第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1)  業績の状況

当社グループは、テクノロジーの力とこれまでに培ったグローバルコマースの知見をいかし世界中を結ぶプラットフォームを構築し、人・モノ・情報とグローバル市場を繋ぎ、新しい常識や可能性を提供し続ける「グローバルプラットフォーマー」を目指しております。

今期は各事業領域において「グローバルコマース:Buyeeサービスの戦略的重点地域への最適化と物流の強化」、「バリューサイクル:買取の高単価商品へのシフトと海外マーケットプレイスとの連携による販売力強化」、「エンターテインメント:エンタメ特化型プラットフォームの拡充によるエンタメ業界のDX促進」をそれぞれ目指しております。また、新型コロナウイルスの感染拡大とその影響の長期化、ロシア・ウクライナ情勢に起因する原油価格の上昇などの見通しは引き続き不透明な状況ですが、あらゆるリスクを想定し最大限の対策に取り組んでまいります。

当第3四半期連結累計期間においては、Eコマース事業・グローバルコマース部門においては、戦略的重点地域に対してより安価な配送手段の導入と地域の特性に合わせたマーケティングによりシェアの拡大を図り、バリューサイクル部門においては、海外販売の強化と買取店舗数の拡大や買取の利便性向上に努めました。また、エンターテインメント部門においては、ECサイトの機能拡充やファンサイトの運営など、イベントの開催に依存しない収益の多様化を目指しました。

インキュベーション事業においては、営業投資有価証券の売却は少額案件のみでした。新規事業においては、エンターテインメント業界向けのECプラットフォームの導入や、日本企業向けの海外マーケットプレイスへの出品・出店支援など今後の収益の柱となる事業の育成を積極的に進めました。また、当社グループの認知度向上や、エンターテインメント関連事業などとのシナジー創出を目的としてeスポーツ事業に参入しました。

その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は21,566百万円(前年同期比17.6%増)、営業利益は573百万円(前年同期比47.4%減)、経常利益は503百万円(前年同期比52.7%減)親会社株主に帰属する四半期純利益は72百万円(前年同期比83.8%減)となりました。

当社が経営指標として重視している流通総額(国内外における商品流通額)につきましては、当第3四半期連結累計期間で577億円(前年同期比23.2%増)となりました。

2022年6月末時点における営業投資有価証券の簿価は177億円(2021年9月末時点における簿価は41億円)、2022年3月末時点における時価評価額※は330億円(2021年9月末時点における時価評価額は204億円)となっており、出資先の上場や資金調達により時価評価額が増加いたしました。

※営業投資有価証券の時価評価額は3月末及び9月末に見直しを実施しており、算定根拠についてはセグメント別業績の②インキュベーション事業をご参照下さい。

 

事業のセグメント別の業績は、次のとおりであります。

 

①Eコマース事業

ⅰ)グローバルコマース

「海外転送・購入サポート事業(FROM JAPAN)」におきましては、従来台湾向けに導入していた安価な国際配送サービス「ECMS Express」をアメリカ、韓国、香港、シンガポール向けに拡大したほか、決済におけるクレジットカード使用率の低い台湾向けには後払い決済を導入するなど、ユーザーの利便性向上に努めたことに加え、円安を背景とした需要の増加により売上高が順調に推移しました。また、昨年よりロシア向けに独自の国際配送サービスの料金を大幅に値下げするなどの施策を実施しておりましたが、ロシア・ウクライナ情勢の影響により、ロシア向けの施策の実施を見合わせるとともに、両国向けの発送を停止しております。なお、流通総額に占める両国の割合は1%未満であり業績への影響は軽微です。一方、原油価格の高騰に伴い物流費用が上昇し、当社もやむを得ず国際配送料の値上げを実施いたしました。値上げ後も競争力のある価格が提供できていると考えておりますが、今後も物流費用の値上げ圧力は続く可能性があると想定しております。また、今期初から見られている中国から中国国外の特定のWEBサイトへのアクセス制限は引き続き継続しておりますが、従前より中国への依存度を下げる方針を取っていたことから、その影響は限定的です。また、既存のECサイトにタグ設置のみで海外販売を可能にする、越境購入サポートサービス「Buyee Connect」において、従来導入企業に課金していた初期費用及び月額費用を2022年6月より無償化し、導入のハードルを限りなく下げ、より一層国内のEC事業者のグローバル展開を強力に支援する体制を構築しました。当第3四半期には、株式会社インターファクトリーが運営するクラウドコマースプラットフォーム「ebisumart(エビスマート)」や、東宝株式会社が展開する「ゴジラ・ストア」などに「Buyee Connect」が導入され、当社が支援する企業が増加しております。

「グローバルショッピング事業(TO JAPAN)」におきましては、安定的な利益創出を目指しUIの改善や既存ユーザー向けのリピート施策などを実施するとともに、SEOの強化など新規ユーザーの獲得にも注力しショッピングサイト「セカイモン」の累計会員数が増加し100万人を超える規模となりました。一方で、急激な円安によりユーザーの需要が減退し、売上の成長が鈍化しました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は7,318百万円(前年同期比20.6%増)、営業利益は2,386百万円(前年同期比14.9%増)となりました。

 

ⅱ)バリューサイクル

「ブランド・アパレル買取販売事業」におきましては、販売面においては、新たに中国の大手越境ECモールである「天猫国際(Tmall Global)」東南アジアで展開するマーケットプレイス「Shopee」ではマレーシア向け、ドイツの高級時計専門マーケットプレイス「Chrono24」など海外プラットフォームとの連携を進めたことで海外向けの売上が好調に推移し、当第3四半期における流通総額に占める海外比率が40.9%(2022年9月期第2四半期は29.3%)に上昇しました。また、楽天グループ株式会社が運営するフリマアプリの「楽天ラクマ」のサービス「ラクマ公式ショップ」へ出店を開始するなど、国内での販売額増加にも注力しております。一方で、相対的に粗利率の低い高単価商品の構成比が上昇したことなどで、売上高総利益率が想定よりも低く推移いたしました。買取面においては、ハイブランドの商品など高価格帯商品の買取を強化するため、買取専門店「ブランディア」の出店を進め12店舗体制(JOYLABとの共同運営店舗含む)となったことや、オンライン買取サービス「ブランディアBell」の対応時間の拡大に加え、テレキューブサービス株式会社との提携により、ブランディアBellを全国120拠点以上に設置された個室型ワークブース「テレキューブ」内で利用することが可能になるなど買取サービスの改善を実施したことで、買取額が順調に推移しました。

「酒類の買取販売事業」におきましては、買取面では、ブランディアとの共同運営店舗の新規出店や、各店舗における買取促進プロモーション、競争力のある買取価格等によって買取高が拡大しました。また、販売面では、買取ボリュームの大きいジャパニーズウィスキーやワインなどで高額品が人気になるなど、売上高が増加しました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は11,116百万円(前年同期比26.8%増)、営業損失は6百万円(前年同期は営業利益93百万円)となりました。

 

ⅲ)エンターテインメント

「エンターテインメント事業」におきましては、新型コロナウイルスの影響による大型イベントの開催自粛や参加人数を制限しての開催の状況が続き、イベント会場でのグッズ販売に影響しておりましたが、第2四半期中より人数の制限が解除されたことにより、観客を入れての大型イベントが再開されたことでグッズ販売による売上が増加しました。一方で、イベント開催の有無に影響を受けにくい体制を目指し、アーティストのグッズ販売ECサイトのUIの改善や、新機能の導入、ファンサイトの運営などオンラインでの収益機会の多様化を進めました。

「グローバルプロダクト事業」におきましては、フレグランスボディケアブランド「SWATi」のディズニーコレクション「プリンセス」のデザインパッケージ商品や、自社コスメブランド「Lavisia」のポケモンや名探偵コナンのハンドクリームや、サンリオキャラクターのコスメシリーズなど、グローバルに人気のあるコンテンツとの取り組みが人気となり売上高が順調に推移しました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は2,719百万円(前年同期比18.5%減)、営業利益は102百万円(前年同期比37.8%減)となりました。

 

Eコマース事業全体では、当第3四半期連結累計期間の売上高は21,154百万円(前年同期比16.4%増)、営業利益は2,482百万円(前年同期比6.3%増)となりました。

 

②インキュベーション事業

「投資育成事業」におきましては、新興国のオンラインマーケットプレイスやオンライン決済企業への投資およ び、国内のインバウンド消費関連のスタートアップ企業への投資を行っております。シード期より投資を行ってきた企業が大きな成長を果たしており、海外では2022年4月にインドネシアの配車配送サービス・Eコマース大手のGoTo Groupがインドネシア証券取引所に上場しました。また、インド最大級の新車・中古車売買オンラインマーケットプレイスを運営するDroom社がインドの証券取引委員会に上場申請を行い、インドのオンライン不動産マーケットプレイスNobroker社がユニコーン企業となりました。また、国内においては家事代行プラットフォームを運営する株式会社CaSyが上場するなど、出資先の企業価値が増大しております。一方、営業投資有価証券の売却は少額案件のみでしたが、来期よりインキュベーション事業の先行投資費用と本社費用を相殺できる金額を投資売却によって計上することを基本方針として、投資回収を進めてまいります。

「新規事業」におきましては、エンターテインメントに特化したECプラットフォーム「Groobee」が、スターダストグループの株式会社WONDER STYLEが運営するタレント・アーティストのグッズを販売するオンラインストア「MAILIVIS」のサポートや、人気アニメやゲームのイベント事業・グッズ事業を展開する株式会社イーディスのショッピングサイト「EDITH ONLINE」の運用を開始するなど導入企業が増加しています。また、アジアの大手マーケットプレイスへの日本企業の出店支援も拡大しており、ブックオフコーポレーション株式会社が運営する「BOOKOFF」ECストアの「Shopee」台湾、タイへの出店サポートや、アリババグループが運営する中国最大の越境ECプラットフォーム「Tmall Global」への東宝株式会社のキャラクター「ゴジラ」の海外旗艦店の出店サポートを開始しました。当社は海外マーケットプレイスへの出店だけでなく、カスタマーサポート、海外配送対応、決済対応等幅広いサポートも含めワンストップで提供しています。

また、2022年1月にはeスポーツのメインユーザーであるデジタルネイティブ世代に向けた当社グループの認知度向上や、エンターテインメント関連事業などとのシナジー創出を目指し、eスポーツ事業を推進する子会社として「BeenoStorm(ビーノストーム)株式会社」を設立いたしました。

以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は793百万円(前年同期比248.0%増)、営業損失は1,284百万円(前年同期は営業損失643百万円)となりました。

なお、2022年6月末時点における営業投資有価証券の簿価は177億円(2021年9月末時点における簿価は41億円)、2022年3月末時点における時価評価額※は330億円(2021年9月末時点における時価評価額は204億円)となっており、出資先の上場や資金調達により時価評価額が増加いたしました。営業投資有価証券の大幅な増加理由は、GoTo Groupの上場に伴うものであります。なお、当該株式は上場後8ヶ月間のロックアップが付されており、当期の当社損益に与える影響は軽微です。

※営業投資有価証券の時価評価額は3月末及び9月末に見直しを実施しており、上場銘柄は市場価格、未上場銘柄は直近の取引価格にて評価した金額です。(当社が投資損失引当金を計上している銘柄については簿価にて評価)当該金額は、当社の試算に基づく金額であり、監査法人の監査を受けておりません。

 

(2)  財政状態の分析

① 資産

当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末と比べ15,568百万円増加し、37,365百万円となりました。

内訳といたしましては、流動資産合計が33,384百万円となり、前連結会計年度末と比べ15,387百万円の増加となりました。その主な要因は、営業投資有価証券13,523百万円(投資先の上場による増加が12,518百万円)、未収入金996百万円、現金及び預金332百万円の増加であります。

また、固定資産合計は、3,981百万円となり、前連結会計年度末と比べ181百万円の増加となりました。その主な要因は、投資有価証券247百万円の増加、繰延税金資産180百万円の減少であります。

 

② 負債

当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末と比べ5,421百万円増加し、15,822百万円となりました。

内訳といたしましては、流動負債合計が12,515百万円となり、前連結会計年度末と比べ4,049百万円の増加となりました。その主な要因は、短期借入金1,950百万円、未払金1,776百万円の増加、未払法人税等782百万円の減少であります。

また、固定負債合計は、3,307百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,371百万円の増加となりました。その主な要因は、繰延税金負債2,180百万円(投資先の上場による増加が2,184百万円)の増加、長期借入金845百万円の減少であります。

 

③ 純資産

当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末と比べ10,147百万円増加し、21,543百万円となりました。その主な要因は、有価証券評価差額金10,329百万円(投資先の上場による増加が10,323百万円)、為替換算調整勘定772百万円の増加、自己株式が773百万円増加したことによる減少であります。

 

(3)  経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)  事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5)  研究開発活動

該当事項はありません。

 

(6)  従業員数

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの従業員数に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。