第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1)  業績の状況

当社グループは、テクノロジーの力とこれまでに培ったグローバルコマースの知見をいかし、日本から海外、海外から日本を双方向に結ぶプラットフォームを構築し、人・モノ・体験とグローバル市場を繋ぎ、新しい常識や可能性を提供し続ける「グローバルプラットフォーマー」を目指しております。

今期は、グローバルコマース、バリューサイクル、エンターテインメントの各事業領域においてそれぞれ、「競合を寄せ付けないポジションの確立」「高価格帯商品へのシフトと海外販売の強化」「エンターテインメント業界に特化したSaaS型基幹システムの構築」の実現を目指しております。また、当社といたしましては、新型コロナウイルスの感染拡大とその影響は、長期化するものと想定し、今後も状況を注視しつつ最大限の対策に取り組んでまいります。

当第3四半期連結累計期間においては、Eコマース事業・グローバルコマース部門においてはアメリカ、ロシアをはじめ各国向けの安価な配送手段を拡充し、価格優位性を構築することによるシェアの拡大を図り、バリューサイクル部門においては買取専門店の店舗展開拡大など国内外に販売する高価格帯商品の買取強化を推し進め、本年6月より中国最大級の越境ECモール「天猫国際(Tmall Global)」に出店するなど海外販路における流通拡大を加速させております。また、エンターテインメント部門においてはアーティストのグッズのEコマースでの販売に注力し、観客を入れてのイベント開催に依存しない状態を目指しました。以上の結果、Eコマース事業の売上高および営業利益は好調に推移しました。また、インキュベーション事業においては、営業投資有価証券の売却は少額案件のみでした。新規事業においては、中国で最大のECプラットフォームを運営するアリババグループのCtoCマーケットプレイス「淘宝(タオバオ)」およびフリマアプリ「閑魚(シェンユー)」や東南アジア最大級のECプラットフォーム「Lazada」と日本企業との連携をサポートすることにより、日本と世界最大のEC市場である中国やアジアのマーケットプレイスをつなぎ、国境を越えた新しい市場の創造を推進しております。

その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は18,341,051千円(前年同期比6.0%減)、営業利益は1,090,207千円(前年同期比60.5%減)、経常利益は1,065,059千円(前年同期比60.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は448,816千円(前年同期比74.8%減)となりました。減少理由は、いずれも前第3四半期連結累計期間に発生した営業投資有価証券の売却(約32億円)が当第3四半期連結累計期間では少額投資案件の売却のみであったことがその要因です。

当社が経営指標として重視している流通総額(国内外における商品流通額)につきましては、当第3四半期連結累計期間で472億円(前年同期比30.3%増)となりました。

 

事業のセグメント別の業績は、次のとおりであります。

 

①Eコマース事業 

ⅰ)グローバルコマース部門

「海外転送・代理購入事業(FROM JAPAN)」においては、流通額が順調に拡大したことに加え新型コロナウイルスの世界的な流行による国際物流の遅延や引き受け停止に対応し、各国向けの配送手段の拡充に積極的に努めた結果、売上高増加ペースが加速しました。特に北米向けには、従来よりも平均して50%以上安価な独自の配送サービスを導入し、競争力の高い配送料を実現すること等により、アメリカからの受注が大幅に増加しました。さらに、EC市場の伸長率が高いことから越境ECにおいて極めて潜在力の高いロシア市場向けに、独自の航空便による物流経路を開拓し、輸送手段が船便に限定されていたことにより、到着に数ヶ月を要していた配送が、約10日にまで短縮されました。また、最大限にコストを抑えた配送料金を実現して、ロシアのユーザーの利便性向上を図りました。一方、国内の提携パートナー数も増加しており、自社サイトに数行のタグを設置するだけで簡単に海外販売を開始できるサービス「Buyee Connect(バイイーコネクト)」が、株式会社ロコンドが運営する「LOCONDO.jp」や株式会社アーバンリサーチが運営する「URBAN RESEARCH ONLINE STORE」などに導入されました。「Buyee Connect」導入サイトは、PayPal、Alipayなど海外の主要な決済手段への対応や、英語・中国語など多言語でのカスタマーサポートが当社より提供され、海外のお客様が便利に安心して日本の商品を購入できるようになります。

「グローバルショッピング事業(TO JAPAN)」においては、オペレーションの効率化や自動化の推進に加え、「セカイモン」のスマートフォン向けアプリのリリースや、個別のユーザーに合わせたマーケティングの実施によりアクティブユーザーの増加を図りました。自社倉庫のある米国での新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、一時的に倉庫オペレーションの遅延が発生しておりましたが、既に通常のオペレーションに戻っております。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は6,069,926千円(前年同期比44.0%増)、営業利益は2,076,230千円(前年同期比82.1%増)となりました

 

ⅱ)バリューサイクル部門

「ブランド・アパレル買取販売事業」においては、国内での新型コロナウイルスの感染の再拡大と首都圏を中心とした緊急事態宣言の発令に伴うと考えられる、ブランド・アパレルの購入需要の減退により売上高が減少いたしました。買取面においては、ハイブランドの商品など高価格帯商品の買取を強化するため、当第3四半期までに「ブランディア」の買取専門店を新規に東京都内に4店舗出店し、合計で6店舗となったことなどにより、平均買取単価が大幅に上昇しました。また、オンライン査定サービスの「ブランディアBell」での腕時計、アクセサリーの査定開始および、宅配買取お申し込み時の運送保険の補償金額を最大500万円までとする「あんしんパック」サービスの開始など、非対面での高価格帯商品の買取に関するサービス改善に注力した結果、買取高は順調に推移しました。販売面においては、東南アジア6カ国および台湾に展開しているECモール「Shopee」などの提携サイトを通した海外販売や、世界有数のマーケットである中国消費者への初めての越境販売となる中国最大級の越境ECモール「天猫国際(Tmall Global)」に出店するなど、海外販路の流通拡大強化の結果、当第3四半期の海外販売構成比が14.9%(第2四半期は10.3%)となり順調に増加いたしました。また、自社で運営する販売サイト「ブランディアオークション」の商品を、ブランディアの各買取店舗および酒類の買取販売事業「JOYLAB」の各店舗において購入前に取り寄せて状態を直接ご確認頂ける「店舗取り寄せサービス」を開始しております。

「酒類の買取販売事業」においては、新型コロナウイルスの感染防止措置により営業自粛や、酒類提供の制限などがあった飲食店からの買取・現金化需要を取り込むためにマーケティングを強化し新規の買取顧客が増加した結果、買取高が順調に推移しました。販売面においては、コロナ禍で自宅での飲酒の機会の増加や、流通が不足している国産ウイスキーの人気などの影響もあり売上高が順調に推移しました。また、JOYLAB店舗でのブランド買取額も順調に増加しておりグループ内でのシナジー創出を図っております。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は8,767,423千円(前年同期比3.2%減)、営業利益は93,192千円(前年同期比450.0%増)となりました。

 

ⅲ)エンターテインメント部門

「エンターテインメント事業」においては、有観客を予定していたイベントが中止になるなど引き続き新型コロナウイルスの影響によりイベント会場でのグッズ販売売上が大幅に減少しましたが、イベント会場での販売に比べて利益率の高いEコマースでのグッズ販売に注力したことに加え、業務効率化などによる固定費の削減を図った結果、営業利益率が向上しました。

「グローバルプロダクト事業」においては、1年間それぞれの日毎に366種類の香りがある香水やミストのシリーズ「366(サンロクロク)」がギフトニーズを捉え人気となるなど、自社コスメブランド商品の売上高が順調に推移しました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は3,337,237千円(前年同期比12.5%増)、営業利益は164,759千円(前年同期は営業損失64,242千円)となりました。

 

Eコマース事業全体では、当第3四半期連結累計期間の売上高は18,174,588千円(前年同期比11.9%増)、営業利益は2,334,182千円(前年同期比113.5%増)となりました。

 

②インキュベーション事業 

「投資育成事業」においては、新興国のオンラインマーケットプレイスやオンライン決済企業への投資および、国内のインバウンド消費関連のスタートアップ企業への投資を行っており、国内の投資先であるVpon JAPAN株式会社とは、共同でクロスボーダー分野におけるデジタルソリューションの提供を開始しました。この連携により、台湾や香港など海外からのインバウンド対策と越境EC出店などの海外展開(アウトバウンド)対策の両面におけるデジタルマーケティングを一気通貫で提供できるようになりました。また、Vpon JAPAN株式会社は、当社グループのBEENOS Travel株式会社との取り組みも実施しており、インバウンドの広告や記事を閲覧したユーザーが実際に訪日した際にどのような地域を訪れたのかを検証するサービス「訪日検証メディアプロモーション」の提供を開始しました。当第3四半期連結累計期間において営業投資有価証券の売却は少額投資案件の売却のみでしたが、世界的なデジタルシフトの加速により、当社の出資先の多くは新型コロナウイルスの感染拡大前の水準と同等以上まで回復、成長をしており、事業進捗の状況に応じて適時適切なタイミングでの投資回収を進めてまいります。

「新規事業」においては、第1四半期に発表した東南アジア最大級のECプラットフォームである「Lazada」との業務連携に続いて、第2四半期よりアリババグループのCtoCマーケットプレイス「淘宝(タオバオ)」およびフリマアプリ「閑魚(シェンユー)」と「メルカリ」の連携のサポートを開始しました。このサポートにより、中国の「淘宝(タオバオ)」および「閑魚(シェンユー)」のユーザーは日本の「メルカリ」の商品を購入できるようになりました。このような海外プラットフォームと日本企業の連携において、当社がシステム開発、商品ページの翻訳、代理購入、多言語でのカスタマーサポート、海外配送などを担うことで、日本の企業は特別なオペレーションを追加することなく海外プラットフォームのユーザー向けに販売を開始することができます。また、エンターテインメント産業のデジタルトランスフォーメーションを支援するBEENOS Entertainment株式会社が、アーティスト・アニメやキャラクターのコンテンツに特化したエンターテインメントに最適な機能が詰まったECサイトを最短5営業日でオープンできる、エンターテインメントに特化したECプラットフォーム「Groobee(グルービー)」の提供を開始しました。さらに、トラベル領域においては、メトロエンジン株式会社とBEENOS Travel株式会社が、長期滞在専門ホテル予約サイト「Monthly Hotel」の運営を行っております。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は227,977千円(前年同期比93.1%減)、営業損失は643,823千円(前年同期は営業利益2,275,534千円)となりました。

3月末及び9月末に発表している営業投資有価証券の時価評価額は、2021年3月末時点で209億円となっております。

※営業投資有価証券の時価評価額は上場銘柄は市場価格、未上場銘柄は直近の取引価格にて評価した金額です。(当社が投資損失引当金を計上している銘柄については簿価にて評価)当該金額は、当社の試算に基づく金額であり、監査法人の監査を受けておりません。

 

(2)  財政状態の分析

①  資産

当第3四半期連結会計期間末の資産合計は21,928,087千円となり、前連結会計年度末と比べ1,101,601千円の減少となりました。

内訳といたしましては、流動資産合計が18,095,134千円となり、前連結会計年度末と比べ1,763,178千円の減少となりました。その主な要因は、現金及び預金2,302,391千円、未収入金1,072,039千円の減少、営業投資有価証券976,302千円の増加であります。

また、固定資産合計は、3,832,952千円となり、前連結会計年度末と比べ661,576千円の増加となりました。その主な要因は、投資有価証券602,945千円の増加であります。

 

②  負債

当第3四半期連結会計期間末の負債合計は10,130,281千円となり、前連結会計年度末と比べ1,689,155千円の減少となりました。

内訳といたしましては、流動負債合計が8,060,694千円となり、前連結会計年度末と比べ1,623,160千円の減少となりました。その主な要因は、預り金1,692,705千円、支払手形及び買掛金201,722千円の減少、未払金263,008千円の増加であります。

また、固定負債合計は、2,069,587千円となり、前連結会計年度末と比べ65,995千円の減少となりました。その主な要因は、繰延税金負債108,978千円の減少、長期借入金47,382千円の増加であります。

 

③  純資産

当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は11,797,805千円となり、前連結会計年度末と比べ587,553千円の増加となりました。その主な要因は、自己株式が513,290千円増加したことによる減少、その他有価証券評価差額金591,950千円、為替換算調整勘定217,727千円、利益剰余金196,449千円の増加であります。

 

(3)  経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)  事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5)  研究開発活動

該当事項はありません。

 

(6)  従業員数

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。