%増)となりました。

 

ⅱ  インキュベーション事業

「投資育成事業」におきましては、アジア諸国ではオンラインマーケットプレイス企業やオンライン決済企業を中心とした投資を進めてまいりました。また、日本国内ではインバウンド消費関連市場のスタートアップ企業を中心とした投資を積極的に進めております。

また、既存の投資先については、事業成長にあわせて適切と考えるタイミングで投資回収も進めており、営業投資有価証券の売却益を1,026百万円計上しました。一方、その他保有する営業投資有価証券について、一定の基準に基づいた評価(引当又は減損)も行っております。

「新規事業」におきましては、これまでに蓄積したグローバルに展開するビジネスのノウハウを活用し、さらに既存事業の成長加速化に繋がる新規事業を創造することを目的として、2017年10月にBeeCruise株式会社を設立し、積極的に事業創造を推進しております。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,206,337千円(前年比23.4%増)、営業利益は788,257千円(前年比6.8%増)となりました。

 

事業別売上高は以下のとおりであります。

 

区分

第18期
(2017年9月期)

第19期
(当期)
(2018年9月期)

前期比

金額(千円)

金額(千円)

金額(千円)

増減率

Eコマース

事業

19,734,619

21,563,947

1,829,327

9.3

 

クロスボーダー

部門

4,153,108

4,504,103

350,994

8.5

 

バリューサイクル

部門

10,514,280

12,424,329

1,910,049

18.2

 

リテール・ライセンス

部門

5,067,230

4,635,514

△431,716

△8.5

インキュベーション

事業

977,799

1,206,337

228,537

23.4

消去又は全社

△923

△2,081

△1,157

合計

20,711,495

22,768,203

2,056,707

9.9

 

 

 

(2) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度に比べ570,192千円減少し、6,175,435千円となりました。

 

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動による資金の減少は、44,784千円(前期は421,032千円の増加)となりました。その主な増加要因としましては、税金等調整前当期純利益1,711,381千円、未払金の増加597,231千円、減少要因としましては、売上債権の増加598,739千円、たな卸資産の増加579,138千円、営業投資有価証券の増加566,715千円、法人税の支払額が525,484千円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動による資金の減少は、397,202千円(前期は206,426千円の減少)となりました。その主な減少要因としましては、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出273,851千円、有形固定資産の取得による支出154,620千円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動による資金の減少は、123,049千円(前期は168,655千円の減少)となりました。その主な増加要因としましては、短期借入金の増加463,890千円、減少要因としましては、長期借入金の返済による支出302,053千円、配当金の支払額159,609千円であります。

 

(生産、受注及び販売の状況)

(1) 生産実績

該当事項はありません。

 

(2) 受注状況

当社グループは、Eコマース事業におけるリテール・ライセンス部門において受注販売を行っておりますが、当該事業は多品種の商品をユーザーからの受注の都度仕入を行い販売していることから、受注から売上計上までの期間が極めて短期間のため記載を省略しております。

 

(3) 商品仕入実績

当連結会計年度における商品仕入実績を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2017年10月1日

至  2018年9月30日)

前年同期比(%)

Eコマース

事業(千円)

8,301,923

17.7

 

クロスボーダー

部門(千円)

 

バリューサイクル

部門(千円)

6,995,647

36.6

 

リテール・ライセンス

部門(千円)

1,306,275

△32.4

インキュベーション

事業(千円)

10,228

合計

8,312,152

17.9

 

(注)  上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

 

(4) 販売実績

当連結会計年度における販売実績を事業のセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  2017年10月1日

至  2018年9月30日)

前年同期比(%)

Eコマース

事業(千円)

21,561,865

9.3

 

クロスボーダー

部門(千円)

4,503,058

8.4

 

バリューサイクル

部門(千円)

12,424,329

18.2

 

リテール・ライセンス

部門(千円)

4,633,792

△8.5

インキュベーション

事業(千円)

1,206,337

23.4

 その他

  (千円)

685

合計

22,768,203

9.9

 

(注) 1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

2.販売実績にはセグメント間の内部売上高は含まれておりません。

 

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりです。

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められた会計基準に基づき作成されております。また、連結財務諸表を作成するにあたり、過去の実績や状況を踏まえた合理的な判断を基礎とし、重要な判断や見積りを行っております。これらの判断や見積りは、特有の不確実性を伴うため、実際の結果と異なることがあり、結果として連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。重要な会計方針については「第一部  企業情報  第5  経理の状況  1  連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項  連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項  4.会計方針に関する事項」をご参照ください。

 

①  有価証券の減損処理

当社グループは、子会社株式及び関連会社株式を保有しており、評価方法として移動平均法による原価法を適用しております。なお、市況悪化または投資先の業績不振により、実質価額が著しく低下した場合は、相当の減額を行い、評価差額の計上をしております。また、保有している投資有価証券については、投資先の財政状態、経営成績により価額変動のリスクを負っております。投資先の財政状態、経営成績が下落した場合等には、評価損を計上しております。

 

②  繰延税金資産の回収可能性

当社グループは、繰延税金資産について、タックス・プランニング等に基づき将来の回収可能性を検討し、回収可能額を計上しております。回収可能性の検討には判断や見積りを伴い、将来における市場動向やその他の要因により実際の結果と異なった場合には、連結財務諸表に影響を与える可能性があります。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

①  売上高及び営業利益の状況

当連結会計年度につきましては、Eコマース事業全体が順調に推移し、また、インキュベーション事業において、営業投資有価証券の売却を実行したことにより、売上高は22,768,203千円、営業利益は1,533,508千円となりました。

 

②  経常利益の状況

投資事業組合運用益139,044千円、持分法による投資利益69,077千円等の営業外収益を計上した一方で、支払手数料24,378千円、為替差損21,899千円等の営業外費用を計上したことにより、1,728,753千円の経常利益となりました。

 

③  税金等調整前当期純利益の状況

関係会社株式売却益24,187千円の特別利益を計上した一方で、減損損失41,558千円の特別損失を計上したことにより、税金等調整前当期純利益は1,711,381千円となりました。

 

(3) 財政状態の分析

①  資産

資産につきましては、流動資産合計が13,426,795千円となり、前期末と比べ412,852千円の増加となりました。主な増加要因としましては、商品730,958千円、営業投資有価証券328,706千円の増加、減少要因としましては、現金及び預金622,062千円、未収入金162,040千円の減少であります。固定資産合計は2,266,925千円となり、前期末と比べ531,153千円の増加となりました。主な増加要因としましては、のれん258,498千円、建物及び構築物(純額)177,979千円、投資有価証券177,681千円の増加、減少要因としましては、繰延税金資産62,892千円の減少であります。

以上の結果、当連結会計年度末の資産合計は、前期末と比べ944,005千円増加し、15,693,720千円となりました。

 

②  負債

負債につきましては、流動負債合計が5,692,326千円となり、前期末と比べ436,942千円の増加となりました。主な増加要因としましては、未払金685,282千円、短期借入金515,555千円の増加、減少要因としましては、その他に含まれる前受金464,786千円、預り金241,069千円の減少であります。固定負債合計は、210,345千円となり、前期末と比べ43,881千円の増加となりました。主な減少要因としましては、長期借入金63,562千円の減少であります。

以上の結果、当連結会計年度末の負債合計は前期末と比べ393,060千円増加し、5,902,672千円となりました。

 

③  純資産

純資産合計は9,791,048千円となり、前期末と比べ550,944千円の増加となりました。主な増加要因としましては、利益剰余金922,927千円、非支配株主持分161,594千円の増加、減少要因としましては、その他有価証券評価差額金266,555千円、資本剰余金191,471千円の減少であります。

 

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因について

詳細は「2.事業等のリスク」をご参照ください。

 

 

(5) 資本財源及び資金の流動性について

当社グループの運転資金需要の主なものは、バリューサイクル事業における商品買取やインキュベーション事業における営業投資有価証券の取得等の棚卸資産の取得資金のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用等によるものであります。また企業買収等で資金が必要となる場合があります。
 これらの運転資金につきましては、手持資金で賄っておりますが、手元資金に不足が生じた場合には、銀行借入等の資金使途に応じた外部からの資金調達を検討、実行しております。

 

当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。

 

回次

第15期

第16期

第17期

第18期

第19期(当期)

決算年月

2014年9月期

2015年9月期

2016年9月期

2017年9月期

2018年9月期

自己資本比率(%)

57.5

54.5

51.1

53.2

52.4

時価ベースの自己資本比率(%)

149.7

279.0

155.1

102.4

148.7

債務償還年数(年)

0.9

0.7

2.9

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

114.1

198.3

35.1

 

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

債務償還年数:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

(注) 1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。

2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。

3.キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを利用しています。

4.有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としています。

5.第15期及び第19期の債務償還年数及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。

なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は、「第2  事業の状況  3.経営者による財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析  (2) キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

 

(6) 経営者の今後の方針について

当社グループは、ITとインターネットをベースにグローバル領域において新しい市場を創造するためにプラット
フォームを生み出し続ける「グローバルプラットフォーマー」を目指しております。

世界中の素晴らしい商品やコンテンツをグローバルに流通させ世界中の消費者に届けるために、国内外のマーケ
ットプレイスを繋げるとともに、日本の素晴らしい商品やコンテンツをアジアの国々をはじめ世界に流通させるグ
ローバルコマースの構築を推進し企業価値の増大を図って参ります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。