第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国の経済情勢は、世界景気の回復を背景に生産や輸出が好調で、底堅い回復が続いていますが、一方で個人消費を支える賃金の伸びには勢いが感じられず、当社の基幹事業でありますライフライン領域までは好況感が伝わってこない状況です。

このような環境の下で、当社はLPガス事業においては、逸早くエネルギー競争時代を見据えての「TOELLライフラインパッケージ」販売に取り組んできました。ガス、水、電気、通信のライフライン領域でのセット供給販売を行うことで、既存顧客の囲い込みと新規需要顧客の創出を進めてきました。

一方、ウォーター事業においては、ピュアウォーターでの「高品質の原水にこだわる」をブランディング差別化戦略とし、「競争力ある価格」を営業戦略の基本において、「アルピナ」、「Pure Hawaiian」の2ブランドの事業基盤の拡大に努めると同時に、ボトルウォーターの付加価値を高める商品として「高濃度水素水サーバー」の販売にも力を注いでまいりました。

 

セグメント別の概況は次のとおりです。

①LPガス事業

平成28年4月に始まりました電力小売り自由化、続いて平成29年4月にスタートしました都市ガス事業の自由化は、既に草創期以来自由化競争の渦中に置かれているLPガス業界をも改めて巻き込んでの新しいエネルギー自由競争の到来です。当社はあらゆるエネルギーが自由化を迎えることは事業拡大のチャンスと捉え、まずは電力小売事業への参入としてPPS(特定規模電気事業者)との業務提携による事業を開始しました。既存の事業であるガス、ウォーター顧客のライフライン領域に「TOELLでんき」の呼称で電気を加え、更には通信事業としての光回線事業を「TOELL光LINE」の呼称で加え、4事業をセットで「TOELLライフラインパッケージ」として提案することで、総合エネルギー事業者に向けてスタートいたしました。

当連結会計年度の売上高は、LPガス輸入価格の値下がりによる売上原価の低下に伴い販売価格も値下げを行ったことで減収となりましたが、価格改定時の販売価格調整では営業利益率改善に努めたことにより営業利益では増益となりました。

この結果、売上高は16,033百万円(前連結会計年度比3.9%減)、管理部門経費配賦前のセグメント利益は2,698百万円(前連結会計年度比4.9%増)となりました。

 

②ウォーター事業

ボトルウォーター業界は水道水とペットボトル市場の間のニッチ商品ながら、大手清涼飲料水メーカーやネット通信販売業者等の新規参入で、市場は成長を続ける反面販売競争は激しさを増しております。当社はこのような環境の中、他社との競争優位戦略としてピュアウォーターでの「高品質の原水にこだわる」「競争力ある価格」を基本に「3,000m級の山々が連なる日本の秘境、自然豊かな北アルプスの天然水」と「太平洋の真中、常夏の島ハワイの溶岩でろ過された天然水」をキャッチフレーズにブランディング強化を進めてきました。また、アメリカハワイ州にあります自社モアナルア工場で生産する12リットルのワンウェイボトルの輸入を本格化させました。従来の5ガロンボトルに比べて軽量で取扱いやすいこと、8リットルボトルに比べて容量が大きいこと、ワンウェイであるために全国へ供給が可能なことなどにより、当連結会計年度内で12リットルボトル自社ブランド商品「Pure Hawaiian」に入れ替りました。東日本大震災時のボトルウォーター特需の反動が大きく、永らくボトル販売本数は伸び悩んでおりましたが、「アルピナ」、「Pure Hawaiian」共に増加に転じました。

一方、ボトルウォーターの差別化戦略と、付加価値向上を目的として開発しました「高濃度水素水サーバー」は改良を進め溶存水素濃度は「3.4ppm」から「4.1ppm」へとより高濃度の製品を開発し販売開始をしました。既存のボトルウォーター市場のみならず、異業種であります健康、美容等の関連業界の開拓にも注力した結果、ウォーター事業の増益に貢献しました。

この結果、売上高は5,872百万円(前連結会計年度比2.4%減)、管理部門経費配賦前のセグメント利益は983百万円(前連結会計年度比1.5%増)となりました。

 

以上の結果、当連結会計年度の売上高は21,906百万円(前連結会計年度比3.5%減)、営業利益は1,964百万円(前連結会計年度比4.8%増)、経常利益は2,119百万円(前連結会計年度比9.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,298百万円(前連結会計年度比65.2%増)となり、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高益となりました。

 

特記事項

ピュアウォーターを利用しての「高濃度水素水サーバー」は溶存水素水濃度を「3.4ppm」から「4.1ppm」に改良を重ね業界では類のない高濃度数値の製品とし、合せて生産体制の見直しも進めた結果、ウォーター事業の業績に寄与しました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ653百万円減少し、当連結会計年度末は、4,066百万円(前連結会計年度比13.9%減)となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は3,415百万円(前連結会計年度比18.8%増)となりました。

 これは、税金等調整前当期純利益2,066百万円、減価償却費1,320百万円があったこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、816百万円(前連結会計年度比12.9%増)となりました。

 これは、有形固定資産の取得による支出607百万円、無形固定資産の取得による支出243百万円があったこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、3,255百万円(前連結会計年度比594.6%増)となりました。

これは、短期借入金の純増減額による支出1,180百万円、長期借入金の返済による支出769百万円、ファイナンス・リース債務の返済による支出644百万円があったこと等によるものであります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

  当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自平成28年5月1日

至平成29年4月30日)

 

前連結会計年度比(%)

 

ウォーター事業(千円)

1,469,910

37.8

合計(千円)

1,469,910

37.8

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)商品仕入実績

  当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自平成28年5月1日

至平成29年4月30日)

 

前連結会計年度比(%)

 

LPガス事業(千円)

9,431,408

△4.2

ウォーター事業(千円)

819,305

△38.4

合計(千円)

10,250,713

△8.3

 (注)1.金額は仕入価格によっております。

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)販売実績

  当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自平成28年5月1日

至平成29年4月30日)

 

前連結会計年度比(%)

 

小売

11,071,160

△5.2

総合管理(注)4

533,232

5.8

卸売

4,429,365

△1.8

LPガス事業(千円)

16,033,758

△3.9

 小売

4,448,911

△5.0

 卸売

1,423,416

7.0

ウォーター事業(千円)

5,872,327

△2.4

合計(千円)

21,906,086

△3.5

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

    2.金額は販売価格によっております。

3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

4.総合管理とは、当社が販売店の小売顧客サービスについて当社の小売顧客と同様の管理を委託されてLPガス供給を行う販売形態であり、営業権(販売店が小売顧客へガスを販売する権利)を持つ販売店にはロイヤリティの支払をする取引形態であります。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断してものであります。

(1)会社の経営の基本方針

当社の経営に対する基本は次の通りです。

企業理念(社是)

「商いは全ての人に仕えること」

経営指針(ビジョン)

「火」「水」「空気」のライフライン事業を通して快適な生活を支える

事業基盤拡大の基本に物流戦略を置き、あくなき進化を求める

地域社会への貢献を通して企業価値を高める

行動規範(バリュー)

企業人としての社会的責任を十分に認識し、法令遵守に社員全員が努める

顧客第一の信義に基づき、顧客満足に貢献することで、社員の自己実現を図る

「安全」「安心」「安定供給」の考えなくして、事業の発展はない

「調和と共生」を重んじ、グループ社員全員が幸せになる努力を惜しまない

地球環境に優しい事業と行動を、常に旨とする

「火」は創業時来のLPガス事業であり、「水」はウォーター事業であり「空気」は第三の成長事業柱に育てるための新規事業においております。

LPガス事業は民生エネルギーの一翼を担った社会生活の必需品である以上、当社に取りまして今後とも安定した成長と収益確保ができる事業と見ております。ガス事業は安定供給と保安の確保が第一義であり、事業の成否を物流においております。長年にわたる物流機能の大型化、湾岸直送配送システム等に代表される当社独自の配送形態と、関東圏中心の顧客開拓は供給密度が高くなり、結果配送コストの削減となり、コスト競争力の源となっております。LPガス事業で培った物流ノウハウはウォーター事業にも生かすことで物流小売業者としての宅配事業を基本に置いております。一方、ライフラインに携わる事業者である以上、ガス、水、電気、通信を「トーエルライフラインパッケージ」として地域密着型総合エネルギー事業者を目指しております。LPガス事業が関東圏を中心とした地域密着型事業展開で経営効率の追求を行う一方、ウォーター事業はハワイ州・モアナルア工場、長野県・大町工場の「高品質の原水にこだわる」「競争力ある価格」のブランディング戦略は関東圏のみならず、日本国内は勿論のこと海外展開も視野に入れた成長を図ってまいります。現在のボトルウォーター市場に「高濃度水素水サーバー」を投入することで、健康・美容業界市場への展開が広がります。電気、通信、水素水等の新事業展開を行うことで、新しい人材の育成を行い行動規範(バリュー)の実践をしてまいります。

 

(2)中長期的な会社の経営戦略

日本社会で急速に進む少子高齢化、省エネ機器の開発と普及は民生エネルギー産業全体の成長を阻害する要因でありLPガス産業もその範疇に置かれています。しかし、一方ではLPガス産業がライフライン事業として必需エネルギーの一翼を占めている以上、如何に安定的且つ持続的に事業を成長させていくかを戦略の基本に置いています。「LPガス事業で安定した収益を確保し、ウォーター事業で企業の成長を計る」を経営指針として進めてきました。LPガス事業では業界淘汰が一層進むことを想定し従来にも増したM&Aや新規顧客開拓のための営業力強化策をとっていきます。また、エネルギー自由化にはガス、水、電気、通信のセット販売による「TOELLライフラインパッケージ」で既存顧客囲い込みと新規需要創造を計ってまいります。

一方、ウォーター事業では常に「高品質の原水にこだわる」のブランディング戦略と「競争力ある価格」設定の営業戦略で差別化を進めてまいります。

当社グループは、創業以来ガス、ウォーター共に物流宅配ビジネスであると位置づけ、宅配サービスの向上や、物流の大型化や独自の配送システムの開発による効率化に取り組んでまいりました。また、自社の物流エリア内での事業展開として関東圏に事業基盤を集中してきたことが、結果的には供給密度を高くし、管理面や物流経費面からコスト競争力に結び付いていると考えています。今後ともこの物流を中心とした当社の強みを生かした事業戦略を中心に、持続的な成長を求めていきます。加えてボトルウォーターはワンウエイボトルの新商品の投入では全国展開が可能となり、直売、卸、OEMとあらゆるビジネスチャンスを生かした成長をも進めてまいります。

当社グループは、平成30年4月期を初年度とする中期3ヵ年計画を策定し、平成32年4月期に連結売上高24,000百万円、連結営業利益2,500百万円の達成を目指しております。

 

(3)目標とする経営指標

当社グループは、安定した収益事業のLPガス、成長事業のウォーター共に顧客件数の増加が業容拡大並びに収益増加に繋がります。事業基盤拡大への継続且つ堅実な投資を行った結果、利益還元力の指標として株主資本利益率(ROE)は10%以上を目標としております。

 

(4)会社の対処すべき課題

地球温暖化問題への本質的な解決には、過度に化石燃料に依存するエネルギー社会からの脱却が求められています。

LPガスは化石燃料の中ではクリーンなエネルギーとして位置付けされていますが、省エネの社会風潮と、省エネ機器の普及、並びに少子高齢化等により、単位当たり消費量は減少するという厳しい環境にあります。また、平成28年4月、平成29年4月にそれぞれスタートしました電力及び都市ガスの小売自由化は、LPガス事業者をも巻き込んでのエネルギー間競争へと発展の可能性を秘めております。このような環境の中、LPガス事業を如何に基幹事業として位置付けて成長戦略を構築するかが課題です。

平成26年4月に資源エネルギー庁より発表された「エネルギー基本計画」でLPガスは「化石燃料の中で温室効果ガスの排出が比較的低く、発電においてはミドル電源(※1)として活用可能であり、また最終需要者への供給体制及び備蓄制度が整備され、可搬性、貯蔵の容易性に利点があることから、平時の国民生活、産業活動を支えるとともに、緊急時にも貢献できる分散型のクリーンなガス体のエネルギーである」となっています。

LPガスの分散型クリーンエネルギーの特性を活かして、太陽光発電、燃料電池、蓄電池、GHP(ガスヒートポンプ)とLPガスを組合せ、顧客のニーズに合った「ベストミックスエネルギー供給」の提案を行い需要の喚起を行います。

また、エネルギー間の自由化競争の到来は、LPガス事業者にとって飛躍のチャンスと捉え、ガス、水、電気、通信を「ライフラインパッケージ」としてセット販売することで、既存顧客の囲い込みと新規顧客開拓を開始し、事業の基盤を拡大します。当社が創業以来進めてきました、物流機能の大型化、湾岸直送配送等の独自の物流システムや、関東圏を中心とした顧客増による供給密度の高まりは物流コストを押し下げた競争力強化になり、まだまだ事業基盤の拡大に繋がると考えています。

(※1)発電コストがベースロード電源の次に安価で、電力需要の動向に応じて、出力を機動的に調整できる電源

一方、ウォーター事業はボトルウォーター市場の広がりとともに、業界間競争も激しさが増しています。当社はこの競争に打ち勝つために、他社との差別化戦略を進めてピュアウォーターでの「高品質の原水にこだわる」を基本に「3,000m級の山々が連なる日本の秘境、自然豊かな北アルプスの天然水」と「太平洋の真中、常夏の島ハワイの溶岩でろ過された天然水」をキャッチフレーズにブランディング戦略を強化すると同時に「競争力ある価格」を営業戦略の基本におき事業基盤の拡大を進めます。長野県・大町工場、ハワイ州・モアナルア工場で製造するワンウェイ、リターナブルそれぞれの商品ラインナップの充実で、あらゆる顧客ニーズにも応える体制を整え、安定供給と品質管理に努めます。

また「高濃度水素水サーバー」は水素水溶存濃度を「3.4ppm」から「4.1ppm」へ、他社に類を見ない商品に改良し、ボトルウォーター市場のみならず異業種である健康、美容等の業界にも展開を進め、ボトルウォーター事業の基盤を確固たるものにします。

LPガス事業、ウォーター事業に次ぐ第三の事業として植物工場、養殖工場での実験を進めておりますが、一日も早い事業化に繋がるよう研鑚を重ねます。

 

4【事業等のリスク】

以下に記載する事項は将来の経営予測を行う上で、当連結会計年度末現在において当社グループが認識しており、これらのリスク発生防止や軽減に努めております。

1.LPガス事業の売上原価が業績に与える影響について

LPガスは、その大半を中東からの輸入に依存している関係上、地政学的要因や受給バランス等に起因する市況や為替変動の影響を売上原価は受けます。当社は卸売、業務用、工業用等の大口顧客との取引契約は、CP連動性を採用しており売上原価の変動には速やかに対応できるようになっていますが、一般家庭用については消費者の理解が得られるよう慎重に価格動向を見極めながら価格改定を行うために、売上原価と販売価格との間にタイムラグが生じ、利益に影響を与える場合があります。

 

2.ウォーター事業の調達リスクについて

当社のボトルウォーターは長野県・大町工場で製造します「アルピナ」とハワイ州・モアナルア工場での「Pure Hawaiian」を主力商品とし、いずれも自社工場として品質管理と安定供給には十分な管理体制で行っています。しかしながら特にハワイ工場からの輸入については、地理的に長距離海上輸送に伴う諸々のリスクが考えられます。そのため、安定供給の観点から大町工場、モアナルア工場共に第二の製造拠点を確保し、将来の販売増と不慮の事故リスクに備えた供給体制の検討をしております。

 

3.業績の季節変動リスクについて

LPガス事業の需要は、気温及び水温の影響を大きく受け冬季に需要のピークとなり夏季に減少します。これに対してウォーター事業の需要は逆であります。従って両事業の特徴が季節間差を補完する関係にありますが、冷夏・暖冬といった特異な異常気象の場合には季節変動要因が当社のグループ業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

4.他社との競合について

LPガス業界はエネルギー自由化競争で電力、都市ガスとの競合関係に巻き込まれる関係にもなってきました。ウォーター業界は大手清涼飲料水メーカーやネット通信販売業者の参入で競争は益々激しくなっております。同業者、異業種業者も含めた競争が激しくなった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5.海外事業展開のリスクについて

日本の美味しい水を主に東南アジアへ輸出する海外戦略を進めております。シンガポール、香港、ベトナム、タイと販路国を広げています。販売債権確保のための契約は十分に交わしておりますが、当社が想定している以上に輸出相手国の政治経済事情が急変した場合、契約中止のリスクが発生します。

 

6.与信管理について

当社は、新規取引時及び継続的取引の条件変更時は与信枠管理について決済権限を規程に設けて、必要とあれば外部信用調査機関にも調査依頼を掛け、取引中止の申し入れを行うなりの、取引事故の最小化に努めております。しかしながら、会社が入手し得る範囲外での事故が発生した場合には不良債権が発生することが考えられます。

 

7.法的規制について

LPガス事業は「高圧ガス保安法」「液化石油ガスの保安の確保及び取引の適正化に関する法律」をはじめとし、ウォーター事業では「食品衛生法」等様々な法律・規則により規制され、また管轄諸官庁からの指導の基に事業を営んでおります。将来において法律的規制や行政指導が大きく変更された場合に、新たな業務上の制約や競争激化に繋がることや、多額の設備投資が必要になること等、現在では予見できない要因によって当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

8.情報システム管理と個人情報の取扱いについて

当社は自社内での情報システム体制を構築し、LPガス、ウォーター顧客並びに横浜市水道局よりの水道検針料金整理業務に伴う個人情報を取扱っております。情報漏洩防止の観点から情報システム運用については関連諸規定に基づき厳しく管理しております。また、個人情報保護法等の法令及び社内規程に基づき顧客情報の取扱いに細心の注意を払ってはおりますが、万一大規模な顧客情報の流出等が生じた場合には、企業信用の失墜や、損害賠償金の支払い等によって、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

9.大規模災害の発生について

当社は関東圏を中心として、LPガス、ウォーターといったライフライン商品を事業の基幹に置いています。そのために災害発生の緊急時対応としての事業継続計画はもとより、地域住民や行政からの緊急応援要請に応えられる体制を整えております。しかしながら、大規模な地震等の発生により当社グループの事業所等が壊滅的な損害を被り、取引先・従業員の安全確保のために事業活動に影響が生じるような事態になった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

契約会社名

相手方の名称

契約品目

契約内容

契約期間

当社

(提出会社)

横浜市

横浜市港北区・都筑区一円及び受託者事務所内における水道局検針業務委託

左記参照

平成29年4月1日から

平成34年12月31日まで

㈱HWコーポレーション

(連結子会社)

㈲メネフネウォータージャパン

(注)

清涼飲料水

(ハワイウォーター)

継続的売買基本契約

平成16年10月18日から

平成17年10月17日まで

以後1年毎自動延長

㈱HWコーポレーション

(連結子会社)

㈲メネフネウォータージャパン

(注)

商標登録第9・160344号商標「HAWAII WATER」ハワイ産飲料水に係る通常使用権

商標の使用許諾契約

上記継続的売買基本契約の有効期間

アルプスウォーター㈱

(連結子会社)

長野県大町市

清涼飲料水

(アルピナ)

水道原水供給契約

平成25年4月22日から

平成26年3月31日まで

以後1年毎自動延長

 (注) ㈲メネフネウォータージャパンは、MENEHUNE WATER COMPANY,INC.(米国ハワイ州)の輸入総代理店であります。

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

以下に記載する事項のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりましては、財務の健全上、保守的な観点に立って、見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。特に以下の事項に関する見積りが当社グループにおける連結財務諸表の作成に大きな影響を及ぼすと考えております。

①貸倒引当金

当社グループは、取引先の支払不能時に発生する損失に備えるため、貸倒引当金を計上しております。取引先の財務状況が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。

②繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産については、回収可能性が高いと考えられる金額へ減額するため評価性引当金を計上しております。繰延税金資産の回収可能性を検討するに当たっては、過去の課税所得の発生状況、将来の課税所得及び利益計画を慎重に検討しておりますが、繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産を減額し法人税等調整額を費用として計上する可能性があります。

(2)資金需要

 当社は主としてLPガス事業を行っており、小売・卸売とも月末締めで翌月末には代金を回収でき、売掛金の回収期間は総じて短く良好と言えますが、季節要因によりLPガスの消費量が相対的に減少する夏場にかけては、資金繰り上、運転資金需要が発生します。また、営業権の取得やウォーター事業における設備投資に際しても資金需要が発生いたしますが、当社では主として銀行借入により賄っております。取引銀行数行との間で当座借越枠の契約及び協調融資方式によるコミットメントラインの契約を締結しておりますので、運転資金については未使用の借入枠の中で賄えるものと認識しております。

(3)財務方針

 当社は継続的且つ安定的な業績向上を目指して、利益金の有効活用と株主に対する適正な還元を行うとの考えから、投資資金、内部留保金、株主配当の3項目を基本方針としております。具体的にはROE(自己資本利益率)及び配当性向に目標指数を設定し、経営資本の有効活用を行うようにしております。

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

当社の創業以来の基幹事業でありますLPガス事業は、大半を中東からの輸入に頼っており、その輸入価格はCP(Contract Prices サウジアラビアが一方的に発表する輸入通告価格)によって決められています。このCPは国際原油価格の動向、中東での地政学要因、需給バランス等に影響を受けると同時に、為替の動向とも合せて月々大きく変動します。当社は変動する輸入価格を速やかに販売価格に反映させるために、大口需要家にはCP連動価格契約を締結していますが、一般家庭用については改定の周知に時間がかかるために、一定のタイムラグを要し経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

電力、ガスの自由化競争はLPガス業界も含めたエネルギー事業全ての自由競争時代の到来であり、またウォーター事業ではペットボトル事業者や、ネット通信事業者の新規参入もあり、競争は益々厳しくなります。ガス、水、電気、通信のライフライン商品を「TOELLライフラインパッケージ」として事業基盤を確保し、経営成績を成長させていきます。

ウォーター事業のハワイ州・モアナルア工場で製造される「Pure Hawaiian」は輸入リスクを負っていますが、収益に大きな影響を与える円安には国内価格改定で対処します。

(5)当連結会計年度の経営成績の分析

LPガス事業については、少子高齢化、中食等の食生活変化、省エネ機器の普及等で業界全体の需要が減少傾向の中、新規開拓営業努力により総供給数、総販売数共に増となりましたが、LPガス輸入価格の低下による売上原価の値下がりに伴い、販売価格も改定したため、売上は前期比3.9%減となりました。一方、営業利益については販売価格改定時の営業利益率改善に努めた結果、管理部門経費配賦前の営業利益は前期比4.9%増となりました。

一方、ウォーター事業については、ボトルウォーターの販売本数は東日本大震災特需の反動から長らくマイナスが続いておりましたが、国内産ピュアウォーター「アルピナ」、ハワイ産ピュアウォーター「Pure Hawaiian」共に増加に転じ、底は脱したと見ています。しかしながら「アルピナ」の販売比率が高くなった分売上は2.4%減となりました。営業利益の管理部門経費配賦前ではハワイからの輸入ボトルは自社工場で製造する「Pure Hawaiian」に全量切り替えたため、また高濃度水素水サーバーの出荷が貢献したことで前期比1.5%増となりました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は21,906百万円(前連結会計年度比3.5%減)となり、営業利益は1,964百万円(前連結会計年度比4.8%増)、経常利益は2,119百万円(前連結会計年度比9.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,298百万円(前連結会計年度比65.2%増)となりました。

(6)当連結会計年度の財政状態の分析

流動資産の残高は8,597百万円(前連結会計年度比8.0%減)となりました。この主な内容は、現金及び預金が653百万円の減少があったこと等によるものであります。

固定資産の残高は14,568百万円(前連結会計年度比0.4%増)となりました。この主な内容は、有形リース資産276百万円の増加があったものの、営業権153百万円の減少があったこと等によるものであります。

流動負債の残高は5,480百万円(前連結会計年度比17.8%減)となりました。この主な内容は、短期借入金1,180百万円の減少があったこと等によるものであります。

 固定負債の残高は3,609百万円(前連結会計年度比5.2%減)となりました。この主な内容は、リース債務220百万円の増加があったものの、長期借入金566百万円の減少があったこと等によるものであります。

 純資産合計は14,076百万円(前連結会計年度比5.1%増)となりました。この主な内容は、利益剰余金993百万円の増加によるものであります。

(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析

キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載されているとおりであります。